FMおたる「明日へ向かってスクラムトライ!」令和7年3月3日放送分

公開日 2025年03月05日

更新日 2025年05月30日

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【前半】

  • にしん群来と北海道豊かな海づくり大会について
  • 第1回定例会への提案内容について
  • 女性の健康週間について

【後半】

  • 緊急消防援助隊について

放送の内容

オープニング

毎月第1第3月曜日のこの時間は、「明日へ向かってスクラムトライ!」をお送りします。
市民の皆さんに小樽市の取り組みを知っていただくとともに、市民の皆さんからも市政に対するご意見、ご感想をお待ちしています。
「明日へ向かってスクラムトライ!」では、小樽市長迫俊哉さんのほか、小樽市役所の職員の皆さんにご出演いただき、さまざまなジャンルの暮らしに役立つ情報をお届けします。

前半

(FMおたるパーソナリティー)
前半は、小樽市長、迫俊哉市長にお話をお伺いします。迫市長よろしくお願いします。

(市長)
よろしくお願いします。

(FMおたるパーソナリティー)
さて、3月となりまして、小樽では今はニシン漁の季節ですね。

(市長)
今年も産卵期を迎えたニシンの大群が海岸に到来する群来が見られまして、1月末からニシン漁が始まっていると伺っています。

(FMおたるパーソナリティー)
最近では毎年のように群来が見られるようになりまして、なんか冬の風物詩の1つになりましたよね。

(市長)
そうですね、群来は小樽では昭和30年以降、50年以上にわたり、見られなくなりましたが、平成20年から今年まで18年連続して、群来が見られています。一旦消えた群来が再度見られるようになった背景には、ニシン漁を振興させようと取り組んできた方々の努力があると伺っています。

(FMおたるパーソナリティー)
ニシン漁を振興させようと取り組んできた努力というのは、どのようなことなんでしょうか。

(市長)
昭和50年代以降、ニシンの栽培漁業技術の研究が進歩しまして、北海道は日本海の漁業を振興させるため、平成8年から日本海ニシン資源増大プロジェクトというのを開始しまして漁業者の協力を得て日本海沿岸における、ニシンの稚魚の放流を推進してきました。小樽では平成15年から継続して稚魚の放流に取り組まれており、稚魚が成長して、その結果平成20年から現在に至る群来につながっていると考えられています。

(FMおたるパーソナリティー)
群来は研究や漁業に携わってこられた方々の努力の結晶でもあるんですね。

(市長)
小樽がニシンやヒラメの稚魚放流に積極的に取り組んできたこと、また明治から大正にかけて、ニシン漁が盛んであった歴史があることから、6月1日に開催される第1回北海道豊かな海づくり大会の、開催地にも今回選ばれました。

(FMおたるパーソナリティー)
そうですか。北海道豊かな海づくり大会とは、これはどのような大会なんでしょうか。

(市長)
昭和56年から、全国的な国民行事として、全国豊かな海づくり大会というのが開催されています。この全国大会は、水産資源の維持培養と、海の環境保全に対する意識の高揚を図り、水産業に対する認識を深めるために開催されてきました。北海道豊かな海づくり大会は、全国大会の理念を次世代に継承していくため、北海道が主体となりまして、今年から開催することを決めたものでして、小樽市が第1回目の開催として選ばれたわけなのですね。

(FMおたるパーソナリティー)
第1回の開催地として、小樽が選ばれるというのは何か誇らしい気持ちになりますよね。全道規模の大会ということですが、どのような思いで取り組まれるか、お聞かせいただけますか。

(市長)
全道から集まる多くの皆様とともに、海洋環境の変化や水産資源の保全などについて認識を深め、生産者も消費者も一体となって、豊かな海を守り、育て、次世代に引き継いでいく理念を共有できるよう開催地として協力していきたいと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
小樽は海鮮がおいしいまちですから、私たち消費者も、海からの恵みを、ありがたく美味しく味わいながら、海を大切にする気持ち持っていきたいですよね。大会の成功を願っています。さて、今日は2月25日から開会しました、小樽市議会第1回定例会について、お話を聞いていきたいと思います。毎年第1回定例会では新年度の予算について議論されていますが、新年度はどのような考え方で市政に取り組まれますか。

(市長)
新年度に向けた、市政執行の基本方針としまして、「まちの強みと民(たみ・みん)の力による未来を志向したまちづくり」と掲げまして、新年度予算全体のテーマとしたところです。歴史や海、港などの本市の強みと、市民の皆様や民間の皆様の力を最大限に生かしながら、人口対策をはじめ、新たなにぎわいの創出と、脱炭素など、時代の変化に柔軟に対応した未来志向のまちづくりを推進して参りたいと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
「まちの強みと民(たみ・みん)の力」ですね、そして「未来志向」など、さまざまなキーワードが出てきましたが、迫市長としての注目の事業をいくつか挙げるとしますとどのような事業がありますか。

(市長)
いくつか挙げるとしましたら、引き続きになりますけれど、子育て支援策の充実、それから脱炭素、そして観光の見える化。これらを上げたいと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
子育て支援策の充実、脱炭素、そして観光の見える化ですね。ではまず、子育て支援策の充実について、お聞かせいただけますか。

(市長)
子育て支援策の充実といたしまして、出産後に育児不安や心身の不調を抱える母親を対象とした産後ケア事業につきまして、デイケア型の利用対象を生後4カ月までとしていたところ、生後1年まで利用できる形態を新たに設けるように、拡充するほか、生後1か月のお子さんの健康診査にかかる費用の公費負担、これを始めたいと思っています。
また現在就学前のお子さんと、保護者が自由に遊んで交流できる地域子育て支援拠点として、奥沢、赤岩、銭函の3カ所の保育所の地域子育て支援センターと、朝里幼稚園のわくわくひろばの合わせて4カ所を開設していますが、新たに5カ所目としまして、ウイングベイ小樽の中に、親子の集いの場を開設したいと考えています。それから、放課後児童クラブにつきましては、開設時間の拡大と運営業務の委託化を行いながら、サービスの充実と質の向上を図っていきたいと考えています。金銭的な負担軽減だけではなくて、出産や子育てに際して、親御さんが抱える不安に寄り添う精神的な支援を意図した事業にも取り組み、子育て支援の拡充や親子の居場所の充実に努めていくことが、定住人口の増加にもつながっていくものと考えています。

(FMおたるパーソナリティー)
子どもを産み、そして育てやすいまちになると、これから出産や育児に取り組む若い世代に、小樽は暮らしやすいと思ってもらえるかもしれません。では次に、脱炭素についてお聞かせいただけますか。

(市長)
脱炭素といたしまして、市内の中小企業の脱炭素化を推進するため、省エネルギー診断、これを受けていただき、その診断の結果、提案された対策として、設備を更新する費用の一部を補助する事業を行いたいと考えています。また、すでにある市の施設へ、再生可能エネルギーの導入を推進していくため、太陽光発電設備の導入可能性についても調査を実施していきたいと思っています。さらに、地球温暖化に関するパネル展示ですとか、子ども向け制作体験教室などを行うイベントの開催、それから脱炭素に取り組む事業者を認定する、ゼロカーボン認定制度の創設などを通して、脱炭素の意識醸成に努めていきたいと考えています。2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す、ゼロカーボンシティを表明する小樽市として、地球温暖化対策という全地球規模の喫緊の課題に向き合い、脱炭素社会の実現のための取り組みを着実に進めていきたいと考えています。

(FMおたるパーソナリティー)
これからの時代、脱炭素の取り組みというのは企業にも個人にも求められていくでしょうし、小樽市全体として次の世代によい環境を引き継いでいくという意識がね、広まっていくことを期待したいと思います。では次に、観光の見える化についてお聞かせいただけますか。

(市長)
観光の見える化につきましては、観光がこの小樽経済にとってどのようなプラスの効果があるのか見えづらいという、ご指摘がありまして、市ではこれまでも観光消費による経済波及効果を公表してきましたが、さらに分析を進めるための施策として、令和6年度から試行的に取り組んできたんですがGPSにより小樽への、来訪者をデータとして把握する事業を令和7年度から本格実施したいと考えています。今後そのデータに基づき、観光戦略の策定に取り組んでいきたいと考えています。人の流れを理解し、戦略を立てることが、歴史や海、港といった小樽のまちの強みを存分に生かすことにつながるものと考えていますし、取得したデータは関係団体と共有をさせていただく他、市のホームページでも公表することで、皆様にも広くご活用いただきたいと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
データに基づいて戦略を立てるというのも今の時代に求められる考え方だと思います。根拠があるということが、納得感にもつながっていくんではないかと思いますね。

(市長)
こうした予算案につきましては、現在開会中の議会でしっかりとご審議をいただき、承認を得られるよう、丁寧に説明をさせていただきたいと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
変わりまして、3月1日から3月8日までは、国が定める「女性の健康週間」と伺っています。まず、女性の健康週間とはどのようなものか教えていただけますか。

(市長)
厚生労働省は平成20年より毎年3月1日から3月8日までを女性の健康週間とし、国民運動として、女性の健康づくりを推進してきました。女性の健康は女性ホルモンの変化に伴い、人生の各段階において、心身の状況が変化するという特性を踏まえ、ライフステージごとの健康課題に対応することが重要であると言われています。各種の啓発事業や行事を展開することで、女性が生涯にわたり健康で明るく充実した日々を自立して過ごすことを総合的に、支援していくことが目指されています。

(FMおたるパーソナリティー)
女性のライフステージに合わせた健康づくりが重要ということですね。小樽市では女性の健康週間に合わせて、どのような取り組みを行うんですか。

(市長)
2月21日から3月31日まで、ウイングベイ小樽1階、済生会ビレッジの前で女性の健康パネル展を開催をしています。また小樽市では健康週間にかかわらず、がん検診を実施しており、その中には、若い世代からの予防や早期発見が重要な子宮頸(けい)がんや、乳がんの検診も含まれていますので、2年に1回を目安とした定期的な検診を推奨しています。詳細につきましては市のホームページをご確認いただきますよう、お願いしたいと思います。

(FMおたるパーソナリティー)
がんは早期発見が大切だと言われていますので、定期的な検診を心がけたいですよね。

(市長)
子宮頸(けい)がんについては、ワクチン接種も推奨しています。子宮頸(けい)がんと診断される方は、20代から増え始め、HPVワクチンの定期接種は、小学校6年生から高校1年生に相当する女子が対象とされ、ワクチンは初回接種を15歳の誕生日までに終えられる方は2回、それ以外の方は3回接種することとされています。

(FMおたるパーソナリティー)
HPVワクチンは若い世代に接種が推奨されてるんですね。

(市長)
HPVワクチンは、国が平成25年6月から積極的な接種勧奨を控えていましたが、令和4年4月から積極的な勧奨が再開されています。小樽市におきましてはその間、さまざまなご事情で接種をしていない平成9年4月2日から、平成21年4月1日までに生まれた女性にキャッチアップ接種を進めています。ワクチンは3回接種ですが、1回目の接種を、令和7年3月31日までに終えていただければ、2回目3回目の接種は、令和8年3月31日まで無料で接種をすることが可能となっています。1月17日に市内の対象者約3500人へ、HPVワクチンの接種を勧めるはがきを発送いたしていますので、3月31日までに1回目の接種を受けられることをお勧めします。

(FMおたるパーソナリティー)
対象となる方のお宅には、はがきが届いているということですので、ご確認をいただければと思います。HPVワクチンの接種を受ける場合にはどのようにするとよろしいですか。

(市長)
予約が必要ですので、接種が可能な医療機関をホームページでご確認の上、お早めの予約をお願いしたいと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
予約が必要とのことですので、ホームページをどうぞご確認ください。前半は小樽市長、迫俊哉市長にお話をお伺いしました。迫市長、ありがとうございました。

(市長)
ありがとうございました。

後半

(FMおたるパーソナリティー)
後半は、小樽市職員の方にお話を伺っていきます。今日は「緊急消防援助隊について」、小樽市消防本部警防課の米山(よねやま)さんにお話を伺います。米山さんどうぞよろしくお願いします。

(米山)
よろしくお願いします。

(FMおたるパーソナリティー)
まずは、米山さんから簡単な自己紹介をお願いしてもよろしいですか。

(米山)
小樽市消防本部の米山といいます。平成28年4月に小樽市消防士を拝命し、今年で9年目になります。年齢は27歳です。消火隊4年、機動消火隊2年、特別救助隊2年の現場経験を経て、現在は「消防本部警防課警防係」という部署で勤務しています。

(FMおたるパーソナリティー)
さまざまな部署を経験されていますが、米山さんが一番記憶に残っている現場のお話をお聞かせいただけますか。

(米山)
令和3年に発生した、全国的なニュースにもなった市内で発生した花火工場の火災が記憶に残っています。当時、私は消防署で人命救助を担当する機動課で勤務していましたが、消防指令センターからの出動指令により、消防署のシャッターを開けたところ、現場方向から大量の黒煙が空に立ち上っていたことを覚えています。出動途中も現場方向から爆発音が聞こえ、ただの火災ではないと確信しました。出動した全隊の中で、機動消火隊が一番早く現場へ到着し、直前で花火が飛び散る中で、恐怖心がありながらも最前線へ向かっていったことを今でも鮮明に記憶しています。一般の建物が燃える火災とは異なる火災であってもスピード感をもった火災防御活動や人命救助活動を実施することができたと思います。

(FMおたるパーソナリティー)
そうなんですね。大変、現場経験豊富というのが伺えますが、そんな緊張する日々の中で、米山さんが普段お休みの日に、どのようにリラックスして過ごされているのかお伺いしたいと思うのですが。

(米山)
私は、剣道と野球の二刀流でして。午前中に野球の練習をして、夕方に剣道の練習をすることがありました。小樽市役所剣道部として全道市役所大会団体戦に出場し、令和5年度大会優勝、令和6年度大会準優勝。小樽市消防署野球部として、令和6年度官公庁全道大会に出場し、優勝しました。野球では、ベンチを温めることが多いです。

(FMおたるパーソナリティー)
いやいや、リラックスどころか、剣道と野球と二刀流。すごいご活躍ですね。ドジャースの大谷選手もびっくりじゃないかと思いますが。では消防の話に戻りますが、現在の仕事の内容を詳しく教えていただけますか。

(米山)
市民の皆様の中で、消防といえば、火災、救急、救助などの現場活動をイメージされる方も多いと思いますが、私が勤務している警防課警防係は、消防車両や消防資機材の購入や修繕、消火栓や防火水槽などの消防水利の設置や維持に関する事務などを行っています。そして、今日これからお話しする「緊急消防援助隊」の関係事務を私が担当で行っています。村岡さん「緊急消防援助隊」をご存知でしょうか。

(FMおたるパーソナリティー)
はい、聞いたことはありますが、東日本大震災などの大規模な災害で消防の皆さんがご尽力されたと認識しています。最近ですと、能登半島地震でもニュースで緊急消防援助隊の活動を見たことがありますし、また、現在、岩手県大船渡市で大規模な林野火災が発生して、報道でも、緊急消防援助隊が出動されていますよね。

(米山)
2月28日現在では、12都県447隊1675人が緊急消防援助隊として被災地の岩手県に派遣され、消火活動を現在も実施しています。現在のところ、消防庁長官から北海道へ出動の求め、または指示はありませんが、継続して情報収集に努めています。

(FMおたるパーソナリティー)
そうでしたか。詳しくはわからないんですが、緊急消防援助隊とはどのような隊なんでしょうか。

(米山)
大規模な自然災害や特殊な災害が発生した際に、人命救助などの消防活動を実施するため、他の都道府県から被災地へ駆けつける消防部隊のことを緊急消防援助隊と言います。都道府県内の消防力のみでは対応できない災害に対応するため、全国各地の消防機関から、都道府県単位で応援部隊を編成して出動します。この緊急消防援助隊は、1995年に発生した阪神淡路大震災を契機に、全国の消防機関からの応援をスムーズに行うために設立され、現在、全国で6661隊が登録されています。

(FMおたるパーソナリティー)
そうなんですね。小樽市は緊急消防援助隊の登録や派遣実績はあるのでしょうか。

(米山)
本市については緊急消防援助隊として消火隊、救急隊、救助隊などを10隊登録しています。東日本大震災では、延べ71隊253名を被災地へ派遣しています。ちなみに、今後発生が危惧されている南海トラフ地震や首都直下地震などが発生した場合も、本市から出動する計画となっています。

(FMおたるパーソナリティー)
そうなのですね。大規模な災害が発生した際には、ニュースなどで消防部隊が活動している様子を見たことがありますけども、それは一部でしかないと思います。主にどのような場面でどのような活動をしているのか、詳しく教えていただけますか。

(米山)
被災地の消防機関や関係機関と連携して、人命救助や傷病した方の搬送、火災の消火など災害による被害の軽減を図ることを任務としています。その場面は多岐に渡り、大規模地震による街区火災や大規模な林野火災、コンビナート火災、毒劇物や化学薬剤などの拡散などによるNBC災害、土砂災害、建物倒壊事故、列車事故、台風豪雨による水害や水難事故などに対応します。具体的な活動としては、例えば土砂災害であれば、家屋のがれきや土砂に埋まっている助けが必要な方を救出します。豪雨災害では、取り残された人をボートやヘリコプターで救出したりします。

(FMおたるパーソナリティー)
地震や台風の際に出動している印象は持っていましたが、詳細に教えていただいて、より鮮明にイメージが湧いてきました。本当に多岐に渡って特殊な災害に迅速に対応しなければならない。大変なお仕事というのが改めて分かりますが、このような特殊な災害ですと、我々がよく目にする一般的な消防車両だけで対応できるものなのでしょうか。

(米山)
いいえ、一般的な消防車両のみでは、対応できない災害も当然ありまして、そのため総務省消防庁では、南海トラフ地震や首都直下地震をはじめとする大規模災害や特殊災害に的確に対応するため、国が保有する車両などを消防が無償で使用することができる制度を活用し、緊急消防援助隊の活動に必要な特殊車両などを全国の消防機関に配備しています。

(FMおたるパーソナリティー)
その無償使用の特殊車両というのは、どのような車両があるのでしょうか。

(米山)
これもさまざまな種類がありますが、土砂や倒木等を排出する重機、水陸両用バギーや救命ボート等を搭載する津波・大規模風水害対策車、海や河川等から約2キロ先までホースを延ばして大量送水が可能な海水利用型消防水利システム搭載車などがあります。これらは、あくまでも一例で、まだまだたくさんあります。

(FMおたるパーソナリティー)
そうですか、過去の大規模地震などでは、大規模な火災が発生していますね。そのようなときに消火活動が困難と思いますが、先ほどお話があった、海水利用型消防水利システム搭載車、これが活躍するのですね。

(米山)
そうですね。大規模地震における街区火災などでの活用が想定されています。震災時には、断水のため消火栓が使用不能になるケースがあります。消火用水が不足すると、延焼阻止をすることができず火災が拡大し、大規模な街区火災に発展することがあります。皆さんも記憶に新しいとは思いますが、能登半島地震の際に輪島市で火災が拡大した事例についても、断水によって消火栓が使用できなくなったことが原因の一つとして挙げられます。そこで、本車両を使用することで、海や河川などから、遠くから大量の水を送ることが可能となり、延焼拡大を防ぐことができます。

(FMおたるパーソナリティー)
そうなのですね。例えば過去に活躍した災害事例があれば教えていただけますか。

(米山)
平成23年東日本大震災福島原子力発電所事故、平成28年糸魚川大火、平成31年夕張市坑道火災、令和6年羽田空港航空機衝突事故などで活躍した実績があります。

(FMおたるパーソナリティー)
あらゆる災害に対応するための体制が整備されているのですね。ちなみに、このように多岐に渡る災害に対応していくためには、やはり訓練が必要ではないかと思うのですが、どのような訓練が行われているんですか。

(米山)
緊急消防援助隊の主な訓練は、全国を6ブロックに分けて、ブロック単位で毎年開催しているブロック訓練と全国の消防機関が集結して5年に1回開催している全国訓練の2つがあります。令和6年度は、本市から北海道・東北ブロック合同訓練に2名が参加し、大規模災害の対応力向上に努めています。ちなみに私も訓練に参加しましたが、消防機関と関係機関を合わせて合計1171名が参加して、実際の災害現場を再現したさまざまな訓練施設が設置されていたほか、各機関が連携を図りながら人命救助活動を実施する光景を見て、緊急消防援助隊の訓練は非常にスケールが大きいと感じました。

(FMおたるパーソナリティー)
1171名ですか、すごく大きい訓練なのですね。ちなみに、近年の消防行政での取り組みとして女性消防職員の活躍推進を掲げていると思いますが、以前この番組に女性消防職員に出演していただいた際にも小樽市の女性消防職員の採用状況や取り組みについてお話を伺いました。この緊急消防援助隊で女性職員が派遣されることもあるのでしょうか。

(米山)
総務省消防庁では、女性の活躍推進を国の成長戦略の重要な柱として推進しています。今年度の訓練では北海道として初めて、劣悪環境下での活動が求められる緊急消防援助隊における活動の諸課題を抽出するため、女性消防職員が訓練に参加して、北海道大隊として検証を行いました。そして、本市からも女性消防職員がこの検証に参加しています。訓練参加後は、本検証結果を踏まえた環境の整備に努めているところです。本市では男女関係なく、緊急消防援助隊として出動できる体制を作っていますので、消防士を志している女性の方は、安心して小樽市の消防士を目指していただければと思います。

(FMおたるパーソナリティー)
米山さんありがとうございました。今回お話を聞いて、緊急消防援助隊に関することと、小樽市の取り組みがよくわかりました。さて迫市長、緊急消防援助隊について今日は米山さんにお伺いましたが、いかがでしたでしょうか。

(市長)
近年は、気候変動の影響により激甚化する風水害や大規模地震などの自然災害が増えていると認識しています。緊急消防援助隊は自治体の垣根を越えて、国力を挙げて災害へ立ち向かっていく部隊だと思っています。将来、高い確率で発生が予想されている南海トラフ地震、それから首都直下地震をはじめとする大規模災害において国民の生命、身体、財産を守るためにも、災害対応力の向上というものが期待されています。また、本市におきましても、大規模な災害に見舞われた時に市民の生命や財産を災害から守るため、消防力の充実強化を図っていきたいと思っています。これからも更なる活躍に期待しています。

(FMおたるパーソナリティー)
本日は、迫市長、そして消防本部警防課の米山さんにお話をお伺いしました。迫市長、米山さん、どうもありがとうございました。

(市長、米山)
ありがとうございました。

エンディング

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