公開日 2020年10月10日
更新日 2025年03月06日
腸管出血性大腸菌による食中毒が発生しています
腸管出血性大腸菌って?
- 大腸菌は、家畜や人の腸管内にも存在します。ほとんどのものは下痢の原因になることはありませんが、このうちいくつかのものは、人に下痢などを起こすことがあり、病原大腸菌と呼ばれています。
- 腸管出血性大腸菌は毒素を産生し、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)を起こす病原大腸菌です。
- 腸管出血性大腸菌のうち、近年、食中毒の原因となっているものは、O157が多くを占めますが、このほかにO26、O111、O121などがあります。
- 菌に汚染された飲食物や患者の便中に排出された菌が、直接又は間接的に口から入ることにより感染します。
- 感染力が強く、少ない菌量で発症します。
症状は?
- 全く症状のないものから軽い腹痛や下痢のみで終わるもの、さらには頻回の水様便、激しい腹痛、著しい血便とともに重篤な合併症を起こし、時には死に至るものまで様々です。
- 多くの場合は、おおよそ3~5日の潜伏期をおいて頻回の水様便で発病します。
- 特に、小児や老人では、溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症(けいれんや意識障害)などの重症合併症を引き起こしやすいので注意が必要です。
予防方法は?
- 腸管出血性大腸菌は加熱により死滅します。したがって、腸管出血性大腸菌の食中毒を予防するためには、生肉を使った肉料理を避けることや、肉の中心部まで十分に加熱することが重要です。
- 飲食店などで食べるときには、生肉や肉を生焼けで食べる料理がメニューにあっても、なるべく避けたほうが安全です。また、焼肉やバーベキュー等、自分で肉を焼きながら食べる場合も、十分加熱し、生焼けのまま食べないようにしましょう。
- 特に、若齢者、高齢者、抵抗力が弱い方は、重症化することがありますので、生肉や加熱不十分な肉料理を食べないようにしてください。
- 野菜が原因とされる例も報告されています。したがって、次のとおり野菜の衛生管理にも十分注意しましょう。
- 野菜は新鮮なものを購入し、冷蔵庫で保管するなど保存に気をつける。
- ブロッコリーやカリフラワーなどの形が複雑なものは、熱湯で湯がく。
- レタスなどの葉菜類は、一枚ずつはがして流水で十分に洗う。
- きゅうりやトマトはよく洗う。りんごなどの果実もよく洗い、皮をむいて食べる。
- 食品用の洗浄剤や次亜塩素酸ナトリウムなどの殺菌剤を使ったり、加熱することにより殺菌効果はより高まります。
焼き肉店で腸管出血性大腸菌O157食中毒が発生しています
平成31年2月に同一系列の焼き肉店で腸管出血性大腸菌O157食中毒が発生しました。
- 焼き肉店など、自ら調理して食べる場合は、中心部までしっかり加熱しましょう。
- 生肉などを掴む箸やトングは専用のものを使い、食べるときに使う箸と使い分けましょう。
関連情報
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