公開日 2020年10月18日
更新日 2025年05月13日
熱中症とは
高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。
屋外だけではなく、室内で何もしていないときでも発症し、救急搬送されたり、場合によっては、死亡することもあります。
熱中症について、正しい知識を身につけ、体調の変化に気をつけるとともに、周囲にも気を配り、熱中症による健康被害を防ぎましょう。
どんなときになりやすいの?
環境
- 気温が高い
- 湿度が高い
- 風が弱い
- 急に暑くなった
からだ
- 暑さに慣れていない人
- 幼児や高齢者
- 肥満の人
- 持病があったり、体調不良の人
小樽市における熱中症(疑い)による救急搬送状況
小樽市消防本部によると、令和6年には76名の方が熱中症で救急搬送されました。
救急搬送された方のうち、全体の約7割が高齢者の方であり、全体の約8割が屋内で発生しています。
予防法は?
熱中症予防には、「水分補給」と「暑さを避けること」が大切です。
- 暑さを避けましょう
部屋の直射日光を防ぐ、風通しをよくする、扇風機やエアコンを使用し、室内の温度・湿度を調整する
外出時は日陰を選んで歩く、日傘や帽子を利用する
- 服装を工夫しましょう
通気性、吸湿性、速乾性のよいものを選ぶ
- 水分と適度な塩分をこまめに補給しましょう
のどが渇く前に、こまめに水分補給をする
激しい運動や作業を行った時、多くの汗をかいた時は塩分も補給する
- 睡眠不足や発熱・下痢による脱水によって熱中症になりやすいので注意しましょう
- 少しでも体調に異変を感じたら、涼しい場所に移動しましょう
- 暑さに備えた身体づくりをしましょう
暑くなり初めの時期から適度に運動を心掛け、体が暑さになれるようにしましょう。
※ただし、その際には水分補給を忘れずに、無理のない範囲で行いましょう。
熱中症に関する注意喚起情報
環境省では、気温だけではなく、湿度や日差しの違いにも考慮した熱中症予防につながる指標である「暑さ指数」の予測値を公表しています。
熱中症の危険性が極めて高くなると予測された際には、令和3年4月から「熱中症警戒アラート」という仕組みが運用されています。
(「気候変動適応法及び独立行政法人環境再生保全機構法の一部を改正する法律」により、「熱中症警戒情報」として法に位置付けられましたが、一般名称は引き続き「熱中症警戒アラート」と呼ばれています。)
さらに、令和6年4月には昨今の暑さ事情を踏まえた「気候変動適応法及び独立行政法人環境再生保全機構法の一部を改正する法律」が施行され、より深刻な健康被害が発生し得る場合に備え、一段階上の「熱中症特別警戒情報(一般名称「熱中症特別警戒アラート」)」が創設されました。
暑さ指数とは
熱中症を予防することを目的として、1954年にアメリカで提案された指標です。単位は、気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。暑さ指数(WBGT)は、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい「湿度」「日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境」「気温」の3つを取り入れた指標です。
「熱中症警戒情報(熱中症警戒アラート)」について
アラートの発表には、熱中症との相関が高い「暑さ指数」が用いられ、暑さ指数の値が33以上と予測された場合、気象庁の府県予報区等を単位として発表されるものです。令和5年度には初めて、石狩・空知・後志管内においても発表されました。
発表時の熱中症予防行動
- 不要不急の外出を避け、昼夜を問わずエアコン等を使用する。
- 高齢者、子ども、障がい者等に対して、周囲の方々から声かけをする。
- 身の回りの暑さ指数を確認し、行動の目安にする。
- のどが渇く前にこまめに水分補給するなど、普段以上に熱中症予防を実践する。
「熱中症特別警戒情報(熱中症特別警戒アラート)」について
熱中症特別警戒アラートは、気温が著しく高くなることにより、重大な健康被害が生じる恐れがある場合に、環境大臣が発表します。
発表される基準は、北海道内の暑さ指数情報提供地点の全てにおいて、翌日の最高暑さ指数が35に達する場合です。これは、過去に例のない危険な暑さといわれています。
発表時の熱中症予防行動としては、基本的に熱中症警戒アラート発表時と同様ですが、普段心がけている熱中症予防行動と同様の対応では不十分な可能性もありますので、自分と周りの方の命を守るために、より気を引き締めた準備や対応が必要です。
環境省熱中症予防情報サイト
最新の「暑さ指数」予測値及び「熱中症警戒アラート」等の発表状況については、下記バナーをクリックし、環境省のホームページにてご確認ください。
「暑さ指数」、「熱中症警戒アラート」等については、下表のとおりメール配信サービスがありますので、ぜひ、熱中症予防にご活用ください。
情報を把握する方法 | 配信される情報 | 配信のタイミング |
---|---|---|
(環境省のサイトへ移動します) |
暑さ指数が33以上となる予報 暑さ指数が35以上となる予報 |
1日2回、当日の情報を7時頃、翌日の情報を17時頃に配信 1日1回、翌日の情報を14時頃に配信 |
(環境省のサイトへ移動します) |
予測値:設定した暑さ指数を超える予報 実況値:設定した暑さ指数を超えた場合 |
1日で最初に超えた1回のみ、1時間おきに超えるたびから選択可能 |
(環境省のサイトへ移動します) |
設定した暑さ指数を超えた場合 |
環境省・気象庁から発表されるデータ(1日2回、前日17時頃、当日5時頃)に基づき、 夕方18時頃、朝7時頃に配信 |
なお、気象情報や地震等の災害に係る災害関連情報等を伝達する小樽市登録制メールにて、「各アラート発表時」及び「環境省熱中症予防情報サイトの2日後における予測値が33以上」である場合に、熱中症関連情報としてメールを配信します。配信を希望される方は、下記のリンクから登録をお願いします。
熱中症警戒アラート発表履歴
環境省より、「石狩・空知・後志」に熱中症警戒アラートが発表された履歴は、以下のとおりです。
令和6年度
該当なし
令和5年度
8月23日(水)、8月24日(木)、8月25日(金)、8月26日(土)
熱中症の症状と重症度
熱中症にかかると下記のような症状が出現します。
分類 | 症状 | 重症度 | 対応 |
1度 (軽度) |
めまい、立ちくらみ、生あくび、大量の発汗 筋肉痛、筋肉の硬直(こむら返り) ※「立ちくらみ」・・・脳への血流が瞬間的に不十分になったことを示す。 ※「こむら返り」・・・発汗に伴う塩分(ナトリウム)の欠乏で生じる。熱けいれんと呼ぶこともある。 |
軽 重 |
通常は現場で対応可能。(冷所での安静、体表冷却、経口的に水分とナトリウムの補給) |
2度 (中等度) |
頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感、集中力や判断力の低下 |
医療機関への受診が必要 | |
3度 (重症) |
意識障害、けいれん、手足の運動障害 肝機能障害、腎機能障害、高体温 |
入院して治療が必要 |
熱中症が疑われるときの処置は?
厚生労働省:熱中症予防のための情報・資料サイト(外部サイト)
※意識がない、反応がおかしい、自分で水を飲めない、症状が良くならないなどの場合は、直ちに救急車を要請しましょう!
注意してほしいこと
- 暑さの感じ方は、人によって違います。
体調や暑さに対する慣れなどによって、暑さの感じ方は異なります。
自分の体調の変化に気をつけて予防を心がけましょう。
- 高齢者は時に注意が必要です。
温度に対する感覚が弱くなるため、のどが渇かなくても水分補給しましょう。
※起床後や入浴前後には、まず水分・塩分補給をしましょう。(目安は、1日あたり1.2リットル)
暑さを感じなくても室内の温度調整をするなど心がけましょう。
- 節電を意識するあまり、熱中症予防を忘れないようにご注意ください。
気温や湿度の高い日には、決して無理な節電はせず、適度に扇風機やエアコンを使用しましょう。
熱中症について、さらに詳しく知りたい方は
熱中症情報に関する関連ホームページへのリンク