公開日 2020年10月17日
更新日 2025年07月15日
RSウイルス感染症とは
RSウイルスの感染による急性の呼吸器感染症で、乳幼児に多い感染症です。RSウイルスは年齢を問わず何度も感染を繰り返しますが、初回感染時には、より重症化しやすいといわれており、特に生後6ヶ月以内に感染した場合には、細気管支炎や肺炎など重症化することがあります。生後1歳までに50%以上が、2歳までにほぼ100%の乳幼児が少なくとも一度は感染する、とされています。
RSウイルスの流行状況については、小樽市ホームページ「市内の感染症発生状況について(感染症発生動向調査)」を御覧ください。
感染経路と予防法
【潜伏期】2~8日
【症状】発熱、鼻汁、咳などの上気道炎症状が数日続きその後、場合によっては、気管支炎や肺炎などの下気道症状が出てきます。初めて感染した乳幼児の約7割は軽症で数日のうちに軽快しますが、約3割では咳が悪化し、喘鳴(ゼーゼーと呼吸しにくくなること)や呼吸困難、さらに気管支炎の症状が増加します。重篤な合併症として注意すべきものには、1歳以下では中耳炎の合併症がよくみられる他、無呼吸発作、急性脳症等があります。
一般的には、風邪の様な症状のみで重症となることは少ないとされていますが、慢性呼吸器疾患等の基礎疾患のある高齢者や免疫不全者では、重症化するリスクがあることが知られており、注意が必要です。
【感染経路】 飛沫感染、接触感染
【治療】 基本的には、症状に応じた治療(対症療法)を行います。重症化した場合には、酸素投与、点滴、呼吸管理などを行います。
【予防と対策】
1.日常的に触れるおもちゃ、手すりなどはこまめにアルコールや塩素系の消毒剤などで消毒しましょう。
2.流水・石鹸による手洗い、またはアルコール製剤による手指衛生を行いましょう。
3.鼻汁、咳などの呼吸器症状がある場合はマスクが着用できる年齢の子どもや大人はマスクを使用しましょう。