過去の展覧会(すでに終了しております)

中村善策記念ホール(1階)

小樽洋画研究所と中村善策

趣旨

 「小樽洋画研究所というのが、私の絵画修業の第一歩である」と中村善策は記しています。

 小樽洋画研究所は、1916年に青年画家三浦鮮治が後進のために自宅のアトリエを開放したもので、ここに山崎省三や工藤三郎らが加わって若手の啓発にあたっていました。

 小樽実業補習学校を卒業したばかりの中村善策は、昼間は海運会社に勤務しながら夜間は毎日研究所に通い多くの友人を得ましたが、研究所に通い始めてから2年後に神戸へ転勤となります。

 神戸では絵とは離れた日々を過ごしましたが1922年に小樽へ戻ることとなり、第二の研究所生活を再開できることとなります。

 小樽へ戻ってからの中村善策は、文芸雑誌『白樺』に掲載されていたセザンヌに魅了され、仲間たちとともに研究を始めていますが、この猛烈に勉強した第二の研究所時代が二科展入選の素地を作り、中村善策のその後を決定づけたといえるでしょう。

 本展では、中村善策の出発点である小樽洋画研究所時代に注目し、ともに研鑚しあった作家たちとともに、知られざる中村善策の一面を展覧します。

会期

 平成23年4月2日(土)から9月19日(月・祝)まで

 

中村善策コレクション名作選1「ふるさと」

趣旨

 中村善策は、原点であるふるさと小樽の風景を生涯描き続け、「山あり、丘あり、坂あり、平地あり、岬あり、海。その海の色だけでも我々は実に恵まれるのである。」と、その題材の豊富さを記し、まるで風景画家のために提供されたような街であると、描く喜びを語っています。

 本展では、圧倒的に多くの代表作が生み出された小樽の風景に限定して、主たるモチーフとなった「張碓」「奥沢水源地」「花園公園」「運河」などを展覧します。

会期

 平成23年9月23日(金・祝)から平成24年4月19日(木)まで

 

中村善策コレクション名作選2「1950〜60年代画風の完成」

趣旨

 1960年代に至り、中村善策の作品は平面化、様式化が進み、現場の風景を超越して大きなデフォルメが加えられていますが、それと同時に豊かな色彩の饗宴が見られ、明快な色面による季節感の表現はその風景画の大きな特徴となりました。

 中村善策の作品を愛好する者の多くがこの時代の作品を支持し、また、後輩たちは尊敬の念を込めてその独特の構図を「善策張り」と呼びました。

 本展では、1950〜60年代に注目し、北海道、東京、長野など各地の風景を比較しつつ、圧倒的に多くの代表作が生み出された画風の完成期を紹介します。

会期

 平成24年4月21日(土)から9月17日(月)まで

 

中村善策コレクション名作選3「山のある風景」

趣旨

 中村善策は「山岳画家」ではありませんが、その風景画のほとんどに山が現れ、また、山そのものの存在ではなく山中で描いた作品も多く存在しており、多くは、都会を離れた里から見た山のある風景と呼ぶことができます。

 1944(昭和19)年の信州疎開以降、中村善策は足しげく長野を訪れて制作活動を行ないましたが、山の高低や名山か否かにかかわらず、北アルプスの頂や山裾が作品構図上必要な場所に位置を占めています。

 また、かつての疎開地に近い松本から列車に乗り、木崎の駅から木崎湖畔に下りた場所には中村善策の定宿がありましたが、そこは北アルプスの一部が湖面に美しく反映する場所であり、中村善策はそこに広がる風景を繰り返し描いています。

 本展では、古来の日本で風景画を「山水」とよんだように、日本の風景画にとって重要な「山のある風景」を、中村善策の信州作品や北海道へ帰省するたびに描いた各地の山のある風景を通じて紹介します。

会期

 平成24年9月22日(土)から平成25年6月30日(日)まで

 

中村善策名作選「故郷小樽をみつめて」

趣旨

 中村善策の風景画の魅力とは、華麗な色彩、動きのある構図、スケール感にあるといえますが、そのような特徴が最初から備わっていたわけではありません。

 戦争疎開の期間を信州で過ごすなかで、風景画に自分の世界観を織り込むことを自らに課し、写生に近い風景画であったものが、戦後は実景に相当な変革を加えて絵画化されており、1960年代からはさらに平面的な表現へと進み、色彩も明るさを増していきました。

 中村善策は東京での活動を続けながらも心では小樽を思い、年に1度は小樽に帰郷して自身の原点であるふるさと小樽の風景を描き続けましたが、故郷小樽を見つめる目には絶対的な信頼と愛情があり、決して機械的な技巧に陥ってはいません。

 本展では、中村善策の1930年代から80年代までを概観し、彼が生み出した独創的な風景画の変遷を、小樽を描いた作品により紹介します。

会期

 平成25年9月22日(日)から平成26年5月11日(日)まで

 

中村善策コレクション名作選「信州」

趣旨

 1937年に一水会展で昭和洋画奨励賞を受賞し、同会を拠点として毎年出品を続けていた中村善策ですが、1945年4月に東京空襲に遭い、急遽手回り品だけを持って信州明科(現・安曇野市)へ避難せざるを得ないこととなり、その間にアトリエは全焼、作品200点ほどが焼失してしまいました。

 以後、4年半に及ぶ疎開生活が始まり、都会の喧騒から離れた中村善策は風景そのものに没入するように観察を深め、一日中野外で写生に徹する日々を送りますが、この間に描かれた信州風景には共通して色彩に透明感があり、観る者に静寂と安らぎをもたらしてくれます。

 また、疎開での収穫はモチーフだけに限らず、優れた人物との出会いもありました。

 離京して偶然同宿となったアララギの歌人、岡麗は、中村善策を短歌の世界に導いた人物ですが、岡は空襲で作品全てを失った中村善策を励まし、再び絵筆を握る力を与えた恩人とも言えるでしょう。

 1950年に岡が信州でその生涯を終えたのを機に中村善策は帰京を決意しますが、信州は第二の故郷として重要なモチーフとなっていきました。

 信州は中村の戦後の飛躍にとって重要な場所であり、この時期に風景画に自分の世界観を織り込むというテーマを課したことが、戦後再出発の原動力となったのです。

 本展では、中村善策の二大モチーフと呼ばれる小樽と信州のうち、「信州」を描いた作品に焦点を当て、実作品により変遷をたどるものです。

会期

 平成26年7月26日(土)から平成27年4月19日(日)まで

 

小樽運河・いまむかし

趣旨

 小樽運河は、かつて経済の隆盛期には、はしけや荷役の人々の姿とともに独特の風情を醸し、古くから小樽を象徴するものとして画家たちのモチーフになってきました。小樽に生まれ、運河に親しんで育った画家はとりわけ生き生きとした作品を残し、「運河画家」の異名で呼ばれる者もいました。やがて物流拠点としての役割を終えても、運河は人々の労働の証であり、心のふるさととして重要な存在であり続けました。

 1960年代に運河埋め立ての方針が示されたことで、むしろ蓄積された汚れや澱みのなかにも独特の美があることを見出し、それを絵にする画家が多数を占めました。デザイナー藤森茂男は、潮まつりなどの街づくりの中心となって活躍し、後半生は運河保存運動に全ての情熱を注ぎ、杭打ちが始まる直前の1985年に集中して運河を描いた人です。藤森の絵の制作は、運河を全面保存し後世に残したいという運動のもはや最終手段であったことに、他と一線が引かれます。

 やがて半分が残された運河周辺には、倉庫を活用した商業施設やガス灯などが整備され、現在は多くの人々が訪れる観光スポットとなりました。様変わりした小樽運河に失望し、運河を描かなくなった画家がいる一方で、現代の視点による新たな題材として運河に取り組む画家がいることも確かです。

 本展では、運河を見つめてきた画家たちの作品を過去から現在まで網羅し、3部構成により展覧します。この街に受け継がれてきたもの、彼らが伝えたかったこと、思い描いていた未来は何だったのか、これらの作品から感じ取っていただければ幸いです。

会期

 平成27年4月25日(土)から7月5日(日)まで

 

花ひらく近代洋画の世界

趣旨

 日本の近代美術は、明治以後、ヨーロッパの新しい美術運動を咀嚼し、独自に展開していきました。

 本展で紹介する梅原龍三郎、安井曾太郎、須田国太郎らが活躍した大正から昭和の時期は、西洋絵画の習得に懸命だった時代からしだいに芸術家の個性が重視されていきました。

 この時期、洋画はヨーロッパの伝統的な手法である油彩を用いながらも「日本的」といわれる独自の表現方法が構築されていきます。

 個性重視の時代の中、画家たちは「西洋的なもの」と「日本的なもの」の狭間で葛藤しながら独自の表現の獲得を目指しました。

 本展では、こうした昭和初期の洋画家たちの葛藤や模索を、社団法人糖業協会のコレクション54点でたどります。

 なお、社団法人糖業協会の美術コレクションは、前進である日本糖業連合会当時から始まり、1936(昭和11)年に糖業協会が設立された後も歴代理事長のもとで収集が続けられてきました。

 当コレクションは日本近代洋画界を牽引した名だたる画家で構成されており、道内では初公開となります。

会期

 平成27年7月11日(土)から9月13日(日)まで

 

中村善策と故郷小樽

趣旨

 東京での活動を続けながら心は小樽を思い構想を練り、年に1度帰郷して自身の原点である故郷小樽の風景を描き続けた。小樽を見つめる目には絶対的な信頼と愛情があり、機械的な技巧には陥っていないのである。斜面に沿って建つ民家の屋根の連なり、様々な樹木が林立し季節感を伝え、急激に下っていく坂道は、大きく弧を描いて広がる小樽港へと繋がる。起伏に富んだ小樽の地形の特徴から汲み取ったダイナミックな動きのある構図である。

 本展は、中村善策の1930年代から80年代までを概観し、彼が生み出した独創的な風景画の変遷を、小樽を描いた作品により紹介します。

会期

平成27年9月17日(木)から平成28年1月24日(日)まで

 

小樽洋画研究所と中村善策3

趣旨

小樽洋画研究所は、1916年青年画家三浦鮮治が上京する平沢貞通から石膏像を譲り受けて、翌年後進のために自宅アトリエを開放したもので、ここに三浦の友人で春陽会の創立会員の山崎省三や、洋行帰りの工藤三郎らが加わって、若手の啓発にあたっていました。この小樽洋画研究所を皮切りに、太地社、裸童社など一連の活動が生まれ、北海道美術の発展の大きな原動力となっていきます。三浦のほか研究所のメンバーであった谷吉二郎、加藤悦郎、樋口忠次郎、桝田誠一はみな道展創立会員であり、大正から昭和初期にかけての北海道美術はここにかかわった者たちの手によって大きく発展していくのでした。

本展は、中村善策の出発点である小樽洋画研究所時代に注目し、ともに研鑽しあった先輩、仲間たちという交流作家とともに、知られざる中村の一面を展覧するものです。

会期

平成28年1月24日(土)から平成28年7月3日(日)まで

 

中村善策海のある風景

趣旨

 中村善策の1930年代〜80年代までを概観し、彼が生み出した独創的な風景画の変遷を、小樽を中心とした「海のある風景」により紹介します。

会期

平成28年7月9日(土)から平成29年2月26日(日)まで

 

中村善策海のある風景2

会期

平成29年3月4日(土)から平成29年10月22(日)まで

 

小樽画壇の礎平沢貞通展/三浦鮮治と小樽洋画研究所の仲間たち

趣旨

中村善策とゆかりの深い、平沢貞通・三浦鮮治に焦点を当て、北海道画壇の発展に尽力したそれぞれの業績とその作品を同時代の仲間たちとともに展覧します。2017年は、平沢貞通が小樽に移住して110年、そして没後30年の節目の年となります。

 

会期

平成29年10月28日(土)から平成30年3月4日(日)

 

中村善策風景画の四季

趣旨

中村善策の執筆した数々の油絵の技法書のなかから、美術雑誌アトリエ『風景画の四季』(昭和32年発行)に着目し、著作のなかで自らが自作を例示した具体的な作品を実際に展示引用しつつ、その他の収蔵品を加え、四季折々の表現の変化をご覧いただきます

会期

平成30年3月10日(土)から平成30年5月22日(火)

企画展示室(2階)

受贈記念濱本恵義・藤巻陽一新収蔵品展

趣旨

 市立小樽美術館は昭和54年の開館以来、市民や美術家、さらにご遺族から愛蔵品の寄贈を受け、現在は2,000点を超えるコレクションを有しています。

 平成22年度の新収蔵品は50点に及びましたが、なかでも濱本恵義(1914-2008)・藤巻陽一(1933-2007)は、どちらもご遺族から多数の作品が寄贈されました。

 本展では、小樽ゆかりの画家である二人の物故作家を中心に、平成22年度にコレクションに新たな厚みを加えた作品を展覧します。

会期

 平成23年7月16日(土)から9月19日(月・祝)まで

 

終わりなき版への挑戦没後一年一原有徳大判モノタイプ

趣旨

 1971年、一原有徳は夕張山脈を登山中に遭難し大腿骨骨折の状態で救出され、事故後に3回の手術を受けるなど、版画をあきらめて俳句に専念しようと考えるほど失意のときを過ごしますが、1981年に「第4回北海道現代美術展」に大型版画「SON・ZON」を出品して最高賞の道立近代美術館賞を受賞するなど、奇跡のカムバックを果たしています。

 また、80年代からの一原作品は大型化の一途をたどりますが、1990年に横浜市民ギャラリーで開催された「第26回今日の作家'90トリアス展」では大判350枚組みの15m幅もある巨大作品を出品しています。

 本展では、遭難事故後の70年代から次々に現れたモノタイプ大型組み作品と炎自体を版と見立てたステンレス鏡面作品で会場を埋め尽くし、その圧倒的なスケール感を紹介します。

会期

 平成23年10月22日(土)から平成24年2月12日(日)まで

 

小樽1970-80年代の新風鵜沼人士とともに

趣旨

 1970年代の小樽では、20歳代の若い美術家たちによるグループ展が次々に組織され、時に絵画という共通の表現に意見を闘わせ刺激しあい、時に融合しあいながら活動を継続していきました。

 とりわけ、1970年代半ばに市長賞・市展賞を受賞した鵜沼真弓(マユミ・ウヌマ・リンク)・鵜沼人士姉弟は、小樽から全道、全国への飛躍が期待され、新世代の登場を強く印象づけました。

 その後、多くの作家の活動拠点は小樽から海外や東京に移りましたが、小樽での個々の強烈な出会いや交流は今も各作家の創作活動の第一歩を支えていると言えるでしょう。

 本展では2009年に53歳の若さで急逝した鵜沼人士を悼むとともに、鵜沼人士を囲み、絵画への情熱にあふれながら1970-80年代にかけて登場した小樽の新世代を紹介します。

会期

 平成24年2月18日(土)から5月13日(日)まで

 

心の原風景-風土への賛辞木嶋良治展

趣旨

 故郷小樽やオホーツク沿岸の海辺など、北海道風景を中心に「北方性」と「雪」をテーマとして描き続けてきた木嶋良治。

 その作品のなかで、特に小樽運河は大学入学前に結核で胸を病み休学中に観察を重ね、その時代脳裏に焼き付けた風景が制作の強い動機となっています。

 本展では、簡潔な構成と詩のような叙情性をあわせもつ独特の風景画を確立した木嶋良治の世界を紹介します。

会期

 平成24年5月26日(土)から平成24年7月29日(日)まで

 

心の原風景-海への回帰阿部典英展

趣旨

 美術家・阿部典英は、高校生のときに在籍した書道部で才能を開花させ、のちに書から絵画、やがて立体へと移行していくなかで、常に時代をリードする活動の先端に立ち、数々のグループ展、国際展を組織していますが、その第一線での活躍が評価され、2011(平成23)年には北海道文化賞を受賞しています。

 阿部典英の作品の多くは海の生き物から造形要素を抽出していますが、少年時代に疎開した島牧村の海に支えられた生活に原風景があり、現在は同じ後志地方である小樽市にアトリエを構えており、創作活動は海への回帰といえるでしょう。

 本展では、阿部典英が生まれ育った証としての海に敬意を込めた作品群とともに、代表作「ネエダンナサン」シリーズから創作の原点を探っていきます。

会期

 平成24年8月4日(土)から平成24年9月17日(日)まで

 

疾走するストローク輪島進一展

趣旨

 函館生まれの輪島進一は、20歳代半ばから独立展で華々しい受賞歴を飾り、安井賞展には4度選抜された実力画家です。

 連続する動きを一つの場面の中に収める独特の表現方法は、独立展において奨励賞・50周年記念賞・新人賞・小島賞・高畠賞・独立賞などの受賞歴にあるように、高い評価を受けてきました。

 北海道教育大学特別教員養成課程(美術・工芸)を卒業後現在に至るまで、高校・大学で教鞭を執ってきた輪島は、自らの制作と並行して、美術鑑賞と表現には認知科学の一領域としての視点が重要であると考え、独自に研究を進めました。近年は児童画などに見られる自動筆記(スクリブル)を作品に取り入れています。

 輪島はイメージを望んだとおりに表現できる卓越した描写力を備えているとともに、「絵画とは、ひとつひとつ描いた時間(タッチ)が絵を形成する」と考え、時間表現を作品のテーマにしてきました。1980年代には現代人の姿を通して、消費を美徳とする経済優先の社会風潮へ痛烈な批判を投げかけ、その後バレリーナの舞台裏に取材し、ムーブマンのある独特の美の世界を獲得しました。静止しているはずの平面絵画に無限に続く時の流れを描きつつ、なぜかそこに描かれる世界は生と死の重さを背負っているように感じます。また、2011年の震災後、輪島はまた新たな創作を開始しようとしています。

 本展では、洋画家・輪島進一の初期から最近作までの油彩を、主に独立展出品作でたどり、その独創的な絵画の世界を展覧するものです。

会期

 平成24年10月27日(土)から平成24年12月16日(日)まで

 

共同企画展「銀河鉄道の夜」〜KAGAYA幻想の世界〜

趣旨

 北海道で最初の鉄道である幌内鉄道は、明治13(1880)年にまず手宮-札幌間が開通し、明治15(1882)年には手宮-幌内間の全線が開通しており、今年は全線開通から130周年の節目の年になります。

 美術館のすぐ横には、北海道の鉄道のゼロマイルポイントの手宮と南小樽を結ぶ旧手宮線の鉄路が今も残っていることから、幌内鉄道全線開通130周年を記念して、鉄道・天文・文学に関係の深い宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をテーマに、文学館との共同企画展を開催します。

 美術館では、プラネタリウム番組「銀河鉄道の夜」が小樽市総合博物館ほか全国各地のプラネタリウムで上映され、平成22年には総観覧者数が100万人を超えるなど、宇宙と神話の世界を描くデジタルグラフィックアーティストとして人気の高いKAGAYA(かがや)の「銀河鉄道の夜」のデジタルペインティング作品を中心に展覧会を構成します。

会期

 平成24年12月22日(土)から平成25年3月17日(日)まで

 

新収蔵・小樽美術の流れと現況

趣旨

 小樽では大正期から工藤三郎・三浦鮮治・兼平英示などが指導者となり、「小樽派」と呼ぶにふさわしい独特の画風を見せていましたが、数多くの画家がこの恵まれた土壌に生まれ、彼らの知遇を得て励まされながら育っていることから、小樽は北海道美術の原点として親しまれています。

 三浦鮮治が道内でもいち早く絵画研究所を開設し、公募展「太地社」を開催するなど活発な動きを見せた美術先進地の小樽に、故郷ゆかりの美術作品を収集・展示する美術館の存在が求められたのはごく自然な流れだったともいえますが、当美術館は政治主導ではなく市民運動の結果として生まれた美術館であり、2,000点を超える膨大なコレクションのほとんどが作家本人、作家のご遺族、コレクターの方々などのご寄贈により形成され、近年ますます充実した内容になっています。

 本展では、平成23・24年度の100点を超える大型寄贈のなかから、大正期から現在に至るまでの、北海道における洋画の原点である小樽にゆかりのある画家たちの絵画世界を展覧します。

(展示作家(予定):工藤三郎・三浦鮮治・兼平英示・渋谷政雄・谷吉二郎・大月源二・笹沼浩平・富樫正雄・国松登・加藤一豊・鈴木伝・宮川魏・伊藤正・豊島輝彦・鵜沼人士・木嶋良治・鶴山好一・中島光榮・山田芳生)

会期

 平成25年3月23日(土)から5月6日(月)まで

 

詩人と美術瀧口修造のシュルレアリスム展

趣旨

 瀧口修造(1903-1979)は、戦前からシュルレアリスムの紹介者として歴史的な存在であると同時に、詩作、造形美術の実践にあたったシュルレアリストとして今なお注目される存在です。

 瀧口の批評の眼、思想は、1958年生涯最初で最後のヨーロッパ旅行において一つの転換点を迎えたと言われていますが、本展ではその1958年の旅行を糸口に、シュルレアリスムに至る精神形成がなされた青年期の小樽時代から、やがてアンドレ・ブルトンの著作に衝撃を受けて西洋美術へと分け入った半生をたどります。

 瀧口が詩から西洋美術へとしだいに関心を移すなかで、どのような批評精神を持っていったのかを可能な限り実作品によって展覧し、これまで紹介されることのなかった新たな側面を探るとともに、未だ詳らかではない瀧口の小樽時代を検証し、そこからシュルレアリストとしての瀧口の生涯と業績の俯瞰を試みます。

会期

 平成25年5月18日(土)から6月30日(日)まで

 

風景の躍動感没後30年中村善策展

趣旨

 小樽に生まれた中村善策は生涯風景画一筋に制作を続け、1983年に82歳で亡くなるまで現場主義を信条に絵を描くことに情熱を注ぎました。故郷の小樽に代表作の多くを集めて一堂に展覧することを希望していた画家の意志を受け継ぎ、市民の力で市立小樽美術館中村善策記念ホールが誕生し、2013年は中村善策没後30年、記念ホール開設25周年の節目を迎えます。

 本展では、個人寄託作品15点のほか平成24年度新収蔵品10点を初公開し、第1部では画家を志すきっかけを作った小樽時代の傑出した先輩や同時代の画家たちとの交流及び初期作品を、第2部では、画風が開眼し、躍動感あふれる風景画を確立した黄金期を展覧します。

会期

 平成25年7月6日(土)から9月16日(月・祝)まで

 

北の水彩画人白江正夫と宮川美樹

趣旨

 小樽在住の白江正夫(1927〜)と、岩見沢市を拠点に活動する宮川美樹(1937〜)は、ともに道展、日本水彩展を中心に発表を続け、現在は北海道を代表する水彩画家としてゆるぎない存在感を示していますが、透明と不透明を自在に操り、線による力強く簡素な絵作りの白江と、驚異的なリアリティーで精密描写に徹する宮川とは、その表現手法は好対照を成しています。

 1984年道展において水彩画部門が独立し、2人はともに常任委員として審査や会務運営にあたりました。また、白江が1987年〜1995年の期間、日本水彩画会北海道支部長を務めたのち、現在は宮川がその職務を引き継いでおり、北海道の水彩画界をけん引する役割を担っていますが、このような関係のなかで水彩画について話し合う機会も増え、互いに認め合いながら切磋琢磨するという交流を続けてきました。

 本展は、独自の制作・表現方法を模索し、水彩画のみずみずしさを失わずに強靭な画面が作り上げられている2人の作品から主に道展・日本水彩展出品作を中心に代表作を厳選し、北海道を代表2人の水彩画家の競演とするものです。

会期

 平成25年10月19日(土)〜平成26年1月26日(日)

 

群像表現への招待加藤一豊(同時開催新収蔵品展)

趣旨

 1910(明治43)年、小樽に生まれた加藤一豊は幼少から絵を好み、高校入学の頃から独学で油彩を始めましたが、美術学校への進学を希望しながら両親の反対で法学部へ進学せざるを得なかったこと、突然の召集令状、肺の病気など、幾度も画業を中断しながら、1970年代に入りようやく画業に復帰しました。

 加藤一豊は1972(昭和47)年にヨーロッパを訪れていますが、そこで様々な古典名画に接して感動し、群像を描き始めるようになりました。

 多くの人物画を手がけていた加藤一豊は、肖像とは異なる群像表現の方法を生涯追求していくことになりましたが、この群像表現こそが、加藤一豊のオリジナリティあふれる個性と言っても良いでしょう。

 本展では、生活のロマンを群像表現に求めて、誠実で気品ある作風を確立した洋画家・加藤一豊の画業を紹介するものです。

会期

 平成26年2月1日(土)〜平成26年5月11日(日)

 

色彩の饗宴巨匠たちの絵とパレット

趣旨

 パレットは絵具を混色するための板で、絵を描くために必要不可欠なものです。油彩用の素材としては、合成樹脂、大理石、御影石、木、そして現代では使い捨ての紙パレットまでが登場しています。形も、一般的な楕円形から、長方形、巨大なものから持ち運びに便利な二つ折りの小型サイズのものまで、画家の志向と制作環境によって選び方は様々です。

 パレットは画家自らの肖像画であるかのように、長年の使用で絵具の層が厚く盛り上がり、その使い方を見ると画家の仕事ぶり、人間性や性格までもが反映されているようです。

 画家が公に発表する絵画作品のキャンパス上と、本来は創作のための秘密の道具であるパレットとは、同じ絵具がまさしく同一に置かれ、両者は互いに緊密に結びついた関係にあります。そうしたことから、発展的な意味において、画家が用いる絵具・色彩の総体を「パレット」と呼ぶこともあるほどです。

 本展では、ピカソ、マティス、ユトリロなど海外の巨匠たちから、安井曾太郎、梅原龍三郎、東郷青児、林武ら日本洋画の大家、ならびに小樽出身の小寺健吉、中村善策、国松登ら北海道ゆかりの画家たちまで、画家の制作の素顔であるパレットと絵画を笠間日動美術館のコレクションからご出品いただきます。

 国内外の大家が勢ぞろいし、それぞれの個性的な「パレットと絵画」を一対のものとして紹介するユニークな展覧会となります。

会期

 平成26年5月17日(土)から7月21日(月・祝)まで

 

小樽の女流画家たち-庁立小樽高女の系譜

趣旨

 小樽には、戦後間もない頃から活躍した藤本俊子・森本光子・加藤清江・高橋好子・中島光榮など、幾人もの女性画家たちがいます。

 彼女たちが学んだ庁立小樽高等女学校(現在の小樽桜陽高校)では、三浦鮮治の小樽洋画研究所に学び、のちに小田観螢夫人となった小田(本間)重子が美術指導にあたっていました。また、その後には画家としても指導者としても高く評価された東京美術学校出身の鈴木伝が美術教師として赴任し、多くの人材を輩出しました。

 小樽の女流画家たちは、日常生活や子育ての中から題材を選んだり、近郊の風景や思うことなどを女性ならではの視点でとらえ、道展を足がかりに中央の公募展へも果敢に出品しており、中には海外へ足を伸ばすたくましい画家も現れています。

 本展では、北海道女流画家のパイオニアとして後進に多大な影響を与えた、庁立小樽高等女学校出身のたくましい女流画家たちの生き様と作品を紹介します。

会期

 平成26年7月26日(土)から9月15日(月・祝)まで

 

〜親子のための展覧会〜伊藤英二木のおもちゃ展

趣旨

 伊藤英二(1932-2012)は留辺蘂町生まれ。

 中学校教諭として障がい児学級に携わり、教育方法として木のおもちゃを取り入れたのをきっかけに、1982(昭和57)年には自宅におもちゃの家「といこうぼう」を作り、木製玩具作家として本格的に制作に打ち込むようになりました。小樽でも1994(平成6)年に旧青少年科学技術館において特別展が開催されましたが、会場には毎日多くの子どもたちの歓声があふれていました。

 伊藤英二の作品は丈夫な作りで、木肌そのものの色を生かした寄木の表現方法や丸みを持たせたデザインが特徴で、捨てられてしまいそうな木のかけらまでをも削り、組み合わせ、磨き上げながら作品として仕上げていくうちにその作品には生命が与えられていきます。

 「見て・触れて・遊んで・作って」という実体験機会を大事にしながら制作活動を続け、1997(平成9)年に「森の美術館木夢」(西興部村)の館長に就任するとともに、木の温もりと優しさを通じて地域文化を育んできたことが評価され、2005(平成17)年には北海道地域文化選奨を受賞しています。

 本展は、木の温もりを大事にした伊藤英二の作品の一端に親子で触れていただき、作品を見るだけではなく、肌を通して鑑賞していただくことを目的とした展覧会です。

会期

 平成26年10月18日(土)から12月28日(日)まで

 

谷口明志インスタレーション「線の虚構」

趣旨

 小樽出身の谷口明志は、大学在学中から道展への出展を続け、新人賞、佳作賞、会友賞の受賞歴を経て、会員として活躍しています。また、公募展のみならず、自ら組織するグループ展「plus1」では、札幌、ニューヨーク、大邱、ハノイなど、海外展にも精力的な活動を行っています。

 近年の谷口作品はインスタレーションの傾向を強めており、厚みのない無彩色の板や金属を組み合わせ、平面でありながら立体的な効果を演出しています。また最新作では、二次元から線が飛び出してくるような虚構の世界を作りだし、線の強弱を縦横に走らせ、空間全体を造形作品に見立てています。

 本展では、革新性の高い表現が注目される美術家・谷口明志の絵画空間に対する思考を明らかにするとともに、最新のインスタレーション作品を展覧します。

会期

 平成27年1月10日(土)から3月15日(日)まで

 

小樽水彩画会歴代会長の風貌

趣旨

 小樽水彩画会は、宮崎信吉によって1948(昭和23)年に10名の会員で創立され、水彩画の普及・啓発活動や会員の絵画に対する見識を深めるための互評会やスケッチ旅行など、その活動は60年を超える長い歴史を誇っています。

 小樽で広告業を営んでいた宮崎は、その卓越した描写力によって彗星のごとく市展に登場し、道展、日本水彩画会展でも受賞を重ねる一方、その温かな人柄で人望を集め、道展の今田敬一や繁野三郎といった重鎮も小樽水彩画会に賛助出品して会を支えました。

 宮崎の亡き後は、すでに道展会員として活躍していた中島鉄雄が受け継ぎました。中島の不透明水彩を用いた斬新でダイナミックな筆致には、宮崎とは異なる強烈な個性があります。

 3代目会長の森田正世志は繁野三郎の影響を受けた、透明水彩技法を駆使する巧みな表現者です。色を濁らせず透明なセロファンを重ねたような美しい色彩を特徴とし、透明水彩技法を貫くことを信条としましたが、これ以降小樽水彩画会の表現の主流は、この透明水彩技法に傾斜していきます。

 その後は、小樽のなかでも特に運河をモチーフとした坂東義秋、漁村で働く人々を温かいまなざしで描いた山本泰夫、小樽のみならず海外の歴史遺産にテーマを見出した笹川誠吉へと会長のバトンは引き継がれ、現在に至っています。

 本展では、戦後の水彩画の普及・発展に貢献した小樽水彩画会の歴史を顧み、歴代会長の作品を展覧してその系譜をたどるものです。

会期

 平成27年3月21日(土)から4月19日(日)まで

 

小樽運河・いまむかし

趣旨

 小樽運河は、かつて経済の隆盛期には、はしけや荷役の人々の姿とともに独特の風情を醸し、古くから小樽を象徴するものとして画家たちのモチーフになってきました。小樽に生まれ、運河に親しんで育った画家はとりわけ生き生きとした作品を残し、「運河画家」の異名で呼ばれる者もいました。やがて物流拠点としての役割を終えても、運河は人々の労働の証であり、心のふるさととして重要な存在であり続けました。

 1960年代に運河埋め立ての方針が示されたことで、むしろ蓄積された汚れや澱みのなかにも独特の美があることを見出し、それを絵にする画家が多数を占めました。デザイナー藤森茂男は、潮まつりなどの街づくりの中心となって活躍し、後半生は運河保存運動に全ての情熱を注ぎ、杭打ちが始まる直前の1985年に集中して運河を描いた人です。藤森の絵の制作は、運河を全面保存し後世に残したいという運動のもはや最終手段であったことに、他と一線が引かれます。

 やがて半分が残された運河周辺には、倉庫を活用した商業施設やガス灯などが整備され、現在は多くの人々が訪れる観光スポットとなりました。様変わりした小樽運河に失望し、運河を描かなくなった画家がいる一方で、現代の視点による新たな題材として運河に取り組む画家がいることも確かです。

 本展では、運河を見つめてきた画家たちの作品を過去から現在まで網羅し、3部構成により展覧します。この街に受け継がれてきたもの、彼らが伝えたかったこと、思い描いていた未来は何だったのか、これらの作品から感じ取っていただければ幸いです。

会期

 平成27年4月25日(土)から7月5日(日)まで

 

花ひらく近代洋画の世界

趣旨

 日本の近代美術は、明治以後、ヨーロッパの新しい美術運動を咀嚼し、独自に展開していきました。

 本展で紹介する梅原龍三郎、安井曾太郎、須田国太郎らが活躍した大正から昭和の時期は、西洋絵画の習得に懸命だった時代からしだいに芸術家の個性が重視されていきました。

 この時期、洋画はヨーロッパの伝統的な手法である油彩を用いながらも「日本的」といわれる独自の表現方法が構築されていきます。

 個性重視の時代の中、画家たちは「西洋的なもの」と「日本的なもの」の狭間で葛藤しながら独自の表現の獲得を目指しました。

 本展では、こうした昭和初期の洋画家たちの葛藤や模索を、社団法人糖業協会のコレクション54点でたどります。

 なお、社団法人糖業協会の美術コレクションは、前進である日本糖業連合会当時から始まり、1936(昭和11)年に糖業協会が設立された後も歴代理事長のもとで収集が続けられてきました。

 当コレクションは日本近代洋画界を牽引した名だたる画家で構成されており、道内では初公開となります。

会期

 平成27年7月11日(土)から9月13日(日)まで

 

特別展「第9回北海道現代具象展」

趣旨

 北海道の作家群と共に、具象の様々な展開を鑑賞いただきたいと思います。

 

会期

 平成27年10月17日(土)から平成27年11月22日(日)

 

企画展「水彩画家・白江正夫遺作展さいはての風景へ」

趣旨

 北海道を代表する水彩画家としてゆるぎない存在感を示した白江は、その評価に安住することなく、さらに独自の制作方法と表現を模索していきます。

 水彩のみずみずしさを失わずに強靭な画面を作り上げ、安易な着彩による水彩画を律し制作を続けました。本展は、道内水彩画会をリードし、長年小樽画壇を牽引してきた白江正夫の業績を、没後1年を機に偲ぶものです。

会期

 平成271128日(土)から平成28124日(日)

 

企画展「美術のなかの“生きものたち”」

趣旨

 北海道ゆかりの美術家を中心に、油絵、版画、日本画、彫刻などにあらわれた生きものを題材とした作品を選び出しました。多彩な表現スタイルと作例により、生きものたちに託された、作者の思いを感じていただければ幸いです。また、市立小樽美術館に収蔵されている意外なコレクションを知っていただく機会でもあります。

会期

平成 28 1 月30 日(土)から平成 28 年4 月17 日(日)

 

特別展「木版の夢−小樽に版画の種を蒔く」

趣旨

 昭和初期、小樽で交錯した5人の版画家の木版を展覧しています。世界的に著名な木版の巨匠、棟方志功や斎藤清の小樽時代、彼らを結び付けた功績者、成田玉泉の画業の一端を紹介するとともに、成田の指導のもと版画家の道を歩み、上京後才能を惜しまれながら若くして亡くなった河野薫、北海道版画界のパイオニアとして活躍した金子誠治ら、小樽ゆかりの5人の版画家を紹介します。

会期

 平成28年4月23日(土)から平成28年7月3日(日)まで

 

 

特別展「おたる潮まつり50周年記念・まつり写真展」

趣旨

 郷土が誇るおたる潮まつりは今年で50年周年を迎えます。本展はその節目にちなみ、まつりの一瞬を切り取った写真家の作品を、北海道写真協会のご後援をいただき、厳選して展覧いたします。あわせて、まつりの創設に尽力した人々を資料によって顕彰し、小樽の魅力を改めて堪能いただく契機といたします。展覧会場での「潮太鼓」や踊りの実演など普及活動も充実させ、本展により郷土が持つ「美しさ」を再確認していただければ幸いです。

会期

平成28年7月9日(土)から平成28年9月18日(日)

 

 

特別展「藤倉英幸貼り絵・北海道63景〜静かな風を聴きながら〜」

趣旨

藤倉英幸は、1970年代にイラストレーションを独学で習得し、広く活動を展開します。1980年代後半から北海道の風景を洋紙を用いて貼り絵作品として描き始めます。以後、観光絵はがき的ではない、北海道の何気ない風景の魅力を引き出し、貼り絵作品を描き続けてきました。その作品は、北海道に住む人々にとっては原風景的ともいえるものであり、自らが住む北海道の魅力を改めて知る契機となるでしょう。また、道外居住者には、北海道の魅力あふれる風景を堪能してもらえるものとなっています。2008年からの3年間は、これまでの画業の集大成として、北海道内各地の63景を厳選して創作活動を行い、このほど完結しました。その成果は画集「静かな風を聴きながら」(2013年、共同文化社発行)として刊行されています。

本展は、北海道に根ざした作家、藤倉英幸の貼り絵原画作品を中心に展覧するものです。

会期

平成28年10月29日(土)から成28年12月25日(日)まで

 

企画展「小樽・美術家の現在シリーズ坂東宏哉展大地のエレメント」

趣旨

宇宙への憧れを抱き、自然環境への観察を深め長い時間で変化してきた大地、岩石、水の表情、空気などに注目しながら制作を続けてきた坂東宏哉。
既成のキャンバスを用いず、プラスチックボードや板に珪藻土を盛ったり、水に強い紙に描いては乾燥させ、巻き取っていくという手法で帯状に会場を包み込んだり、ユニークな制作手法を実践してきました。近年の坂東は、空から眺めた大地の隆起や沈降からイメージを掻き立てられ、地質的なもののなかにある複雑な色や形から、制作を行っています。深い質感の漂う濃い青、内側にエネルギーを秘め脈々と息づく赤褐色がダイナミックに変化していく色彩の迫力にも圧倒されます。

会期

平成29年1月7日(土)から成29年2月26日(日)まで

 

企画展「小樽・美術家の現在シリーズ末永正子展ある日の風景から」

趣旨

華やかな色彩のハーモニーとスピード感のあるストロークで、軽快な抽象絵画を展開している末永正子。本展は、先駆的な現代絵画を一つの美の空間として堪能していただく企画であり、末永正子という画家にとって必然であった変化過程に沿って展覧するものになります。

 

会期

平成29年3月4日(土)から成29年4月23日(日)まで

 

特別展「大月源二展新たなリアリズムを求めて」

趣旨

戦前プロレタリア美術の代表的な画家であった大月源二は、弾圧、解放に追い込まれた後、戦後は北海道に戻り「生活派」の結成に至った。本展では、仮釈放の翌年に描かれた「走る男」から1960年代までの作品の推移を粗描してみるとともに、残された言葉と背景をさぐり制作の動機や表現法の変化を辿る。

 

会期

平成29年4月29日(土)から成29年7月2日(日)まで

 

特別展「甦る炭鉱の記憶」

趣旨

小樽は北海道最初の鉄道・旧手宮線で産炭地と結びついていた。厳しい自然にさらされる北海道の生活に加え、危険を伴う労働と背中合わせのなか、炭鉱に住む人々は強い絆で結ばれ、生活を守り、そこにしかない精神文化を形成していった。本展では山で生きた人々の労働や生活、文化を知るため、夕張市教育委員会、三笠市ほか日本の近代化に大きな役割を果たした炭鉱にまつわる美術作品、資料を集め、あわせて小樽市が所蔵する手宮線関係資料を調査し展覧する。

 

会期

平成29年7月8日(土)から成29年9月17日(日)まで

 

特別展「後志の水彩画家間宮勇展」

趣旨

間宮勇は、札幌師範学校で藤野高常に水彩画の指導を受け、卒業後岩内で教職に就きながら道展・日本水彩展に出品し高い評価を受けた。厳しく人間と自然の営みに関わり合い、それらをよどみない筆致で表現し多くの人を魅了した水彩画家、間宮勇の作品を展覧。

会期

平成29年10月28日(土)から成29年12月24日(日)まで

 

特別展「ガラスと絵画による風土への賛辞雪と氷のイメージ」

趣旨

新しい試みに挑戦し独自の個性を打ち出すガラス造形作家と、小樽の自然、重い雪や氷に包まれた独特の風土を描いた小樽ゆかりの画家による絵画をあわせて展覧。

会期

平成30年1月6日(土)から成30年3月4日(日)まで

 

企画展「命の脈動ー武石英孝展日常から見えた尊いものたち」

趣旨

小樽生まれの武石英孝(1958〜)は北海道小樽桜陽高校在学中に、学生美術全道展で文部大臣賞を受賞したことから、美術の道に進む決意をしました。武石英孝の描く世界は、自身の思い出や記憶を辿り、探し求めた先に生み出されたものであるように感じられます。代表作のモデルは自身の娘で、背景に描かれる古い建物の木壁は、生まれ育った小樽の自宅から想起され、そこにかつての自分を投影させています。

 本展は「小樽美術家の現在シリーズとして近年顕著な活動が認められる本市ゆかりの画家を紹介する企画であり、武石英孝のこれまでの足跡をご紹介する美術館による初の個人展となります。

会期

平成30年3月10日(土)から成30年5月31日(木)まで

 

特別展「小樽画壇の煌めき描きつぐ伝統と発展」

趣旨

小樽美術協会は本年(平成30年)創立50周年という大きな節目を迎えます。

本展は同会の50周年記念事業にちなみ、小樽美術界を彩ってきた数々の歴史的画家を含めた創立会員を勢ぞろいさせ、会の歩みと優れた先輩画家たちの作品を紹介するものです。現役作家による市民ギャラリーでの展示と一対のものとして、会期前半を揃えます。

会期

平成30年6月5日(火)から成30年7月8日(日)まで

 

一原有徳記念ホール(3階)

幻視者一原有徳の世界

趣旨

 市立小樽美術館では、生前の2度にわたる大型寄贈や企画展・特別展を通じて一原有徳作品が増え、現在では大小あわせて1,240点ものコレクションを形成するに至っています。

 当美術館にとって、この膨大なコレクションの展示は大きな課題となっていましたが、平成23年4月に「一原有徳記念ホール」をオープンし、一原有徳という特異な版画家の足跡を伝えることができることとなりました。

 本展は一原有徳記念ホールオープン記念展と位置付け、代表作であるモノタイプ、腐食版、オブジェのほか、版画以前の初期油彩など多くの展示を通して、一原有徳の人間像と実験精神を紹介します。

会期

 平成23年4月2日(土)から平成24年4月19日(木)まで

 

幻視者一原有徳の世界2

趣旨

 市立小樽美術館に「一原有徳記念ホール」が誕生して1年が経過しましたが、マルチな才能を発揮した一原有徳のジャンル横断的な構成を維持しつつ、大型組作品などの入れ替えを行います。

 また、モノタイプの発見となった「石のメモ」や、2000年以降に制作され版画制作の最後を飾った「AZシリーズ」などの作品を加え、モノタイプの世界を紹介します。

会期

 平成24年4月21日(土)から9月17日(月)まで

 

幻視者一原有徳の世界3-1960年代を振り返って

趣旨

 美術家として世に出る以前の一原有徳は、俳人「一原九糸」や登山家としての活動で知られていましたが、偶然の出会いから版画を始めることになります。

 その後、全道展や国画会への出品作が美術評論家・土方定一の目にとまり、1960(昭和35)年には初の個展を東京画廊でを開催しましたが、このとき、土方門下であった神奈川県立近代美術館の学芸員らは、一丸となって裏方の作業を引き受けています。

 土方定一は個展のパンフレットに、通常は無名作家を紹介するために作品の内容や推薦文を書くところを、あえて自分の「詩」を掲載しました。その詩は一原有徳の作品を見てストレートに浮かんできたイメージを言葉に置き換えたものでしたが、土方定一はこのことにより、これからデビューする一原有徳とは、恣意的なものや情実は一切ないことを示そうとしたようです。

 それにもかかわらず、この初個展は美術評論家や美術関係者の注目を浴び、著名な美術雑誌に評論が掲載されたり、作品がコレクターに買い上げられたりするなど大成功をおさめました。土方定一の存在なくして版画家・一原有徳が生まれることはなかったでしょうが、一原有徳はその眼力にかなう底知れない創造力を持っていたといえるでしょう。

 本展では、一原有徳の1960年代に注目し、東京画廊での個展を振り返りながら、その創造力に満ちあふれた初期抽象版画を主に展覧するものです。

会期

 平成24年9月22日(土)から平成25年9月16日(月・祝)まで

 

幻視者一原有徳の世界4

趣旨

 当館の一原作品の収蔵品は約1,200点に及びますが、その膨大な作品をジャンルごとに分類し、各表現を横断しながら順次公開しています。

 本展では、登山家としての孤独感と俳人としての思索の境地が反映した一原有徳の世界を、50歳の一原有徳が東京画廊の個展でデビューを飾った初の個展出品作をはじめ、彼が取り組んだ代表的な二つの版画技法であるモノタイプと腐食版を通じて紹介します。

会期

 平成25年9月22日(日)から平成26年9月15日(月・祝)まで

 

幻視者一原有徳の世界5「ミニアチュールによる版のいろいろ」

趣旨

 一原有徳は、実験的に「版」の概念を拡大し、独創性を第一に考えて制作されたモノタイプ、腐食版、立体、オブジェ、ブランディング、鉛版などの作品は、国内外において高い評価を受けています。

 本展では「ミニアチュールによる版のいろいろ」と題し、一原有徳の代表的な版画技法を紹介するために最小サイズ(10cm角程度)の作品を、大きな特徴にグループ分類化してユニット展示しています。

 また、初公開となるオブジェや腐食版も展示し、一原作品の魅力を堪能していただきます。

会期

 平成26年9月20日(土)から平成27年4月19日(日)まで

 

幻視者一原有徳の世界6

趣旨

 小樽でその生涯のほとんどを過ごした一原有徳は、実験的に「版」の概念を拡大し、「現代版画の鬼才」とたたえられました。

 2015年は一原没後5年、記念ホール開設5周年の節目の年となりますが、本展では一原の評価を決定づけたモノタイプに焦点をしぼり、デビュー作の石版から晩年の大型インスタレーション作品までを幅広く展覧し、その変遷をたどります。

会期

平成27年4月25日(土)から平成28年1月24日(日)まで

 

幻視者一原有徳の世界7

趣旨

一原を美術へ導き、大きな影響を与えた職場の先輩、須田三代治の油彩作品と一原の初期作品をあわせて展覧し、二人の友情を紹介します。

会期

平成28年1月30日(土)から平成28年7月3日(日)まで

 

幻視者一原有徳の世界8

趣旨

一原が貯金局(現美術館)の1階の石目の床で試みたモノタイプ作品や、パレット代わりに使っていた廃材の石版石から生み出した「風のメモ」シリーズなど、1960年の初期作品を紹介し、その素朴な味わいと不思議な魅力を堪能いただけます。

会期

平成28年7月9日(土)から平成28年10月23日(日)まで

 

幻視者一原有徳の世界9

趣旨

当館のために一原が制作した壁シリーズ「AP(omam)1」14点組と「AP(omam)2」20点組の大型組作品を展示するとともに、初期モノタイプ「石のメモ」からオブジェ、さまざまな腐蝕版、モノタイプまで、一原の編み出した技法の全てを網羅して展覧いたします。

会期

平成28年10月29日(土)から平成29年2月26日(日)まで

 

幻視者一原有徳の世界10

会期

平成29年3月4日(土)から平成29年7月2日(日)まで

 

幻視者一原有徳の世界11二つの技法モノタイプと腐蝕版

趣旨

無機的な冷たい闇の空間を表すモノタイプと金属と腐蝕液が生み出す不思議な魅力をもった腐蝕版の二つの世界を、特に発表当時の初期作品に焦点を当て御紹介します。

会期

平成29年7月8日(土)から平成29年12月24日(日)まで

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