シリーズ災害に備える2 第2回目(平成20年9月号)

公開日 2020年10月27日

更新日 2021年01月14日

小樽市消防団にはあなたの力が必要です

皆さんはご存じですか。自分の地域に、災害からまちを守る消防団員がいることを。日々訓練を重ね、災害時には素早く現場に駆け付ける消防団員。今回は、そんな頼もしい存在である小樽市消防団の活動についてお知らせします。

 

新シリーズ災害に備える2_消防隊員

 

地域を守る消防団

 近年日本各地で多発する大規模災害。その被災地で、警察や消防、自衛隊などと共に避難誘導や救出活動に当たるのは、地域の消防団です。今年6月に発生した岩手・宮城内陸地震では、約5000人の消防団員が救出活動などに当たりました。また火災現場でも、消火活動や消防隊員の後方支援などで活躍しています。

 日ごろから地域に密着し、災害時には素早く対応する消防団。わたしたちが安心して暮らすために、なくてはならない存在となっています。

 

消防団の活動内容

 消防団は、各消防署などと同じく、消防組織法に基づいて各市町村に設置される消防機関です。団員は、それぞれ仕事を持ちながらも「自分たちのまちは自分たちで守る」という信念の下に入団した地域住民の皆さんです。

 消防団活動の主な内容は、次のとおりです。

 

災害現場での活動

 火災・地震・台風などの災害が発生すると、消防隊員と共に消火や救出活動、避難誘導などを行います。こういった出動に備え、定期的に放水訓練や救命講習会を行い迅速に対応できるようにしています。

新シリーズ災害に備える2_消防隊員 

地域密着の防火・防災活動

 毎月10「日の「防火の日」や火災予防運動期間中などには、防火夜回りを実施。

 また地域の催しにも参加し、防火の呼び掛けなどを行っています。潮まつりの花火大会でも警備に出動し、まつりの安全を支えました。

 さらには地震や大規模災害が発生した場合に備え、防災活動のほか、安全に避難ができるよう地域の皆さんに防災指導を行っています。

 

消防団の現状

 このように幅広く活動する消防団は全国に約2500団あり、約90万人の団員が所属。しかし近年、消防団員数は減少傾向にあります(下のグラフ1を参照)。また団員の年齢構成は、かつて比較的若年層が中心でしたが、近年は30歳未満が減少し40歳以上が増加。年々高齢化が進んでいます(下のグラフ2を参照)。

 消防団員の減少と高齢化は、主に若年層の入団者が減っていることによるものです。それは、働き方の多様化や住民同士のかかわりが希薄になっていることなどが原因のようです。

 小樽市消防団には、管轄区域によって18の分団があり、約500人の団員が所属しています。この団員数は、昭和55年と比べると約3分の2に減っています。また平均年齢は49.6歳で、全国平均の38歳を大幅に上回っています。このように小樽市も、団員の減少と高齢化という問題を抱えているのです。

 

新シリーズ災害に備える2_団員の推移 

 

新シリーズ災害に備える2_団員の年齢構成

  

地域に貢献する消防団

 災害発生時における消防団の力は、消防隊員にとっても頼りになる存在です。地域に詳しい団員が持つ情報は救出活動の鍵となり、若い世代の団員による機敏で勢いのある活動は消防隊員の力強い支援となるのです。

 そのため、このまま若い世代の団員が減少し高齢化が進むと、活動上さまざまな支障が出てくることが心配されます。水が通って重くなったホースを持って走るなど、特に体力的な負担の大きい活動において迅速な対応ができなくなる可能性があります。やはり消防団活動には、若く体力のある団員が欠かせません。

 高齢化が進行する小樽市においては、消防団にも高齢者に配慮した防災活動が求められています。現在、約60人の女性団員が一人暮らしの高齢者宅を訪問して防火啓発を行うなど、きめ細かな活動を行っています。男性だけでなく女性団員にも、今後ますます活躍の場が広がっていくものと予想されます。

 

 一人でも多くの方が消防団活動を理解し、共にまちを守る団員となって活躍することが、地域の安全へとつながっていきます。ぜひこの機会に消防団活動を始めてみませんか。地域のために、大切な人を守るために皆さんの力が必要です。

 

 

消防団Q&A

消防団員はボランティア?

 団員の身分は特別職(非常勤)の地方公務員です。年間一定額の報酬のほか、災害現場への出動や訓練に参加すると手当が支給され、消防団活動に必要な被服も貸与されます。また活動中に負傷した場合には、公務災害補償制度があります。

誰でも入団できるの?

 市内に住むまたは勤務する18歳以上の方なら誰でも入団できます。小樽市消防団も自営業者やサラリーマン、主婦、学生などさまざまな団員から構成されています。解職年齢は、一般団員が67歳、分団長・副分団長が70歳です。入団を希望する方は、消防団事務局または知り合いの消防団員に連絡してください。入団には管轄の分団長からの推薦が必要ですので、分団長との面談後に入団となります。

 

「消防団協力事業所表示制度」実施

 9月1日から「消防団協力事業所表示制度」を実施します。これは、消防団活動に積極的に協力している事業所に対し、「消防団協力事業所表示証」(右の図を参照)を交付するものです。

 表示証は、事業所に掲示するほか事業所が作成するパンフレットやホームページなどに掲載することで、事業所の地域に対する信頼性の向上につながります。多くの事業所に地域防災体制の充実に協力していただくことを期待しています。

新シリーズ災害に備える2消防協力事業所表示証

表示証交付基準

  • 従業員のうち消防団員が3人以上在籍している
  • 従業員が消防団員として活動することに積極的に配慮している
  • 災害時に資材、機材などを消防団に提供するなどの協力をしている
  • そのほか、地域の防災に貢献している

 

問い合わせ先

総務部防災担当

〒047-8660 小樽市花園2丁目12番1号

電話 0134-32-4111(内線 441・442)

ファクス 0134-25-9955

メール bosai-tanto@city.otaru.lg.jp

お問い合わせ

総務部 広報広聴課
住所:〒047-8660 小樽市花園2丁目12番1号
TEL:0134-32-4111内線223・394
FAX:0134-27-4331
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