FMおたる「明日へ向かってスクラムトライ!」令和3年3月15日放送分

公開日 2021年03月15日

更新日 2022年03月24日

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【前半】

  • 小樽市の防災対策について
  • 新型コロナウイルス感染症の市内初確認から1年を経て
  • 第3倉庫活用ミーティングについて

【後半】

  • 地域公共交通について

放送の内容

オープニング

毎月第1第3月曜日のこの時間は、「明日へ向かってスクラムトライ!」をお送りします。
市民の皆さんに小樽市の取り組みを知っていただくとともに、市民の皆さんからも市政に対するご意見、ご感想をお待ちしています。
「明日へ向かってスクラムトライ!」では、小樽市長迫俊哉さんのほか、小樽市役所の職員の皆さんにご出演いただき、さまざまなジャンルの暮らしに役立つ情報をお届けします。

前半

(FMおたるパーソナリティ)
前半は小樽市長迫俊哉市長にお話をお伺いします。迫市長よろしくお願いいたします。

(市長)
よろしくお願いいたします。

(FMおたるパーソナリティ)
さて3月も半ばになりまして、ここ数日は気温も上がって春の訪れを感じますよね。

(市長)
そうですね。ただ今年は寒い日が多くて、去年と比べますと真冬日が9日ほど多いんですね。ですから比較的少なかった昨年の降雪量と比較して、今年も例年、去年並みなんですが、まだまだ雪が多く残っているのは、やはり去年に比べて、気温が低かったせいなんですね。それでも、この暖かさで一気に雪解けが進むんじゃないでしょうか。

(FMおたるパーソナリティ)
屋根からの落雪ですとかね。

(市長)
そうですね。お気を付けていただきたいなと思いますね。

(FMおたるパーソナリティ)
さて、先週3月11日ですが東日本大震災から10年を迎えました。復興は道半ばではないかと思いますが、迫市長、何か記憶に残っていらっしゃることとかありますか。

(市長)
そうですね。まずは、たくさんの方がお亡くなりになっていますので、改めてご冥福をお祈りしたいなと思います。まだやはり、ふるさとに戻れなくて、避難生活を送っていらっしゃる方もたくさんいらっしゃるということを改めて報道で知りました。そういった方々に対しては、心からお見舞いを申し上げたいなと思っています。記憶といいますと、やはり、どす黒い海水が次から次へと押し寄せてくる光景っていうんでしょうか、あれは本当に頭の中に、本当にずっと残っている感じがしますね。

(FMおたるパーソナリティ)
小樽でも追悼イベントですとか、ストリートピアノでイベントがありましたが、これを私たちは忘れてはいけないなと思いますし、また、この東日本大震災を教訓としてやはり何かしていかなければいけないな、と思うのですが、小樽市としては、何か対策というのを講じられたことっていうのはありますか。

(市長)
そうですね、やはりこの東日本大震災を教訓として、この10年の間に色んなことを改善してきたんですね。例えば、一つは避難所。市内には幾つも避難所があるんですが、以前はやっぱりひとくくりで避難所だったんですね。ただやはり海抜の低い避難所は、津波の時の避難所にはなり得ませんし、山のそばにある避難所っていうのは、土砂災害の時の避難所にはなり得ませんから、この東日本大震災を契機にして、災害ごとの避難所をまず区分しました。「津波の時に使える避難所はここですよ。土砂災害の時はここを使うんですよ。」ということで、まず避難所を区分させていただきました。それから、備蓄品の考え方なんですが、これまでですと避難食とか毛布くらいだったんですが、やはり東日本大震災を経験しますと、避難期間も長くなったりすることも想定しまして、備蓄品を充実をさせたりですとか、そういったことを工夫してきています。計画的に増やしてきているということですね。近年で言いますと、プライベートだとかそういったことにも配慮しなければなりませんし、ダンボールベッドだとかそういったものを随時、拡充してきているということは言えますね。それともう一つは、津波ということですので、去年と今年の2カ年かけまして、前にもお話ししたかもしれませんが、小樽の海岸線沿いに38基の防災無線を建設していまして、この3月で全ての事業が終了することになります。それから、FMおたるさんの難聴地域がまだまだ小樽にはありますので、これを解消するための中継局の設置、これもこれから作業を続けさせていただいて、来年のうちには市内の多くの地域でFMおたるが聞けるように。こういったことも取り組みを進めさせていただきたいなと思っています。こういったことは、いずれも東日本大震災を教訓として改善してきたところですね。

(FMおたるパーソナリティ)
市長の政治姿勢の一つに「備え」というのがあるかと思うんですが、市民の皆さんにはどういった「備え」というのが考えられますでしょうか。

(市長)
東日本大震災の津波の後、市内の海岸沿いにある町内会の皆さんは、自分達もやっぱり避難訓練をしようという機運が盛り上がって、多くの町内会ではそういった取り組みがされていました。ここ最近見ていますと、少しそういった活動が下火になってきているようなところもあるので、今年度中、この3月中には38基の防災無線が完備されますので、防災無線を使った避難訓練、こういったものもできれば行っていただきたいと思いますし、市としてもそのためのお手伝いをしっかりとさせていただきたいなと思っています。町内会の皆さんには、そういった防災訓練を企画いただければなと思っています。

(FMおたるパーソナリティ)
さて、小樽市内で最初にコロナウイルスが確認されてから1年となったんですね。北海道の外出自粛要請などもありまして、小樽市内での感染というのは、現在は落ち着いている状況にはあるんですよね。

(市長)
そうですね。この間市民の皆さんには、外出の自粛要請などにつきまして、本当にご理解とご協力をいただいています。本当に感謝申し上げます。最近で申し上げますと、1日当たりゼロという日もありますが、1人、2人の感染者が確認されていまして、ある程度落ち着いてきてるなと思っています。北海道ですとか首都圏の状況を見ますと、よく「下げ止まり」って言ってますよね。一気に減少していっていない、むしろ逆に増えてる地域もあったり、増える日もあったりして、下げ止まりの状況にもなっていますので、まだまだ、やはり油断はできないなと思っています。

(FMおたるパーソナリティ)
そのような中でありますが、先週、小樽市と札幌市では変異ウイルスが確認されましたね。

(市長)
そうですね。世界的に見ても従来のウイルスから変異ウイルスに置き換わっている状況が報道されていまして、いつかはやはり変異ウイルスも小樽で確認されるなと思っていました。正直言いますと来たかっていう感じですね。今はまだ1名ということですが、この変異ウイルスの患者さんは、基本的に軽症であっても入院をしてもらうのが原則になっているんです。ですから患者さんが増えてくると、やはりまたベッドが足りないっていう問題が出てくることも考えられますので、これは要注意だなと思っています。

(FMおたるパーソナリティ)
特にこの変異ウイルスについては感染力が強いと聞きます。私たち市民なんですが、どのような対策をしていくとよろしいでしょうか。

(市長)
変異ウイルスそのものは、報道などされていますが、感染力については、今までのコロナウイルスよりも強いといわれていますが、この変異ウイルスによって、より重症化しやすいだとか、ワクチンが効きにくいとする、その証拠は今のところは確認されていません。小樽市の保健所でも、我々の対応というものは特に変異ウイルスだからといって、対応を改める必要はない、と言っていますので、今まで通りマスクの着用ですとか、手洗いですとか、換気、それから三密の回避、こういった基本的な感染対策はしっかりと続けていただきたいなと思っています。

(FMおたるパーソナリティ)
いずれにしてもこのコロナウイルスに関してはPCR検査が肝になってくるかと思いますが、小樽でのPCR検査については今後どのような形になっていきそうでしょうか。

(市長)
この小樽市におけるPCR検査についても、自前でしっかりと検査できる体制を整えていかなきゃならないのですが、従来の検査機器では十分ではないということで、保健所でオプションと言っていまして、他の検査機器も加えなければ検査できないということなんですが、その新たな検査機器の購入といいますか整備には少し時間がかかりそうですが、しっかりと自前で検査できる体制は整えていきたいなと思っています。

(FMおたるパーソナリティ)
いずれにしても私たち市民は、これまで引き続きになりますけれどもね。

(市長)
今まで通り感染防止対策には、ご理解とご協力をいただきたいなと思っています。よろしくお願いいたします。

(FMおたるパーソナリティ)
番組でも以前に取り上げましたが、北運河エリアのシンボルともいえます建造物、北海製罐小樽工場の第3倉庫。こちら市民一丸となって、なんとか保存活用ができるように、今、取り組みたいというところなんですが、今週の土曜日、春分の日に第3倉庫に関連した勉強会が開催されるのだそうですね。

(市長)
経済界の皆さん方が中心になってお作りになられています「第3倉庫活用ミーティング」という組織がありまして、この「第3倉庫活用ミーティング」が主催するものなんですね。日頃は限られたメンバーでコア会議といっているんですが、熱心にコア会議を開いて、保存と活用に向けた議論をいただいています。今回は、保全ですとか保存活用の市民の皆さんの機運を醸成させようということで3月20日に勉強会と見学会を開催することになっています。見学会は倉庫の内部を見学しますし、勉強会は北海道職業能力開発大学校の駒木特別顧問に基調講演を行っていただくという内容になっています。

(FMおたるパーソナリティ)
たくさんの方に既にご参加頂いているようですが、勉強会の方がまだ若干空きがあるということですね。

(市長)
見学会の方は、80人の定員ということで募集をさせていただいたんですが、これは既に満員になっています。オープン勉強会の方は、200人の定員で行うことになっていますが、まだ空きがあるようですので、ぜひ多くの皆さんにご参加いただければなと思っています。

(FMおたるパーソナリティ)
それだけ市民の皆さんの関心も高い事柄なのではないかと思います。小樽市としては何かこの主体性も問われるところがあるんじゃないかと思いますが、取り組まれることというのはあるんでしょうか。

(市長)
そうですね。実は小樽運河というのは、大正12年(1923年)に建設されていまして、この北海製罐の第3倉庫というのは、その翌年の大正13年(1924年)に建設をされていまして、築96年を迎えるんですよね。ただ、保全・活用をするにしても、その建物が、倉庫がやはり丈夫かどうかという調査を、まず、しなければいけないと思っています。この強度調査をするために、クラウドファンディングによって、多くの皆さんから寄付を募ろうと思っています。これは今、議会開催されていますが、予算の議案に計上されていますので、今回の議会は18日が最終日で、議決を頂いた後に、このクラウドファンディングを実施させていただきたいなと思います。実際、作業とかがありますので、募集開始というのは4月上旬くらいをめどに作業を進めています。ぜひ多くの皆さまにご理解とご協力をいただければなと思っています。

(FMおたるパーソナリティ)
これだけたくさんの方が、市民の皆さんが思いを寄せている建物でありますからね、是非リスナーの皆さんにも、ご理解そしてご協力をお願いしたいところですね。

(市長)
そうですね。クラウドファンディングの寄付もそうですが、実際に第3倉庫をどういった形で保存するか活用するか、そういったご意見だとかアイディアも募集していますので、ぜひお願いしたいなと思います。

(FMおたるパーソナリティ)
前半は小樽市長 迫俊哉市長にお話を伺いしました。迫市長、どうもありがとうございます。

(市長)
どうもありがとうございました。

後半

(FMおたるパーソナリティ)
明日へ向かってスクラムトライ、後半は市役所職員の方にお話を伺っていきます。本日は地域公共交通をテーマに、新幹線・まちづくり推進室の阿部さんにお話を伺いします。阿部さん、よろしくお願いします。

(阿部)
よろしくお願いいたします。

(FMおたるパーソナリティ)
初めに阿部さんの担当されている業務について教えていただけますか。

(阿部)
私は、新幹線・まちづくり推進室という部署に所属しています。この部署は、それまではそれぞれ別々に行っていた北海道新幹線開業に向けた業務、景観業務、それから市街地整備業務などを一体的に行うために令和元年に新しくできた部署です。その中で私はまちづくりに欠かせない公共交通を担当させていただいています。

(FMおたるパーソナリティ)
前回の放送で70歳以上の市民の皆さんのいわゆるふれあいパス、こちらについて特集しましたが、一言で公共交通といっても色々な種類がありますよね。

(阿部)
小樽では鉄道、バスそしてタクシーが公共交通事業者になります。「フェリーは公共交通ではないの?」というご質問をよく承りますが、フェリーは、例えば離島ですとか生活に欠かせない移動手段となっている地域では公共交通になりますが、小樽では物流と観光がメインですので、公共交通の扱いにはなっていません。

(FMおたるパーソナリティ)
そうなんですね。いずれにしてもさまざまな公共交通がありますが、具体的な業務としては、ご担当の阿部さんはどのように公共交通に関わっていらっしゃるんですか。

(阿部)
まずは乗合バス事業を例に公共交通を取り巻く背景からご説明したいと思います。今、皆さんが日々利用している乗り合いバスは、多少便数が減ることはあっても、決してなくなることはないと考えていらっしゃる方が多いのではないかと思います。しかし、今の法律では、実は、バス事業者は自由に撤退することができることになっています。節目となったのは、少し昔となりますが、平成14年(2002年)2月の道路運送法の改正です。その改正以前は、国はバス事業者に各エリアでの独占を認める代わりに、不採算路線の不足分は、採算部門の収益で穴埋めすることを求めてきました。しかし、自家用車の普及や地方の人口減少によりこの制度が限界を迎えることになったため、法の改正により自由に参入・撤退ができるようになりました。

(FMおたるパーソナリティ)
ということは、バス事業者の方が自由に撤退できるということになりますと、極端な話で申し訳ありませんが、不採算の、儲からないバス路線というのは全部無くなってしまってもおかしくないということですよね。

(阿部)
はい。そうしますと誰が主体となって市民の皆さんの移動手段を確保するのか、ということになりますが、実はその役割は、今は、地方公共団体に委ねられており、小樽市でその業務を担当しているのが私の部署になります。その後、国では新しい法律を作り、地域の公共交通は、市町村のほか、交通事業者、市民、学識経験者からなる地域協議会を設置して、その協議会の合意に基づいて進めるよう求めています。このため小樽市では平成29年度に「小樽市地域公共交通活性化協議会」を設置し、令和元年5月には、「小樽市地域公共交通網形成計画」を策定しています。

(FMおたるパーソナリティ)
「小樽市地域公共交通網形成計画」ということですが、具体的にはどういうものか内容教えていただけますか。

(阿部)
計画の基本方針では、小樽市の公共交通の目指すべき将来像を「暮らしを支え、訪れる人にも利用しやすい、持続可能な地域公共交通の構築」と設定しています。そして、具体的な施策としては、四つの施策が記載されています。ご紹介しますと、一つ目は「地域公共交通網における利便性の強化」、二つ目は「持続可能な交通体系の構築」、三つ目は「市民・交通事業者・行政等が連携・協働した地域公共交通利用に向けた仕組みづくり」、四つ目は「地域公共交通の利用促進策の展開」となっています。これら四つの施策に基づいて、これまでに市内均一区間運賃の引き上げやバス運行費の補助、バスロケーションシステムの導入などが実施されてきました。

(FMおたるパーソナリティ)
ちょっと難しい言葉も並びましたが、目指すべき将来像の中で「訪れる人にも利用しやすい」というフレーズがあったかと思うんですが、この辺りに観光都市小樽らしさが出ているんじゃないかと思います。市民の皆さんはもとより、観光客の皆さんにもご利用頂きたいということもありますよね。

(阿部)
そうですね。路線バスの収支を安定させるには、新たな利用者を発掘することになりますが、市民の皆さんの中でこうした掘り起こしを図るのは簡単ではありません。一方、小樽市には年間800万人もの観光客の方が訪れます。こうした方々に市内の公共交通を利用いただければ、交通事業者の運賃収入が潤うのはもちろんのこと、観光客の方の市内での回遊性が高まれば観光産業全体が潤うことにもなります。

(FMおたるパーソナリティ)
今は見られませんが、コロナ禍以前は、小樽市内でも外国人の方がバスを利用されているのをよく見かけました。こうしたことももっと進めていきたいということですよね。

(阿部)
市内では今月23日から小樽市の補助で「バスロケーションシステム」が導入されます。これはバスの位置情報を提供するシステムで、市民の皆さんの利便性が高まることはもちろんですが、システムは英語・中国語・韓国語にも対応していますので外国人の方によるバスの利用を促進することもできます。

(FMおたるパーソナリティ)
バスロケーションシステムが導入されるととても便利になるんではないかと思いますが、こちらについて詳しく教えていただけますか。

(阿部)
バスロケーションシステムが導入されると、お手持ちのスマートフォンでバスの到着時間が確認できますので、バスの到着時間に合わせてバス停に向かうことができます。大雪など悪天候の時は、バスが遅れる上に寒い中、長い時間バスを待つことになります。こういった時にバスロケーションシステムが活躍することになります。他にも地図上でバスがどこにいるのかを見ることもできます。

(FMおたるパーソナリティ)
バス停でバスを待ってる時に、バスがなかなか来ないと「本当に来るのかな?」とかね、「もう行っちゃったかな?」って不安になることがあるんじゃないかと思います。そんな時に、このバスロケーションシステムがあれば、実際にバスが動いてる様子を見ることができる。これは安心ですよね。

(阿部)
このシステムはスマートフォンやパソコンで利用することになりますが、お年寄りの利用が多く周辺にバス停が多い市立病院では、ロビーの総合案内横に液晶画面のデジタルサイネージを設置して、周辺のバス停の到着情報を見ることができるようにしています。それから、バスが大幅に遅れている時、同じバス停にお年寄りやお子さんでスマートフォンを持っていない方がいらしたら是非ともお声を掛けてください。

(FMおたるパーソナリティ)
市立病院ご利用される方は、総合案内の横にデジタルサイネージがあって、そこでバスの運行情報が大写しで表示されると。スマートフォンをお持ちでない方も確認ができるということですから、これは便利ですよね。バス事業者の皆さんもさまざまな工夫ですとか対策をされているかと思いますが、皆さんに安心してご利用していただけるよう取り組んでいらっしゃるということですよね。

(阿部)
現在、コロナ禍においては、お出掛けすることもなかなか難しい状況ですが、通勤通学や買い物、病院への通院などでは多くの方がバスを利用されていると思います。感染予防対策としてバス事業者は、バス車内の清掃や除菌、走行中の換気、また乗務員の衛生管理の徹底や健康状態の確認など、十分な対策を取っていますので、皆さまには安心してご利用いただきたいと思っています。

(FMおたるパーソナリティ)
バスの車内は換気や除菌などの感染予防策、そして運転手の方の健康管理や衛生管理が徹底して実施されていて、安心してご利用頂けるということですよね。今日は、地域公共交通をテーマにお話を伺っていますが、最後に阿部さん、仕事において日々心掛けていることなどありましたら教えていただけますか。

(阿部)
まず、常に交通事業者さんの側に立って物事を考えています。公共交通を独立採算で運営しているのは世界でもまれなことで、ほとんどの国では、利益を出すことが難しいバスや鉄道は公共事業として運営しています。新聞などではよくJR北海道への税金投入が記事になっていますが、JR北海道に全ての責任があるわけではありません。こうした背景について理解を求めていくことも私たちの仕事です。それから運行費の収支不足に対して、赤字というネガティブな言葉は使わないよう心掛けています。例えば、路線バスの収支不足は、市民の皆さんに料金を抑えながら便利な交通サービスを提供した結果、生じたものです。これを赤字と言ってしまうと、やりがいをもって仕事をされているドライバーの方にしてみれば、とてもモチベーションが下がるでしょうし、それは私を含めた市の担当者も同じです。交通事業者の皆さまが誇りを持ってお仕事ができるように、従来のイメージを変えていくよう心掛けています。

(FMおたるパーソナリティ)
公共交通への自治体からの財政的な支援は、一見ネガティブな印象を受けるかもしれませんが、その結果、鉄道やバスの運転手を目指す若者がいなくなるとますます悪循環となりますよね。私たちもバスや鉄道事業者さんが置かれている状況をもっと理解しないといけないのかもしれません。迫市長、今日は地域公共交通についてお話を伺いしましたが、市民にとっては日常の足でもありますし、改めて大切なものと感じましたね。

(市長)
そうですね。公共交通というテーマではありましたが、今日はどちらかと言うと市内のバスについて中心にお話をさせていただきました。やはり人口が減っていますので、以前から比べますと、当然、乗車率というのは落ちていますし、また、今ドライバーさんを確保するのがとても難しいという問題があって、バス路線というのは便数を、現状を維持していくのはとても厳しい状況にあるわけなんですね。ただ私ども行政としては、やはり一方では、市民の皆さんの足といいますか、地域公共交通を確保するっていうことは、大事な使命だというふうに思ってます。先ほど担当の方からもお話がありましたが、新しい法律の中で地方自治体の役割っていうのも明記されていますので、小樽市は小樽市としての役割をしっかり果たして、バス事業者さんをはじめとする交通事業者の皆さんとしっかりと連携をしながら、地域公共交通を守っていきたいなと思っています。

(FMおたるパーソナリティ)
今日は迫市長、そして地域公共交通について担当の建設部新幹線・まちづくり推進室の阿部さんにお話を伺いしました。迫市長、阿部さん、どうもありがとうございます。

(市長・阿部)
ありがとうございました。

エンディング

「明日に向かってスクラムトライ!」では、番組をお聴きいただき市政に対するご意見、ご感想もお待ちしています。
留守番電話、ファックスは0134-21-2000です。お電話番号のお掛け間違いには十分お気をつけください。
E-mailは763@fmotaru.jp
おはがきでという方は047-0021小樽市入船4-9-1
FMおたる「明日へ向かってスクラムトライ!」宛までお送りください。
この番組の再放送は3月17日(水)午後7時から、次回は4月5日(月)午後2時からの放送です。どうぞお楽しみに。

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