プール検査の基準と解説

公開日 2020年10月03日

更新日 2020年12月16日

検査項目 小樽市プール指導要領施行細則による水質基準 解説
プール水

一般細菌

200CFU/mL以下

一般細菌は水や大気中、土中に生息しているほとんど無害な細菌です。正常な水には少なく、汚染された水には多い傾向があるため、水の汚染状況の把握や飲料水の消毒などの安全性を判断するといった指標に用いられています。

大腸菌

検出されないこと

従来は「大腸菌群」という項目でしたが、よりふん便汚染の指標に近づけるということで、平成19年度の通知より「大腸菌」に変更になっています。プール水で大腸菌が検出された場合、ほとんどが遊泳者によって継続的に持ち込まれているものと考えられます。それでも循環ろ過装置や消毒装置が適正に管理されていれば、まず検出されることはありません。大腸菌が検出されるということは、ふん便由来の水質汚染も考えられるため、残留塩素濃度の維持も含めてプールの管理が明らかに不適切であることを示しています。

pH値

5.8以上8.6以下

pH値は、水の酸性、アルカリ性の強さを0から14の数値で表されます。pH7が中性、7から低くなるにつれて酸性を示し、逆に7より高くなるとアルカリ性が強いことを表しています。また、pH値が高くなると塩素消毒効果も低くなる傾向にあるため、pH値を測定することは汚染指標としても重要な項目のひとつです。

濁度

2度以下

濁度とは、水の濁りの程度を分かりやすく数値にしたもので、基準値は水道法の水質基準値と同じ値を用いています。また、ろ過装置出口の濁度においては、施設基準値が0.5度以下(0.1度以下が望ましい)と厳しい値を定めています。

過マンガン酸カリウム消費量

12mg/L以下

水中の有機物などによる水の汚れ具合を数値で示したもので、その汚染のほとんどが遊泳者による影響で、このほかに塩素消毒装置や循環ろ過装置の不具合などによっても数値も高くなる傾向があります。

遊離残留塩素(注1)

0.4mg/L以上であること。また、
1.0mg/L以下であることが望ましい

プールの衛生管理上最も重要な項目です。遊離残留塩素0.4mg/Lあれば十分な消毒効果がありますが、濃度が極端に高いと遊泳者の眼や皮膚粘膜への刺激となることから上限を1.0mg/L以下であることが望ましいと定めています。

(注1)
二酸化塩素による消毒を行う場合の濃度は0.1mg/L〜0.4mg/L以下であること。また、亜塩素酸濃度は1.2mg/L以下であること。

総トリハロメタン

暫定目標値として、

おおむね0.2mg/L以下が望ましい

総トリハロメタン(クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルム)は、発ガン性物質として水道水質基準で0.1mg/L以下と規定されていますが、これは毎日飲用した場合の基準であり、プールにおいては、通常飲用することはないため、経皮吸収や気道吸収についての知見が十分でないことを踏まえ「暫定目標値として、おおむね0.2mg/L以下が望ましい」としています。
毎年1回以上の測定(通年営業または夏期営業のプールに当たっては、水温が高めの時期とすること)を行い、これらの測定は定期的に行うこととしています。

お問い合わせ

保健所 生活衛生課
住所:〒047-0033 小樽市富岡1丁目5番12号
TEL:0134-22-3118
FAX:0134-22-1469
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