公開日 2022年05月27日
更新日 2022年05月31日
市からのお知らせ
■動画データ:小樽市長記者会見令和4年5月27日(外部サイト:YouYube)
■会見資料1:令和3年度小樽市観光入込客数の概要[PDF:1.21MB]
■会見資料2:「2022小樽市制100周年記念協賛事業」について[PDF:867KB]
下記のとおり、市長から発表がありました(午前11時〜)
(総務部長)
定刻となりましたので、これより市長定例記者会見を始めさせていただきます。それでは、市長、よろしくお願いします。
(市長)
本日はお忙しい中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。本日は3項目を予定していますので、よろしくお願いします。
始めに、令和3年度の観光入込客数がまとまりましたので、ご報告いたします。お手元の資料をご覧ください。令和3年度の観光入込客数は、上期が136万2100人、下期が129万6900人で、合計265万9000人となり、前年の令和2年度より6万3600人の増加、対前年度比は102.5%となりました。一方、新型コロナウイルス感染症が拡大する前の令和元年度と比較すると、38.0%の水準となっています。観光入込客数を月別に見ますと、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の期間は、行動制限の結果が数字に表れ、6月から10月にかけてのオンシーズンに、その影響が顕著となりました。10月以降は行動制限が解除され、本市の宿泊誘客施策である宿泊料金の割引事業「もっと泊マル、オタル。」や「もっとオタル観光ギフト券」事業の実施による効果と、北海道による宿泊誘客事業の再開が、宿泊需要の喚起につながり、宿泊客数が増加傾向となったところです。また、道内・道外、日帰り・宿泊の別で見ますと、道外客については128.9%の101万1800人、道内客は対前年度比91%の164万7200人となっています。また、日帰り客については対前年度比100.1%の226万1500人、宿泊客は118.4%の39万7500人となっています。最後に、外国人宿泊客数については、入国制限によりコロナ禍以前の数値には及ばないものの、対前年度比142.8%の1225人となっています。令和3年度の観光入込客数調査の結果は以上となりますが、コロナ前と比較すると、インバウンドの本格的な入国が十分に回復していない状況にあり、本市の観光は依然として厳しい状況が続いています。こうした中で、街中を見ますと、教育旅行の生徒さんたちの姿を見かけるようになりましたし、新たな観光拠点として、4月28日には、小樽芸術村西洋美術館が開館しています。また、一昨日は、クルーズ客船のにっぽん丸を運行する商船三井客船株式会社の上野社長が来庁し、小樽発着の4回の「飛んでクルーズ」が実施予定であると伺いました。その際、運航側も、受け入れ側である小樽港としても、安全対策の徹底を双方で確認したところです。さらに、国も段階的に外国人の入国を緩和する意向であり、本市にとっても明るい兆しを感じているところです。ウィズコロナのもとで、小樽観光を回復軌道に乗せるため、市内の関係団体や観光事業者と連携を図りながら、本市観光の魅力の発信と観光需要の回復につながる施策を行っていきたいと考えています。
次に、「2022小樽市制100周年記念協賛事業」の募集についてです。本市は、大正11年(西暦1922年)に市制を施行し、今年で100周年という大きな節目を迎えます。市制施行100周年という慶事を、全市を上げてお祝いするため、各種の団体などが主催するイベントや事業に「2022小樽市制100周年記念協賛事業」の名の「冠」を掲げて事業を実施していただけるよう、名称使用に関するガイドラインを定めて、届け出を受け付けています。対象は、市制施行100周年を広く周知する事業、または市制施行100周年を契機として、小樽のまちのPRとなる事業です。5月1日から受付を開始していますが、これまでに「第2回朝里川花咲く現代アート展」「小樽アマチュア無線クラブ」「オタルサマーフェス2022」「そとから小樽ちゃんねる」「第56回おたる潮まつり」「もったいない市~旧寿原邸利活用推進事業」の6件の申し込みがありました。「100周年記念協賛事業」の名称使用は、再来年の令和6年3月31日までとしており、使用を認められたものは、市のホームページで広報を行います。多くのイベントで「100周年記念」を掲げていただき、節目の年を祝う機運を盛り上げたいと考えていますので、届け出をお待ちしています。
次に、新型コロナウイルス感染症についてです。今年は3年ぶりに行動制限のないゴールデンウイークとなり、市内にも多くの観光客が訪れ、人の動きが活発だったところです。ゴールデンウイーク終了後の感染拡大が懸念されていましたが、5月8日(日)からの1週間は、前の週と比べて新規陽性者数が増加したものの、その翌週には減少し、連休前と同程度の状況となっています。ただ、年齢別では、30歳代以下の若い世代の割合が依然として高く、これまでも、若年層で感染が拡大した後に、高齢者層に感染が拡大する傾向があるため、依然として、警戒を続けていかなければなりません。また、若い世代は、ワクチン接種率が低いことから、感染した場合の重症化予防のためにも、ワクチン接種を進めていく必要があります。本市における3回目のワクチン接種率は、5月23日(月)現在で、12歳以上の対象者全体で61.1%、全道平均を若干上回っている状況となっています。北海道のホームページによると、5月23日時点では59.5%となっています。そのような中、本市においても、6月1日(水)から4回目の接種を始めます。詳細については、既に5月24日(火)に公表をしているところですが、対象者は、3回目接種から5カ月以上経過した60歳以上の方、および18歳以上60歳未満の基礎疾患を有する、あるいは新型コロナウイルス感染症にかかった場合の重症化リスクが高いと医師が認めた方となります。受診券は3回目の接種日に応じて、5月31日(火)から発送を開始いたします。また、6月1日(水)から、市内各所および中央バス内でのポスター掲示や、特設ホームページ「小樽市新型コロナウイルスワクチンナビ」の開設、6月3日(金)からリーフレットの全戸配布などを予定しています。市民の皆さんには、発症や重症化を予防するため、1回目、2回目、3回目未接種の方を含め、ワクチン接種を検討いただくよう、お願いいたします。
私からは、以上です。
出席した報道機関の記者から、下記のような質疑がありました。
(総務部長)
ご質問等ございましたら、どうぞご発言ください。
(北海道新聞)
観光入込客数が2年連続で300万人を下回る結果となりましたが、外国人の入国数を6月1日から緩和するということと、昨日首相が6月10日以降、訪日客の受け入れを表明しました。オンシーズンに向けて段階的に外国人の方がいらっしゃることになります。6月をめどに新千歳空港の国際線を再開するという話もあるようで、小樽の観光にとっては後押ししてくれる材料がそろってきていると思います。コロナの状況を見つつということに変わりはないと思うのですが、期待されているところも大きいと思います。改めて、期待感というか、お考えをいただけますか。
(市長)
ゴールデンウイークの期間中に、簡易ではありますが調査しました。これは観光の入込みについて、駅や店舗で調査しましたが、だいたい感覚的にはコロナ前の6~7割かなというふうに把握しました。残りの3~4割は何かというと、やはりインバウンドの部分だろうと思っています。久しぶりに多くの観光客で、賑わいましたけど、やはりインバウンドが戻ってきて初めてコロナ前の状況になるのだろうと思っていますので、とても期待していますし、まさに今、円安ですから、外国人旅行客にとって、非常に恩恵のある時期でもありますので、ぜひこの機会に多くの方々にお越しいただきたいと思っています。このコロナの2年間ではありますが、新しいホテルも建設されていますし、先ほど少し触れましたが、新たな観光施設もオープンしていますので、そういったことをしっかりと内外にアピールしながら、コロナ前の観光の状況に戻れるような形で、関係機関としっかりと連携をとっていきたいと思っています。大いに期待しています。
(北海道新聞)
今回、小樽発着でクルーズ船が4回出るということで、8月くらいから本格的に来ると思うのですが、コロナ前からほぼ3年ぶりに国内線のクルーズ船が動き出したというところについて、市長の所感を改めてお伺いできたらと思います。
(市長)
今「にっぽん丸」の話をさせていただきましたが、予定で行きますと、一番早いのは7月に「ぱしふぃっくびいなす」という船が入ってくることになっています。これは2年10カ月ぶりと聞いています。コロナ前の令和元年度に約30回の寄港ありまして、コロナでなければ令和2年度は40回くらい寄港があったわけですが、この2年間は寄港がゼロという状況が続いています。まだ外国船の入港は期待できないと思っていますが、この夏以降、内航船の入港が数回予定していますので、待ちに待った寄港だと思っています。先ほど申し上げました、外国人観光客の受け入れを段階的に緩和していくという動きと合わせて、クルーズ客船の入港には大いに期待していきたいと思っています。やはり「ダイヤモンド・プリンセス」での感染が、皆さんにとって非常に大きなインパクトがあった事案ではありますので、受け入れ側としても、もちろん運行側もそうですが、感染防止対策も含めた、安全対策はしっかりやろうということで確認をさせていただきましたので、その点についてはご安心いただければと思います。
(北海道新聞)
新型コロナのワクチンナビの開設について、これは新たに設けるということですか。3回目接種も進められていますが、4回目接種が始まるこのタイミングで開設する趣旨というか意図というか、狙いはなんですか。
(保健所次長)
特設のサイトは新たな開設になります。これまでは、「ワクチンナビ」という名前ではなく、市のホームページの中で、ワクチンに関するいろいろな情報を提供していましたが、今回、「ワクチンナビ」という特設サイトを開設し、それらをまとめて、もう少し充実させて情報発信していきたいと考えています。
(市長)
このタイミングは、やはり若い世代の3回目の接種が伸びていませんので、感染者数のデータにもそこが反映されているわけですので、やはり若い方々を中心に3回目の接種、もちろん1回目、2回目未接種の方もいると思いますが、接種率を伸ばしていきたいという思いもありまして、この4回目の接種に合わせてさらにPRに力を入れていこうという背景がありますので、そういうふうにご理解いただければと思います。
(小樽ジャーナル)
先日、丸山登山をされたそうですが、風力発電に関して視察ということで行かれたとお聞きしました。その感想はいかがでしたか。
(市長)
基本的に再生可能エネルギーに自治体としても取り組んでいかなければいけないと思っています。ただ、市民の皆さんは、塩谷の丸山からの眺望を妨げるような形のウィンドファームに反対しているわけですので、市長としても一回現地を見る必要があると思い、皆さんに同行させていただきました。やはり、最終的には、ウィンドファームができることと、それに対して自然環境や生態系、景観という失われるものの大きさがどのくらいあるのかということを、しっかり検証しながら、最終的には判断することになると思っています。そのための前段として、市としての意見を言える機会がまもなくやってきますので、それに備えるような形で同行しました。小樽にとって景観は大事な要素だと思っていますし、お話を聞くと天気が良い日は塩谷の丸山から羊蹄山が一望できるということですが、ウィンドファームができてしまうと、そういった眺望が妨げられるという話もありました。道中でお話を聞きましたが、山の中に工事用道路、いずれは管理用道路になるのでしょうけども、そういったものも整備されるということになると、少なからず生態系や自然環境への影響があると感じながら戻ってきたところです。これからしっかりと、さまざまな角度から検証していきたいと思っています。
(北海道新聞)
先日の会見からこれまでの間に、JRの並行在来線の住民説明会をやられたと思いますが、改めて終えられての感想をお願いします。市長が伝えたかったことは皆さんに伝えられましたか。
(市長)
いつも思っていますが、ポイントは三つあると思っています。一つはバス転換になった場合の利便性がしっかりと確保できるかどうか。それから地域負担。結局、バス転換になっても収支不足が生じることになっていますので、その収支不足を沿線自治体がどう負担していくのか。もう一つは経営分離の前倒しと、それに伴うJRの支援が受けられるかどうか。この三つがポイントになってくると思います。JRの支援については、我々が期待しているだけで、実際にJRさんがそれについてまだ言及したことはありませんので。今まで北海道が作った資料で議論してきていますが、実際JRさんの考えを聞いたこともありませんし、バス事業者さんの意見を聞いたことも我々はありませんので、北海道にはしっかりそういう場を作っていただきながら、これからもリーダーシップを発揮していただきたいと思っています。地域住民の皆さんに対しては利便性が一番大事だと思っていますので、利便性がこれまでと大きく違うことが無いように、北海道を通じてになると思いますが、バス事業者さんには要望していただきたいと思っています。塩谷、蘭島駅を残してもらいたいという声もいただいていますので、それが真に地域振興に寄与するようなものであれば、市としても前向きに考えていきたいと思っています。ただ、今回で終わりではありませんので、このあとブロック会議で新しいステージに入って、いろんなことを議論していく事になると思いますので、それはその都度、地域住民の皆さんにはフィードバックしていきたいと思っています。ただ、住民説明会を終えて、基本的には、皆さんが納得されたわけではないと思います。それは十分理解していますが、今まで申し上げてきたとおり、国の支援が無い中で沿線自治体が鉄路を維持していくことは非常に難しいということについてはご報告させていただきました。
(総務部長)
ほかになければ、以上を持ちまして本日の市長定例記者会見を終了いたします。次回は令和4年6月30日(木)午前11時からを予定していますので、よろしくお願いいたします。