シリーズ災害に備える2 第1回目(平成20年8月号)

公開日 2020年10月27日

更新日 2021年01月14日

小樽市の防災体制と取り組み

突然起こるさまざまな災害。だからこそ被害の拡大を防ぐには、常に災害に対する備えと意識が必要です。そこで、今月から防災についての情報をシリーズで掲載していきます。今回は、小樽市の防災体制と高齢者などへの避難支援の取り組みについてお知らせします。

 

新シリーズ災害に備える1_災害イメージ

昭和37年8月の台風9号で被害を受けた勝納川旭橋(この台風で、市内では被害戸数2396戸、死者6人、行方不明2人、重傷2人の被害が生じた)

 

災害がわたしたちを襲う

 地震や集中豪雨などの災害により、毎年各地で大きな被害が出ています。今年6月には岩手・宮城内陸地震、国外でも5月にミャンマーのサイクロン、中国の四川大地震など大きな災害がありました。

 市内では、平成16年9月の台風18号による強風被害が記憶に新しいところです。最近では、自然災害だけでなく、硫化水素の発生による住民の避難騒ぎがありました。災害の発生を防ぐのはとても難しいことですが、被害を最小限に食い止めるためにも万が一の災害や事故に対し、十分な備えが必要です。

 

災害の発生に備えて

 市では、国が定めた災害対策基本法により、災害から市民の生命や身体、財産を守るため「小樽市地域防災計画」を作成しています。

 防災計画では、市をはじめ各関係機関の役割、防災や災害時の対応などについて具体的な内容を規定。また計画に基づき防災体制を整えるとともに、日常から災害の発生に備えています。

 これらの取り組みの主な内容は、次のとおりです。

 

総合防災訓練の実施

 毎年、市と各関係機関が共同で「小樽市総合防災訓練」を実施。協力体制の強化や防災技術の向上に努めています。

 

新シリーズ災害に備える1_総合防災訓練の様子

市の組織態勢

 震度4の地震発生、大雨・台風などの警報が発表されたときは、市の関係部局の職員が情報収集を行うなど状況に応じた態勢を取ることになっています。さらに大きな災害が予測される場合は、直ちに市長を本部長とした対策本部を設置し、住民の避難誘導や救助活動に当たります。

 

災害情報や避難情報

 NHKと協定を結び、市からの避難勧告などを放送することになっています。このほか、FMおたるを通じて対策本部から緊急非常放送を行えるようにしています。また、広報車や戸別訪問などの方法で、避難勧告を知らせることもあります。

新シリーズ災害に備える1_災害情報

指定避難所

 主に小・中学校、高校など67カ所を避難所として指定しています。日常から、避難勧告などが出された場合に備え避難場所を確認しておきましょう。

 

非常用食料の備蓄

 避難所には、非常用食料としてアルファ米(乾燥米)やクラッカー計1万4540食を備蓄しています。また学校給食などの施設を利用して、炊き出しを行えるようにしています。

 

新シリーズ災害に備える1_非常食料

飲料水の供給

 水道施設が被災し飲料水を供給できなくなったときのために、給水車両14台と給水用容器を用意しています。

 

備蓄物資(毛布)

 市役所や小樽赤十字会館、一部の指定避難所に毛布1000枚を備蓄しています。

新シリーズ災害に備える1_備蓄毛布

防災の啓発

 町会などで編成する自主防災組織に対し、防災訓練や講習会などを実施し、防災知識の普及・啓発を行っています。

 

災害時要援護者への対策

 平成16年7月に新潟県と福井県で起きた梅雨前線による豪雨などでは多くの人が被災。その半数が65歳以上の高齢者であったことから、高齢者や障害者などの避難支援の整備が課題となっていました。そこで国では各自治体に対し、災害時に援護を必要とする人(災害時要援護者)への対策を指示。各自治体において、『避難支援プラン』を作成することになったものです。

 市ではこれまでも、地域防災計画により平常時から地域住民の協力の下で、援護を必要とする人の実態把握と避難対策を図ってきました。これに加え、国の指示に基づき一人一人の状況に応じた個別の避難計画を作ることで、より実効性のある避難支援が行えるようになります。そのため現在市では、『避難支援プラン』作成に向け、民生委員・児童委員の協力により、65歳以上の方を対象に実態調査を行っています(下の枠を参照)。

 災害時には地域での支え合いがとても大切です。計画的・組織的な避難支援が行えるようご協力をお願いします。

 

新シリーズ災害に備える1_避難支援プランフロー

 

 広報おたるでは、平成17年6月から19年2月まで15回にわたり「シリーズ災害に備える」を掲載してきました。しかし近年多発する災害などを目の当たりにし、あらためて防災の情報をお知らせしていく必要があると考えています。これを機に防災知識を深め、いざというときに備えましょう。

 

海の事故に注意しましょう

海水浴場での事故

 小樽には九つの海水浴場があります。毎年この時期には、多くの皆さんが海水浴やキャンプなどを楽しみます。

 しかし楽しいレジャーも、時には悲惨な事故につながることがあります。昨年も市内では、32件の海難事故が発生。事故に遭わないために、次のことを守りましょう。

 

新シリーズ災害に備える1_海水浴

 

「遊泳禁止」の場所での遊泳は絶対にやめましょう

  • 準備運動は念入りにしましょう
  • 事故の多くは飲酒によるものです。飲酒後の遊泳はやめましょう
  • 過労、睡眠不足での遊泳はやめましょう
  • 保護者の方は、子どもから目を離さないようにしましょう
  • 単独遊泳は慎み、必ず複数で行動しましょう

 

危険な離岸流

 「離岸流」とは、海岸付近で局地的に沖に流れる潮流のことです。遠浅の海岸で起こりやすく、いったん流れの中に入ると岸に戻ることが難しくなります。巻き込まれた場合は、慌てず岸と平行に泳いで流れから脱出しましょう。

新シリーズ災害に備える1_離岸流

 

問い合わせ先

総務部防災担当

〒047-8660 小樽市花園2丁目12番1号

電話 0134-32-4111(内線 441・442)

ファクス 0134-25-9955

メール bosai-tanto@city.otaru.lg.jp

お問い合わせ

総務部 広報広聴課
住所:〒047-8660 小樽市花園2丁目12番1号
TEL:0134-32-4111内線223・394
FAX:0134-27-4331
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