小樽の街並みを象徴する建築"木骨石造(もっこつせきぞう)"

公開日 2020年10月16日

更新日 2021年03月05日

 小樽の街では石造りの建物をよく目にしますが、その多くが「木骨石造」という構造です。木骨石造は、外部からは純粋に石だけを積み重ねて造られているように見えますが、内部を見ると木材の柱や梁の骨組があります。外壁には、厚さ15センチメートル程度の軟石を使用し、ホチキスの針のような形の金物「かすがい」で柱などに固定します。

 小樽では明治20(1887)年頃から木骨石造の建物が建てられるようになり、明治37(1904)年の稲穂町の大火をきっかけに、市街地では木造から防火性の高い木骨石造への転換が進みました。

 木骨石造は、高い防火性のほか夏は涼しく冬は暖かいという特性から物資を保管する倉庫にも適し、また、外壁材となる軟石が小樽の奥沢や天狗山、近郊の札幌でも採れたことや、木造の技術を利用して工期の短縮が図られ経費も軽減できることが、商業都市として急速に発展していた小樽に定着した理由と考えられます。

 大正中期以降は、モルタル塗りやタイル張りの建物が出現し、また鉄筋コンクリート造の建物も建築され始め、木骨石造の建物は次第に建てられなくなりました。市指定歴史的建造物である「旧小樽倉庫」をはじめ、現存している木骨石造の建物は様々な用途で活用され、今では運河とともに小樽らしい景観を創り、大切な観光資源にもなっています。

 

小樽の街並みを象徴する建築"木骨石造"

「旧小樽倉庫」の外観

「旧小樽倉庫」の外観

 明治時代に建築された木骨石造の営業用倉庫。現在は運河プラザや市総合博物館運河館などに活用されています。

「旧小樽倉庫」の内観(運河プラザ)

「旧小樽倉庫」の内観(運河プラザ)

 運河プラザは観光案内所や物産店、休憩所として親しまれています。内部からは木材の柱や梁などの構造を見ることができます。

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