公開日 2020年10月16日
更新日 2025年07月31日
エボラ出血熱とは
エボラ出血熱はエボラウイルスを病原体とする感染症で、主な感染経路は接触感染です。致死率が高く、血液や体液との接触によるヒトからヒトへの感染により地域的な流行を引き起こすことがあります。
原因と感染経路
【原因】エボラウイルス。潜伏期間2-21日
【感染経路】エボラウイルスに感染した動物(1)や感染した人の体液(2)に、傷口や粘膜が直接接触したり、感染している体液等に汚染された物質(シーツ、衣類、医療器具、患者が使用した生活用品など)に触れたりすることで感染します。
(1)コウモリ、霊長類など(オオコウモリ、チンパンジー、ゴリラ、サル、レイヨウ、ヤマアラシなど)
(2)血液、分泌物、吐物、排泄物など
症状と治療
38度以上の高熱、頭痛、筋肉痛、のどの痛みなどの風邪様の症状で始まります。続いて、嘔吐、下痢や内臓機能の低下がみられ、さらに進行すると身体のいろいろな部分から出血し、死に至ります。致死率が非常に高い病気です。特別な治療法はありません。症状を軽くするための補液と対症療法を行い、生存の確率を高めるための治療を行います。早期に安静を保つことが有効であり、早期発見が重要と考えられています。
予防と対策
・感染が疑われる人や死亡した人との接触、流行地域での葬儀への参列、医療機関の受診などは可能な限り避けましょう。
・動物の死体に近づくこと、触ることは避けましょう。
・加熱処理の信頼できない野生動物の肉(Bushmeat、ジビエ肉)を食べることはエボラウイルス以外の病原体に感染する可能性もあり、極めて危険なため、やめましょう。
・アルコールなどの消毒薬だけでなく、流水と石けんによる洗浄も感染予防に効果があります。
関連リンク
医療機関の皆様へ
エボラ出血熱は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)の1類感染症です。エボラ出血熱患者を診断した場合には、直ちに「感染症サーベイランスシステム」より届出及び最寄りの保健所へ御連絡をお願いします。届出基準及び届出票については、下記を御覧ください。