市長記者会見記録令和2年3月30日

公開日 2020年03月30日

更新日 2020年03月30日

市からのお知らせ

  • 同報系防災行政無線の運用開始について
  • おたる子育て応援アプリについて

配布資料

 

下記のとおり、市長から発表がありました(午前11時00分~)

(総務部長)

 それでは、これより3月の市長定例記者会見を開催いたします。お手元の次第にも記載しているとおり、本日は、市の取り組みについてのお知らせが2件あります。それでは、市長より挨拶を含めてお願いします。

 

(市長)

 皆さんおはようございます。年度末のお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。今年度最後の定例記者会見となります。よろしくお願いいたします。

 新型コロナウイルス感染症の関係で申し上げると、何度か緊急記者会見を開催し、急な事案でありましたが、対応いただいたことについて、改めて感謝申し上げます。

 本市においては、3月12日(木)に、本市初となる感染患者が確認され、3月22日(日)には、2例目、3例目、そして、3月25日(水)には4例目、3月28日(土)には5例目の方の感染について公表をさせていたただきました。1例目の方を除いて感染経路がまだ判明していませんので、さらに調査を進め、感染状況の把握に努め、合わせて感染の拡大を防ぐために、本市としても全力を挙げて対応していかなくてはならないと考えています。現状としては、急速に感染が拡大しているという状況にはありませんが、日々、疑い者の検査が行われている状況の中で、感染拡大の懸念がはっきりと払拭されたわけではありませんので、常に危機感・緊張感を持って臨んでいきたいと思っていますし、市民の皆さんには、改めて予防の徹底、体調の管理をお願いしたいと思っています。発熱や倦怠感などが続くなど、体調に不安を感じる場合は、すぐに帰国者・接触者相談センターである保健所に相談をしていただくことも重ねてお願いしたいと思っています。なお、新型コロナウイルス感染の影響で現在、休校となっている市内の小中学校や、休館している市の社会教育施設や福祉施設等については、4月以降どのような対応をしていくかにつきまして、本日午後2時に開催を予定している「対策本部会議」で協議したいと考えています。小中学校の対応については教育委員会から、社会教育施設・福祉施設全体の今後の対応については、夕方には総務部より公表させていただくことができるのではないかと考えています。

 次に、市議会第1回定例会の関係ですが、3月13日(金)の本会議をもって全日程を終了しました。予算案・条例案などの議案は全て可決いただくことができました。特に予算案は、「みらいを創る、確かな一歩」というテーマを掲げ、少子化対策をはじめとした人口減少対策や、災害への備え、あるいは、「まちの玄関口」の整備など、まちづくりや観光振興に関する多くの事業について、将来に向けた「確かな一歩」を着実に踏み出していけるような予算編成ができたのではないかと考えています。新年度予算の執行に当たっては、本市の厳しい財政状況に鑑み、すでに作成している「収支改善プラン」を着実に実行していくことはもちろんですが、堅実な市政運営に努めていきたいと考えています。

 次に、令和2年度の人事異動についてです。3月19日(木)に内示を行い、4月1日付けで発令しますが、概要については、内示の19日にすでに副市長からレクチャーを行っていますので、私からは簡単にお話しをさせていただきます。令和3年度に組織改革を予定しているため、大規模な組織体制の変更は行わず、退職・採用による職員の入れ替わりにより、業務遂行力、組織力を低下させないことを意識した異動としています。その中で特徴的なものを挙げると、総務部で地域防災マネージャーの資格を有する退職自衛官を採用し、災害対策室主査として配置することとしています。建設部では、新幹線の開業等に向けて体制を強化するため、これは特にまちづくりの分野になりますが、新幹線・高速道路推進担当主幹を増員配置するなど、令和2年度の「課題解決型予算」の着実な執行を見据えた、職員配置としました。人事異動については、でき得る限り担当部からの内申等に基づいて配置したところです。今後職員研修なども行っていきますが、何といっても、職場における職務の実践が職員の育成につながっていくと考えていますので、適材適所はもちろん、行政の継続性、そして将来を担う職員にさまざまな経験を積ませるといった観点も考慮しながら職員の配置を行いました。新年度については、今お話しした予算や人事の内容に基づいて取り組んでいきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

 次に、市からの報告事項です。まず、防災行政無線の運用開始についてです。お手元の資料をご覧ください。東日本大震災を教訓に、災害時に市民や観光客の皆さんに対して、迅速かつ的確に情報を伝達するために、昨年から「同報系防災行政無線」の整備を進めてきましたが、予定していた工事が完了し、4月1日より運用を開始することとなりました。整備内容については、災害対策室に親局、消防指令センターに副局、蘭島から手宮にかけての沿岸部に13基の屋外スピーカーなどを整備したところです。また、通常放送以外の機能としましては、メールでの配信機能や、放送内容の電話案内機能、英語・中国語・韓国語・ロシア語の4カ国語を使用した外国語放送機能、FMおたるへの割り込み放送機能等々、機能の多様化を図り、屋外スピーカーからの放送以外にも、さまざまな手段となる災害情報の入手が可能となりました。この防災行政無線は、地震・津波の情報や、避難勧告などの情報、弾道ミサイルなどの国民保護情報、避難所の開設状況やライフラインに関する情報など、災害に関するさまざまな情報伝達に活用していきますが、こういった実災害における情報伝達はもとより、各種訓練での活用などを通じて、市民の皆さんの防災意識の普及啓発も図っていきたいと考えています。なお、令和2年度は、色内から銭函にかけての沿岸部に25基の屋外スピーカーの整備を進め、令和3年度当初には、全面的に運用を開始したいと考えていますが、この他にも防災対策として、FM難聴地域の解消や市内6河川に係る洪水ハザードマップの作成などにも取り組み、引き続き市民の皆さんにとって、安全で暮らしやすいまちづくりを進めていきたいと考えています。

 次に、「子育て応援アプリ」についてです。資料はございませんが、本市としては初めてとなる「おたる子育て応援アプリ」を4月1日から提供を開始します。このアプリは、株式会社エムティーアイが開発・運営している『母子モ(ぼしも)』というアプリです。同社と利用契約を交わし、小樽市版として提供するものです。子育て世帯の皆さんが、今お使いのスマートフォンなどに無料でダウンロードし、お子さんの生年月日などを登録していただくことで、お子さんの年齢に見合った、予防接種や定期健診の時期などのほか、子育て支援センターで開催するイベントや、本年9月から保健所に開設される「子育て世代包括支援センター」の情報を自動的に受け取ることができる仕組みとなっています。また、お持ちの母子健康手帳に準じた健診記録ができますので、お子さんの成長の確認などにもご利用いただけるほか、子育てに必要ないろいろな知識情報についての動画配信機能なども付帯しており、子育て世代の「妊娠期」から「子育て期」にわたる切れ目のない支援についての一助となるものと考えています。4月に入りましたら、使用方法について、市のホームページで周知するほか、多くの子育て世代の方々にお使いいただけるよう、いろいろな施設やイベントなどで、お知らせする予定でいますので、よろしくお願いいたします。

 私からは以上であります。

 

報道機関から、下記のような質疑がありました。

(総務部長)
ご質問等ございましたら、どうぞご発言ください。

 

(北海道新聞)
入庁式は行いますか。

 

(市長)
4月1日に新採用の入庁式は行います。

 

(北海道新聞)
予定どおりですか。時間を短縮したりしますか。

 

(市長)
辞令をお渡しして、私からご挨拶をして、宣誓文を読み上げて、予定どおり実施させていただきます。

 

(北海道新聞)
東京、首都圏で感染が拡大している状況で、観光への影響は、何か今後に向けて考えや方針など、まとまっているものがあれば教えてください。

 

(市長)
新型コロナウイルスの行政の対応は、いくつかの視点で考えていかなければいけないと思っています。一つは感染拡大防止に全力をあげていくのは当然ですが、その他に、市民の皆さんの生活の支援を考えていかなければならないと思っています。例えば、今学校が休校になっていますので、ひとり親家庭、共働き世帯への支援や、外出がなかなかできなくなっている高齢者の皆さんのストレス解消や、失業された方々の生活支援というのが二点目です。三つ目に考えていかなければならないのが、市独自の経済対策だと思っています。今、国でも今後の経済対策について議論されていますが、国の経済対策が実行されるまで、まだ少なからず時間を要するのではないかと考えていますので、市独自で何か経済対策を打ち出すことができないか、担当部に指示をしています。一つにはリーマンショックや東日本大震災のときに、どういった市独自の経済対策を行ったのか、という検証をしています。もう一方では、観光はいろいろな産業で成り立っている、構成されていて、裾野が広いということで、観光施策を推進させてきていただいただけに、影響を受けている業種が多岐に渡っていると感じています。その中でも今考えているのは、とりわけ宿泊業、飲食です。経済センサスを見ても、小樽の中では最も事業所数が多い業種となっていますので、ここにターゲットを絞って、なんらかの対策を講じることができないか、制度設計はこれからですが、国の経済対策までの繋ぎとして、スピード感を持って実施できるように今対応を検討しています。

 

(北海道新聞)
雇用を切られている声も聞こえていますが、市で失業について把握していることはありますか。

 

(市長)
私は把握していませんが、産業港湾部へ確認していただければ。雇用を守ることも大変大事なことだと思っています。この三つをうまくバランスをとりながら対策を講じていければいいと思っています。

 

(建設新聞)
時期的にはいつ頃を予定していますか。

 

(市長)
今はまだはっきり申し上げることはできませんが、できるだけ早い時期に実現したいと思っています。

 

(建設新聞)
遅くても6月の定例会までですか。

 

(市長)
そこまで引っ張るつもりはありません。可能であれば、できるだけ早く制度設計をして、議会のご理解をいただかなければなりませんので、そういった作業を進めていきたいと思っています。第2回定例会までは少し長すぎるのではないでしょうか。市内の企業の廃業や倒産を防がなければいけないと思うと、できるだけスピード感を持って対応していかなければいけないと思っています。ただ、時期については今の時点では明言できません。

 

(建設新聞)
宿泊業と飲食をターゲットとした対策となるのでしょうか。

 

(市長)
一番大きな影響を受けていて、事業所数が多いのがその業態ですので、そこに焦点を絞った対策を講じられないかということで、今検討しています。すべての業種というのは、市の財政状況を考えて難しいと思っていますので、ある程度絞り込んで対策を講じていきたいと思っています。

 

(建設新聞)
メニューとしてはどんなものが考えられますか。

 

(市長)
商品券の発行も一つの選択肢として考えられるのではないかと思っています。他の自治体でもすでに取り組まれている話を聞いていますが、そういったことも一つの選択肢として考えています。

 

(読売新聞)
先日のコロナの会見でも触れられていましたが、市の関連の病床の確保について現状を改めてお伺いしたいです。

 

(市長)
詳しくは病院の方へ確認いただければと思いますが、これまで緊急の記者会見でお話をさせていただいたのは、これまで八つの病床を14の病床に増やしたということで、これは副市長から発言があったと思いますが、この8というのは、まず結核病床が四つありますが、そのうちのまず二つが使用可能だということ、それから感染の関係で2床あります。それから外に空気が漏れない陰圧の部屋が小児病床で2、それから個室で2ということで、これまでが8の病床でした。今回、一般病床を6床空けて、これまでの8プラス6ということで14の病床を確保することとしました。ただ、新たに確保する6床については、陰圧になっていない病床が四つあります。それから私どもといたしまして、感染対策の排気ユニットを2基購入して、感染対応の病室に改善ができるものです。6床のうち2床は陰圧ができるということで、合わせて14床で今後対応していきたいと考えています。

 

(読売新聞)
それは全て市立病院の話ですか。

 

(市長)
市立病院の中での話です。

 

(読売新聞)
これからクルーズ船の寄港の時期になります。状況によっては、横浜の事例のとおり、大変な桁違いの医療体制が必要になることも有り得ると思いますが、これについて検討、想定されていますか。

 

(市長)
特にクルーズ船に対しての感染予防対策をどうするかについては、庁内では検討されていません。今の現下の状況に対応していくだけで精一杯の状況です。ただ、クルーズ船が運航されるようになるということは、ある程度落ちついた状況になってからになるのではないかと思います。それでも今のところ25隻が入港予定になっていますので、小樽の検疫所や保健所も含めた関係機関としっかり連携をとっていきながら、水際対策を講じていかなければならないと思います。

 

(北海道新聞)
コロナの関係で色々な会議が先送りになって中止になっていますが、いろいろな計画を作っていかなきゃいけないものがあると思いますが、現時点で遅れや見通しが発生しそうなものはありますか。

 

(市長)
今感じているのは宿泊税です。これは基本的には北海道と調整していく部分もありますし、他の自治体の取り組みなどを参考にしながら前に進めていかなければなりませんが、まずその協議が全道的にストップしていますし、やはり宿泊がかなり激減している中で、この宿泊税の導入について宿泊事業者の皆さんと協議するタイミングではないと思っていますので、先行きが見通せないと感じています。遅れるかどうかまでは今の段階で申し上げることはできませんが、現時点では少なくとも庁内協議がストップしております。その他については、この前新幹線の会議については開催させていただきましたし、やはり感じているのは宿泊税の問題です。これから予定通り進めていけるかどうかは懸念しています。

 

(北海道新聞)
当初だと宿泊税は年度内に・・・

 

(市長)
第4回定例会に条例案をというところです。

 

(北海道新聞)
事業者への説明の前段階として、市としての考えを一定程度、本来であれば今月中にというような・・・

 

(市長)
そうですね。アンケート調査をして、庁内会議を開く予定ではありましたが、その庁内協議も先送りしたいと思っています。

 

(北海道新聞)
市全体としては、制度をお示しする時期はちょっと先に延びるということですか。

 

(市長)
そういうことですね。そうせざるを得ないと思っています。


(総務部長)
他はございますか。ないようであれば、以上を持ちまして本日の記者会見を終了させていただきます。なお、次回の記者会見は4月30日(木)11時からを予定しております。本日は、ありがとうございました。

 

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住所:〒047-8660 小樽市花園2丁目12番1号
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