市長記者会見記録令和3年10月28日

公開日 2021年10月28日

更新日 2021年10月29日

市からのお知らせ

■動画データ:小樽市長記者会見令和3年10月28日(外部サイト:YouTube)

■会見資料1:北海製罐株式会社小樽工場第3倉庫[PDF:315KB]

下記のとおり、市長から発表がありました(午後4時〜)

(総務部長)
定刻となりましたので、市長臨時記者会見を始めさせていただきます。それでは、本日の会見項目であります「北海製罐第3倉庫の無償譲渡等」につきまして、市長からご説明申し上げます。市長、よろしくお願いいたします。

(市長)
よろしくお願いいたします。北海製罐株式会社小樽工場第3倉庫につきまして、10月18日に文書により、所有者である北海製罐株式会社へ、建物・土地の無償譲渡などを申し入れさせていただいていたことは、お知らせしたとおりですが、本日、その回答をいただきましたので、ご報告をさせていただきます。
結論から申し上げますと、本日午前中に北海製罐株式会社において、取締役会が開催され、本市からの申し入れに対して、第3倉庫の建物および土地を、小樽市へ無償で譲渡をすること。また、当面の保全のための支援として、1千万円を小樽市に寄付するということが決定されたと、連絡を受けました。
無償で譲渡を受ける物件、第3倉庫の建物は、資料のとおり、床面積については、7259.48平方メートル、鉄筋コンクリート造ブロックの4階建です。また、土地については、2筆の合計で2745.27平方メートルです。これら物件は、年内に譲渡の手続きを終えたいと考えています。
以前からお話しさせていただいているとおり、保全・活用に当たって、課題もございます。一つには、小樽観光の課題でもある、観光客の皆さんの滞在時間の延長のため、北運河地区の回遊性を図っていく必要がありますが、そのための観光戦略を練る必要があること。二つ目には、大きな建物ですので、その維持管理費と、また、古い建物ですので、修繕しなければならない箇所も出てくると思います。その修繕費。それらの財源をどのように捻出していくのか。三つ目には、本格活用に向けて、建物を活用していただける開発者のリサーチ。こういったことが課題として考えられます。
民間のご協力もいただきながら、開発者のリサーチや、北運河地区の回遊性の具体化に取り組みながら、維持管理費や補修費については、当面、皆様方からいただきました、ガバメントクラウドファンディングのご寄付の残金、これは今600万円ほどありますが、こういった残金の活用。また、北海製罐株式会社よりご支援いただくことになった1千万円を充てながら、さらには活用できる補助金などの検討を行っていきたいと考えています。
最後になりますが、課題の解決は容易でないことは承知していますが、この第3倉庫の歴史性と景観を市として守っていくということは、小樽の歴史的な街並みを活かした個性あるまちづくりを進めていく上で、不可欠なことであると考えていますので、市としても、引き続き全力を挙げて取り組んでいきたいと考えています。
私からは以上です。どうぞよろしくお願いいたします。

報道機関から、下記のような質疑がありました。

(総務部長)
ご質問等ございましたら、どうぞご発言ください。

(NHK)
一小樽市民として、解体が回避される見通しになったということについて、懸念はもちろん、先ほどのとおりあると思いますが、うれしい気持ち、喜びの思いをぜひお伺いできればと思います。

(市長)
小樽の観光名所となった小樽運河と一体となった景観を形成している建築物ですので、これが解体されてしまいますと、景観が一変してしまいますので、これが解体されずに遺されていくということについては大変うれしく思っていますし、小樽市にとっての重要な観光資源として、これからの活用を市民の皆さんと共に考えていきたいと思っています。

(北海道新聞)
無償譲渡に加えて、1千万円の金銭的支援、寄付という形となりました。北海製罐は無償譲渡だけでも大きな決断だったと思うのですが、さらにここにオンする形で支援してくださるという、なかなか無い例だと思うのですが、この金銭的支援についても受け止めをお願いします。

(市長)
私どもの申し入れは二点ありまして、一つには建物と土地を無償で譲渡いただけないか、ということが1点です。それから、前回もお話をさせていただいたように、保全に向けた支援もいただけないか、ということのお願いでしたが、その両方をかなえていただいたことについては大変うれしく思っています。この1千万円については、当面、基金に積み立てたいと思っていまして、活用方法については、これから検討させていただきたいと思っています。私どもとしては、大変感謝をしています。


(北海道新聞)
この決着の在り方ですが、北海製罐からすると、歴史的建造物とはいえ所有物でもありますので、特に(市に)打診しなくても自分たちの中で、解体なら解体と決めてもよさそうなところを、しっかりこのように話し合いをしながら、打診しながら、ここまで1年ほどかけて持ってこられたと。このように、一企業として、こういう物を遺すという方向にタッグを組んでいくという形は、なかなか全国的にも珍しいという感じがするのですが、このあたりの、これまでの1年の経過をどのように受け止めていますか。

(市長)
会社として解体を決めてしまえば、それで済むお話ではあったと思いますが、まず私どもの方にお声掛けをいただいた上に、1年間の時間的な猶予をいただいたということについては、本当に感謝を申し上げたいなと思っています。これからの方向性については、まだまだ見通せない部分もありますが、しっかり北海製罐のご意向にも応えていけるように取り組んでいきたいと思っています。

(北海道新聞)
時期について、年内ということですが、だいたいこの辺という目途がありましたら教えてください。また、セレモニー的なことも含めて考えていることがあれば、現時点で構わないのですが教えてください。

(市長)
11月17日に上京する予定があります。これは後志の新幹線と国道の期成会があって、要望で上京します。その機会に合わせて、北海製罐の方にお伺いして、ホールディングスの工藤会長と、北海製罐の池田社長にご挨拶をさせていただきたいと思っているところです。また、寄付ですので、篤志者表彰に該当しますので、そういった贈呈式もどこかで考えなければいけないと思っています。

(NHK)
維持管理について、この先にかかる費用の具体的な試算はありますか。

(市長)
今、北海製罐では、一応、倉庫として扱っていますので、例えばエレベーターが中についていたりしますので、そういったものも含めて、年間200万円ほどを経費としてご負担されていると聞いていますが、私どもはエレベーターを使うわけではありませんので、そういったものを節減しますと、臨時的なものは除き通常の維持管理費では、年間で数十万円程度で収まると聞いていますので、これは毎年何とか予算計上していかなければいけないだろうなと思っています。

(NHK)
今後の補修についても、現状で見込まれるのは、具体的な時期はこれで、額はこれぐらいで、というのはありますか。

(市長)
額は分かりませんが、海側の壁面の方には網が掛けられています。これは潮風が当たって傷んでいるのだろうなと想定されますが、海側の壁面ですとか、後は屋上の防水処理。こういったものには、やはり少なからず費用が掛かるのではないかと想定しています。金額についてはまだ積算していませんが、大きなものといえば、そういったものが必要になるのではないかと思っています。

(NHK)
第3倉庫活用ミーティングとの連携というところで、この間、市への提言もあったところだと思いますが、やはりあれを参考にしながら今後の開発などを進めていきますか。

(市長)
最終報告書が出されましたが、これで活用ミーティングとの関係がなくなるわけではありませんので、まだまだこれから我々は、譲渡いただいたのち、あの建物を当面どうやって運営していくのか、ということなどの課題もありますので、引き続き、活用ミーティングの皆さんとは連携を取りながら対応していきたいと思っています。

(小樽ジャーナル)
活用ミーティングの皆さんは、一応、解散というようなことを聞いたのですが、このまま続けて関わっていかれるのですか。

(市長)
そうですね、活用ミーティングという言い方が正しいかどうかは分かりませんが、これまで関わってきた皆さん方ですとか、あるいは商工会議所の関係の皆さんだとか、そういった方々のご意見は伺いながら、今後の活用方法などについては検討していきたいと思っています。

(総務部長)
他になければ、以上をもちまして、本日の記者会見を終了させていただきます。なお、延期となりました市長記者会見につきましては、来週、令和3年11月2日(火)午前11時からを予定していますので、よろしくお願いいたします。

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総務部 広報広聴課
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