市長記者会見記録 平成21年2月18日
平成21年2月18日 記者会見
- シドニーキャンペーンについて
- 中国(上海)市場調査視察について
- 平成21年度予算および市議会第1回定例会提出議案について
- その他
(配布資料)
下記のとおり、市長から発表がありました。
(市長)
今日は3件あります。
最初にシドニーキャンペーンについてお話しします。このキャンペーンですが、観光基本計画に基づき、アジア、オセアニア圏の国々を中心に効果的な観光プロモーションを展開するため、代表団11人により2月11日から14日まで行ってきました。会場は新日本海フェリーさんの系列会社の「ぱしふぃっくびいなす」という客船です。この船がちょうどオーストラリア一周のクルーズに出掛けていて、たまたま2月13日にシドニーに入港することから、ダーリングハーバー停泊中の「ぱしふぃっくびいなす」船内を利用させていただきキャンペーンを行ったものです。船内には地元の観光業者やマスコミ関係者など約70人を招き、雪あかりの路やスキー場などを中心とした「冬の小樽観光」をPRするとともに、寿司、しゃこの天ぷら、ラーメン、日本酒、ワインを提供するなど、小樽の食も紹介してきました。食料品の持ち込みが厳しいオーストラリアでは食の紹介をすることは大変難しいのですが、今回は「ぱしふぃっくびいなす」の協力の下、握り寿司体験教室も実演しました。参加された観光業者やマスコミ関係者から、小樽の魅力を十分に感じさせるキャンペーンであったと大変好評を得て、終了することができました。当日出席された「ジャムズテレビ」の方から昨日、礼状とともに「早速わが社のホームページに掲載しましたよ」とファクスをいただきました。また「日豪プレス」からも早速ホームページに掲載したとの連絡を受けるなど、「本当に感激した」という声をたくさんいただきました。
当日はシドニーの日本総領事館からも総領事にごあいさついただいたのですが、偶然にも学生時代に小樽に住んだことがあるとのことで、小樽を随分PRしていただきました。また日本政府観光局にもこのキャンペーン開催に当たりご支援いただきました。大変良かったと思っています。ただこういったキャンペーンの効果はすぐに表れるわけではなく、2〜3年後に表れるのではないか、という話も聞いてまいりました。特に昨年11月以降、円高ドル安によりオーストラリアからの入り込みは落ちていますが、とにかく2100万人の国民のうち4分の1が海外旅行するというお国柄だそうですので、市場としてはこれからも期待できると思っています。引き続き対応していきたいと考えています。
次に中国市場視察についてです。
中国上海との間に就航している定期コンテナ航路を活用した地場産品の販路拡大を目的に、産・学・官の組織である「中国及びロシアでの市場調査事業等実行委員会」が3月1日から3月5日までの5日間の日程で調査団を上海市に派遣します。参加者は小樽商科大学のビジネス創造センター長であります海老名実行委員長のほか、港湾関係企業2人、輸出予定企業3人、市産業港湾部2人の8人です。
日本食品の輸入が多い香港などと比較すると、中国市場は関税・通関手続きの問題や流通・輸送費などによる価格の問題などがあることから、日本食品を扱っている百貨店やスーパーの視察を通じて、上海市場の現況や動向、日本食品の取り扱い状況を把握し、今後の販路拡大の可能性を探ります。また定期コンテナ航路を持つ神原汽船の系列会社が5月をめどにアンテナショップを開設するという予定もあるそうですので、現地ではそれらとの連携についても協議していきたいと思っています。
三つ目ですが、市議会第1回定例会に提案する平成21年度予算(案)と平成20年度の最終の補正予算(案)が固まりましたのでその概要について説明させていただきます。
具体的な内容に入る前に、国の第2次補正予算に関連する市の対応について概要を申し上げます。国の補正予算は1月に成立しましたが、その財源の裏付けとなるいわゆる関連法案は成立していません。一方「定額給付金」と「子育て応援特別手当」については、早期支給のために事務作業を進めていかなければなりませんので、関係事務費分についてのみ20年度の補正予算として当初提案をし、開会日に先議をお願いしたいと思っています。その後、支給する給付金等の予算については、関係法案の成立後に提案する予定です。そのほか妊婦健診の5回から14回への拡大を含め、20年度補正予算と21年度当初予算に分けて、それぞれ対応していくことにしています。
さて、平成21年度予算(案)についてですが、21年度は現在の財政健全化計画上の中間年となり、24年度での赤字解消に向けて分岐点となる年です。また新しい総合計画がスタートする年でもありますが、現在の世界的な景気後退もあり、地域の経済や雇用は大変厳しい状況が続いています。こうしたことから、基本的な姿勢として、事業の厳選や財政健全化の取り組みなどを継続し「緊縮予算を編成すること」、また、限られた予算の中で国や道などの施策と呼応した施策、特に「経済・雇用対策を重点的に実施すること」を念頭において予算編成したところです。結果として、実質的な財源不足は20年度の当初予算に比べて若干減少した程度と依然として大変厳しく、他会計からの借り入れや職員手当等の削減継続により収支の均衡を図ったところであります。
一般会計の予算規模は542億1000万円で、前年度当初予算と比べ3億2000万円、0.6%の減少、全会計では1162億8000万円で、前年度と比べ57億2000万円、4.7%の減少となっています。厳しい財政状況の下での緊縮予算ですが、限られた予算の中で、めりはりの利いた施策の展開、先ほど申し上げましたが、特に経済・雇用対策などを重点的に実施していきたいと考えています。
その主なものとしましては、公共事業の事業費の増、前倒し発注を進めることとし、臨時市道整備事業費を4億円と前年比1億円増額したほか、水道・下水道事業で、水道では配水管整備工事で6000万円、改良工事で4000万円、下水道ではマンホールのふたの改築で2500万円、合計で1億2500万円を緊急景気対策として実施したいと考えています。さらに消防署朝里出張所建設事業2億2700万円については、20年度内に発注し、年内に完成させたいと思っています。また公営住宅の立て替えとしてオタモイの3号棟についても予算を計上し、早い時期に工事を着手していきたいと考えています。現在、五つの学校の耐震診断を実施していますが、診断の結果が出ましたら実施設計を行い、これについても工事を早期に着手していきたいと考えています。
経済・雇用対策のそのほかのものとして、中小企業等への対策では、商業起業者が店舗を開店する際に経営のノウハウを受講する研修経費や店舗家賃を助成する制度として、新たに「商業起業支援事業」を設けるなど、商業起業者や市場開拓を支援していきたいと考えています。また小樽観光活性化のため、時間消費型観光を促進するイベントなどに助成する経費を計上したほか、ガラスのまち小樽をPRするため「小樽ガラスフェア」に要する経費などを計上しました。
雇用対策では、新規高卒者の未就業者10人程度を市の臨時職員として採用して、パソコンその他の技術を習得してもらいたいと思います。それから国の「ふるさと雇用再生特別交付金」や「緊急雇用創出事業臨時特例交付金」などの活用を検討しています。この二つの交付金を活用した事業については、現在北海道などと協議中ですが、早期に実施するために協議が整い次第、第1回定例会において追加提案したいと考えています。
そのほかの主な事業につきましては、
生涯学習の分野では、中学校における教育用パーソナルコンピューターの更新に要する経費、5月23日から7月20日まで開催する市立小樽美術館開館30周年記念の特別展「画家たちのパリ展」の開催経費などを計上しました。
市民福祉の分野では、真栄保育所が今年4月に移転しますが、そこで実施する産休明け保育や延長保育などの特別保育事業に要する経費のほか、40歳、50歳、60歳、70歳の市民の皆さんを対象にした歯周疾患健診の実施、生後4カ月までの乳児のいる全家庭を訪問し、育児などの相談に応じる「こんにちは赤ちゃん事業」に係る関係経費などを計上しました。
生活基盤の分野では、北海道新幹線札幌延伸を見据えた都市計画道路等の将来交通量の推計に要する経費、深刻な社会問題となっている多重債務者の特別相談窓口を新たに開設する経費などを計上しました。
産業振興の分野では、札幌市内の量販店で開催する地場産品の展示即売会と観光PR展を昨年の手稲1カ所から3カ所に拡大するほか、本市のイベントや飲食店を紹介した小冊子の作成、観光情報誌「きらっと小樽」の増刷など観光客誘致に要する経費、小樽の優れたロケーションを広く発信するためなどに開催する「小樽ショートフィルムセッション」に要する経費などを計上しました。
環境保全の分野では、東小樽から銭函までの間での漁協やボランティア団体などの協力を得ながら実施する海岸清掃事業に要する経費などを計上しました。
最後に「小樽ファンが支えるふるさとまちづくり資金基金」についてです。寄付の実績は、昨年4月の条例施行以来、180人の方から264件、約3300万円となっており、大変ありがたいことと思っています。21年度から変更する内容について数点ご説明します。一つ目として、小樽市公会堂の能楽堂の老朽化が進んでいることから、条例の寄付対象事業に「能楽堂の保全および整備に係る事業」を追加したいと考えています。二つ目として、さらに寄付しやすい環境づくりを進めるため、インターネットを利用したクレジットカード納付の仕組みを整えたいと考えています。また平成21年度からいよいよ基金の一部を取り崩して、総合博物館収蔵車両等補修事業(基金充当額107万円)、歴史的建造物保全等事業費助成金(基金充当額500万円)に充当するほか、総合博物館敷地内で運行している蒸気機関車の「アイアンホース号」100年祭に助成する経費、住民の創意工夫にあふれるまちづくり事業を支援するために創設した「ふるさとまちづくり協働事業推進経費」に充当するなど、寄付金を効果的に使わせていただきたいと考えています。
次に提案予定の議案についてです。条例案の主なものとしましては、「病院事業企業職員の給与の種類及び基準に関する条例案」など、病院事業の公営企業法全部適用等に関するものが3件、職員等の期末手当の独自削減継続に関するものが2件、卸売市場法等の改正に伴う「青果」・「水産」卸売市場業務条例の一部改正、第4期の保険料率を定める「介護保険条例」の一部改正、などです。介護保険条例は、介護保険料の値下げを内容とする議案になっています。
なお追加提案については、定額給付金および子育て応援特別手当の給付金分を措置する平成20年度補正予算、ふるさと雇用再生特別交付金および緊急雇用創出事業臨時特例交付金の事業費予算を措置する平成21年度補正予算、人権擁護委員候補者推薦の人事案件を予定しています。提案時期については、人事案件は最終日、そのほかは国の法令の成立後に提案したいと考えています。
大変厳しい財源状況の中で、みんなで知恵を出しながら少しでもまちの活性化につながるような事業を進めていきたいと考えています。それでは、これより詳細は担当部長から説明します。
(財政部長、総務部長が資料により説明)
出席した報道機関の記者から、下記のような質疑がありました。
(総務部長)
ご質問等あれば、お願いします。
(記者)
赤字決算が続いていますが、そのことについてはどうお考えですか。
(市長)
一番の原因は平成16年に国が行ったいわゆる三位一体の改革だと思っています。地方交付税の額が14〜15億円どっと落ちたわけですから。これによって財源不足に陥ったわけです。国に対しては、地方交付税の額を平成15年度当時に戻してほしいと全国市長会を通じてお願いしています。今は総務大臣が替わり、地方に交付税を増やそうと一生懸命努力していただいているようですのでそれに期待しています。また一方、市税収入の落ち込みがあります。21年度は固定資産の評価替えもあることから前年比マイナス4億7000万円と見込んでいます。大変厳しい状況ではありますが、平成24年度に赤字を解消しようという財政健全化計画がありますので、着実にその計画を進めていこうと考えています。
国全体の交付税額は増えるようですが、景気が悪いため税収の落ち込みなどにより、今まで不交付団体であった自治体でも交付団体に変わってしまうことが予想されています。国でも何らかの対策を講じるとは思いますが、そうなると最終的な小樽市への交付額がどうなるのか心配しています。
(記者)
今回の予算はいわゆる緊縮型予算といっていいのでしょうか。
(市長)
一般会計ベースで前年比マイナス0.6%ですので緊縮予算といっていいと思います。
(記者)
総額でいつごろの予算規模ですか。
(市長)
平成3年度の予算規模と同程度です。
(記者)
連結実質赤字比率はどれくらいになりますか。
(市長)
平成19年度決算での連結実質赤字比率は、早期健全化基準ラインが16.72%に対し16.12%でした。平成20年度決算では10%程度になる見込みです。病院会計での特例債18億8000万円が認められたことが大きな要因です。
(記者)
この予算の資料を見ますと地方交付税が減額されているようですが。
(市長)
地方交付税と臨時財政対策債を合計すると前年比プラス5億1000万円と見込んでいます。交付税の振り替えである臨時財政対策債は、償還時に100%地方交付税として措置される額です。
この交付税の額はふたを開けてみないと分からない部分があるので恐ろしいです。国では全体で前年比10%以上の増額をすると言っていますが、全国一律に増額して交付されるわけではありませんし。20年度のように見込みより2億円以上減額された例もあります。
(記者)
市債の額は増えていないのですね。
(市長)
市債残高は、わたしが市長に就任時の平成11年度には全会計で約1400億円ありました。しかし現在は約1100億円と約300億円減っています。
(記者)
除雪費の執行状況はどうですか。
(市長)
降雪量は多いので除雪の経費は例年並みとなっています。しかし今のところ暖冬で積雪量が少ないので排雪の経費が少なく済んでいる状況です。このまま一気に降らないでくれれば補正しなくても足りるのかなと思っています。
(総務部長)
ほかになければこれで終わります。
※記者会見の内容は、総務部広報広聴課において文言を整理・作成しています。