統合後の様子を伺いました ~花園小学校PTAインタビュー~

公開日 2020年11月09日

更新日 2021年02月26日

 平成24年4月の量徳小学校との統合から約3年が経過した花園小学校。

 現在の学校の様子、統合当初にあった不安や戸惑いなどについて、PTA会長の多田健一さんと副会長の坂元銅音さんのお二人に、実際に統合を経験した保護者の視点からお話を伺いました。

 

学校が統合して約3年が経過しました。統合後のお子さんの様子はいかがですか。

 花園小PTA会長 多田健一さん

 多田さん

 息子が3年生になるときに統合を迎え、量徳小から今の花園小に通うようになりました。

 それまで1学年1クラスだった学校が2クラスとなり友達が増えました。量徳小では徒競走でいつも1番でしたが、今はもっと足の速い子がいるそうで、ライバルの出現は本人にとって刺激になっているようです。

 統合により通学距離が長くなったことで、以前と比べて朝は30分早く家を出るようになりました。スキー授業があるときなどは、重い荷物を背負っての登下校が大変なようです。校区が広がることで放課後に友達の家に遊びにいくにも家同士が遠くなり、遊ぶ時間自体は短くなっていると感じます。

 

 坂元さん

 娘は花園小に入学し、4年生のときに統合を迎え、今年の3月で卒業です。

 2クラスになり友達が増えたことで、楽しい学校生活を送ることができたと思います。

 音楽や体育の授業は、2クラス合同で行うことがあるようですが、「自分のクラスの方がうまく歌えた」とほかのクラスと自分のクラスとを比べたり、意識したりするようになったのは、統合前の学校ではなかったことです。

 

統合前と比べて今の学校はどう変わったと感じていますか。

 花園小PTA副会長 坂元銅音さん

 多田さん

 統合を機に教育目標も変わり、「新しい学校」になったというイメージを強く受けました。

 児童の人数はもちろんですが、先生方も増えて色々な面で学校が活気づいたと思います。

 初めて運動会を見たときにはその迫力に圧倒されました。人数が増えることで運動会はこれほど違うものなのかと、正直驚きました。

 

 坂元さん

 統合前は職員室に入っても全員の先生の名前を言えたのですが、今は先生が増えて、名前の分からない先生がいるほどです。統合を迎える前には、

「統合後の学校って、何となくそわそわと落ち着かない雰囲気になるのかな?」

実は、そんな心配をしていたのですが、スムーズに統合後の学校生活に移行できたという印象です。先生たちがみんなで協力して、統合に向けた準備を周到に進めてくれていたのだと、今さらながらに感じています。クラス分けをするにしても、花園小と量徳小それぞれで友人関係などに配慮していただきました。

 

 多田さん

 量徳小の保護者としては、統合校である花園小の皆さんが温かい雰囲気で迎えてくれたことを大変ありがたく感じました。先生たちも統合する子供たちには特に気を配っていただき、それを感じてうれしく思いました。花園小の保護者の中には、堺小学校との統合を経験された方々がいて、閉校になる側と受け入れる側、両方の気持ちを理解していただいていたことも、大変心強く感じました。

 

 坂元さん

 学校を統合してクラス替えができるようになって、子供や保護者同士が新たな関係を築けて良かった、という方の話を聞きました。

 また、統合に合わせて教室や体育館の改修工事が行われたのですが、「統合だからといって、ちょっとお金をかけ過ぎではないか。」との意見を聞くこともありました。

    保護者にとっても、またPTAの組織を運営していく上でも、統合当初は不安や戸惑いがあったと思います。

 坂元さん

 統合した当初は、保護者参観日に教室に行くと、量徳小の保護者同士、花園小の保護者同士と、それぞれのグループで固まってしまう感じはありました。ただ、それも1年2年と時間が経つにつれて、自然に混ざり合っていったと思います。今では量徳小、花園小と意識することは、ほとんどありません。

 

 多田さん

 統合を迎えた年は、前年度の花園小PTA事務局がそのまま継続して残ってくれました。PTAとしても統合を円滑に迎えようとの配慮からです。量徳小PTAからも事務局に入りました。お互いに配慮して、その辺りのバランスを取りながら進められたことは、良かったと思います。統合した1年後に花園小は開校110周年を迎えたのですが、実行委員会を組織して様々なイベントを実施したことも、保護者同士の結束を強くする良い機会になったと思います。

 

 坂元さん

 量徳小PTAの方々が花園小PTAの運営方法に合わせてくれたので、大きな問題もなくここまで進んでこれたのだと思います。

 

統合を契機にPTAとして新しく取り組んだことなどがあればお聞かせください。

 多田さん

 統合を機に、量徳小で実施していた祭典巡回を保護者に呼び掛けて新たに始めました。校区内にある住吉神社と水天宮での祭典巡回は、昨年、隣りの菁園中PTAとも連携して取り組みました。

 量徳小で実施していた資源回収を花園小でもやってみてはどうか、との意見もあったのですが、学校内に回収品の保管場所を確保できないことなどから実現しませんでした。

 

 坂元さん

 それまで何の疑問も持たずに開催していた役員会の回数を減らすなど、より効率的な会議運営に努めるようになったのは、統合がきっかけになっているかもしれません。

 

 

これから統合を経験する学校の保護者の皆さんにアドバイスや今後のPTA活動の抱負などがあればお聞かせください。

 多田さん

 統合協議会などで議論を重ねるうちに、地域の方々との連携がいかに大切かを改めて感じました。統合によって校区が広がりましたが、朝、町会の方々やふれあいサポーター (※) の皆さんが通学路に立って見守り活動をしてくださっています。保護者としても安心して子供を学校に送り出すことができて本当に感謝しています。

 花園小では統合協議会解散後も学校、保護者、地域の方々で構成する「学校サポート委員会」を設置して、定期的に情報交換を図っています。町会など地域の方々にとっても学校からの情報を得る貴重な機会になっていると伺っています。他の学校でも統合に当たっては、地域の方々とのつながりが重要になるのではないでしょうか。   (※退職校長で組織する学校支援ボランティア団体)

 

 統合前の話になりますが、量徳小の閉校までの1年間、量徳小PTAとして様々な閉校記念イベントを実施しました。その時は大変忙しい思いもしましたが、保護者同士はもちろんのこと先生方とも絆(きずな)ができて、今でも時々顔を合わせては、当時の苦労話に花を咲かせています。その経験が今につながっていると思います。

 PTA活動を通じて積極的に学校に関わることで得られる貴重な経験を、一人でも多くの皆さんと共有できたらと思っています。

 

 坂元さん

  9年間の花園小PTAとしての活動は、今年3月で卒業となりますが、今でも一貫して思うことは「子供のため」のPTAであってほしい、ということです。

 「子供のため」という原点を忘れずに、これからも誰もが発言しやすいオープンな雰囲気づくりを目指す組織であってほしいと願っています。

 

 

 平成27年2月に花園小学校でお話を伺いました。

 

参考リンク

 小樽市立花園小学校ホームページ

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