ダニ媒介感染症について

平成29年8月10日

ダニ媒介感染症とは

 日本では、マダニに咬まれて感染する病気として知られているものに、日本紅斑熱・ライム病・ダニ媒介性脳炎・回帰熱・重症熱性血小板減少症候群(SFTS)があります。また、つつが虫と呼ばれる小型のダニに咬まれて発症するつつが虫病も発生しています。

 平成29年(2017年)7月に、市立函館保健所管内において、同年8月には札幌市保健所管内において、ダニ媒介脳炎患者の発生が確認されました。ダニ媒介脳炎患者の発生は、国内4例で、いずれも道内での発生です。

 その他、ライム病は、昨年(2016年)は全国8件に対して北海道では5件(再掲)、今年(2017年)は第30週(7月30日まで)で全国11件に対して北海道では4件(再掲)の報告がありました。また、回帰熱は、昨年は全国7件に対して北海道では5件(再掲)、今年は第30週(7月30日まで)で全国2件に対して北海道では1件(再掲)の報告がありました。

 

 ダニ媒介感染症は、マダニに咬まれることにより、マダニが保有する細菌やウイルスに感染して発症します。人から人へは感染しません。マダニの活動が盛んな、春から秋に多くの発生が見られることから、農作業やレジャーなどで森林や草むら、藪などに入る場合には、マダニに咬まれないよう十分注意しましょう。

 

【参考】

北海道ホームページ「ダニ媒介感染症について」(外部サイト)

北海道感染症情報センター「全数把握感染症」(外部サイト)

 

マダニに咬まれないように注意しましょう

  • マダニが多く生息する草むらや藪などに入る場合には、マダニに刺されないような服装を心がけましょう。

 長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等、肌の露出を少なくすることが大切です。

 (シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる、または登山用スパッツを着用するとより効果的です。)

 服はマダニを目視で確認しやすい、明るい服がお薦めです。

 

  • 屋外活動後は、マダニに刺されていないか確認してください。

 マダニの多くは、人や動物に取り付くと、皮膚にしっかりと口器を突き刺し、数日から、長いものは10日間以上吸血しますが、咬まれたことに気がつかない場合も多いとされています。屋外活動後は入浴をし、マダニに刺されていないか確認してください。特に、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏、胸の下、頭部、髪の毛の中等がポイントです。

 

【参考】

 厚生労働省リーフレット「「ダニ」にご注意ください」(外部サイト)

 厚生労働省リーフレット「蚊・ダニに咬まれないようにしようぜぇ」(外部サイト)

 厚生労働省ポスター「蚊・ダニに咬まれないようにしようぜぇ」(外部サイト)

 国立感染症研究所ホームページ「マダニ対策、今できること」(外部サイト)

 

マダニに咬まれたら

 吸血中のマダニが体に付いているのを見つけた場合、無理に引き抜こうとするとマダニの一部が皮膚内に残り、化膿したり、マダニの体液を逆流させてしまったりする恐れがあるので、医療機関(皮膚科)を受診し、マダニの除去・洗浄等の処置を受けましょう。

 また、マダニに咬まれた後、数週間程度は体調の変化に注意し、発熱等の症状が認められた場合は医療機関で診察を受けましょう。

 

動物との接触による感染も御注意ください

 マダニは幼虫、若虫、成虫のいずれも哺乳動物を刺咬し、吸血します。日本紅斑熱に関しては、保菌あるいは感染している動物(げっ歯類や野生のシカなど)からダニへ、ダニからヒトへの感染もあるとされています。また、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関しては、SFTSウイルスに感染している動物の血液などの体液に直接触れた場合、SFTSウイルスに感染することは否定できないとされています。

 ダニ媒介感染症以外の感染症に対する予防の観点からも、動物の飼育及び野生動物との遭遇の際には、下記の点に御注意ください。

  • 動物を飼育している場合、過剰な触れ合い(口移しでエサを与えたり、動物を布団に入れて寝ることなど)は控えてください。
  • 動物に触ったら必ず手洗いをしましょう。
  • 動物のマダニは適切に駆除しましょう。
  • 飼育している動物の健康状態の変化に注意し、体調不良の際には動物病院を受診してください。
  • 野生動物は、どのような病原体を保有しているか分かりません。野生動物との接触は避けてください。
  • 体に不調を感じたら、早めに医療機関を受診してください。受診する際は、ペットの飼育状況やペットの健康状態、また動物との接触状況についても医師に伝えてください。

 

各種感染症について(関連リンク)

日本予防医学協会「マダニからうつる感染症Q&A」(外部サイト)

 

【回帰熱】

潜伏期:マダニに咬まれた後、12-16日程度(平均15日)

症状:症状のある時期と症状のない時期を繰り返す病気です。症状のあるときの主な症状は、発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、全身倦怠感(だるさ)などで、高熱は3-6日間続きます。重症になると、心臓、脳、肝臓などに障害が起こり、死亡することもあります。

関連リンク

厚生労働省ホームページ「回帰熱について」(外部サイト)

 回帰熱に関するQ&A(外部サイト)

国立感染症研究所ホームページ「回帰熱」(外部サイト)

厚生労働検疫所ホームページ「回帰熱」(外部サイト)

 

【重症熱性血小板減少症候群(SFTS)】

潜伏期:マダニに咬まれてから6日-2週間程度

症状:主な症状は発熱と消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)で、時に頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸不全症状、出血症状(歯肉出血、紫斑、下血)などが出現します。重症化して死亡することもあります。

関連リンク

厚生労働省ホームページ「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について」(外部サイト)

 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A(外部サイト)

国立感染症研究所ホームページ「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」(外部サイト)

国際感染症センター国際感染症対策室「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」(外部サイト)

 

【ダニ媒介性脳炎】

潜伏期:通常7-14日

症状:4-28日間の症状のない期間があった後、頭痛、筋肉通、倦怠感や発熱が起こります。そのままなおる場合もありますが、悪化すると、脳に障害が出るようになり、呼吸ができなくなることがあります。重症型の場合には死亡することがあります。2/3くらいの人は何の症状もおこりません。

関連リンク

厚生労働省ホームページ「ダニ媒介脳炎に関するQ&A」(外部サイト)

国立感染症研究所ホームページ「ダニ媒介性脳炎とは」(外部サイト)

厚生労働検疫所ホームページ「ダニ媒介性脳炎」(外部サイト)

 

【つつが虫病】

潜伏期:つつが虫に咬まれてから5-14日

症状:全身倦怠感、食欲不振とともに頭痛、悪寒、発熱などを伴って発症します。高熱、発疹(顔面、体幹に多い)、咬まれた近くにあるリンパ節の腫れなどが見られ、重症になると肺炎や脳炎症状を来すこともあります。

関連リンク

国立感染症研究所ホームページ「ツツガムシ病」(外部サイト)

厚生労働検疫所ホームページ「リケッチア感染症」(外部サイト)

 

【日本紅斑熱】

潜伏期:2-8日

症状:全身倦怠感、食欲不振とともに頭痛、悪寒、発熱などを伴って発症します。高熱、紅色の発疹(手足に多い)などが見られます。

関連リンク

国立感染症研究所ホームページ「日本紅斑熱」(外部サイト)

 

【ライム病】

潜伏期:3-32日間

症状:赤い発疹、疲労、頭痛、関節痛、筋肉痛や首が動かしにくいという症状が現れます。悪化すると、脳や心臓に障害が出るようになり、死亡することがあります。なおった場合にも1週間から数年にわたって皮膚や関節に後遺症が残ることがあります。

関連リンク

国立感染症研究所ホームページ「ライム病とは」(外部サイト)

厚生労働検疫所ホームページ「ライム病」(外部サイト)

 

医療機関の皆様へ

 ダニ媒介感染症は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)の4類感染症全数届出疾患に分類されています。臨床症状や検査所見から、ダニ媒介感染症の患者を診断した場合には、直ちに小樽市保健所に連絡をお願いいたします。

 また、必要な検査は、北海道立衛生研究所にて行いますので、疑われる症例がありましたら保健所へ連絡の上、検体採取について御協力をお願いいたします。

 

【参考】

届出基準及び届出票に関しては、厚生労働省ホームページを御覧ください。

 回帰熱(外部サイト)

 重症熱性血小板減少症候群(病原体がフレボウイルス属SFTSウイルスであるものに限る。)(外部サイト)

 ダニ媒介脳炎(外部サイト)

 つつが虫病(外部サイト)

 日本紅斑熱(外部サイト)

 ライム病(外部サイト)

 

重症熱性血小板減少症(SFTS)診療の手引き改訂版(第4版)

 国際感染症センター国際感染症対策室「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」(外部サイト)

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