FMおたる「明日へ向かってスクラムトライ!」令和2年3月16日放送分

公開日 2020年03月23日

更新日 2021年01月06日

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【前半】

  • 卒業シーズンについて
  • 新型コロナウイルス(新型肺炎)の近況について

【後半】

  • 日本遺産について

 

放送の内容

オープニング

毎月第1第3月曜日のこの時間は、「明日へ向かってスクラムトライ!」をお送りします。
市民の皆さんに小樽市の取り組みを知っていただくとともに、市民の皆さんからも市政に対するご意見、ご感想をお待ちしています。
「明日へ向かってスクラムトライ!」では、小樽市長迫俊哉さんのほか、小樽市役所の職員の皆さんにご出演いただき、さまざまなジャンルの暮らしに役立つ情報をお届けします。

 

前半

(FMおたるパーソナリティー)

「明日へ向かってスクラムトライ!」、お送りしていきます。前半は小樽市長迫俊哉市長にお話を伺っていきます。迫市長、よろしくお願いします。

 

(市長)

よろしくお願いいたします。

 

(FMおたるパーソナリティー)

3月も半ばということで、いよいよ卒業シーズンなんですよね。

 

(市長)

そうですね。高校の卒業式は終わっていますが、今日、実は市内の中学校の卒業式が午前中に行われまして、12校で762人の生徒の皆さんが卒業されました。あと、今週の後半には小学校の卒業式が予定されているということで、まさに本当に卒業シーズンを迎えているという感じですね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

そうですね。そして小樽では残念ながら惜しまれつつも閉校する学校もあったりするんですよね。

 

(市長)

そうですね。豊倉小学校が今年107年の歴史に幕を閉じるということで、19日に卒業式と閉校式が行われることになっていまして、この後、朝里小学校と統合されることになっています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

はい。小学校、そして中学校、卒業シーズンなんですが、今回は新型コロナウイルスの影響でいつもと違う形になっているんですね。

 

(市長)

そうですね。いろいろな制約の中での卒業式、学校は学校で工夫されて行なっていますが、例えば保護者の方々が出席できないという中で行われているわけです。やはりコロナウイルスの感染防止には地域全体で備えていかなければいけないということで、ご理解をいただきたいと思っています。ただ、中学校3年生の皆さんには明日、公立高校の合格発表も控えているということで、希望された進路に進むことができるようにお祈りしていますし、それぞれ進学、それから進級されるすべての児童生徒の皆さんには、さらなる成長をお祈りしたいと思っています。いずれにいたしましても、卒業される皆さん方には心からお慶び申し上げたいと思っています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

きっと、今回の経験が素晴らしい人生の糧となるんじゃないかと思いますね。

 

(市長)

そうですね、そうなっていただければと思います。

 

(FMおたるパーソナリティー)

さあ、その新型コロナウイルスに関連して言いますと、小樽市におきましてもこれまで感染者が出ないままできていましたが、初の感染者が先週確認されましたね。

 

(市長)

そうですね。3月12日(木)だったと思いますが、検査は道立の衛生研究所で行われているんですが、この方の検体もこの研究所にお送りいたしましたが、陽性と判明して、現在は市立病院の感染症病床に入院していただいているところなんですね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

ラジオネームきらきら星さんからは、「小樽市ではコロナの検査をしてないんでしょうか。このままだと小樽市内がコロナで大変なことになると思います」というメッセージを、前回の番組を聞いていただいてメッセージをいただいていたんですが、道立衛生研究所に検体を送るという形で検査は行われていたわけですよね。

 

(市長)

そうですね。これ今日現在ということでよろしいと思いますが、管内といいますか、後志の方が2件含まれているんですが、これまで32件の検査を行っていまして、陽性になったのが先ほどの1件ということで、残りの31件については陰性ということになっています。市の考え方とすると、国の考え方に基づいて検査を実施していますので、国の考え方というのはよく新聞などにも出ていますが、37度5分以上の熱、それから咳が大体4日間というのが目安になっていますが、続いたりだとか、それに伴って倦怠感だとか、そういう症状のある方については検査を行っています。決して検査を行っていないということではありません。

 

(FMおたるパーソナリティー)

そして小樽市保健所でも3月12日から小樽市として検査が始まっているということですね。

 

(市長)

はい。検査を行っているということですね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

そして、3月12日に陽性と判明した方については現在は隔離された病床に入院されているということなんですよね。

 

(市長)

はい、そうですね。また一方では、感染拡大というものを防いでいかなければいけませんから、今、保健所の方では行動履歴だとか、あるいは濃厚接触者ですとか、そういうことの調査に当たっているところなんですね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

患者の方の人権ですとか、個人情報の保護、こういうところももちろんあると思いますが。

 

(市長)

そうですね、当然ですね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

市民の皆さんも心配なところがあると思います。

 

(市長)

そうですね。あると思います。

 

(FMおたるパーソナリティー)

今、調査をしている段階ということですが、確認できているところで言いますと、多くの感染者が発生している札幌市のライブバーに訪れていたということなんですね。

 

(市長)

そうですね。ここで新聞報道等でよく言われているような感染者集団ですね、いわゆるクラスターと言っていますが、こういうものが形成されたんではないかということで、今回、小樽の方もこのバーに行っていたということが判明しています。改めて考えますと、狭い空間に人が密集している、また一方ではこの施設の性格上、換気もあまり好ましくない状態だったのではないかなと思いますし、そういう中でいわゆる感染者集団、いわゆるクラスターというのが形成されたのではないかと報道されていますね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

なので、逆を言いますと、そういう環境を作らないことが感染の連鎖を生まないということに繋がっていくということですね。

 

(市長)

そうですね。やはり当面はお一人お一人の予防も大事ですが、こういう環境を作らないということも大事だと思いますね。そういう中でやはり国なり北海道からの自粛要請というのが出されているんだと思いますね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

あとは常日頃からこの番組中でもお話していますが、こまめなうがい手洗い、後は咳エチケット、そういうところも気を付けるということですね。

 

(市長)

そうですね。それが基本だと思います。毎月1日には広報おたるを発行していますが、限られた紙面ではありますが、今回の新型コロナウイルスに関しての予防ですとか、注意していただきたいことについては広報おたる4月号でお知らせさせていただきたいと思っています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

はい。ぜひ併せて広報おたる4月号が発行になった際にはご覧いただきたいと思いますが、市としてもいろんな必要な対策というのが出てきますよね。

 

(市長)

今、全国でも北海道内でも、まだ感染者の確認というのが増えていると言いますか、続いていますよね。そういう中で感染の拡大の防止、これに万全を期すというのがまず一つだと思っています。それからもう一つ注意しなければいけないのは、感染者が増えた場合のことですよね。先日、新聞報道にもありましたが、札幌市も大変増えていて対応に苦慮されているという報道を見ましたが、私どもも市立小樽病院で感染症の病床だけではなくて、結核の病床を確保する、そういう手だてを行うことになっています。先週の金曜日も市立病院と打ち合わせをさせていただきまして、万全な形で臨んでいきたいとお話されていましたが、市としても必要な資機材があれば速やかに、予算の関係もあるんですがそんなことも言ってられませんのでね、必要な資機材も購入するようにということで指示をしたところなんですね。やはり小樽病院だけではなかなか難しい問題もありますので、市内の医療機関との連携体制をとっていくということも必要なことだと思っています。これも協議を進めさせていただいているところですね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

ラジオネーム花園橋DJさんからは、病床が少なく足りなくなってしまうのではないか。ベッドが足りなくなってしまうんじゃないかという心配のメッセージが届いているんですが、現在、お話の中にもありましたが市立小樽病院で結核病床の4床も合わせて、全部で6床の病床があるということですね。

 

(市長)

そうですね。それ以外の病床も何とか確保できないかということで、今、検討を進めていますし、そのための必要な資機材も、先ほども言いましたが、購入が必要であれば購入すべきだと考えていますね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

なのでとにかくこれ以上感染者を増やさない、そういう手だてを今、まさに行っているということですね。

 

(市長)

はい。本当にできることは全てやっていかなきゃいけないという思いですね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

そしてもう一方では、外出の自粛というところからいくと、経済の部分もちょっと心配な状況になってくるわけですよね。

 

(市長)

そうですね。週末なんですが、ここ2週3週、小樽駅周辺ですとか運河周辺、堺町通り、心掛けて歩くようにしていますけれどもね、やはり人通りがかなり減ってるなということで。観光というのは私ども日頃から裾野が広い産業だと、だから観光をやっていくんだって言っているだけに、裾野が広いその分だけこのコロナウイルスの影響というのが、観光客を相手にするお土産屋さんであったり、宿泊であったり、飲食であったりという割と幅広く影響を受けていますので、国の対策にも大胆な対策を打っていただきたいと思っています。これから自粛がどうなるか分かりませんが、私どもも市としてできることをやっていかなければいけないということで、今、職場の方にはリーマンショックの時、あるいは東日本大震災の時にも小樽市独自の経済対策も出していますが、それを改めて今、検証させていまして、改めて自粛が緩和される、自粛が解かれたという時にしっかり備えていきたいとは思っているんですね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

いずれにしても、一日も早くこの厳しい事態が収束に向かうことを願ってやまないですね。

 

(市長)

そうですね。先が見えないというところが一番不安に感じるところですね。ある程度長期戦にも備えていかなければならないという思いも一方ではありますね。

 

(FMおたるパーソナリティー)

いずれにしても、体調、皆さん本当に気を付けていただきたいですね。

 

(市長)

皆さん、予防にはしっかり当たっていただいて、お一人お一人が備えていくっていうことがまず大事だと思いますので、ご理解いただきたいと思います。

 

(FMおたるパーソナリティー)

新型コロナウイルスに関します小樽市内の相談センター、連絡先ですが小樽市保健所になります。電話番号は平日午前8時50分から午後5時20分の間は小樽0134-22-3110、それ以外の早朝、夜間、土日祝日につきましては小樽0134-22-3117です。電話番号のおかけ間違いにはくれぐれもお気を付けください。前半は小樽市長迫俊哉市長にお話をお伺いしました。迫市長、どうもありがとうございます。

 

(市長)

ありがとうございました。

 

後半

(FMおたるパーソナリティー)

「明日へ向かってスクラムトライ!」、お送りしています。後半は小樽市役所職員の方にお話しを伺っていきます。本日は産業港湾部商業労政課で日本遺産を担当している獅々堀さんにお越しいただいています。獅々堀さん、よろしくお願いします。

 

(獅々堀)

よろしくお願いいたします。村岡さんをはじめとするFMおたるの皆さんには、いつも大変お世話になっております。

 

(FMおたるパーソナリティー)

こちらこそ、お世話になっております。ありがとうございます。よろしくお願いします。早速ですが日本遺産について今日はお話をお伺いしていきたいと思うんですが。

 

(獅々堀)

日本遺産とは私たちが住む地域の歴史的魅力や特色を通じて、日本の文化伝統を語るストーリーを文化庁が認定するものです。ストーリーを語る上で欠かせないのが中核となる文化財なんですが、例えば建物など有形の文化財や、歌や踊り、地元の祭り、職人の技など無形の文化財を市内市外、あるいは国外にまで発信することで多くの人に小樽を知ってもらい、実際に来て見てもらうことで、地域の活性化を図ることを目的としています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

はい。この日本遺産に認定されると、どういった事になるんですか。

 

(獅々堀)

はい。まずですね、日本遺産に関する情報を提供するために文化庁が立ち上げた日本遺産ポータルサイトに掲載されます。このサイトでは日本遺産に認定された自治体が行う日本遺産に関するイベント情報や、認定されたストーリーを構成する文化財の情報、お土産、グルメ情報などなど、さまざまな情報を検索することができますので、より多くの人たちの目に触れやすくなるメリットがあります。また、認定されたストーリーの魅力発信や日本遺産を通じた地域活性化を図る事業について、3年間ですが文化庁から補助金がもらえます。

 

(FMおたるパーソナリティー)

そうなんですね。この日本遺産ですが、今現在は何件認定されているんですか。

 

(獅々堀)

現在83件認定されています。日本遺産は平成27年からスタートした制度で、今年開催される東京オリンピック・パラリンピックまでに100件が認定される予定ですので、今年が最後となります。

 

(FMおたるパーソナリティー)

日本遺産、ストーリーがいろいろあるということですが、どういう種類があるんでしょうか。

 

(獅々堀)

はい。単一の市町村でストーリーが完結する地域型というものと、複数の市町にまたがってストーリーが展開するシリアル型の2種類があります。

 

(FMおたるパーソナリティー)

小樽市の場合でいきますと、北前船と炭鉄港、この2つの日本遺産に認定されているということですが、この2つはどちらに当たるんですか。

 

(獅々堀)

2つともシリアル型という複数の市町で連携する日本遺産のストーリーです。

 

(FMおたるパーソナリティー)

それではまずその北前船、こちらから概要をお伺いしてもよろしいでしょうか。

 

(獅々堀)

北前船は小樽市が初めて認定された日本遺産で、タイトルは「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間北前船寄港地・船主集落」という大阪から北海道まで日本海側にある45の市と町が連携するストーリーです。キーワードは江戸時代から明治時代にかけて、大阪から北海道を結んだ航路を航行した北前船と呼ばれた商船のストーリーです。北前船は寄港地で仕入れた商品を別の寄港地で販売する買積みという方法で利益を上げていたもので、物流が現在ほど発達していない当時、北海道に貴重な物資を運びました。また、北前船は品物だけではなくて、さまざまな文化も運んでいました。各地に伝わる民謡などの芸能は船乗りによって伝わり、本市でも北前船で交流があった新潟県から高島越後踊りや住吉神社の太々神楽などが伝わっています。北前船につきましてですが、実はFMおたるさんには大変お世話になっております。

 

(FMおたるパーソナリティー)

いえいえ、とんでもないです。

 

(獅々堀)

一昨年、平成30年の9月30日に行った日本遺産認定記念シンポジウムではFMおたるの代表で株式会社北一硝子の代表取締役社長浅原様にもご出演いただき、堺町通りにあった倉庫を活用して初めてお店を出したお話から、現在の堺町通りになるまでの変遷など、貴重なお話をいただきました。また、その時には村岡さんも会場で収録し、後日FMおたるにて放送していただきました。本当にありがとうございました。

 

(FMおたるパーソナリティー)

こちらこそ、本当にありがとうございます。貴重な講演会を放送させていただきまして、ありがとうございます。あのシンポジウムは小樽市が北前船の日本遺産に追加認定された記念で開催されたものでしたよね。

 

(獅々堀)

はい、そうなんですね。北前船は当初、11の市町で認定されていたんですが、小樽市を含めて27の市町が翌年に追加認定されて、その時の記念で開催されたものでした。小樽市の北前船の構成文化財なんですが、北前船船主が建てた石造倉庫があるんですが、その中で旧小樽倉庫や旧広海倉庫など4件の石造倉庫を構成文化財として登録することに浅原社長には快く承諾をいただきました。改めて感謝申し上げます。

 

(FMおたるパーソナリティー)

ありがとうございます。私が言うのもなんですが、小樽、北前船の歴史を語る上でも貴重な建物というのが、実は身近なところにあるんだよということを広く市民の皆さんにも知っていただきたいですよね。北前船では他にどのようなものが構成文化財に登録されているんですか。

 

(獅々堀)

はい。小樽市の北前船の構成文化財は全部で7件あります。まず一つが日和山です。二つ目に旧魁陽亭、三つ目に住吉神社の奉納物、その次は船絵馬、そして北前船の古写真、古い写真ですね、そして西川家文書というものがあります。そして最初に申し上げた石造倉庫群で、この七つになります。

 

(FMおたるパーソナリティー)

あの倉庫ですとか建物ですとか、あと山、鳥居に写真と、さまざまなもので構成されているんですね。

 

(獅々堀)

はい、そうなんです。

 

(FMおたるパーソナリティー)

ではもう一つの炭鉄港、こちらはどういったものになるんですか。

 

(獅々堀)

はい。炭鉄港につきましては、タイトルを「本邦国策を北海道に観よ!北の産業革命『炭鉄港』」と言います。これは空知地域の炭鉱、室蘭の製鉄、鉄鋼、そして小樽の港とそれらをつないだ鉄道を中軸とした日本の近代化を支えた北海道の石炭にまつわる歴史のストーリーです。小樽は空知地方から運ばれてくる石炭を全国に運ぶ積み出し港としての役割と、全国から運ばれてくる生活物資や人を道内に運ぶ、いわば北海道の玄関口として、人や物が集まる物流の中心地として発展していきました。炭鉄港の構成文化財は小樽港北防波堤、北炭ローダー基礎、色内銀行街、手宮線及び付属施設と旧手宮鉄道施設、小樽中央市場の六つがあります。

 

(FMおたるパーソナリティー)

防波堤だとか、色内の銀行というと市民の皆さんにもお馴染みかもしれませんが、北炭ローダー基礎というのはどういったものなんですか。

 

(獅々堀)

はい。北炭ローダー基礎というのは、鉄道で運び込まれた石炭を船に積み込むための機械が据え付けられていた基礎になります。陸地からその基礎のところまでベルトコンベアで石炭を運んで、そこからその基礎の横につけた船にシューターと言って石炭を船に落として積み込むための機械があるんですが、それによって石炭を積み込んでいた、石炭積み出し港の唯一の構成文化財になります。場所は、皆さんご存知だと思うんですが、ホーマックの駐車場から見えるんです。

 

(FMおたるパーソナリティー)

ああ、海からちょっとポンと出てる基礎の…。あれ、なんだろうと思ってたのですが、それが北炭ローダー基礎の一部なわけですね。

 

(獅々堀)

そうなんです。

 

(FMおたるパーソナリティー)

へー、すごいですね。あと、ちょっと驚いたのは、小樽中央市場も構成文化財の一つなんですか。

 

(獅々堀)

はい。中央市場は、市場で仕入れたお魚やかまぼこをブリキの容器に入れて風呂敷で背負った行商人、通称ガンガン部隊が鉄道を使い、空知の産炭地へ売りに行ってたんですね。中央市場はそのガンガン部隊が品物を仕入れていた場所だと、しかも現在も市場として営業していまして、小樽市総合博物館の石川館長曰く、当時と変わらずお買い物ができる唯一の日本遺産とのことです。

 

(FMおたるパーソナリティー)

これは小樽ならではって感じがしますよね。以上が炭鉄港の構成文化財になるわけですね。それから、国指定の重要文化財というのもあるんですね。

 

(獅々堀)

はい。国指定の重要文化財は、日本遺産の申請をするにあたって条件があるんですが、その内の一つが「国指定または選定の文化財を必ず一つは含めること」ということになっています。炭鉄港の場合ですと、機関車庫三号や転車台、あとは貯水槽だったり擁壁というのもあるんですが、それが旧手宮鉄道施設になりますが、この旧手宮鉄道施設が炭鉄港の構成文化財唯一の国指定重要文化財となっています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

国指定の重要文化財が小樽にあるというのは、街としては誇りですよね。小樽市が申請した小樽市だけのストーリーとなります地域型日本遺産、こちらはどういったものなんですか。

 

(獅々堀)

今年の1月に申請書を提出した地域型日本遺産は、タイトルを「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽『民の力』で創られ蘇った北の商都」と言います。明治以降、北日本随一の商都となった小樽を小林多喜二は随筆の中で「北海道の心臓」と例えた表現をタイトルに用いました。昭和後期にいったん弱まった鼓動を「民の力」で蘇らせたこと、そして今後も「歴史を活かすまち・小樽」として新たな鼓動を生み出していくという内容のストーリーです。

 

(FMおたるパーソナリティー)

タイトルの「心臓と呼ばれたまち」というのはインパクトがありますね。

 

(獅々堀)

地域型日本遺産のストーリーというのは、教育委員会が策定した小樽市歴史文化基本構想がベースになっています。その第1章の扉に記載されている小林多喜二の随筆の一節から引用したのが「北海道の心臓」というキーワードです。北前船の交易、港の整備と鉄道の敷設など物流の大動脈として北海道開拓の中心となったこと、明治時代には北海道の経済の中心として、金融という血液を循環させて発展していき、北日本随一の商都となった小樽を「北海道の心臓」と表現したのだと思います。また、商都として栄えた象徴といえる建物が今なお現存しています。それも、明治から昭和時代の建物が半径500メートル以内に密集して建っているのは、小樽以外にはありません。普段、皆さんが何気に見ている建物は、実はとても貴重なものなんです。その建物を残すことができたきっかけが、「民の力」による小樽運河保存運動です。その運河保存運動によって、歴史的な建物を守り、カフェや博物館などに活用するという現在のスタイルができあがりました。

 

(FMおたるパーソナリティー)

改めて小樽の街をゆっくり街歩きしてみたいなという気持ちになりますよね。この地域型日本遺産というのは、もう申請されてるんですか。

 

(獅々堀)

はい。今年の1月に北海道を通じて文化庁に申請しました。例年通りでしたら5月に認定された日本遺産が文化庁から発表されると思います。

 

(FMおたるパーソナリティー)

北前船に炭鉄港、そして北海道の心臓・小樽と、こう見ると小樽が生まれてから今日までのことが、日本遺産ストーリーとなっているように思えますね。発表が楽しみですね。

 

(獅々堀)

はい。

 

(FMおたるパーソナリティー)

それでは最後になりますが、迫市長から一言メッセージをいただけますでしょうか。

 

(市長)

本当に私も今回最後に地域型で出した日本遺産のストーリー、小樽の街が北海道の心臓だ、そして港だとか船の航路とか鉄道を血管に例えて、金融を血液に例えて大変インパクトのあるストーリーができあがったなと思っています。これは小樽市役所の中に、日本遺産推進協議会というのを立ち上げて、その中で委員の皆さんにご審議いただいてできあがったものなんですね。ですからそういう思いが込められたこのストーリーが、なんとか5月に、大変狭き門になっていることは十分認識してるんですが、なんとか認定されるように期待をしているところであります。全国的にも3つの日本産を持っている自治体って本当に少ないんですね。期待して皆さんとともに待ちたいと思っています。

 

(FMおたるパーソナリティー)

はい。本日は迫市長、そして獅々堀さんにお話をお伺いしました。どうもありがとうございます。

 

(市長・獅々堀)

どうもありがとうございました。

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