FMおたる「明日へ向かってスクラムトライ!」令和5年10月16日放送分

公開日 2023年12月04日

更新日 2023年12月04日

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【前半】

  • 第46回全国町並みゼミ小樽大会を終えて
  • 第36期竜王戦第4局小樽対局の関連イベントについて
  • 令和5年度第74回小樽市文化祭について

【後半】

  • 学生向けインタープリター研修について

放送の内容

オープニング

毎月第1第3月曜日のこの時間は、「明日へ向かってスクラムトライ!」をお送りします。
市民の皆さんに小樽市の取り組みを知っていただくとともに、市民の皆さんからも市政に対するご意見、ご感想をお待ちしています。
「明日へ向かってスクラムトライ!」では、小樽市長迫俊哉さんのほか、小樽市役所の職員の皆さんにご出演いただき、さまざまなジャンルの暮らしに役立つ情報をお届けします。

前半

(FMおたるパーソナリティー)
前半は、小樽市長、迫俊哉市長にお話を伺っていきます。迫市長よろしくお願いします。

(市長)
よろしくお願いします。

(FMおたるパーソナリティー)
さて、先週は天気に恵まれて気温も上がり、行楽日和だったんじゃないかと思いますが、先週の13日金曜日から、昨日15日日曜日まで、第46回全国町並みゼミが小樽で開催されました。小樽市民センターや市役所議事堂など、市役所の各所を会場に、町並み保存やまちづくりをテーマにして、講演会や、まち歩き、そしてシンポジウムなど、さまざまな企画が行われたそうですね。

(市長)
そうですね。この全国町並みゼミは、NPO法人の全国町並み保存連盟と、あとはまちづくりに取り組む団体によって、昭和55年から毎年全国各地で開催されているものです。小樽市で行われるのは、今回で3回目ということで過去には昭和55年と、平成13年に行われています。今回は運河竣工(しゅんこう)100周年を迎えるということで、小樽市側が誘致をした形になりまして、この小樽で開催されることになりましたが、タイトルも「小樽運河100年の歴史から考える~今、ふるさとの魅力を未来へ」をテーマにさせていただきました。参加申し込みは210人からありましたが、全体のプログラムの延べ参加人数は750人ということで、台湾からも20人を超える皆さんがお見えになり、皆さんと町並み保存やまちづくりについて考え、私も参加させていただきましたが、充実した3日間だったなと感じています。

(FMおたるパーソナリティー)
まちの中は大変なにぎわいでしたよね。

(市長)
そうですね。私は13日の開会式にまずごあいさつをさせていただきました。昨日は市役所の小樽市議事堂を開放して行われたのですが、シンポジウムにパネリストとして参加しました。

(FMおたるパーソナリティー)
そのシンポジウムには、函館市の大泉市長も出席されて意見を交わされたそうですね。

(市長)
そうですね。パネリストは3人でしたが、私のほかには今、村岡さんがおっしゃった函館の大泉市長、それから愛媛県の内子町という町がありますが、小野植(おのうえ)町長の3人が、それぞれ地域のまちづくりについてお話をするために、登壇させていただきました。

(FMおたるパーソナリティー)
そうなのですね。函館市は同じ北海道の中にある古くからの港町として、歴史的町並みの景観が魅力というちょっと小樽市とも共通点の多い町、という印象をお持ちの方も多いと思いますが、この愛媛県の内子町というのは初めて聞くという方は多いかもしれませんね。

(市長)
そうですね。四国の愛媛県松山市から南西に40キロほどのところに位置して、人口は1万5000人で面積の約8割が山林を占めるということで、やはり古くからの町並みが残る地域です。今、小樽市が将来に向けて歴史的な町並みを保全していくために検討している「重要伝統的建造物群保存地区」というものにすでに指定されているのと、今まさに小樽市も取り組んでいる「歴史的風致維持向上計画」も早くに作られて、そういった意味では早くから国の補助金や交付金を活用しながら、町並み保存、あるいはまちづくりに取り組んでいるということで、われわれから見れば兄貴分なので、これからもいろいろとまちづくりの取り組み方などを参考にしていきたいなと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
このシンポジウムに参加されて他の町の取り組みをお聞きになったかと思いますけど、どのような感じでしたか。

(市長)
そうですね。小樽の課題ではありますが、お聞きしている範囲では、やはり歴史的な建造物がなかなか保存することが難しくて、解体されてしまっているというケースでしたね。やはりこの歴史的な建造物を保全していくということは、所有者にとっての負担がものすごく大きいんですよね。ですから、負担ができなくて解体されてしまうのですが、先ほど申し上げました伝統的建造物群保存地区の指定ですとか、今われわれが策定に取り組んでいる歴史的風致維持向上計画をきちっと国から指定なり、計画が認定されますと、歴史的な建造物を保全していくための交付金が受けられる仕組みなので、われわれも先進地の事例を参考にさせていただきながら、まず2年かけて、この歴史的風致維持向上計画というのを策定して、将来に向けた歴史的な町並みを保全してきたいなと思いました。

(FMおたるパーソナリティー)
非常に学びにつながる3日間だったのではないかなと思いますが。

(市長)
そうですね、大変勉強になりました。

(FMおたるパーソナリティー)
これはもう開催は成功だったと言ってもいいかもしれませんね。

(市長)
いろいろな評価はあると思いますが、一つにはこの全国町並みゼミというのはこれまでNPO法人の全国町並み保存連盟と、それと関わる方々によって開催されてきていました。今回は行政側も支援させていただきましたし、特に若い経済界の皆さんたちも、この大会の運営にお手伝いをいただいたということは大変良かったと思います。行政も団体も経済界もイベントを一緒にやるというだけではなく、これからのまちづくりも一緒にやっていきましょうよということです。新聞報道でも、官民の連携というのはこれから本質が問われる、というような記事がありましたが、まさにそういうふうに私どもも思っていますので、そういった形でこれからまちづくりを進めていければと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
そのためにも、今回は良いきっかけになったかもしれませんね。

(市長)
なったと思いますね。

(FMおたるパーソナリティー)
さて話題は変わりますが、11月に小樽の銀鱗荘で行われます、将棋の竜王戦第4局を前に、藤井聡太(ふじいそうた)竜王が王座戦を制しまして、8冠独占という偉業を成し遂げましたね。

(市長)
私のところに途中経過の連絡が入ったときはもう明らかに形勢が不利だというような状況でしたが、本当に素晴らしい戦いだったと思っています。本当に藤井竜王にはおめでとうございます、と言いたいなと思っていますが、8冠となった藤井竜王をこれから小樽にお迎えすることができますので、そのことは大変光栄に思っていますし、伊藤七段との対局もさらに注目度が増して盛り上がるのではないかと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
前回の放送でもご紹介しましたが、今月の2日に第36期竜王戦第4局小樽対局実行委員会の会長であります迫市長に日本将棋連盟から、初段の免状が贈呈されたんですよね。

(市長)
はい。10月2日のことでしたが、日本将棋連盟の北海道支部連合会の山下会長から、免状の贈呈を受けまして、併せて将棋に関する本も5冊ご寄贈いただきました。免状は市立図書館に今飾っていますし、図書館の職員がすぐに将棋関連の特設コーナーを作りました。受け付けの前に初段の免状と、今回ご寄贈をいただいた本のほか、もともとあった将棋関連の本も集めて展示をしていますので、ぜひご覧いただきたいと思っています。今、市役所本館には、藤井竜王と伊藤七段の等身大パネルも展示していますので、ぜひご覧いただければと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
聞いたところによりますと、今回贈呈された免状には、現在の日本将棋連盟会長の羽生善治(はぶよしはる)さんと、藤井聡太八冠の直筆署名が入ってるそうですね。

(市長)
そうなのです。将棋界のスーパースターの二人の署名と押印が並んでいますので、ぜひ多くの方にご覧いただければと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
そうですね。本の寄贈もあったということですが、この寄贈された本は貸し出しも行われてるんですか。

(市長)
そうですね。普通に貸し出しをしていますので、早速お借りになっていらっしゃる方もいると聞いています。

(FMおたるパーソナリティー)
そうなのですね。11月10日、11日の対戦が本当に待ち遠しいですが、協賛事業である一般の方も投票に参加できるという竜王戦おやつコンテスト。投票の締め切りが今週の20日金曜日までと迫ってきていますね。

(市長)
はい。洋菓子部門で28品、それから和菓子部門で19品の中から、それぞれ一品ずつ選んで投票していただけることになっています。興味のある方は、今週の金曜日までにぜひ、専用ホームページから投票に参加いただければと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
この一般による投票を締め切った後は、実行委員会による実食の審査があるんだそうですね。

(市長)
はい。来週の火曜日24日に審査を行うことになっています。洋菓子と和菓子それぞれの上位5作品、合わせて10作品の中から各3作品の、合わせて6作品を選ぶことになっています。

(FMおたるパーソナリティー)
この実食審査には市長も参加されるのですね。

(市長)
実行委員長ですので参加させていただきますし、しっかり審査したいなと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
最終的には、藤井竜王と伊藤七段がこのメニューの中からご自身で選ばれるということではありますが、対局中の勝負飯といいますか、ご飯やおやつというのは、皆さんの関心も非常に高くて何かと注目されてますので、どんなメニューが選ばれるのか非常に楽しみですよね。

(市長)
楽しみですね。それから以前も話したかもしれませんが、協賛事業として11月4日土曜日には小樽経済センターの7階大ホールで「おたる将棋まつり」も開催されることになっていますので、ぜひ足をお運びください。

(FMおたるパーソナリティー)
はい。あわせてお楽しみください。将棋の次も文化芸術に関する話題なのですが、9月28日から11月5日まで、小樽市文化祭が開催されているんですよね。市立小樽美術館を主な会場としまして、美術作品や書道作品、盆栽にお茶会、華道、写真、押し花アートなどの展示が順次行われてるんですよね。

(市長)
そうですね。昨日公募の作品を展示する書道展が終わりまして、今週からは、これも書道作品の展示ではありますが、書遊展というのが始まります。盆栽ですとか華道、写真、押し花アートと、こういったものはこれからということになっています。

(FMおたるパーソナリティー)
はい。今年は迫市長が写真市展に作品を出品されたと聞いてますよ。

(市長)
はい。中学生のときに撮影した蒸気機関車の写真です。実は実家から当時撮ったネガがたくさん出てきまして、その中から少し社会性のあるようなものがないかなと思いまして、一品出展させていただきました。ちょうど築港の機関区の写真ではあるんですが、もう、蒸気機関車が廃止になるということで、ナンバープレートが取り外されて、ペンキで書かれたナンバーの蒸気機関車が、全道から多分集められてきたんでしょうね。ずらっと並んでる写真を当時撮っていたもので、最後の蒸気機関車というタイトルをつけまして出展させていただきまして、その上に今のウイングベイ小樽が建ってるわけですね。

(FMおたるパーソナリティー)
ちょっと隔世の感がありますね。

(市長)
ただの蒸気機関車ではなくて当時の状況がわかる写真かなということで、この一品だけ出品させていただきました。

(FMおたるパーソナリティー)
北海道新幹線に関連して、山線、いわゆる長万部・倶知安の廃線についてもありますが、もしかするともう見られなくなる光景を、今写真に残しておくといいというものがあるかもしれないですよね。

(市長)
そういう意味ではもともと私も鉄道ファンですから。

(FMおたるパーソナリティー)
はい。うちの息子も鉄道が大好きです。私も一緒になって写真を撮っているのですが、ちょっと機会があれば、ぜひこの写真市展に参加してみたいなと思います。

(市長)
いつか振り返った時に、本当懐かしいなと思うかもしれないです。

(FMおたるパーソナリティー)
この小樽市文化祭につきましては、市立美術館会場のほかにも生涯学習プラザレピオで、10月29日に俳句大会、短歌大会、そして川柳大会が開催されますし、また市民会館では11月3日に詩吟・民謡のつどい、市民センターマリンホールで同じく11月3日には、きらめきコンサート~歌とピアノと室内楽が開催されます。ぜひ芸術の秋をお楽しみいただきたいですよね。

(市長)
11月5日の最終日まで、さまざまな作品展示ですとか、ステージ発表が行われますので、多くの方にぜひ会場に足をお運びいただき文化芸術をご堪能いただければと思います。

(FMおたるパーソナリティー)
前半は迫市長にお話をお伺いしました。どうもありがとうございました。

(市長)
どうもありがとうございました。

後半

(FMおたるパーソナリティー)
後半は、小樽市職員の方にお話を伺っていきます。今日は11月10日、11日、12日に開催予定の学生向けインタープリターについて、産業港湾部観光振興室尾本主査にお話を伺います。尾本さん、どうぞよろしくお願いします。

(尾本)
よろしくお願いします。

(FMおたるパーソナリティー)
さて、尾本さんは観光振興室での仕事ということですが、どんな業務を担当されてるんですか。

(尾本)
普段の業務は、日本遺産を活用した観光振興を担当しています。昨年の4月から担当していますが、今日は日本遺産というものがどんなものかに触れながら、ちょっとお話できたらいいなと思っています。よろしくお願いします。

(FMおたるパーソナリティー)
よろしくお願いします。実は今日、尾本さんと私、そして迫市長など全員でおそろいのパーカーを着ているんですよね。

(尾本)
はい。皆さん着て来ていただいて、ありがとうございます。これは今、小樽市が日本遺産の候補地域として認定を受けている「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽」のロゴマークのパーカーになります。

(FMおたるパーソナリティー)
北海道の心臓で、ハートをモチーフにしたロゴマークになっているのですが、とてもかわいいので私も愛用しています。

(尾本)
ありがとうございます。今日紹介する学生向けインタープリター研修も、日本遺産候補地域「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽」をテーマとしています。

(FMおたるパーソナリティー)
日本遺産といいますと、昨日運河でやっていました謎解きイベントも日本遺産をテーマとしていましたよね。

(尾本)
昨日の謎解きイベントも運河100年プロジェクトの一環でして、高校生企画ということで行ったイベントです。ポスターの絵をAIを使って書いたり、大人も悩んでしまうような謎を考えたりと、高校生が大活躍してくれました。昨日も天気に大変恵まれまして、想定をはるかに超える800人以上の方にご来場いただきまして、大変盛り上がって良かったなと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
すごいですね。高校生が企画したものですよね。日本遺産も若い人たちに広がりを見せているということだと思いますが、今回は学生向けインタープリター研修を紹介してくださるということですが、こちらについて教えていただけますか。

(尾本)
はい。今回は、学生向けインタープリター研修というものの参加者を募集しています。対象は高校生、短大生、大学生などの学生となります。参加費は無料で、研修日程は11月10日、11日、12日の3日間となります。会場は小樽運河プラザとマリンホールで実施を予定しています。

(FMおたるパーソナリティー)
このインタープリターというのがちょっと耳慣れない方多いかもしれませんね。

(尾本)
そうですよね。インタープリターというのが、自然や文化、歴史の案内人を指しています。従来のガイドとは違った考え方で、一方的に説明を行うのではなくて、参加者の体験を通じて、興味を促した上で本質的なメッセージを伝えることができる人というものを育成したいと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
参加者に体験を通じて興味を促す、と。具体的に言うとどういった感じなのですか。

(尾本)
そうですね。例えば小樽の石造り倉庫の壁面を見てみると、印と呼ばれるマークがあります。参加者に、まず、お気に入りのマークを探してみましょうというようなアクティビティを行ってから、その印の意味について参加者が興味を持って質問してきたときに、その説明をすることでより相手の印象に残すといった具合になります。

(FMおたるパーソナリティー)
確かに自分で体験して興味を持ってからの方が、その情報が入りやすいかもしれませんね。こういった手法というのは、観光ガイド以外にも何か幅広く使えそうですよね。

(尾本)
そうですね。今回の研修は、高校生、大学生、短大生を対象としていまして、必ずしも観光ガイドにならなくても、営業だったりとか、プレゼンテーションだったりとか、広く応用できるコミュニケーション技術なので実用的に使えるんじゃないかなと思ってます。コンセプトは「また会いたい人と思われる人になれる」プログラムとなっています。

(FMおたるパーソナリティー)
「また会いたいと思われる人」。そんなスキル、私も欲しいですよね。

(尾本)
私もなりたいです。今回はですね、残念ながら学生限定となります。そんなスキルを持った学生が、就職面接なんか行ったら、非常に目立って生かせるんじゃないかなと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
しかも今回のこの研修は無料なのですよね。これはもう受講しないともったいないですね。

(尾本)
本当にもったいないと思います。講師の先生は、インタープリターの第一人者として活躍されてる方でして、その方から3日間指導をみっちり受けられるので本当に貴重な機会だと思っています。プラスして今回、日本遺産をテーマとしているので、わかりやすく小樽の歴史も学ぶことができるともなっています。

(FMおたるパーソナリティー)
今回の研修は日本遺産をテーマにしていますので、まちの歴史を学びながら、そういったコミュニケーション手法を学べるということで、非常に面白い研修になるんじゃないかなと思います。リスナーの中には、この日本遺産についてあまり詳しく知らないという方も、いらっしゃるのではないかと思いますので、ちょっとこちらについては尾本さんからお知らせしていただけますか。

(尾本)
はい。よく世界遺産と混同してしまうという場合が多いのですが、日本遺産は、まちに点在している歴史的な文化財を一つのストーリーとしてつなげます。そのストーリーを日本遺産ブラントとして活用することで、地域活性化につなげていこうという取り組みです。遺跡や自然環境の保護、保全を目的にした世界遺産とはちょっと違うということになります。実は、すでに小樽にも他の町と連携した日本遺産はすでに二つあるんです。

(FMおたるパーソナリティー)
これは知ってますよ。北前船と炭鉄港ですよね。

(尾本)
さすが、村岡さん。よくご存知ですね。

(FMおたるパーソナリティー)
恐れ入ります。

(尾本)
北前船はですね、全国49の自治体と連携した、江戸から明治にかけて動く総合商社と言われた商船群「北前船」の寄港地を結ぶストーリーとなっています。一方、炭鉄港は道内12の自治体で構成されていまして、明治から昭和中期にかけて、石炭の炭、鉄鋼の鉄、港湾の港、それらを結ぶ鉄道を舞台とした北の産業革命のストーリーとなっています。どちらのストーリーも、小樽の港が大変重要な役割を果たしています。

(FMおたるパーソナリティー)
そうですよね。この二つのストーリーからもわかるように、小樽は物流の拠点だったんですよね。他の町と一緒に認定された日本遺産のストーリー。これは二つありますが、小樽市単独での日本遺産というのは、まだないということなのですね。

(尾本)
そうなのです。われわれはその小樽市独自の日本遺産認定を目指しているわけなのですが、その候補地域となっているのが、「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽」というストーリーなのです。今年度が候補期間の最終年度となりますので、来年度に小樽市独自で日本遺産の認定を、勝ち取れるようにわれわれは日々頑張っています。

(FMおたるパーソナリティー)
ちなみにこの小樽は「北海道の心臓」と呼ばれていた時代があったんですか。

(尾本)
はい。小樽で青春時代を過ごした小林多喜二が随筆「故里の顔」というものの中で、「北海道の『心臓』みたいな都会である」と表現しています。北前船や炭鉄港のストーリーからもわかるように、物流の拠点であった小樽は、次第に金融都市としても栄えていきます。北海道随一の経済都市となったわけです。これを多喜二は「心臓」と表現したんですね。しかし、そんな小樽も石炭から石油へのエネルギー転換や、モータリゼーションの進行などによって斜陽のまちとなっていきます。この汚れた小樽運河は、埋め立てられて道路が建設されるような計画が決定するのですが、それに反対した市民の10年にも及ぶ運河保存運動によって、運河を守り、観光都市として新たな鼓動を取り戻したというのが、「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽」のストーリーの概要となっています。

(FMおたるパーソナリティー)
日本遺産は地域の歴史や文化にまつわるストーリー、物語だというお話ですが、小樽はそういった市民活動の力で創り上げられたまちだ、というのがこのストーリーの中核なってるわけですよね。

(尾本)
はい。そういった市民の自発的な活動をわれわれは「民の力」と呼んでいます。この「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽」のストーリーの軸となっていますね。

(FMおたるパーソナリティー)
はい。民(たみ)、民(みん)、民の力。確かに小樽はその民の力がちょっと強い印象ありますよね。今も雪あかりの路もボランティアを中心に運営されていますし、北海製缶第3倉庫を残すためにも立ち上がったり、ということがありますよね。

(尾本)
本当にそう思います。民の力は残されてる歴史的な建物に象徴されますが、全然過去のものではなくて、現代の小樽にも強く息づいていることを痛感しています。今も歴史的な遺産が市民の皆さんや、企業団体の皆さんの力によって活用され続けているのではないかなと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
このストーリーを通して小樽を見ますと新たな発見ですとか、面白みがまたありそうですよね。

(尾本)
そうですね。歴史的な町並みは非常に視覚的にも美しいですが、その奥にあるストーリーを知ることでさらに魅力を深く感じられるのではないかな、と思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
こういったストーリーになっていると、そのまちの歴史が頭に入ってきやすいかもしれませんね。

(尾本)
そうですね。私もちょっとお恥ずかしい話、30年ぐらい小樽に住んでいるのですが、当たり前にあった運河や、歴史的建造物にある背景というものを全く知らなかったですね。この業務の担当になって、このストーリーというのがわかりやすくまとまっているので、小樽ってすごいまちなんだなと改めて気づかされました。

(FMおたるパーソナリティー)
いや、そうかもしれないですよね。市民の方にとっても当たり前すぎる光景というのがあって、住んでる地域のことで意外と地元の人の方が知らないことが多いかもしれませんよね。

(尾本)
そうですね。特に若い方はそうなのかなと思っています。そこで今回の研修で、そういった若い方を中心に巻き込んでいきたいなと思ってまして、地域のことを知るきっかけになればいいなと考えています。

(FMおたるパーソナリティー)
ではこの申し込み方法ですが、どうするといいですか。

(尾本)
申し込み方法はですね、「小樽 インタープリター」と検索していただいて、こちらの申し込みフォームから申し込んでいただければと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
はい。締め切りが迫ってるんですよね。

(尾本)
そうですね、今週の金曜日、10月20日となっていますので、お早めにお申し込みいただけたらと思います。

(FMおたるパーソナリティー)
インターネットで「小樽 インタープリター」と、カタカナでインタープリンターと検索して、申し込みフォームから、ぜひお申し込みください。では最後に、研修の情報について教えていただけますか。

(尾本)
はい。改めまして、学生向けインタープリター研修の参加者を募集しています。対象は高校生、短大生、大学生などの学生となります。研修日程は11月10日、11日、12日の3日間。参加費は無料で、会場は運河プラザと、マリンホール。締め切りは今週の金曜10月20日です。ぜひ小樽の歴史に触れ、「また会いたいと思われる人になれる」スキルを身につけ、スキルアップしてみてはいかがでしょうか。

(FMおたるパーソナリティー)
今日は、「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽」と日本遺産についてお話を伺ってきました。尾本さん、そして迫市長、どうもありがとうございます。

(市長・尾本)
ありがとうございました。

エンディング

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この番組の再放送は、10月18日水曜日、午後7時からお送りします。また、次回の放送は、11月6日月曜日です。どうぞお楽しみに。

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