公開日 2020年10月10日
更新日 2021年03月22日
カンピロバクター食中毒は、日本で発生している細菌性食中毒の中で、近年、発生件数が最も多く、年間300件、患者数2,000人程度で推移しています。カンピロバクター食中毒について正しい知識を身に付け、食中毒を予防しましょう。
令和2年10月、札幌市内において立て続けに5件のカンピロバクター食中毒が発生しました!
カンピロバクター属菌の特徴
- カンピロバクターは、鶏・牛・豚などの家きんや家畜をはじめ、ペットや野生動物など多くの動物が保菌しています。
- 特に、鶏肉や内臓から高頻度で検出されています。
- 10℃以下の低温でも長時間生存します。
- 乾燥に弱く、通常の加熱調理で死滅するなどの特性があります。
- 数百個程度と比較的少ない菌量でもヒトへの感染が成立することが知られています。
潜伏期間
- 1日〜7日(平均2〜5日)
主な症状
- 腹痛、下痢(水様、まれに血便)、発熱、頭痛、倦怠感、嘔気などが主症状です。
- 下痢症状がなく、発熱や腹痛のみを呈する場合もあります。
- 通常は1週間程で治癒します。
- 死亡例や重篤例はまれですが、乳幼児・高齢者などの抵抗力の弱い方では重症化する危険性があります。
- 感染した数週間後に、手足の麻痺や顔面神経麻痺、呼吸困難などを起こす「ギラン・バレー症候群」を発症する場合があることが指摘されています。
主な原因食品
- 鶏レバーやささみなどの刺身、鶏肉のタタキ、鶏わさなどの半生製品、加熱不足の鶏肉などが原因食品として強く疑われています。
- 牛レバーの生食が原因と考えられる食中毒事例も報告されています(牛レバーを生食用として販売・提供することは禁止されています。)。
- 調理中の取扱い不備により、生肉などから二次汚染を受けた食品が食中毒の原因となることもあります。
外食時にも要注意
!!「新鮮だから生食できる」ではありません!!
- 国の研究事業では、市販の鶏肉からカンピロバクターが20~100%の割合で見つかっています。
- 加熱不十分な鶏肉(鶏肉の寿司)を提供して、500名を超える患者が発生した大規模な食中毒事例も報告されています。
鶏肉は十分加熱したものを選んで食べましょう。
予防のポイント
- 生や十分に加熱されていない鶏肉を食べないよう、食べさせないようにしましょう。
- 食肉は中心部まで十分加熱(中心温度75℃以上で1分間以上加熱)してから食べましょう。
- 食肉を手で触った後は、手洗いをしっかり行い、手を洗浄消毒しましょう。
- 食肉に触れた調理器具は、洗浄消毒をしっかり行いましょう。
- 食肉は、他の食品や調理済みの食品と区分して別々に調理、保管しましょう。
参考リンク
お問い合わせ
保健所 生活衛生課
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