小樽ゆき物語


番外編:世界一の坂(ダニーデン市) 〜最終回

 「おたる坂まち散歩」は、残念ながら今回で最終回となります。そこで今月

世界一の坂

は、先月の室蘭市の「日本一の坂」に続き、姉妹都市ニュージーランド・ダニーデン市にある「世界一の坂」を紹介します。 昭和五十五年に羊肉貿易が縁で小樽市の姉妹都市となったダニーデン。港があり人口も十二万人と似た規模のまちです。もう一つ小樽と似ているのは坂の多いまちだということです。
 ダニーデン市の中心部から北に三キロメートルほど行くと、開けた谷に添って住宅地があり、左右の斜面に向かいまっすぐ上る坂が並んでいます。
 そのうちの一つには通りの名前の表示板があり、その上にさりげなく「世界一急な通り」と書かれています。これが世界一の記録を集めた『ギネス・ブック』で一九八七年に「世界一急な通り」として認定されたボールドウィン・ストリートです。
 坂の入り口に立って見てもそれほど急には思えません。本当に世界一の坂なのかと思いながらアスファルト舗装の坂を上っていくと、だんだんと急になっていきます。一番急な個所はこう配が三十八パーセントです。小樽の坂のこう配と比べると、例えば石山町にある浄応寺の坂が二十パーセントですから、いかに急かが分かると思います。
 坂の上の急な部分はコンクリート舗装になっています。あまりに急なので、アスファルトだと夏の暑い日に溶けて流れてしまうことと、冬は滑りやすく危険というのがその理由です。
 南半球の真夏である二月には、坂を走って往復タイムを競う「ガットバスター」というレースがあり、千人近くの人がこの心臓破りの坂に挑みます。
 七月には、一万個ものチョコレートボールを一斉に坂の上から転がして順位を競う催しがあります。チョコレートには番号が振ってあり、市民がこれを購入します。一番になったボールの購入者に賞金が贈られ、収益は慈善事業に寄付されます。坂を楽しむダニーデン市民の姿が目に浮かびます。
「日本一の坂」、「世界一の坂」、いずれも小樽にゆかりがあるというのは面白いことですね。
 坂のまち小樽に暮らすわたしたちにとって、坂は日常的な存在です。しかし坂には皆、そこで暮らす人々の物語が隠されています。皆さんも身近な坂にまつわる物語を探してみませんか。

 

   

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