歯と口の健康〜大人編〜

公開日 2020年10月19日

更新日 2021年04月02日

このページは、以下の内容について、情報提供しています。

  1. 歯周病とむし歯の予防について
  2. 口の機能低下の予防について
  3. 健康教育・講話について
  4. 成人歯科相談について

 

1.歯周病とむし歯の予防

seisouyougu歯周病予防にも、むし歯予防にも、セルフケアとプロケア(プロフェッショナルケア)が重要です。

●歯周病予防のセルフケア

 歯周病はお口の生活習慣病ともいわれる病気で、40歳以降に増加してきます。

 歯周病細菌により、発症しますので、予防のためには、お口の清掃が欠かせません。

 歯ブラシで磨くだけでなく、歯間部の清掃用に、デンタルフロスや歯間ブラシを使用しましょう。

 

●歯周病予防のプロケア

 すでに歯周病に罹っている人は、治療のために、数か月に1回は定期的に受診していると思います。

 まだ歯周病に罹っていない方でも、1年に1、2回は歯肉の検査を受けたり、歯科衛生士によるお口の清掃(PTC)を受けたりすることで、歯周病予防に効果があります。

 

●むし歯予防のセルフケア

 大人になると、以前治療した部分が再びむし歯になる、歯肉が下がってきて、歯の根元むし歯ができやすくなるなど、大人によく見られるむし歯に注意が必要です。予防のためには、漫然と歯磨きするのではなく、磨く部位、力加減など気を付けて歯磨きしてください。フッ化物入りの歯磨き剤も積極的に使用しましょう。

 また、噛みしめる癖などから、表層のエナメル質が、くさびのような形状に欠け、その部位がしみやすくなることもあります。この楔状欠損といわれるエナメル質の欠損は、歯磨きの力が強すぎるためにできるとされていましたが、現在では上下の歯を接触させている癖(TCH:ToothContactHabit)が原因であると言われています。

 

 ●むし歯予防のプロケア

 年1、2回の定期的健診により、むし歯の初期段階で発見し、予防処置を受けるようにすれば、むし歯になる前に対処できます。特にむし歯になりやすい歯と歯の間や、詰めたりかぶせたりする治療部位のむし歯は、自分で発見しずらいので丁寧な歯科健診が必要です。

お口の清掃のためには、歯科衛生士によるお口の清掃(PTC)を受けることも有効です。PTC

 

 

 

2.口の機能を維持するために

 入れ歯がないと食べられません口の機能が低下すると固いものが食べられません口の機能が低下してくるとむせが多くなります口の機能が低下してくると口が渇きます

  

食べる、飲み込む、話すなど、口は大切な機能を果たしています。

病後で麻痺がある場合は、口の機能の衰えは重大で、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)により生命にかかわる場合もあります。

入れ歯が合わず、うまくかめないなど何らかの原因によりかみづらい状態が続くと、軟らかく食べやすい物だけを食べるようになり、いつの間にか摂食・嚥下(えんげ)機能(口の中の物を飲み下すこと)が衰えてむせたり、つばが出づらくなってきたりします。

このような方には、口の機能を維持・向上させるために機能訓練が有効です。

加えて、歯磨きをしっかり行い、細菌を減らし、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)の予防に努めましょう。

口の機能は、病気によって衰えることのほかに、加齢によるもの、不活発な生活によるものなどが知られています。

 

●誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)

 飲み込んだものが誤って気道に入り肺炎になるのが、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)です。誤嚥性肺炎が起こるメカニズムについて

多くは脳血管障害の後遺症などで麻痺がある場合に起きます。加齢による口の機能の低下も誘因となります。

食事のときに食べ物を誤嚥(ごえん)する場合もありますが、食後に胃から逆流し肺に入ったり、

睡眠中に唾液とともに口腔(こうくう)内細菌を誤嚥(ごえん)したりすることが知られています。

予防するためには食べ物の形態や一口量に気を付けるだけでなく、食事中や食後の姿勢、

飲み込み方の訓練、歯磨きなどに気を付けることが必要です。

 

●オーラルフレイル予防

オーラルフレイルは、体の虚弱(フレイル)にならい、口のわずかな機能低下を表す新しい概念です。

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口の機能低下は年齢とともに忍び寄ってきます。しかしオーラルフレイルは、老化とは異なる口の機能低下を指します。

老化は生理的なものですが、オーラルフレイルは、社会的な交流が少なくなることで、外出機会が減少し、その結果、運動不足になったり、話す機会が減少したり、食べる意欲が減少したりすることが発端となる口のささいな機能低下です。これは高齢者に限らず、陥る可能性があります。

口の機能低下から食べにくいものを避け、栄養の偏りが起きてきたり、外出機会が減り、筋肉量の減少などが起きると、ついには全身的なフレイルに陥りやすくなります。口の些細な機能低下は、全身の機能低下の入り口ともいえるでしょう。

そこで、このオーラルフレイルをいち早く発見し、予防に努めることで、全身的なフレイル予防につなげていくことが望まれます。

 

●口腔(こうくう)機能向上体操

つばの出を良くし、誤嚥(ごえん)を防ぎ、飲み込む力をつける体操です。毎日続けると良いですね。

1.まずは、深呼吸・・・鼻からゆっくり息を吸います。(お腹に息をためましょう)⇒口をすぼめて、ゆっくり少しずつ息を吐き出します。

2.両頬を膨らましましょう⇒次は左の頬を膨らまします⇒次は右の頬を膨らまします。

3.舌を思い切り「べーっ」と出します。

4.口を閉じて舌で左の頬の内側を押します⇒次は右の頬の内側を押します。

5.「パ」「タ」「カ」「ラ」という言葉をはっきり大きな声で繰り返します「パパパパ」「タタタタ」「カカカカ」「ララララ」と同じ音でも繰り返しましょう。

6.耳下腺をマッサージします⇒次に顎下腺をマッサージします⇒次に舌下腺をマッサージします。

7.両肩を大きくゆっくり、ぐるりぐるりと回します。

8.前を向いたまま左にゆっくり首を倒します⇒次は右にゆっくり首を倒します。

9.体は前を向いたまま首から上だけ左にゆっくり顔を向けます⇒次に右にゆっくり顔を向けます⇒おわり

 

口腔機能向上体操
深呼吸鼻から吸って口から吐きます 頬を膨らまします 頬膨らまし(左の頬) 頬膨らまし(右の頬) 舌を思い切り出します 口を閉じて舌で左の頬の内側を押します
深呼吸 両頬の膨らまし 左の頬の膨らまし 右の頬の膨らまし 舌を「べーっ」と出す 舌で左頬の内側を押す
舌で右頬を押します パタカラ発声練習 耳下腺のマッサージ 顎下腺のマッサージ 舌下腺のマッサージ 肩まわし
舌で右頬の内側を押す 「パ」「タ」「カ」「ラ」発声 耳下腺をマッサージ 顎下腺をマッサージ 舌下腺をマッサージ 両肩をぐるぐる回し
首を横に倒します 首を右に倒します 左側を向きます 右を向きます

左に首を倒す

右に首を倒す 左に首を回す 右に首を回す
おわり

 

 

3.口の機能低下やオーラルフレイルの予防について健康教育を行っています

 地域の町内会、クラブ、サークルなどからの依頼により、歯科医師や歯科衛生士が出向き、保健所の歯科専門職がみなさんの地域に出向きます

むし歯、歯周病、入れ歯、口腔(こうくう)機能など、歯と口の健康づくりについて講話をします。

お気軽に、健康増進課(直通電話22-3110)まで、お申し込みください。

 

4.保健所で受けることができる歯科相談

むし歯や歯周疾患を予防し、歯と口の健康維持・増進のためにお役立てください。teikikensin

事前に健康増進課(直通電話22-3110)歯科担当まで、電話で予約申し込みをしてください。

開催日時は、月曜日から金曜日の午前9時より午後5時までです。

 

お問い合わせ

保健所 健康増進課
住所:〒047-0033 小樽市富岡1丁目5番12号
TEL:0134-22-3110
FAX:0134-22-1469
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