市長記者会見記録(迫市長就任のごあいさつ)平成30年8月27日

公開日 2018年09月11日

更新日 2021年01月06日

下記のとおり、市長から就任のあいさつがありました(午前11時30分~)

・配布資料

市長就任に当たり掲げる政策等について[PDF:93.8KB]

 

(市長)

 今日は、たくさんお集まりいただきましてありがとうございます。

 あらためまして、このたび小樽市長に就任いたしました、迫俊哉でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 昨日、当選が決まりまして、まだ実感が、正直、湧いておりません。といいますのも、おとといの土曜日まで、遊説車にまだ乗っていた、そういった中で初登庁ということで、まだまだ皆さまの前で、どのようなことをお話ししようか、頭の中で整理をしながら、今、この会見に臨んでいるところでございますので、よろしくお願いしたいと思っております。

 まずは、このたびの選挙に当たりましては、たくさんの市民の皆さまからご支援をいただきました。市民の皆さまから頂いたご支援、ご期待にしっかりと応えて、市政を着実に前に進めていかなければいけないなと思っております。

 今回の選挙の勝因といいますか、こと細かく分析する時間はまだありませんが、ひとつには35年間、行政の経験があったということで、「即戦力」という部分では、少なからずご期待があったのではないかなと思います。小樽には、多くの課題が山積しておりまして、短い間でしたけれども、さきほど総務と打合せさせていただいて、しっかりと政策、事業を前に進めていく議論を進めて、即戦力としての期待に、まずはお応えしていかなけなければならないと思っています。

 この間、議会との関係、経済界との関係ということが取りざたされておりますけれど、まず私の役割としては、議会との関係、経済界との関係、これをしっかりと正常化していくことが求められていると思っております。なぜならば、議会も経済界も、ともにまちづくりを考えて、まちづくりを進めていく関係にあるわけですから、しっかりと両者と議論を重ねながら、また、考え方の違いがあったにしても、その中で最善の解決策を見出していく、これがリーダーとしての役割ではないかなと思っておりますので、まずは、経済界、議会との関係を正常化して、議会との間では市民の皆さんの生活、暮らしを守るための政策、事業を着実に進めていかなければならないし、この間、3年間見てきましたけれど、経済界との関係は特に、途絶されていると言いますか、ほとんど関係がなかった。そういった状況の中で一例をあげますと、2030年度には新幹線が開通する、しかも、朝里トンネルの工事が着工されたという中で、この新幹線を活用したまちづくりの考え方というのが、ほとんど前進していないということを考えますと、この問題は経済界の皆さんとしっかり議論をしていかなければならない、スタートしなければならない、そんなような思いであります。

 それからもうひとつは、私が市役所辞めてから1年8カ月が経ちます。市役所を離れて、ご存知のとおり「小樽みらい会議」という政治団体を昨年の4月に立ち上げまして、多くの市民の皆さんからいろいろなお話を聞いてまいりました。

 前市長がなぜ誕生したのかということを考えたときに、多くの市民の皆さんは、小樽のまちを変えてもらいたい、きっと変えてくれるだろうという大きな期待感があって、森井市長が誕生したのだと思っています。

 何を変えてもらいたいのかというのは、市民の皆さん一人一人で考え方は違うのでしょうけれども、ひとつ共通点として私なりに感じたことは、市役所の体質といいますか、職員の市民に対する接し方といいますか、そういったことを含めて、市役所に対する一定程度の批判もあるなということは感じておりました。

 ですから対外的というよりは、組織の中を見たときに、職員の意識改革ということも進めていきながら、市民の皆さまに信頼され、評価される市政、市役所作りというものをあらためて行っていかなければならない。この問題については、どの市長のときも出ていましたけれども、まだまだ市民の皆さんの中には、そういったお考えの方がいらっしゃるということを考えますと、しっかりとこの問題、職員の意識改革についても、取り組んでいかなければいけないなと思っております。

 これが大きな枠組みとして私がやっていかなきゃならない事業、考え方だと思っておりますが、政策面で行きますと、この3年間で悪くなった財政の問題、それから多くの市民の方から要望のある除排雪の問題、この問題については、早急に取り組んでいかなければいけない問題だろうなと思っております。悪くなったものを元に戻す、これがまず優先ではないかと思っています。

 その上で、新規の事業を考えていくことを進めていきたいと思っております。基本的には、私が掲げた公約というのをご覧になられたと思いますが、これは大枠で書かれております。こと細かく、どんな政策をやるところまでは、あまり書いていません。というのも、市民の皆さんからのご意見をしっかりとお聞きしながら、細かい政策の部分を考えていきたいなと思っている部分もあるからです。ですから、職員には現場、よく現場主義といいますけれど、市民の皆さんの生活の現場、教育の現場や経済の現場とか、どんどん現場に入っていって意見をしっかりと聞いて、それを法律だとか予算とかの制約はありますけれど、そういった中でしっかりとお応えしていく。そのことが市民の皆さんにも納得していただけるまちづくりにつながっていくのかなと思っておりますので、そういったことを、政策をこれから積み上げていく中で、現場主義を貫いていきたいなと思っております。

 その上で、選挙期間中に掲げた、今、停滞感なり閉塞感が漂うこの小樽を打開して、再起動というのを掲げておりますので、小樽をしっかりと前に進めていきたいなと思っております。

 昨日、当選のときにもお話しさせていただきましたけれど、この間は市長選にチャレンジしてまいりましたけれど、小樽みらい会議というものも立ち上げたとおり、これからの小樽の将来、未来というのを今からしっかりと考えていかなければいけない、そういう思いで引き続き、小樽市の将来、未来へしっかりとチャレンジしていきたいなと思っております。そういった意味で市民の皆さんのご支援、ご期待にお応えしながら、将来にしっかりと道筋を付けていくことが、私に求められる役割ではないかと思っております。

 そんなような事で、私の市長就任の挨拶に代えさせていただきたいと思いますし、ざっくりとしたイメージですけど、それについては、後ほどでもお手元の資料にでもお目通しいただければと思います。

 

報道機関から次のような質疑がありました(午前11時40分)

(総務部長)

 ご質問等ございましたら、どうぞご発言ください。

 

(NHK)

 いろいろ伺いたいのですが、選挙終わって次の日ということでお伺いしたいのが、投票率が過去最低、60%を下回りました。政治についての関心がそこまで高まらなかったとも捉えられますが、なんらかの改善の余地はあるのかなと思いますが、その辺については、市長はどのように捉えているでしょうか。

 

(市長)

 確かに、いろいろな要因があるんだと思いますよね。一般的には、出直し選挙についての関心があまり高くなかったということもありますし、経済的な関係でいきますと、7~8月は小樽観光の繁忙期でもありますし、そういったことも少なからず投票率が上がらなかったことに関わりがあるのかなと思っております。

 それへの改善策については、市政そのものへの関心が低いのかどうか、簡単に直結するのか正直わかりませんけれど、もしそうだとすれば、多くの市民の方に市政に関心を持ってもらうために、わかりやすい市政を進めていきながら、市民の皆さんに市政について関心を持っていただくという進め方としなければならないと思っているんですね。

 私も、みらい会議の代表として街頭に立ったときによくお話ししてきたのは、市民の皆さん一人一人に市政に関心を持っていただくことで、いいまちづくり、よりよいまちづくりができるんだということをお話しさせていただいてきました。

 ですから、そういった形で、これからいろいろと考えていかなければいけないですけども、市民の皆さんに、市政について、開かれた市政といいますか、わかりやすい市政を心掛けていくことが大切だと思っています。

 

(読売新聞)

 選挙戦では、対立候補がしがらみ政治からの脱却というのを掲げて戦って、一定の賛同の声があったのではと思います。選挙戦が終わって、市長から、何かお考えといいますか、私はこう思いますというのがあれば。

 

(市長)

 森井候補が獲得した1万9000票の検証、分析というのは、改めてしていかなければと思っております。

 ただ、しがらみの問題については、5者体制の関わりもあるんだと思いますが、これまでも申し上げてきましたけれど、私は、5者によって担ぎ上げられた市長ではないんです。自分が自ら、このままでは小樽の将来を描けないという危惧、心配があって立候補をしました。結果的に5者に支えていただきましたけれど、それは一つ一つの組織団体と政策協定を結びながら、合意形成に至ったわけですから、5者に支えられた選挙ではありますけれど、これまでの関係とは違うと思っております。

 それともうひとつは、しがらみ、5者体制が批判されてきたことの理由というのは、この1年8カ月の間、市役所を辞めて市民の皆さんにいろいろなお話を伺いましたけれど、その中には市民という感覚、言葉がないわけですよね。ですから、一定程度そういったご批判があるなという思いではいましたけれど、実際に辞めて、市民の皆さんのお話を聞くと、実際そういったお考えがあるということがよくわかりましたので、市政の推進に当たっては、市民の皆さんやまちづくり団体の皆さんなどのご意見も伺っていきたいと思いますし、この間の選挙に関しても、みらい会議という市民の皆さんの集まりである政治団体に支えられてきたという事実もありますので、それを踏まえて、しっかり市民の皆さんのお考え、ご意見をまちづくりに反映させる仕組みを考えていきたいなと思っております。

 

(TVh)

 先ほど小樽市にはさまざまな課題があるとおっしゃっていましたが、その中には人口減少というのが一つあるんだと思いますが、それについてどうお考えなのか、また、それに対する対策というのは何かお考えかどうか、この2点についてお願いします。

 

(市長)

 よく聞かれる質問だと思うんですね。ですが、これをやれば人口減少に歯止めがかかるというものは、基本的にはないと思っています。教育の分野ですとか生活環境の分野ですとか経済の分野ですとか、それぞれ異なる分野の政策を関連付けながら、一つの戦略としてパッケージ化することによって人口減少対策というのは考えていかなければならないと思っております。

 ただ小樽の最大の特徴は、若い世代、働く世代の人口の流出が多くて、それが人口の減少に拍車をかけているという実態があるわけですから、そこにターゲットを絞って、対策を考えていかなければいけないと思っているんです。以前と違って、仕事がないから若い世代が外に出て行っているわけではなくて、社会状況の変化で、仕事はあるんですね。

 どこの企業、どこの会社に行っても人手が足りないといわれている中で、なぜ小樽に人口が留まらないのか、なぜ求人と求職の間にミスマッチが生まれているのか、そこはしっかりと検証していきながら対策を考えていかなければいけないんだろうなと思っています。

 

(北海道新聞)

 市長になられて、右腕としての副市長人事についても考えなければならないと思うんですが、今、どなたかお考えになっている方はいらっしゃいますか。

 

(市長)

 正直言いますと、昨日の9時まで当選するかどうかわからない状況だった中で、副市長の選任までには思いには至っていない状況ですけれども、2カ月もの間、市長、副市長が不在であるということもありますし、副市長は去年の11月から長期にわたって不在ですので、早急に片付けなければならない課題だとは思っておりますけれど、いつまでに、庁内なのか庁外からの登用なのかということについてはまだ決めておりませんが、できるだけ早い時期に決めたいと思っております。

 

(北海道新聞)

 庁外からの起用も検討されるのでしょうか。

 

(市長)

 検討します。庁内外で検討します。

 

(北海道新聞)

 庁外からの起用も検討する、選択肢にあるということなんですけれど、その場合、庁外というのは、民間の方を想定されているのか、それとも市を退職されたOBの方を想定されているのか、その辺りはいかがでしょうか。

 

(市長)

 それもまだ決めておりません、どうするのかは。ただ、庁外も含めて幅広く検討していきたいと思っております。民間もあるかもしれませんし、市を退職された方を含めて、幅広く考えていきたいということです。

 

(建設新聞)

 出直し市長選ということで、予算で自分のカラーというのは出しづらいと思いますが、そんな中で、除雪の費用がまだ予算化されていなく、第3回定例会も迫っています。具体的にどういった対応を取っていくのか。先ほどのお話しでは、「戻す」というキーワードもありましたが。

 

(市長)

 もうまもなく3定なんですよね。私、着任したばかりですけど、1カ月もすると第3回定例会が始まりますけれど、第3回定例会の目玉というのは除排雪ですから。基本的には建設部が担当ですから、建設部の話を聞きながら考えていかなければならないと思っておりますけれども、従前の除排雪のやり方というのは、小・中学校の3学期前、始業式の前には、スクールゾーン、通学路の除排雪が完了しておりましたが、今はそういう状況ではないという市民の皆さんのご意見も伺っております。

 それから、この2年間、昨年ですと最上線、今年の冬は入船中通り線について、非常時ではないにもかかわらず、バスが交差できないということで、路線がストップしたことがありました。ですから、そういったこと、もうひとつ市民からの苦情が多かったのが、沿道に積まれた高い雪山で交差点付近の見通しが悪くなっている、こういったご意見が多いように私は感じておりますので、まずはその解消ができるかどうか。お金の面はわかりません、これから担当部の話を聞きますけれど、市政はというものは、市民の方の声を可能な限り反映していくことが望ましいと思っておりますので、これだけ多くの皆さまから除排雪の問題が指摘されている、今、3点ほどお話しさせていただきましたけれど、その点について改善してもらいたいとの要望がある以上は、そのことについて、担当である建設部と議論をしていかなければいけないだろうなと思っています。

 そのことが、市民の皆さんの冬の生活の安心安全に備えることにつながっていくと考えておりますので、まずはその点について、庁内でしっかりと議論をさせていただきたいなと思っております。

 

(建設新聞)

 短いですけれども3定に間に合わせるということで。

 

(市長)

 可能であれば、ですね。

 

(北海道新聞)

 市長に就任されて、不定期ですけれども、人事などは手を付けるお考えはありますか。

 

(市長)

 大規模に、全庁的にはやりません。場合によっては小規模、一部、限定的にやることは、ちょっと考えておりますけれども、全庁的に大きな人事異動というのは、半年もすると定年退職者が出てきますから、今やることはあまりいい事ではないと思っていますので、必要最小限ではあるかもしれません。

 

(北海道新聞)

 この配布資料にある1項目目の「まちづくりの3つのキーワード」について、市役所に対する市民の方の不満を実感されていて、それを改善していくことが市役所への信頼を勝ち取っていくということになるのだと思いますが、ここで、対話が大事ということで、具体的に、市民の方からどのようにして意見を聞いていくのか。

 今で言うと町内会対象の方々と懇談する機会などがありますが、それとは別に、市民の方の意見を吸い上げる方法、パブリックコメント以外の方法などについて考えているものはあるのでしょうか。

 

(市長)

 基本的には、これから考えていかなければいけないと思っておりますけれども、既存の意見を聞く場があったとしても、それが本当に、形式的ではなく本質的に議論がなされているのかどうかということも、改めて見直していかなければいけないと思っています。

 その上で、それで不十分であれば、新しい方法を考えなければいけないと思っておりますが、私が総務部長のときに部下たちが作ってくれた自治基本条例もありますので、その自治基本条例に基本的には沿う形で、市民の皆さんのご意見を可能な限りお聞きしていきたいと思っております。

 具体的に、そういった場を作っていくかどうかはこれから考えますけれど、今あるものが実質的に議論されているかどうかというところを見直していきたいなと思っています。

 

(北海道新聞)

 配付資料の2-(4)「未来をつくる」の中で、小樽港の整備に触れられています。小樽港の整備については、現在、港湾計画の策定作業が中断していますが、小樽港の整備を行っていくのであれば、港湾計画に着手していかなければ、いろいろと事が進まないこともあるのではと思うのですが、公約の中にも第3号ふ頭を生かしたまちづくりというのもあったと思います。この港湾計画についての考え方、今後、どうしていくのかについてはどうでしょうか。

 

(市長)

 今までの議論では、港湾計画に関して、取扱貨物量の問題でしたよね、将来的に伸びていかない中で、港湾計画を作ることに意味があるのかどうかという議論があったと記憶しています。

 詳しくは承知しておりませんが、必ずしも取扱貨物量が港湾計画を制約するものなのかどうなのか、もっと違う見方で、観光面でクルーズ客船をこれだけ増やしていきましょうという考え方もあるでしょうし、もちろん伸びないにしても、例えば室蘭と宮古の航路は、物流と観光の活性化という面で期待をされていますけれども、今、長距離ドライバーが不足しているという中で、港の役割や海上輸送の役割は見直されているわけですから、そういった観点で港湾計画の中に盛り込んでいけるかどうかも含めながら、港湾計画の策定について前に進めるかどうかということは、担当部と協議していきたいと思っております。

 

(北海道新聞)

 具体的には、策定作業を再開すると考えていいということでしょうか。

 

(市長)

 私は前に進めたいなと思っております。

 

(総務部長)

 ほかになければこれで終わります。

お問い合わせ

総務部 広報広聴課
住所:〒047-8660 小樽市花園2丁目12番1号
TEL:0134-32-4111内線223・394
FAX:0134-27-4331
このページの
先頭へ戻る