公開日 2020年10月28日
更新日 2021年01月14日
地域医療を考える karte5 新市立病院の建設予定 (平成22年5月号掲載)
新市立病院の建設については、これまで築港地区を建設予定地として計画を進めてきました。現在は一時中断となっていますが、この間も計画の再開を目指し、市民の皆さんや関係者と協議を重ねて慎重に検討してきたところです。そしてこのたび、市では、新市立病院建設予定地を変更する方針を決定しました。そこで、市が決定した内容や建設を目指す新病院の展望などについてお知らせします。
新市立病院の建設地
平成22年1月、市では、新市立病院の建設地を「現小樽病院敷地と量徳小学校敷地を合わせた場所」に変更することとしました。建設予定地を変更した理由については、下の囲みをご覧ください。
先の「再編・ネットワーク化協議会」からの最終報告にもあるとおり、地域医療を守るためには、市立病院が中心となり、医療機関と連携を図っていくことが不可欠です。高齢化が進む小樽市の将来にとって、この場所に新病院を建設することが望ましいと判断しました。
建設予定地変更の主な理由
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方針決定までの動き
平成15年の時点で、建設候補地には「現小樽病院と量徳小学校の敷地」、「築港地区」の2カ所を選定していました。当時、量徳小学校は小学校適正配置実施計画案の対象校となり、地域説明会が行われていました。しかし、計画案に対する理解の広がりが十分でなかったことなどから、教育委員会が計画案を取り下げ。その結果、市では、現小樽病院と量徳小学校の敷地での建設を断念し、建設地を築港地区として計画を進め、19年3月には基本設計に着手しました。
しかし、病院事業を取り巻く状況が大きく変化。基本設計の一時中断や用地購入の延期を余儀なくされ、今後の病院収支や国の支援策などの動向を見極めて計画を再開することとしていました。
その後は「小樽市立病院改革プラン」を策定するとともに、「再編・ネットワーク化協議会」からの最終報告、市民の皆さんや関係者からの意見などを踏まえながら新病院の統合新築に向け、検討を重ねてきたところです。
そして21年6月には、4月に就任した並木病院事業管理者から、市内の医療関係者などとの意見交換を踏まえた上で、市長に対し「新市立病院の建設地には、現在の市立小樽病院と量徳小学校敷地を合わせた場所が最適」と提言がありました。これを受け、市は地域住民や量徳小学校の関係者などとの懇談会を開催。
懇談会においては、「地域に小学校を残してほしい」「児童には学校が変わることに対する不安がある」という意見がある一方で、「病院の必要性は理解する」「統合新築に当たっては現在地と量徳小学校敷地に建設してほしい」という意見も出されました。
このようにさまざまな意見はありますが、市民生活にとって学校も病院も重要な施設であるからこそ、市としては小樽市全体の問題として考えなければなりません。そこで、総合的に検討した結果、建設地を変更する方針を決定しました。
現在もこの方針に基づき、話し合いを継続しているところですが、今後も地域の皆さんに対し、丁寧に説明し理解を求めていきます。
新市立病院の規模・機能
新市立病院の規模や機能については、少子高齢化や人口の推移、医療環境の変化など将来を見据え、地域の医療資源を有効に活用することを念頭に置いて決定します(概要については、右の囲みを参照してください)。
今後も、地域の医療機関などとの連携や役割分担を進めるとともに、後志二次医療圏内の中核都市としての役割を果たすため、一次・二次医療を市内の医療機関で完結できる体制を維持していきます。 また、市内で対応できない三次医療、高度先進医療については、医療資源の豊富な札幌圏の医療機関との連携を強め、さらに高度な医療を提供できる体制づくりに努めます。
建設に向けた今後の動き
新病院の建設については、中断している基本設計の再開、実施設計、建設工事と、開院まで5年程度かかる見込みです。具体的なスケジュールや詳細が決まり次第、本誌やホームページなどでお知らせしていきます。
市では、今後も市民の皆さんからご意見を伺いながら、1日も早い新病院の開院を目指し、建設計画を進めていきます。
問い合わせ先
病院局経営管理部
〒047-8550 小樽市若松1丁目2番1号 市立小樽病院内
電話 0134-25-1211内線385
ファクス 0134-32-6424