公開日 2020年10月16日
更新日 2020年12月21日
クリミア・コンゴ出血熱とは
クリミア・コンゴ出血熱ウイルスによる出血熱を特徴とする感染症です。
死亡率の高い感染症で、特に、中央アジアや中東では毎年患者が発生しており、中国西部、東南アジア、ヨーロッパ、アフリカでも患者が確認されています。最近ではインドやパキスタンでも患者が報告されており、2016年(平成28年)にはスペインにおいて初めて患者が報告されました。2017年(平成29年)には、モーリタニアにおいても患者の発生が確認されています。
発生地域に渡航する際には、ダニに咬まれないよう、草の茂ったマダニの生息する場所に入る場合には、長袖、長ズボンを着用し、素足でのサンダル履き等は避けましょう。また、家畜などにむやみに触れないようにしましょう。
もし発生地域から帰国し、疑わしい症状がある場合には、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。
原因と感染経路
【原因】
クリミア・コンゴ出血熱ウイルスです。
潜伏期間は2-9日程度と言われています。
【感染経路】
ウイルスは哺乳動物とマダニの間で維持されていますが、ヒトはウイルスを保有したマダニに咬まれたり、感染動物(特にヒツジなどの家畜)を解体する作業中に血液等に接触したりして感染します。患者体液との直接的接触でも感染することがあります。
草の茂ったマダニの生息する場所に入る場合には、長袖、長ズボンを着用し、素足でのサンダル履き等は避けましょう。また、家畜などにはむやみに触れないようにしましょう。
症状と治療
ダニに咬まれてから通常1-3日、感染性の血液に触れてから通常5-9日で、突然の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、リンパ節の腫れ、発疹、血便、鼻血などの出血症状がみられ、意識障害を呈することもあります。症状出現後2週間程度で約30%が死亡します。回復する場合には、症状出現後9-10日で症状が改善します。
特別な治療法はありません。症状を軽くするための補液と対症療法を行い、生存の確率を高めるための治療を行います。
クリミア・コンゴ出血熱の流行状況
関連リンク
医療機関の皆様へ
クリミア・コンゴ出血熱は全数報告対象(1類感染症)です。診断した医師は直ちに小樽市保健所にご連絡をお願いします。
【連絡先】
小樽市保健所健康増進課 結核・感染症サブグループ
電話:平日22-3110夜間・休日22-3117
届出基準については、厚生労働省ホームページ「感染症法に基づく医師及び獣医師の届出について」(外部サイト)をご覧ください。