市立小樽文学館
小樽は、北海道では函館についで古くから開かれた港町であり、かつて北海道経済の窓口としてたいへんにぎわいました。市内の随所に残る古い街並や重厚な建築に、当時の盛況をしのぶことができます。経済的繁栄を背景に、文学・美術などの文化面においても才能豊かな少・青年たちが全国から集い、互いに励まし、批判しあいながら成長していきました。そのなかから小林多喜二、伊藤整をはじめ大勢の優れた作家が生まれたのです。 |
|
|
|
岡田三郎(1890-1954) 『巴里』跋文原稿、同署名本、『秋・冬』『物質の弾道』などの著作と草稿、日記、井伏鱒二筆三郎肖像戯画、三郎宛伊藤整・尾崎士郎他作家書簡、他 |
早川三代治(1895-1962) 『土と人』4部作他全文芸および経済学関係著作、『ル・シラアジユ』原稿、同人誌『白夜』、他 |
八田尚之(1905-64) 『罪』原稿、『ふるさとの詩』詩幅、同舞台模型、映画・演劇脚本、他 |
石塚喜久三(1904-87) 「続纏足の頃」所載『散文派』、『回春室』、『情婦』、『肉体の山辺』、他 |
川端克二(1911-45) 『北海の男』原稿、『霧海』、自筆作品 目録、メレヨン島従軍日記、他 |
小田觀螢(1886-1973) 全歌集、『北海道歌壇史』原稿、歌幅、色紙、短冊、觀螢宛太田水穂・安倍能成書簡、『新墾』創刊号、旧蔵文芸投稿誌『文章世界』、他 |
戸塚新太郎(1899-1965) 文芸誌『おれたち』『群像』『クラルテ』『北方文芸』(第一次)『新機械派』、歌詩『新樹』『原始林』(第一次)を含む旧蔵書約2,200冊、歌幅、他 |
並木凡平(1891-1941) 歌集『赤土の丘』『廃舶のマスト』、□語短歌誌『新短歌時代』、同『青空』、「グラスに刻む歌」原稿、「常盤町・大町日記」原稿、中村善策筆凡平肖像画入歌幅、色紙、短冊、凡平コップ、歌人表札、他 |
比良暮雪(1898-1969) 『北海道樺太新季題句集』、同原稿、『緑丘吟社会報』、句稿ノート、短冊、句幅、暮雪宛高浜虚子・飯田蛇笏書簡、他 |
田中五呂八(1895-1937) 『新興川柳詩集』、『新興川柳論』、川柳誌『氷原』、短冊、他 |
小熊秀雄(1901-40) 『小熊秀雄詩集』、『飛ぶ橇』、『流民詩集』、他 |
吉田一穂(1898-1973) 詩集『海の聖母』、名達博宛書簡、書「鎮魂歌」、詩幅「白鳥」、『自然児』第1輯、他 |
宮原晃一郎(1882-1945) 宮原宛有島武郎書簡、「(われは)海の子」入選通知、童話集『竜宮の犬』、宮原訳ハムスン著『飢ゑ』、他 |
●他に、沙良峰夫、大野百合子、左川ちか、村木雄一、東郷克郎、岡崎信男、違星北斗、小納迷人、松原地蔵尊、高浜年尾、矢田枯柏、八橋栄星、清水冬眠子、佐藤冬児、牧屋善三、林容一郎、高崎徹、河原直一郎、山中恒、石原慎太郎関係資料等 |
*小樽文学館では、よりいっそう内容の充実を図るため資料収集に努めています。上記の作家、およびそのほか小樽に関連のある文学資料全般についての情報などご提供いただけましたら幸いです。 |
小樽高商(現小樽商科大学)でともに学び青春時代を過ごしながら対照的な、しかしそれぞれに昭和近代の日本文学の本流を歩んだ二人の作家、プロレタリア文学の小林多喜二、知識人文学の伊藤整と、日本独自の発展を遂げた<私小説>の作家、岡田三郎が小樽をゆかりの地とする代表的な小説家といえるでしよう。個性と立場の違いをこえて、北海道、そして近代日本に対して問いかけた彼らの問題意識は、亀井勝一郎が小樽の地に育った文学的思潮として語った<リアリズム>という言葉に集約されるようです。 |
●開館時間 文学館・美術館共通券(同じ日に入館する場合に利用できます。) |
石川啄木
小林多喜二
伊藤整