公開日 2020年10月11日
更新日 2023年12月28日
「カシワマイマイ」は「マイマイガ」の仲間で生態はほとんど変わりません。成虫は人体に特に害を及ぼすことはありませんが、幼虫は糸を出し風に乗って拡散することがあります。ふ化したばかりの小さな幼虫に触ると皮膚の弱い人が赤く腫れたりかゆみを伴うことがまれにあるようです。成虫は家屋の外壁などに卵を産み付けます。春には卵がふ化し、幼虫が発生するので注意が必要です。
幼虫(毛虫)の対処方法
幼虫の駆除方法は、ふ化してから体長10ミリメートル以下の幼虫時は市販されている殺虫剤を使用します。それ以上になると殺虫剤が効きにくくなるので、成虫が卵を産み付けた家屋の外壁等を観察し、早期に発見して殺虫剤で駆除します。大きくなった幼虫を捕獲する場合はビニール手袋をするか火箸などを利用します。水と洗剤の入ったバケツなどに捕まえた幼虫を入れ処分します。集めた卵塊や幼虫は土に埋めるか、袋にまとめて燃えるゴミとして処理します。家屋の壁に上がられないようにするには、粉剤(粉状の殺虫剤)を壁際に沿って帯状に散布します。
カシワマイマイ(幼虫)マイマイガ(幼虫)
成虫(ガ)の対処方法
成虫に殺虫剤を散布しても効果は期待できません。成虫を照明などで誘引させないことが第一の対策です。「カシワマイマイ」「マイマイガ」の成虫は、水銀灯の照明や白っぽい外壁を好み、その付近に卵を産み付けます。消灯は効果的ですが、防犯面を十分考慮した上で実施して下さい。照明を誘虫性の低い光源(ナトリウム灯やLED灯など)に交換する方法もあります。
カシワマイマイ(成虫)マイマイガ(成虫)
卵(卵塊)の対処方法
「カシワマイマイ」の卵は薄黄色で白い体液で固められています。「マイマイガ」の卵は毛布をかぶせたように褐色の細毛で覆われています。どちらも成虫同様に殺虫剤の効果は期待できません。壁を傷付けないようにあまり硬くない先が平らなものでこまめに剥がして卵塊を取り除きます。壁以外にも窓の溝や建物の基礎など見えにくいところにも生みつけますので、確認するときには注意が必要です。「マイマイガ」「カシワマイマイ」は成虫になると駆除が困難なので、卵や小さい幼虫の時期に駆除することが発生を防ぐ有効な手段となります。
カシワマイマイ(卵塊)マイマイガ(卵塊)