公開日 2020年10月16日
更新日 2021年03月05日
小樽運河沿いに、小樽を代表する倉庫建築のひとつである「旧小樽倉庫」が建っています。この旧小樽倉庫の屋根の上には、ひときわ目を引く「鯱(しゃちほこ)」が、全部で8つ掲げられています。
鯱は、姿かたちは魚のように見えますが、頭は虎に似た想像上の動物です。火災や災難などから建物を守るという意味合いがあり、その建物の守り神として屋根の棟の両端に掲げられました。また、城郭の飾りとしての役目も合わせ持ち、日本では室町時代から掲げられたと言われています。
小樽市内には、鯱が取り付けられている歴史的建造物がいくつかありますが、旧小樽倉庫のように倉庫建築に取り付けられたものとしては、全国でも珍しい事例です。
まだ運河がつくられていなかった当時、煉瓦造の建物を中心に左右対称に展開した旧小樽倉庫の姿は、屋根に掲げられた鯱がシンボルとなり、その存在を海に向かってアピールしていたことでしょう。
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