公開日 2025年04月01日
更新日 2025年10月01日
高齢等肺炎球菌感染症予防接種の実施について
この予防接種は、義務ではなく、ご本人が予防接種の効果や副反応等を理解した上で、接種を希望する場合にのみ実施します。
肺炎球菌感染症とは、肺炎球菌という細菌によって引き起こされる病気です。この菌は、主に気道の分泌物に含まれ、唾液などを通じて飛沫感染します。日本人の約3~5%の高齢者で鼻や喉の奥に菌が常在しているとされています。これらの菌が何らかのきっかけで進展することで、気管支炎、肺炎、敗血症などの重い合併症を起こすことがあります。
ワクチンの効果
肺炎球菌には90種類以上の血清型があり、定期接種で使用される「ニューモバックスNP(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)」は、そのうち23種類の血清型に効果があります。この23種類の血清型は成人の侵襲性肺炎球菌感染症(※)の原因の約4~5割を占めるという研究結果があります。「ニューモバックスNP(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)」は、この23種類の血清型の侵襲性肺炎球菌感染症を4割程度予防する効果があります。
※侵襲性感染症とは、本来菌が存在しない血液、髄液、関節液などから菌が検出される感染症のことをいいます。
使用するワクチン
23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチンを1回接種します。子どもに対する肺炎球菌ワクチンとは異なるので、注意してください。
ワクチンの安全性
稀に報告される重い副反応としては、アナフィラキシー様反応、血小板減少、ギランバレー症候群、蜂巣炎様反応等が報告されています。その他、以下のような副反応の報告があります。
報告頻度 | 5%以上 | 1~5% | 1%未満 | 頻度不明 注) |
---|---|---|---|---|
全身症状 | ー | 倦怠感、違和感、悪寒、発熱 | ほてり | 無力症 |
筋・骨格系 | ー | 筋肉痛 | ー | 関節痛、関節炎CK(CPK)上昇 |
注射部位 | 疼痛、熱感、腫脹、発赤 | 硬結 | 掻痒感 | 可動性の低下 |
精神神経系 | ー | 頭痛 | ー | 感覚異常、熱性痙攣、浮動性めまい |
呼吸器 | ー | ー | 咽頭炎、鼻炎 | ー |
消化器 | ー | ー | 悪心 | 嘔吐、食欲減退 |
血液 | ー | ー | ー | リンパ節症・リンパ節炎、白血球数増加 |
皮膚 | ー | ー | 皮疹 | 蕁麻疹、多形紅斑 |
その他 | ー | ALT(GPT)上昇 | 腋窩痛 | 血清病、CRP上昇 |
注)自発報告あるいは海外において認められている
※新製剤および旧製剤で認められた副反応を記載
対象者
小樽市に住民登録があり、過去に「ニューモバックスNP(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)」を接種したことのない次の1または2に当てはまる方
- 接種日に65歳の方(65歳となってからお知らせの文書を送付します。)
- 接種日に60歳以上65歳未満であり、心臓、腎臓、呼吸器の機能、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障がいのある方(身体障害者手帳1級相当の方)
予防接種を受けられない方
- この予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを呈したことがある方
- 高齢者に対する肺炎球菌ワクチンの対象者にあっては、同じワクチンを受けたことのある方
- その他、予防接種を行うことが不適当な状態にあると医師が判断する方
- 37.5℃以上の発熱がある方
- 重い急性疾患にかかっている方
予防接種の際に、医師とよく相談しなくてはならない方
- 心臓、腎臓、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する方
- これまでに、予防接種を受けて2日以内に発熱や全身の発疹などのアレルギー症状があった方
- けいれんを起こしたことがある方
- 免疫不全と診断されている方や、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方
- 23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチンの成分に対してアレルギーを起こすおそれのある方
接種場所
市内の肺炎球菌予防接種実施医療機関一覧[PDF:70.6KB]
料金(自己負担金)と接種回数
3,500円、1回
ただし、次の1又は2に当てはまる方は、自己負担額が免除となることを証明する書類を、接種当日に医療機関に提示することで、自己負担額が免除となります。書類を提示せずに料金を支払った場合、後から料金を返還することができませんので、ご注意ください。
- 生活保護受給世帯
- 市民税非課税世帯(接種を受ける本人を含めて世帯全員が非課税の方)
当日の持ち物
- 市から送付されたお知らせの文書(住所・氏名が記載されたもの)
- 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証等)
- 市民税非課税世帯または生活保護受給世帯に該当する方は、本人確認と自己負担額が免除となることを証明する書類
- 対象者「2.接種日に60歳以上65歳未満であり、心臓、腎臓、呼吸器の機能、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障がいのある方(身体障害者手帳1級相当の方)」に該当する方は、本人確認書類と身体障害者手帳
自己負担額が免除となることを証明する書類
自己負担額が免除となることを証明する書類は次の書類です。令和7年度から「後期高齢者医療限度額適用・標準負担額減額認定証」は、証明書類として使用できません。
- 生活保護受給世帯の方は、生活保護手帳
- 市民税非課税世帯の方は、次の1~3のいずれかの書類
無料券の申請
申請に必要な書類
本人確認書類、代理人が申請する場合も接種を受ける方と代理人の両方の本人確認書類
申請方法
1.下記専用フォームから申請する(受付完了後、1週間程度で無料券を自宅へ郵送します。)
https://logoform.jp/form/fqKj/1230681
2.保健所の窓口で申請する(受付完了後、その場で無料券を交付します。)
申請に必要な書類を持って、健康増進課(ウイングベイ小樽一番街4階(ビバホーム側)へお越しください。)
3.駅前、銭函、塩谷サービスセンターで申請する(受付完了後、1週間程度で無料券を自宅へ郵送します。)
申請に必要な書類を持って、サービスセンターへお越しください。
4.申請書を郵送して申請する(受付完了後、1週間程度で無料券を自宅へ郵送します。)
予防接種無料券交付申請書[PDF:126KB]をダウンロードするか、健康増進課へ電話(22-3119)で取り寄せて、記入済の申請書と申請に必要な書類を健康増進課(〒047-0008小樽市築11番1号)へ郵送してください。
やむを得ない理由により、市外の医療機関等で接種を受けるとき
小樽市高齢者等肺炎球菌感染症予防接種の対象者が、市外の施設に入院中又は入所中など、やむを得ない理由により、市外の医療機関等で接種を希望する場合は、接種を受ける前に小樽市から接種実施機関へ「高齢者等予防接種依頼書」を発行する必要があります。次の手順で手続してください。
- 接種を希望する方が入院・入所している施設職員が、
高齢者等予防接種依頼希望書[PDF:247KB]、高齢者等予防接種依頼希望書(別紙)[PDF:121KB]
高齢者等予防接種依頼希望書[XLSX:32.7KB]、高齢者等予防接種依頼希望書(別紙)[XLSX:32.2KB]
に必要事項を記入して、遅くても接種予定日の1週間前までに健康増進課へ郵送又はFAX(0134-22-1469)で送信するか、下記専用フォームから申請してください。
https://logoform.jp/form/fqKj/352798
※個人からの申請ができません。 - 健康増進課は、受付完了後、通常1週間程度で(遅くても2週間以内に)接種実施機関宛てに、高齢者等予防接種依頼書、予診票、償還払い申請書を郵送します。
- 接種実施機関は、「高齢者等予防接種依頼書」が届いてから接種を実施してください。
- 接種実施機関は、接種費用の全額を接種を受けた方へ請求してください。
- 接種を受けた方は、接種費用の償還払いを申請する場合、次の「償還払いについて」のとおり申請してください。
償還払いについて
小樽市高齢者等肺炎球菌感染症予防接種の対象者が、市外の施設に入院中又は入所中など、やむを得ない理由により、市外の医療機関で接種を受けるとして「やむを得ない理由により、医療機関等で接種を受けるとき」のとおり手続があった予防接種について、その予防接種費用(自己負担額)を償還払いします。ただし、償還払いの額には上限額があります。
1.償還払いの対象となる費用、償還払いの額、償還払い申請に必要なもの
2.申請期限
接種日から1年以内(必着厳守)
厚生労働省の高齢者の肺炎球菌ワクチンに関する情報
予防接種健康被害救済制度
この予防接種により、生活に支障が出るような健康被害が生じた場合で、厚生労働大臣が認定したときは、予防接種法に基づく健康被害救済制度の給付対象となります。
問合せ先 健康増進課(電話0134-22-3119)
下記厚生労働省のホームページにも掲載されています。
予防接種健康被害救済制度について(外部サイト)