市長記者会見記録 平成22年1月25日
- 新病院の建設地について
- 米国艦船の小樽港寄港について
(配布資料)
下記のとおり、市長から発表がありました
(市長)
かねてから懸案でありました新病院の建設地について、市の方針を決定しましたのでお知らせします。
この方針は、去る1月13日に開いた市の企画政策会議において決定したものです。
新市立病院の建設については、これまで築港地区を建設予定地として計画を進めてきましたが、病院事業を取り巻く状況が大きく変化してきたため、平成19年11月に基本設計を一時中断し、同時に用地購入についても延期し、計画再開へのめどを模索してきました。
その後、昨年4月に病院局長を新たに迎え、並木局長から建設地に対する提言などがあったことから、該当する量徳小学校の保護者の方々、地域の方々や関係者の方々とも協議し、検討を重ねてきました。量徳小学校の関係者からは、地域に小学校を残してほしいという意見や、児童の学校が変わることに対する不安の声もありましたが、一方で、「病院の大切さや必要性は理解する」「量徳小学校の敷地にぜひ病院を」という意見もありました。
学校も病院もそれぞれが重要な問題であり、小樽市全体の問題として総合的に検討した結果、量徳小学校敷地と現小樽病院敷地を合わせた土地が新病院の適地と判断し、建設地を変更することにしました。
そのため、教育委員会に対しては、この方針に沿って学校の再編を進めるよう要請することとしています。
建設地を変更する主な理由としては、量徳小学校敷地と現小樽病院敷地を合わせた土地は、交通の利便性がよく、市有地であり、当初から第1候補としていたように立地条件が優れていることが挙げられます。それらに加え、医療を取り巻く環境が大きく変化する中で、他の医療機関との連携の重要性が増し、当該土地の病院敷地としての優位性が増してきているということがあります。
また、築港地区での建設が決まってから、現在の小樽病院周辺での建設を求める意見などが、市内各地域での懇談会などで多く寄せられていること。さらには、市内の医療関係者からも、現在地周辺が新病院建設地として最適であるとの意見や提言がなされていること、このようなことから、今般、方針を決定したところです。
次に、米艦船ブルーリッジの小樽港入港について対応を決定しましたので説明します。
1月12日に、小樽港長から米国海軍艦船ブルーリッジの小樽港寄港について通知がありました。小樽市としては、入出港時および接岸時の安全性、商業港としての港湾機能への影響、核兵器の搭載の有無という、受け入れ判断の3項目について慎重に検討した結果、勝納ふ頭1番バースを使用岸壁として手配する旨を回答しました。
なお、核兵器の搭載の有無については、外務省から別紙配布資料のとおり回答を得ています。
前段で申しました入出港時の安全性や商業港としての港湾機能については、影響がないということが確認されていますし、三つ目の核兵器の搭載については、別紙資料に記載のとおり、「ブルーリッジについては搭載能力がない以上、核兵器を搭載していないことにつき、わが国政府として疑いを有していません」と、明確に回答をいただきましたので、市としてはこのような判断に沿って、核兵器の搭載はないということで入港を認めることにしました。
従来は、「事前協議がないので核は搭載していません」という一律の回答であり、市としてもその回答に沿って対応してきました。しかし、今般、核密約問題が発生したため、今回は明確な回答をお願いしたいと要請し、このような回答をいただいたので、入港を認めるものです。
出席した報道機関の記者から、下記のような質疑がありました
(総務部長)
まずは、新病院の建設地について、何かありましたら遠慮なくご発言ください。
(記者)
今後、教育委員会に対して、(量徳小学校が)建設地の対象になったということで、(学校再編の)作業を進めるよう要請するとありますが、まだ要請はしていないのですか。
(市長)
まだしていません。現在、いつ(要請を)するかを検討しているところです。適切な時期に(要請を)行います。
(記者)
新病院の完成時期は、おおむねどのくらいでしょうか。
(市長)
基本設計を再開し、実施設計に入りますので、この期間をだいたい2年くらいと考えています。基本設計を最初から全部やり直しというわけではないでしょうし、そのため、かなり(期間も)短縮できるだろうと思いますが、2年は掛かるだろうということです。そして、工事期間が2年ですから、だいたい全体で4年ぐらいは掛かると考えています。ただ、着工時期などの問題や、新しい病院ができることで引越しなどの時期も考えなければなりませんので、そういったことも含めて最終的に判断することになります。
(記者)
最短で2014年(平成26年)の春ということですか。
(病院局経営管理部長)
平成26年度中ですから、市長が言いましたように、冬に移転するというわけにもいきませんので、秋が間に合わないと春ということになります。
(記者)
基本設計ですが、前回の築港が約半年で中断していまして、それを引き継ぐ形で再開するということですか。
(市長)
そういう方向で行きたいと思っています。
(記者)
予算にはいつごろ盛り込む予定ですか。
(市長)
早ければ第2回定例会ですね。
(記者)
最初の補正予算でということですね。
(市長)
諸条件が整えば、そうなります。
(記者)
新しく病院をつくるとなると、適切な表現かどうかは別にして量徳小学校は廃校となるわけですね。最短で2年の着工ということですから、2年後には(学校の)統廃合をやらなければならないわけで、その辺りのスケジュールというのはどうなるのでしょうか。
(市長)
この前の説明会でPTAの方からも出ましたが、(病院着工に)2年は掛かるでしょうと説明しました。ただし、2年後には廃校となりますが、そのめどとしては最短で24年3月ではないかと話しました。
(記者)
そうすると、今まで示されている学校配置適正化の基本計画での期間よりも、(学校の再編期間が)やや短くなるわけですか。
(市長)
量徳小学校の場合は、病院の問題もありますので別枠で進めましょうということです。
(教育部長)
計画では、(量徳小学校地区は)前期8年のうちにといっていますが、8年後に(再編を)行うということではなくて、どの地区もそうですが合意ができたところから実質的にやっていくわけですから、そこのところは変わりがありません。ただ、量徳小学校は病院の問題があり、昨年7月以降から何回か話し合いをしてきていますので、その延長線上で今後も話し合いを継続はしていきます。
(記者)
南小樽地区には(量徳小のほかに)、潮見台小、若竹小、奥沢小、天神小の五つの小学校がありますね。現実的にいうと、(今回の決定は)潮見台小や若竹小などにも影響が出てくると考えるのですが。
(教育部長)
まだ想定の範囲ですが、基本計画上、南小樽地区には5校の小学校があります。どの地区でもそうですが、地区に隣接する場所については、隣の地区との調整も出てくることがあります。量徳小学校の場合は、中央・山手地区に隣接していますので、そういったことも今後の議論の中で出てくるのではないかと思っています。
実は、先週の説明会に参加した方からは、地区を越えた再編もあるのではないかという意見も出ていました。
(記者)
今のところ、新病院の規模は何床程度と想定されているのですか。
(病院局経営管理部長)
今ある基本構想では、468床となっています。しかし、昨年の再編・ネットワーク化協議会での最終報告の中では,400床程度にすべきと報告が出ていますので、その方向に沿って進めていきたいと考えています。
(記者)
基本設計でも、それを踏まえて行っていくということですか。
(病院局経営管理部長)
そうですね。基本設計に入るまでには、(設計に)必要な条件を整備しなければなりませんので、それまでには固めていきたいです。
(記者)
市長から、量徳小学校の保護者の方に、統廃合における課題などについてお答えになったことはありますか。
(教育部長)
それは、教育委員会としてお答えします。先週の説明会の中で、市長からは「統廃合になれば、学校の施設整備や通学路の安全の問題などが出てきます。それは今後の話し合いの中で、皆さんから教育委員会に(要望を)言っていただき、市長部局としてもそういった声にはできるだけ努力していきたい」と説明しています。
(記者)
今後も保護者の方と話し合いを続けていくということですね。
(教育部長)
計画上、南小樽地区では、小学校5校を2校にすることになっています。保護者からは、今いる量徳小学校の児童が統廃合で違う小学校に移った後、そこでまた統廃合になることはないのかという質問がありました。また、昨年12月の懇談会で終了後に集めた意見用紙には、統廃合による児童への心のケアの対策のほか、今いる先生たちも一緒に統合される学校に異動してくれるのか、保護者の要望も聞いてほしいとの意見もありました。学校の適正配置という課題を前提に、統廃合における具体的なシミュレーションをいくつか出しながら、保護者の方と話し合う場面もつくっていきたいと思っています。
(記者)
病院建設に関して、新たな財源というのは何か考えていますか。
(市長)
基本的には起債です。病院事業債のほか、4月以降になりますが、今回対象となった過疎債を導入することになるのではなかと思います。
(記者)
これまでの予定地の築港と、今回とでは広さはどのくらい違うのですか。
(病院局経営管理部長)
築港は1万9000平方メートル、量徳小学校と小樽病院敷地を合わせた面積は2万2000平方メートルで、3000平方メートルほど大きいです。二つの土地の真ん中に道路がありますが、トータルでは今回の予定地の方が広くなっています。
(記者)
築港の土地は、市でまだ購入していませんね。所有者は今まで病院がそこに建てられる可能性があると思っていたと考えますが、そのことに対するケアなどはどうされるのですか。
(市長)
今までいろいろと情報交換してはいますので、(病院建設地を)変えて驚いたということにはならないと思いますが、先方には丁重にお断りをしていくことになろうかと考えます。ただ、土地利用についての問題もありますので、その始末をどうするかということがあります。
(記者)
市長は、兼ねてから病院建設に関しては、この3期目で一定程度の方向性を出していきたいと話していましたが、予定地も確定した中で現段階での思いや決意などはありますか。
(市長)
いつも言っているんですが、現病院の状況を皆さんに見てもらいたいんですよ。量徳小学校の保護者の方にも、「皆さんは小樽病院に行っていますか」と尋ねました。お年寄りが来て、カルテを持ってあっち行ったりこっち行ったりと不便な状況を目の当たりにしている現状ですね。そのためにも早く病院を造らなければならないのではないでしょうかと話しました。わたしも小樽病院の患者の1人であり、絶えず病院の現状は見てきています。また、お孫さんが量徳小学校に通っているおばあさんから、「ぜひ学校は残してほしいと思っていたけれど、たまたま小樽病院に入院して病院の古さや不便さなどの現状を見たら、一刻も早く新しくしなければだめだ」と思ったそうです。「市長には泥をかぶってでも新病院を建ててほしい」とそういった声もありますので、(新病院の建設を)進めていきたいと思います。
(記者)
3期目の選挙の前や基本設計を発注する前から、今回のような建設地変更の主な理由にはこういった声があったと思うのですが、そのときになぜ今のような判断ができなかったのですか。
(市長)
(以前に)量徳小学校の適正化配置計画が、撤回されましたよね。ですから、そのときは(新病院建設の)場所としては不可能になったわけです。それで市といたしましては、第2の候補地として築港にしたんです。その決定をした後になって、建設予定地を考え直すよう多くの意見がでてきました。また、並木病院局長から、やはり(新病院の建設地は)ここでないかと提言もありまして、その結果の判断です。
(記者)
公約との兼ね合いはどうするのですか。3期目の選挙の時、マニュフェストには新病院の建設場所は入れていませんが、選挙では築港に建てますと言っていたと思うのですが。
(市長)
第1候補としては今の病院と量徳小学校の敷地でしたが、それがだめになったんで築港にしたんです。(そのときから、今回の建設地に)可能性があるならそこが一番いいと言ってきました。
(記者)
今後、新病院の建設に当たり住民との話し合いをしていく中で、教育委員会に対し指示などどう行うつもりなのですか。
(市長)
前回の選挙が終わった後、議会からもう一度、病院の問題について住民説明会をするよう話しがありました。そこで、平成19年8月に総合計画と病院問題について市内各地域で説明会を行いました。その中で、病院は現在地周辺で建ててほしいとの声がたくさんありました。それまでもずっとそういった意見を聞いてきたわけです。そして、あらためて並木病院局長から提言がありました。周辺住民の皆さんは、ぜひ現在地で建ててくれと言っていますので。その中で量徳小学校の関係者の皆さんから、理解をもらえるのが一番だと思っていましたので、再度方針を決めて一番に周辺住民の皆さんに説明をしたわけです。
(記者)
今後、周辺住民の皆さんに対して、どのように話し合いを進めていくのですか。
(市長)
PTAの皆さんなど、自分の子どもを通わせている保護者の方も心配していますから、理解してもらえるようどうやって進めていくかを教育委員会と検討していきたいと思います。
(記者)
先ほど、病院の財源において、起債で賄うということでしたが、起債ができるかどうかという可能性はどうなのですか。
(市長)
起債を行うまで時間がありますから。それまでに条件を整えていきます。
(記者)
来年で市長の任期は終わりですね。新病院を建てるめどは平成26年ごろとのことですが、病院が建つまではもう1期、出られるということですか。
(市長)
分かりません。
(記者)
事業規模はどのくらいになるのですか。
(市長)
基本設計をしていかないと、まだ分からないですね。
(総務部長)
米国艦船につきまして、何かありましたらどうぞ。
(記者)
海上保安部の通知から、市が受け入れを決定するまで少々時間が掛かったように思います。市と外務省との間でさまざまなやり取りがあったと聞いていますが、論点は何だったのですか。また、外務省からの回答をどのように受け止めていますか。
(市長)
従来のように、「事前協議がないので核は搭載していません」というような回答ではなく、「核を搭載していない」という回答を明確にいただきたいと申し上げました。内容については、納得のいかない点もありますが、今回は「(船に)核の搭載能力がないので、兵器を搭載していない」と回答をいただきました。
(記者)
今までは、核搭載の有無についての照会文を、外務省の担当課長にあてで送られていましたが、今回は岡田外相あてに送られていますね。回答は担当課長からでしたが、回答に対する希望はあったのですか。
(市長)
政務3役からの回答が欲しかったのですが、他都市への回答は課長や室長の名前で行っているので、小樽市への回答についてだけ変更するのは難しいそうです。回答する立場にもさまざまな事情があることを理解しなければならないと考えています。(回答に対する)不満もありますけれどもね。
実は、1月22日に別件で上京した際、副大臣とお会いしました。副大臣には「政治主導なのだから、政務3役などから明確な回答をお願いしたい」と申し上げたところ、「今後検討する」との返答でした。ただ、小樽の民主党は(米国艦船の)入港に反対しているわけですから。それについても考慮してほしいと副大臣に申し上げてきました。
(記者)
勝納ふ頭を手配することになった理由は、中央ふ頭には商業船が入港するために手配ができないということですか。
(産業港湾部長)
予定では、商業船はブルーリッジより先に入港するのでぶつかることはありません。しかし天候が不安定な時期なので、場合によっては荷揚げが延びる可能性があります。中央ふ頭4番バースでは不確定な要素が多いので、勝納ふ頭1番バースを手配することにしました。
(記者)
海上保安部に対して勝納ふ頭を手配する旨の回答をしたのはいつですか。
(総務部長)
本日1月25日です。
(記者)
中央ふ頭に比べて勝納ふ頭は面積が大きいので、警備などに掛かる負担も大きいのではないかと思うのですが、どのような違いがありますか。
(産業港湾部長)
ゲート数が2から3に多くなります。具体的にはこれから警察と協議しますが、どの範囲まで警備するかによって、今までより人員配置などの負担が増える心配があります。
(記者)
寄港は何日から何日までですか。また、市として歓迎セレモニーの予定はありますか。
(市長)
2月5日に入港し、2月9日に出港します。歓迎セレモニーなどは予定していません。
(記者)
外務省からの回答について、もっと明確な内容を希望するとのことですが、どのようなニュアンスですか。国として、(米艦船は核兵器を)有していないということを断言するような表現が適切だったのでしょうか。
(市長)
外務省からの回答では、前半部分でアメリカが91年にどうした94年にどうしたと記載されています。それが本当にどうだったのかは分かりませんし、今回のことにどうつながるのか。そしてそのことが、われわれにどう関係するのか疑問なんですね。むしろ国として、「ブルーリッジには搭載能力がないため、核はありません」との回答で十分ではないでしょうか。
(総務部長)
ほかになければこれで終わります。
※記者会見の内容は、総務部広報広聴課において文言を整理・作成しています。