FMおたる「明日へ向かってスクラムトライ!」令和7年4月7日放送分

公開日 2025年04月09日

更新日 2025年06月17日

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【前半】

  • オーバーツーリズム対策について
  • 小樽市鰊御殿と旧日本郵船株式会社小樽支店の再開について
  • おたる運河ロードレース大会エントリー受付について

【後半】

  • 介護人材確保施策について

放送の内容

オープニング

毎月第1第3月曜日のこの時間は、「明日へ向かってスクラムトライ!」をお送りします。
市民の皆さんに小樽市の取り組みを知っていただくとともに、市民の皆さんからも市政に対するご意見、ご感想をお待ちしています。
「明日へ向かってスクラムトライ!」では、小樽市長迫俊哉さんのほか、小樽市役所の職員の皆さんにご出演いただき、さまざまなジャンルの暮らしに役立つ情報をお届けします。

前半

(FMおたるパーソナリティー)
前半は、小樽市長、迫俊哉市長にお話をお伺いします。迫市長、よろしくお願いいたします。

(市長)
よろしくお願いいたします。

(FMおたるパーソナリティー)
さて、4月となりまして、令和7年度を迎えました。市内の小・中学校は、今日が入学式だと伺っていますが、入学される方、それから就職される方など、新たな環境でスタートを切られた方も多いと思いますので、皆様に向けて、ここは迫市長から一言お願いできますでしょうか。

(市長)
まずは、ご入学あるいはご就職を迎えられた皆様には心からお祝いを申し上げたいと思います。新しい生活の中で、新たな経験をされていくと思いますが、まずは、何事も健康が第1ですので、ご自身の体を大切にされ、そしてそれぞれの場所でご活躍されることを期待しています。皆様の前途が輝かしいものとなることを願っています。

(FMおたるパーソナリティー)
ありがとうございます。さて今日は、オーバーツーリズム対策についてのお話からお聞きしたいと思います。先日、小樽市オーバーツーリズム対策連絡協議会が開催されたと伺いました。これは、どのようなことが話し合われたんでしょうか。

(市長)
まず、小樽市オーバーツーリズム対策連絡協議会は、第1回目を2月10日に、それから第2回を3月18日に開催しましたが、まず最初の第1回では、市内で発生しているオーバーツーリズムの現状を皆さんで共有しまして、対策の柱立てと具体的な対策を部会で検討するということを決めました。第2回では、その部会での検討結果を踏まえまして、まとめ上げた対策について、対策連絡協議会の構成メンバーで確認させていただいています。

(FMおたるパーソナリティー)
対策連絡協議会は小樽市をはじめ、国、北海道、警察、また交通事業者などさまざまな組織が集まって構成されていると伺っていますが、オーバーツーリズムは多くの機関が協力しなければ解決できない複雑な問題だということでしょうか。

(市長)
そうですね。観光客の皆様の受け入れと市民の皆様の生活の質の確保、これを両立して、持続可能な観光地域づくりを目指していく上で、関係機関同士の連携を密にしながら、実情に合った具体的な対策を講じていくということが必要だと考えまして、対策連絡協議会には、さまざまな組織の皆様方にご参加いただくことにしました。

(FMおたるパーソナリティー)
実情に応じた具体的な対策ということですが、対策連絡協議会では、オーバーツーリズムとして生じている問題について、どのように整理されたんでしょうか。

(市長)
オーバーツーリズムによりまして、市民の皆さん、それから観光客の皆さんが、影響を受けている問題としまして、大きく3つの観点から、整理しました。1つ目が公共交通や観光地の混雑。それから2つ目が道路の渋滞や混雑。そして、3つ目がマナーの問題ということになります。

(FMおたるパーソナリティー)
では、1つずつお聞きしていきたいと思いますが、1つ目の公共交通や観光地の混雑といいますと、具体的にはどのようなことでしょうか。

(市長)
JR函館線の小樽・札幌間、あるいは市内のバス路線。これは特に天狗山ロープウエイ線ですとか、祝津線、朝里川温泉線におきまして、観光でお越しになる方が急激に増加をしたということで、市民の皆さんや観光客の皆さんが、バスに乗れないということですとか、大きな荷物が占有しており、利用しづらい、こういった状況が発生していました。

(FMおたるパーソナリティー)
バスの路線によっては大変混雑して、途中の停留所から乗ることができないということも聞いたことがあります。では、2つ目の道路の渋滞や混雑については具体的にはどのようなことでしょうか。

(市長)
これはですね、小樽運河付近の道道小樽港線において、路肩に観光バス駐車場への駐車待ちのバスの列ができており、道路通行される皆様に、支障が生じていました。

(FMおたるパーソナリティー)
私も通ったことがありますが、確かに1車線分にバスが列を作っていたことがあります。では、3つ目のマナー問題。こちらについては具体的にどのようなことでしょうか。

(市長)
特に船見坂、それからJRの朝里駅、銭函駅周辺などでは、路上での写真撮影、それから他人の土地への無断で入る行為、それから道路や他人の土地にごみを捨てる行為などの、迷惑行為が生じていました。今年の1月に起こった朝里駅の近くで、写真を撮影していた観光客の方が、列車に引かれてお亡くなりになる、こういった事故の背景にも、こうした問題があったと考えています。

(FMおたるパーソナリティー)
そうですね。今年になってからは船見坂に警備員を配置されてるかと思いますが、この効果というのはいかがですか。

(市長)
警備会社からは、車道での写真撮影や敷地に無断で入るといった行為は抑制できていると伺っていますし、小樽警察署への苦情件数につきましても、警備員の配置以降、大幅に減少したと伺っています。また市民の皆様からも、警備員の配置があるのと、ないのとでは状況が全く異なるというようなご意見もちょうだいしておりまして、総じて警備員の配置の効果はあったものと考えています。

(FMおたるパーソナリティー)
対策連絡協議会ではオーバーツーリズムのさまざまな問題に対して、どのような対策を行っていこうと考えてらっしゃるんでしょうか。

(市長)
対策連絡協議会に参加する各組織が、それぞれ対策を講じていくということになりますが、小樽市が令和7年度に予算化した主な対策を挙げますと、例えば市のホームページですとか、「悠悠北海道」というウェブサイトがありますが、このWebサイトにおける「旅マエ」、旅行前の注意喚起、それからマナーの啓発。また、地域住民等への注意喚起ポスターの配布、それから注意喚起の看板の設置、それから街頭放送による注意喚起も行っていきますし、マナー啓発も行っていきたいと思っています。また、船見坂等への警備員配置を通しました、「旅ナカ」、実際の旅行中の注意喚起、マナー啓発。こういった対策を考えています。

(FMおたるパーソナリティー)
さまざまな対策を考えていらっしゃるということですが、こうしたオーバーツーリズム対策の費用ですが、どのように捻出されていくんでしょうか。

(市長)
国の補助金がありますので、まずはこれを活用していくということを考えています。令和8年4月に、宿泊税の導入を予定していますが、令和7年度に、この使い道の協議を進めていきますが、その使い道の1つとして、オーバーツーリズム対策も考えていきたいと思っています。観光客の受け入れと市民の皆さんの生活の質の確保を両立して、持続可能な観光地域づくりを目指して、関係機関との連携を密にしながら、しっかりと対策を講じていきたいと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
観光客の皆さんには楽しい旅の思い出をつくっていただきたいですし、小樽市民の皆さんにおいては、いつも通りの生活をしっかり送っていただくということが大切ですよね。では変わりまして、小樽市鰊御殿と旧日本郵船株式会社小樽支店のオープンについてお話を伺いたいと思いますが、どちらもこの4月から公開を再開されるということなのですよね。

(市長)
小樽市鰊御殿は、令和5年9月12日に発生した大雨の影響で、鰊御殿の前の、のり面が崩壊したために休館していましたが、擁壁による改修工事が完了しましたので、4月5日土曜日から開館しています。それから旧日本郵船株式会社小樽支店は、令和2年7月から耐震補強や、屋根のふき替え、それから外壁、それから内装の補修などといった大規模な工事を行ってきましたが、4月25日金曜日からリニューアルオープンします。

(FMおたるパーソナリティー)
どちらも小樽の歴史を伝える貴重な建物ですから、再開を楽しみにしていた方もたくさんいらっしゃるんじゃないでしょうか。

(市長)
そうですね。どちらも明治30年代の建築で、鰊御殿は北海道有形文化財に指定されています。一方、旧日本郵船小樽支店は国の重要文化財として指定されており、両方とも、当時の様子を今に伝える歴史的な意義が深い建造物です。

(FMおたるパーソナリティー)
旧日本郵船小樽支店につきましては施設の管理を株式会社日比谷花壇が行うことに決まっていますが、日比谷花壇といいますと、やはりお花屋さんというイメージがありますよね。

(市長)
おっしゃる通りですね。株式会社日比谷花壇さんはお花の販売の他ですね、ウエディング事業ですとか、あるいは地域創生事業も、手がけておられまして、公共施設の管理も日本各地で展開しています。旧日本郵船小樽支店におきましても、今後はフォトウエディングなど、新しい体験ができる場として活用されていくというお話も伺っています。

(FMおたるパーソナリティー)
さまざまなロケ地で使われている小樽としては、フォトウエディングにぴったりの建物じゃないかと思いますね。

(市長)
そうですね。建物内部で講演会ですとか、コンサートなど文化的な行事を催すことも可能となりますので、市民の皆さんにも親しまれる施設になっていくことを期待しています。また、旧日本郵船小樽支店の目の前には、運河公園がありますが、今後、公園の利活用の促進についても検討していきながら、北運河エリアの魅力をさらに高めていきたいと考えています。

(FMおたるパーソナリティー)
北運河エリアには旧北海製缶第3倉庫もありますし、これからも注目していきたいエリアですよね。

(市長)
そうですね。観光客の皆さんにもぜひお越しいただきたいと思っています。

(FMおたるパーソナリティー)
では変わりまして、第37回小樽運河ロードレース大会についてお聞きしたいと思います。今年は何か変更された点があるんでしょうか。

(市長)
今年は、家族で楽しめる大会、そして自由に参加できる大会となることを目指して、種目ですとか、参加者枠について、いくつかの変更点があります。

(FMおたるパーソナリティー)
種目や参加者枠の変更点といいますと、具体的にはどのようなことでしょうか。

(市長)
種目の変更点といたしまして、ファンランという種目を追加いたしました。

(FMおたるパーソナリティー)
ファンランという種目ですね。ちょっと初めて聞きますが、これはどのような種目なのか教えていただけますか。

(市長)
ファンランは、楽しいという意味のファン、それから走るのラン、これを組み合わせた言葉で、速さや順位を気にせず、例えば仮装ですとかコスプレをして、沿道で見ている人を楽しませたい方ですとか、あるいはお子さんやお孫さんと一緒に走りたい方など、近年の多様化した楽しみ方を受け入れる種目として、ファンランを設けました。

(FMおたるパーソナリティー)
仮装やコスプレも許されるといいますと結構目を引くでしょうし、沿道でご覧になってる方も走ってる人も明るく楽しい気持ちになりますよね。

(市長)
そうですね。あとは、10km種目と5km種目の表彰区分に、新たに60歳以上の区分を設けます。これは前回大会まで、50歳以上の区分としていたのですが、参加者からの要望もありまして、50代と60代以上を分けることでより自分と近しい年齢層の方々と競い合うことができるようにしています。また、これまで2km種目と呼んでいた種目を、実測した距離をもとに、2.3km種目と呼び方を変更しますとともに、2.3km種目に参加できる年齢につきまして、前回までは小学校3年生からとしていましたが、今回は小学校1年生から出場できるようにしました。

(FMおたるパーソナリティー)
小学校1年生から出場できるんですね。

(市長)
ですから、先ほど紹介したファンランは2.3km種目と同時にスタートしまして、同じコースを走りますので、ご家族の方がこのファンランにエントリーすると2.3km種目に出場する小学生のお子さんですとか、あるいはお孫さんとも一緒に走ることが可能になります。

(FMおたるパーソナリティー)
実はうちの息子からも、お父さんと一緒に参加したいという要望があって、私もこのファンランにエントリーすることになりそうなのですが。

(市長)
ぜひご参加いただければと思います。

(FMおたるパーソナリティー)
実際に3世代で一緒に走りたいというご家族もいらっしゃるかもしれませんし、新たな楽しみ方になりそうですね。

(市長)
そうですね。また多くの方にお楽しみいただけるように、5km種目と2.3km種目につきまして、完走時間を拡大します。5km種目は前回は35分でしたが、今回は1時間15分にしています。2.3km種目は前回20分でしたが、今回は1時間にしていますので、ゆったりと走っていただくことが可能になります。

(FMおたるパーソナリティー)
完走時間に余裕があれば、ゆっくりと景色を楽しみながら走れますよね。では日程やエントリー方法について教えていただけますか。

(市長)
大会は6月15日日曜日に開催されます。エントリーは4月30日水曜日までに、インターネット、もしくは小樽市総合体育館、お近くの郵便局などですることができますが、詳細はホームページをご確認くださいますようお願いします。

(FMおたるパーソナリティー)
エントリーは4月30日までということですので、参加をお考えの方はぜひお申し込みください。前半は、小樽市長、迫俊哉市長にお話をお伺いしました。迫市長ありがとうございました。

(市長)
ありがとうございました。

後半

(FMおたるパーソナリティー)
後半は、小樽市職員の方にお話を伺っていきます。今日は「介護人材確保の取り組み」についてお話をお伺いします。小樽市福祉保険部福祉総合相談室主幹の渋間朋子(しぶまともこ)さんにお越しいただきました。渋間さんよろしくお願いします。

(渋間)
よろしくお願いします。

(FMおたるパーソナリティー)
それでは、あらためて自己紹介をお願いできますか。

(渋間)
小樽市福祉保険部福祉総合相談室の渋間です。令和7年4月から現在の部署に配属され、高齢者の皆様の介護予防や認知症対策、介護人材確保に関する業務を担当しています。

(FMおたるパーソナリティー)
ありがとうございます。早速ですが、「小樽市の介護人材確保の取り組み」としてどのようなことを行うのかお聞きするのですが、はじめに、小樽市は高齢者が多いまちであることは知ってはいるのですが、高齢化率など今の状況を教えていただけますか。

(渋間)
はい。日本全体でも人口が減少しており、65歳以上の人口は年々増加していることはご存知だと思います。その中でも小樽市は65歳以上の方が占める割合、いわゆる高齢化率は令和7年2月末の時点で41.8%になっており、道内の人口10万人以上の市の中ではもっとも高い割合となっています。加えて、いわゆる団塊ジュニア世代、1971年から1974年生まれの方が65歳以上となる、令和22年2040年には、働く世代の人口の減少が加速する一方で、介護のニーズの高くなる85歳以上人口の増加が見込まれており、このことは、介護が必要な高齢者は多くいるが、介護を担う人材が不足するということを意味しています。

(FMおたるパーソナリティー)
今後、介護を担う方が不足していくということは分かりましたが、今の小樽市の介護人材は足りているのでしょうか。

(渋間)
現在、小樽市でも介護人材が不足していることが分かっています。昨年7月に、市内の介護事業所向けに、介護人材の不足に関する調査を行ったところ、約5割の事業所で人材が不足しているとの回答があり、特に不足している職種としては、高齢者の方の生活のお世話を行う介護職員さんが最も多く、次に介護サービスのマネジメントを行うケアマネジャーさんが不足している事業所が多くありました。介護の事業所は介護保険法により人員基準があり、その基準を満たしていることが事業所を運営する大前提となっていますが、この基準は、本当に最低限の運営を行う人数が定められているため、働く方が病気になりお休みしたり、有給休暇を取ったりするためには、国が定める基準にプラスして人員を配置する必要があるわけですが、このプラスの人員をどれだけ配置できるかで働き方の余裕が生まれ、働きやすい職場になるかどうかに差が出てきます。当然、人員に余裕がない事業所では、お休みが取れなかったり、介護の質を高めるための研修を受ける機会が少なかったりして、働くモチベーションが下がり、結果的に離職につながってしまい、更なる人員不足になり職場が疲弊するというお話も、たびたび介護の現場からお聞きしています。

(FMおたるパーソナリティー)
介護人材不足の現状をお聞きして、今もおよそ半分の介護事業所で人材が不足しているのに、我々現役世代が介護のお世話になる頃には、更に介護の担い手不足が深刻化するわけで、高齢者の方が安心して小樽市に住み続けるためには、生活を支える介護人材をどう確保するかが重要になってくると思いますが、小樽市として、介護人材を確保するためにどのような取り組みを行うのかお聞かせいただけますか。

(渋間)
はい。3月17日の放送で、人口対策の第2の柱「しごと」の中でも市長からお伝えしていました、介護に携わる人材の確保のための新しい取り組み3つについてお伝えします。まず1つ目は、介護の資格を取るために必要な研修を受講した際にかかった費用について、市が助成を行う取り組みを行います。介護職員については、仕事の内容により資格が必要な場合があり、必要な資格を取るための研修を受講し個人が支払った費用について、2分の1相当を市が助成します。また、ケアマネジャーの資格を新たにとる方についても、実務に就く前に必ず受講すべき研修の費用について、2分の1相当を市が助成します。介護の資格取得のチャンスですので、これから、介護に携わる仕事に就く方や既に働かれている方でキャリアップをしたい方など、市の助成の取り組みを活用して、小樽市内の事業所で介護人材として、ぜひ活躍していただきたいと考えています。5月から助成金申請の受け付けが始まりますので、詳しくは、市ホームページと広報おたる5月号をご覧ください。

(FMおたるパーソナリティー)
研修費用の負担が減るとなりますと、今働いている方がもう少し上の資格を目指したいとか、介護の仕事を始めてみたい方とかの一歩を踏み出す後押しになりそうですよね。

(渋間)
ところで、村岡さんは、介護の仕事にどのようなイメージをお持ちでしょうか。

(FMおたるパーソナリティー)
やはり介護の仕事というと、キツくて、厳しい、あとは休みがないとか、ちょっとネガティブなイメージもありますが、一方で、社会には必要な仕事であるとか、やりがいのある仕事であるというイメージもありますね。

(渋間)
去年市が行った、市内の中学生に対する「介護の仕事のイメージに関するアンケート調査」の中でも、介護の仕事は大変というネガティブなイメージを持っている生徒さんが多い一方、そもそもどのような仕事かよく知らないという生徒さんも大変多くいらっしゃいました。アンケート調査から「よく分からないが大変そう」というイメージをもっていることが分かったため、2つ目として、介護の仕事の魅力や紹介を積極的に発信する、未来に向けた介護人材確保の取り組みを行います。現役の介護職員さんが、市内の中学校や高校に出前講座という形で出向き、介護の仕事の内容とやりがい、魅力について分かりやすくお伝えすることと、車いす体験なども行い、介護の仕事に関心を持ってもらえるよう工夫を凝らした内容でお伝えできたらと考えています。また、主婦や高齢者の方などを対象にした、介護のお仕事就職セミナーを開催し、介護人材の掘り起こしにも取り組みます。介護の仕事については、確かに大変な側面もありますが、一方、やりがいを持って、いきいきと働いている方も多くいらっしゃいますので、出前講座や就職セミナーなどを通じてそのような様子をお伝えすることで、介護の仕事の紹介と魅力発信につながるのではないかと考えています。

(FMおたるパーソナリティー)
よくわからないが、大変そうというイメージが先行しているようですが、この介護の仕事の魅力について積極的に発信することで、未来の介護人材の確保につなげるということですから、若い世代の方たちにまずは関心を持ってもらうことが大切ですよね。

(渋間)
はい。加えて、今の介護の現場では、外国人介護人材に期待が寄せられています。市内の介護事業所でも外国人介護人材を雇用するところが増えており、これからも増えていくのではないかと思っています。外国人介護人材への支援が3つ目の取り組みになっています。

(FMおたるパーソナリティー)
小樽市でもすでに、介護の現場で外国人介護人材の方たちが働き手として活躍されているんですね。外国人介護人材について、どのような方たちが実際に働いていらっしゃるのかと、支援の内容を教えていただけますか。

(渋間)
はい。去年、市内の介護事業所に行ったアンケート調査によりますと、外国人介護人材は市内10事業所20名が雇用されていましたが、現在はもう少し増えていると思います。主な働き先では、認知症対応型共同生活介護、いわゆるグループホームが最も多く、国別ではインドネシアが最も多くなっていました。雇用している事業所からは、日本語での日常会話は問題なく、介護の現場においても、高齢者と日本人スタッフからも働きぶりは好評であるとの話がありました。去年、市の主催で外国人介護人材の皆様を対象とした交流会を始めて開催しました。約20名の方が参加し、自己紹介から始まり、仕事のこと、休みの過ごし方、日本に来ての困りごとなどの話題で大いに盛り上がっていました。その中でなぜ、小樽市に来たのかについての話題になった際には、「アジア圏で人気の映画のロケ地であり、有名な観光地である小樽に魅力を感じて働き先として選んだ、これからも小樽で生活を続けたい」という方が非常に多くいらっしゃり、とてもうれしく感じました。一方、事業所からは、せっかく雇用しても生活環境の違いや地域での孤立により離職するケースも少なくないという話もあったことから、介護職員としての介護の質の向上を目指しつつ、参加者同士が楽しく交流できる交流会などを企画し、小樽に来て良かった、これからも働き続けようと思ってもらえるような定着支援の取り組みを行っていきたいと考えています。

(FMおたるパーソナリティー)
外国人介護人材の皆さんが、小樽を選んで来てくれているというのはうれしいですよね。長く小樽で働いて介護人材として成長していってほしいなと思いますが、介護人材確保の取り組みでは、1つ目として、介護の資格取得に関する研修会の受講費用の助成、未来の介護人材の確保として介護の仕事の魅力発信、3つ目として外国人介護人材の交流会などによる定着支援についてお聞きしてきました。最後に、迫市長から一言お願いできますでしょうか。

(市長)
今担当からもお話しがありましたが、2040年に向けまして、介護サービスの需要は一層高まることが見込まれておりまして、介護の現場においては、安定的なサービスの提供とケアの質の確保をすることが重要だと思っています。そのため、現在、介護人材として働いていらっしゃる方がこのまま働き続けられること、それから新たに介護の仕事に就く方を増やしていくこと、この取り組みを両輪で行うことが必要と考えています。加えて、小樽を選んで介護の仕事に就いていただいた外国人介護人材の皆様にも、長く小樽市で働いていただけるような取り組みも行いながら、高齢者の皆様が安心して住み続けられるまち小樽をつくっていきたいと考えています。

(FMおたるパーソナリティー)
今日は、迫市長、そして、小樽市福祉保険部福祉総合相談室の渋間さんにお話を伺いました。迫市長、渋間さん、どうもありがとうございました。

(市長、渋間)
ありがとうございました。

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