FMおたる「明日へ向かってスクラムトライ!」令和2年2月17日放送分

公開日 2020年02月24日

更新日 2021年01月06日

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【前半】

  • 新型コロナウイルス(新型肺炎)の近況について
  • 令和2年度予算と重点施策について

【後半】

  • 上下水道ビジョンについて

 

放送の内容

オープニング

毎月第1第3月曜日のこの時間は、「明日へ向かってスクラムトライ!」をお送りします。

市民の皆さんに小樽市の取り組みを知っていただくとともに、市民の皆さんからも市政に対するご意見、ご感想をお待ちしています。

「明日へ向かってスクラムトライ!」では、小樽市長迫俊哉さんのほか、小樽市役所の職員の皆さんにご出演いただき、さまざまなジャンルの暮らしに役立つ情報をお届けします。

 

前半

(FMおたるパーソナリティー)

「明日へ向かってスクラムトライ!」、お送りします。前半は小樽市長迫俊哉市長にお話を伺っていきます。迫市長よろしくお願いします。

 

(市長)

よろしくお願いいたします。

 

(FMおたるパーソナリティー)

2月も半ばになりまして、随分暖かい日もあったかと思ったら、また雪が降ったりと、落ち着かないお天気が続いていますが。

 

(市長)

そうですね、気温の差がありますからね。市民の皆さんも体調管理にはくれぐれもお気を付けいただきたいという感じですね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

そうですね。その体調管理ということで言いますと、WHO、世界保健機関によりまして、COVID-19という名称が付けられました、新型コロナウイルスによる新型肺炎のニュースが今も新聞やテレビなどで流れていますが、なかなか収束と言いますか、先が見えない厳しい状況となっていますね。

 

(市長)

本当に先が見えない状況という感じですね。ここ何日か報道を見てますと、今は日本人から日本人に感染しているということで、新しいフェーズに移っているというような報道もありますね。ですから国内で実際に発症してるわけですから、改めて危機管理の大切さとか、重要性だとかというのを感じていますし、緊張感を持って取り組んでいきたいと思っています。市でも1月31日と2月10日に庁内で対策会議を開きましたし、今朝も部長会議の中で、(新型コロナウイルス感染症の)対応について保健所長から報告がありましたが、保健所の中には相談センターも設置していますし、市内も各病院のご協力をいただいて感染者用のベッドも確保したという報告を受けていますので、とにかく市民の皆さんの安全安心は守っていきたいということですね。それが市長の一番大きな役割だと思っています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

そうですね。横浜港で停泊していますクルーズ客船も大変な状況になっていますし、小樽にも港がありますから心配されているリスナーの方もいらっしゃいます。花園橋DJさんからメッセージをいただいてまして、「今回の新型コロナウイルスの感染が収束するまで、一時的にクルーズ船の寄港はお断りするということも考えた方がいいんではないでしょうか。経済的なことも絡むので言いにくいですが、船はどういうところから乗ってくる方がいらっしゃるか分からないので、伝染しやすいんではないかと思いますが」というご意見をいただいていますね。

 

(市長)

そうですね。ただ小樽の場合は本州と違いまして、1年を通じてクルーズ客船が入っているわけではなくて、5月からだいたい9月の後半くらいまでの限られた期間にクルーズ客船を受け入れています。まだこれから新型肺炎の状況がどうなるか分かりませんが、当面、様子は見させていただきたいと思っています。それからおっしゃるとおり、報道を見ていますとクルーズ客船、それから屋形船、あるいはタクシーという閉鎖した空間の中で感染しているという事例には、十分注意していかなきゃいけないと思っています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

やはり少しでも早く、この非常事態が収束に向かうことを願ってやみませんが、市民の皆さんには通常の感染症の対策ということで、念入りな手洗い、そしてうがいをこまめに行っていただくということになりますね。

 

(市長)

はい。それぞれがまずは予防に努めていただきたいということになると思いますね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

さて、令和2年初の小樽市議会が始まりますよね。第1回定例会ということで、新年度の予算の議論が中心となってきますが、これが予算議会とも呼ばれているんですね。

 

(市長)

そうですね。4月から始まる新しい年度の予算について、審議をいただくことになっていますので、通常予算議会と言っていまして、あさって19日に市長である私の方から予算編成に至った経緯ですとか、思いですとか、そういうものを提案させていただいて第1回定例会がスタートして、例年ですと3月中旬ぐらいまで審議をいただくということになっています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

すでに新聞などでも報道されていますので、お分かりの方もいらっしゃるかもしれませんが、令和2年度の予算の規模、一般会計で総額581億3000万円ということになっていまして、令和元年度の当初予算と比べますと、9億3千万円、1.6%増えているという状況ですよね。

 

(市長)

そうですね。新聞にも報道されてましたが、財政は大変厳しい状況ではあるんですが、人口の減少、とりわけ少子化ですよね、そういうものが進んでいく中で、市が今抱えている課題を解決するために、できる限り前向きな予算編成に努めたところなんです。ただそうは言いましても、今の小樽市というのは貯金を切り崩して収支均衡の予算を組んでいるんですが、今年も同じような状況ではありましたが、しっかり財源の確保にもこれから努めていきながら、健全な財政運営にまず努めていかなければいけないと思っています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

財政的には厳しい局面が続いているということですが、未来を見据えて着実に行政を前に進めていくということですよね。

 

(市長)

はい。

 

(FMおたるパーソナリティー)

予算が議会で議決されると、4月から新年度の小樽市政が執行されていくということになるんですが、市政執行の考え方について、これはどのように捉えていくと良いでしょうか。

 

(市長)

今回の予算を編成する上で大きな柱としては三つあります。一つには、先ほども言いましたように、少子化が進んでいますので、子育て・教育、これが一つの柱ですね。それから二つ目は、年々地球温暖化の影響もあるんでしょうけれども、自然災害が大型化しているということもありますので、二つ目の柱としては備えということですね。それから三つ目の柱としては、将来に備えたまちづくりをしていくためのいわゆるまちづくり、観光も含めた、あるいはインフラ整備も含めたまちづくりという、この大きな三つの柱を軸に今回編成をさせていただきました。テーマも「未来を創る確かな一歩」というテーマにしまして、予算編成に当たってまいりました。

 

(FMおたるパーソナリティー)

三つの柱を軸にと言うことになりますが、この予算に基づきます市政執行の具体的な事業の内容ですが、こういうものはどうなりますか。

 

(市長)

まず最初に子育ての関係で申し上げますと、私の公約の中にも掲げてあるんですが、子育て世代包括支援センターというのを保健所の中に設置しまして、妊娠、出産、育児に至るまでの切れ目のない相談体制をしっかりと構築していきたいと思っています。新年度予算で予算が可決して、保健所を少し改修しますので、実際にオープンするのは9月ぐらいになりますが、この子育て世代の包括支援センターを設置しまして、併せて、いろんな相談体制は年度当初からスタートさせていただきたいと思っています。産後サポートという事業も併せてやっていきたいと思っています。それから子どもたちの医療費ですね、今まで未就学児のお子さんたちの通院費がかかっていたんですが、これを1割負担から、1割負担だったんですが、定額の580円ということにいたしまして、これによりまして未就学児の医療費というのが入院も通院も実質無償化といいますか、医療費の助成を拡大していくというのが二つ目ですね。それからもう一つは、子育て世代の方々からいろんなご要望があったんですが、広報ですとかいろんな形で私どももいろんな政策をお伝えしますが、見ていただくのではなくて、必要な情報を子育て世代の方にこちらからお送りする、発信するということで、子育て世代の方々に向けた情報発信のためのアプリも導入していきたいと思っています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

はあー、今どきですね。

 

(市長)

他の自治体ではもう取り組まれていると思うんですが、こちらから必要な時に必要な情報をお送りするということは、とても大事なことだと思いますので、取り組んでいきたいと思っています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

こうした取り組みは、新しい子育て世代の方々にも、すごく喜ばれることになっていくかもしれないですね。

 

(市長)

そうですね。とりわけ、要望もあったということですからね。それにお答えする形で予算編成をさせていただきました。

 

(FMおたるパーソナリティー)

はい。そして災害への備えですが、自然災害が多くなってきているということですが、こうした具体的な取り組みというのはいかがですか。

 

(市長)

従来からやっているものとしましては、小樽は海岸線が長くて、東日本大震災以降は津波に対する対応が必要だということで、沿岸部に防災無線を建築しています。今年度は13基、蘭島から中心部に向けて13基を建てましたが、令和2年度、2年目になりますが、小樽から今度は銭函方面に向けて25基の防災無線を建てまして、合わせて38基の防災無線を建てて、津波対策の一環としての事業にしたいというのが一つですね。それからもう一つは、去年の本州の集中豪雨、台風によって河川が氾濫しましたので、市内の河川にもしっかりと防災対策をしていかなければなりませんので、今年はハザードマップを作成しまして、どの地域がどのくらい浸水していくのかということを、予め市民の皆さんにお示しをしたいと思っています。それから三つ目は、以前にもお話したかと思いますが、FMおたるさんの難聴地域が市内にありますので、これを解消するために中継局を設置しまして、難聴地域の解消に当たりたいと思っています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

はい、ありがとうございます。これについてはラジオネームまめっちさんからメッセージをいただいていまして、「先日報道で2020年度小樽市予算の記事を見ました。FMおたるが市内の桂岡、張碓、塩谷に中継局をそれぞれ1局ずつ設置する予定で、この予算が1億300万円という金額というのを拝見しました。」というご意見をいただいているんですよね。

 

(市長)

一昨年の胆振東部地震の時もそうでしたが、一番大きなテーマというのは市民の皆さんに適切な時に的確な情報をお伝えするということが、一番大事だということを私も感じたんですね。ただ残念ながら市内にはFMおたるをお聴きになれない、今年一年かけて調査しましたが、8200世帯くらいがFMおたるをお聴きになられていないんですね。ですからそれを解消するために、市内の3カ所程度を予定してますが、中継局を建てて、難聴地域の解消に当たりたいと思っているんです。ただ小樽は山坂が多いので、それでも全てをカバーできないんですが、できるだけ多くの皆さんにFMおたるを聞いていただいて、災害時に的確に行動していただく、的確な情報をお伝えするということが必要だと思っているんですね。今、1億円というお話がございましたが、これは全体のお金なんですが、先日、総務省の方に行ってまいりまして、市の財政も大変なんで、なんとか総務省の補助金をお願いできないかということで、長谷川岳副大臣にもお願いして来まして、前向きなご回答をいただきましたので、これが順調にいきますと、1億円の3分の2が国の補助金で建設できる、そういうことになりますね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

はい。ラジオ局を統括するのは総務省になるんですが、その補助事業で民放ラジオ難聴解消支援事業というのがあります。

 

(市長)

そうですね。そういう事業メニューがあります。

 

(FMおたるパーソナリティー)

それに通ればということで、助けてもらえるかもしれないということですね。

 

(市長)

いろいろ市も財政が大変ですから、こういう補助金の獲得には市長としても積極的に動かなきゃいけないと思っています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

ありがとうございます。まだまだお話をお伺いしたいところなんですが、ちょっと時間が来てしまいました。

 

(市長)

予算は3月の中旬まで議会で議論されますので、このあとの放送でも順次残りの今年の事業についてお話しできる機会はあるんじゃないかと思います。

 

(FMおたるパーソナリティー)

分かりました。では、まちづくりについては、また改めて機会を作って。

 

(市長)

まちづくりもそうですし、市民の皆さんにとって身近な問題、気になる問題もあると思いますので、そういうことは次回にでもお知らせしたいと思います。

 

(FMおたるパーソナリティー)

分かりました。前半は小樽市長迫俊哉市長にお話を伺ってきました。迫市長、どうもありがとうございます。

 

(市長)

ありがとうございました。

 

後半

(FMおたるパーソナリティー)

「明日へ向かってスクラムトライ!」、お送りしています。後半は小樽市職員の方にお話しを伺っていきます。今日は水道局整備推進課の岩本さんにお話しを伺っていきます。岩本さん、よろしくお願いします。

 

(岩本)

よろしくお願いします。

 

(FMおたるパーソナリティー)

岩本さんは水道局で15年間勤務されているそうですが、これまではどのようなお仕事をされてきたんですか。

 

(岩本)

平成13年に技術職員として小樽市役所に入庁しまして、初めて配属されたのが水道局でした。それから水道管の更新工事を5年間、水道の計画や施設の更新を5年間、経験しております。一度、道路を維持する部署に異動しましたが、再度水道の計画を行う現在の部署に戻る形で、今年で5年目になります。通算では水道局に15年勤務しております。

 

(FMおたるパーソナリティー)

では、水道局ではベテランの職員さんだと思いますが、水道局の整備推進課というのはどういう業務を行っているんですか。

 

(岩本)

整備推進課では上水道・下水道に関わる計画の立案、また水を作る浄水場、下水を処理する処理場など、上下水道施設の更新工事の発注と監督業務を行っております。

 

(FMおたるパーソナリティー)

施設の更新計画を立てて、その計画を実行していくということなんですね。

 

(岩本)

その通りです。

 

(FMおたるパーソナリティー)

その中で岩本さんは具体的にはどういう業務をされているんですか。

 

(岩本)

はい、水道に関わる計画の立案を主に担当しています。例えば10年後に水道水がどのくらい使われるのかというのを予測するとか、水道施設についてどの施設をどの時期に更新するのかという計画の立案、水道に係る情報の取りまとめなどを行っております。

 

(FMおたるパーソナリティー)

10年後に水道水がどのくらい使われるかという計算とか、かなり難しいんじゃないかなと思うんですが、こうした水道の計画といいますと、最近、水道局で第2次小樽市上下水道ビジョンという計画を策定されたとお聞きしました。これはどういう計画なんですか。

 

(岩本)

水道局では平成22年に小樽市上下水道ビジョンを策定しておりますが、この計画期間が満了したことから続く計画として第2次小樽市上下水道ビジョンを昨年の12月に策定しております。人口や水の需要が減少している中、将来にわたって持続可能な上下水道事業を運営することを計画の目的としておりまして、この先10年間でどのような取り組みをするのかということが書かれています。具体的には安全な水の供給、上下水道機能の維持強化、経営基盤の強化、お客様の視点に立った事業運営など、8つの取り組みを柱としております。また、基本理念を「未来につなげよう"信頼される小樽の上下水道"」としています。これは信頼される上下水道を次の世代につなげたいという水道局の思いが込められています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

水道局のビジョン、未来像ということですよね。岩本さんはどのような形でこの計画の策定に携わっていらっしゃったんですか。

 

(岩本)

今回のビジョンは初めてアセットマネジメント手法というのを取り入れた計画となっております。

 

(FMおたるパーソナリティー)

えーっと、アセットマネジメントですか。

 

(岩本)

アセットマネジメントとは、アセットは資産、マネジメントは管理、直訳すると資産管理を意味します。水道が所有する資産を適切に管理するため、中長期的な視点で将来に必要な更新費用や財政収支の見通しというものを試算し、これらを踏まえて計画を立て実践することを言います。簡単に申しますと、50年とか100年とか、遠い将来の見通しを立て、そこから見えてくる課題というものを踏まえて、今何をしなければいけないのかということを考え、この先、10年程度の計画を立て、それを実行することを言います。私は将来の水道施設に関わる更新費用の試算を行っております。

 

(FMおたるパーソナリティー)

50年先、100年先を見るというお話ですが、今回はどの位の期間を想定されたものなんですか。

 

(岩本)

更新費用につきましては50年先までの試算を行っています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

50年先、なかなか遠い将来ですよね。

 

(岩本)

このくらい先までの見通しを見える化することが重要になります。

 

(FMおたるパーソナリティー)

そうなんですね。今回はどのようにこの更新費用というのを試算されたんですか。

 

(岩本)

水道施設には浄水場などの建物、水道水をためておくコンクリート製の水槽、お客様のお宅に水を届ける水道管など、さまざまな施設が数多くあります。まずはこれらの施設データを全て横一列に並べる作業を行いました。次にそれら一つ一つにいつ設置したのか、どのくらいの期間で更新が必要なのか、更新にどのくらいの費用が必要なのかという3つの情報を設定します。そうすると今後どの年にどのくらいの更新費用が必要なのかという情報が、自動的に算出されます。これだけですと各年によって更新費用にばらつきが出てきますので更新の順序やタイミングというものを整理するなどして、毎年同じような更新費用になるように平準化を行いました。試算すると、この先50年で必要な更新費用は約645億円、平均すると年間約13億円の更新を行わないと施設の健全な状態に保てないという結果となりました。

 

(FMおたるパーソナリティー)

50年で645億円ですか、すごい費用が必要なってきますね。

 

(岩本)

あくまで現時点での試算となりますが、今後も施設の更新が経営に影響を与えないよう計画の見直しなどを進めていかなければなりません。

 

(FMおたるパーソナリティー)

こうした施設更新の他に、今回の計画で注目すべき点などはあるんでしょうか。

 

(岩本)

私の担当ではないのですが、施設の更新費用と合わせて、30年先までの財政収支の見通しを試算しております。これは水道料金をはじめとする収入や事業の運営に必要な支出が将来どのようになり、資金残高がどのようになるのかというのを試算しております。試算の結果、このまま収入の減少が続くと約15年から16年後に資金不足になるということが見込まれました。この結果を受け、料金体系の見直しを検討するということが今回のビジョンに盛り込まれています。また、全国的に自然災害が多発し、水道施設が被災した事例が多く報告されております。水道局内での危機管理対策の充実はもちろんのことですが、それに加え、近隣自治体との連携を強化して災害に備えるという取り組みを「広域連携の推進」として、今回のビジョンから新たに追加されております。

 

(FMおたるパーソナリティー)

災害時の対応もそうですが、水道料金については市民の皆さんの生活に直結する大事な部分だと思いますので、将来のことを考えつつ慎重に検討していただければと思いますね。さて、計画の話はいろいろを聞かせていただいたんですが、計画のほかにも実は広報としての役割という、そういう仕事もあるそうですね。これはどういう活動をされているんですか。

 

(岩本)

水道局では7月、11月、3月の年3回、「水おたる」という広報紙を発行しております。「水おたる」では表面に上下水道に関わるトピックスを掲載しています。来月の3月1日に発行される「水おたる」では、第2次小樽市上下水道ビジョンの策定がメインの記事となっております。裏面には、お客様にお伝えしなければいけない情報のほか、上下水道施設の紹介をする連載があり、これまで4回ほど掲載されましたが、私はこうした記事を担当しております。今後は下水道の話や小樽水道の歴史なども紹介していきたいと考えております。

 

(FMおたるパーソナリティー)

水道の歴史ですね。小樽は歴史のある町ですから、水道も長い歴史がありそうですね。

 

(岩本)

小樽の水道の歴史は古く、明治40年に国の認可を受けまして、明治44年に給水を開始しております。これは全国で21番目、北海道では函館市、岩見沢市に次ぐ3番目に早い給水開始となります。100年以上前の話になりますが、水道創設工事の話などは大正4年8月に発行された「小樽区水道工事報文完」という本に細かく残されています。先人たちが築いた水道を後世に伝えるためにも、こうした情報についても発信していきたいと思います。

 

(FMおたるパーソナリティー)

歴史のある町並みは有名ですが、歴史のある水道というのも小樽の素晴らしい素材の一つですよね。

 

(岩本)

ここで一つ、水道の歴史に関わる施設を紹介させていただきたいのですが。

 

(FMおたるパーソナリティー)

はい、何でしょう。

 

(岩本)

奥沢水源地にある階段式溢流路という施設になります。

 

(FMおたるパーソナリティー)

ああ、もちろん知ってますよ。天神町にありまして、水が段々と流れていて、CMにも使われていますよね。

 

(岩本)

その通りです。かつてあった奥沢ダムから溢れた水を川に戻すために作られた水路で、昔から「水すだれ」という愛称で親しまれています。階段式の水路、ゆっくりカーブしているので奥を見ることができないといった特徴があり、全国的にも珍しい土木構造物になります。100年以上前の重機が無い時代に、人の手で作られており、平成20年には土木学会の選奨土木遺産というのにも認定されております。「サウンドスケープ」という、日本語だと「音風景」という言葉があるのですが、「水すだれ」のある風景と合わせて十段の水路を流れ落ちる水の音を現地で体感していただきたいと思います。

 

(FMおたるパーソナリティー)

景色を見るだけではなくて、音のある風景というのが素敵ですよね。これは今も見ることができるのですか。

 

(岩本)

今は雪のため、残念ながら見ることができないのです。

 

(FMおたるパーソナリティー)

そうなんですね。

 

(岩本)

例年、ゴールデンウィークの前後から雪が降る少し前までの期間で、朝の10時から夕方4時の間に水すだれを間近で見ることができる水管橋の上を一般開放しています。興味のある方はぜひ足を運んでいただければと思います。もう一つ、最近流行りのドローンで「水すだれ」を撮影した動画というものが水道局のホームページから見ることができますので、そちらも多くの方に見ていただきたいと思います。

 

(FMおたるパーソナリティー)

ドローンだと、いつもとは違う視点で見ることができそうですね。

 

(岩本)

そうですね。ドローンは各分野で注目を集めています。岩手県の盛岡市では上下水道の施設管理にドローンを活用していて、職員のドローン

パイロットというのを育成していると聞いております。小樽でもドローンを活用した施設管理といった新たな取り組みをしてみたいと考えております。

 

(FMおたるパーソナリティー)

面白い取り組みになりそうですよね。今日は上下水道ビジョンからドローンまで、いろいろとお話を伺ってきましたが、迫市長、水道はなくてはならない重要なライフラインですが、今後、100年以上続いている小樽の水道を、次の世代につなげてもらいたいですね。

 

(市長)

そうですね。先ほど私もお話しましたが、人口が減少していきますし、それに伴って水の需要も減少するという厳しい時代になりますので、今回、上下水道ビジョンも作成しましたので、それに基づいてしっかりと水道施設の維持管理に努めながら、次の世代に安全安心な水を市民の皆さんにお届けしたいと思っています。歴史が古いだけに小樽の水道の技術力は、ものすごく高いですね。これは先輩方がよく言っていました。そういう技術力の伝承もしっかりやっていきたいと思っております。

 

(FMおたるパーソナリティー)

分かりました。本日は迫市長、そして第二次小樽市上下水道ビジョンの策定に携わりました整備推進課の岩本さんにお話をお伺いしました。迫市長、岩本さん、どうもありがとうございます。

 

(市長、岩本)

ありがとうございました。

 

エンディング

「明日へ向かってスクラムトライ!」お送りしました。

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