公開日 2020年10月18日
更新日 2023年12月25日
熱中症とは
高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。
屋外だけではなく、室内で何もしていないときでも発症し、救急搬送されたり、場合によっては、死亡することもあります。
熱中症について、正しい知識を身につけ、体調の変化に気をつけるとともに、周囲にも気を配り、熱中症による健康被害を防ぎましょう。
どんなときになりやすいの?
環境
- 気温が高い
- 湿度が高い
- 風が弱い
- 急に暑くなった
からだ
- 暑さに慣れていない人
- 幼児や高齢者
- 肥満の人
- 持病があったり、体調不良の人
小樽市における熱中症(疑い)による救急搬送状況
小樽市消防本部によると、令和4年には38名の方が熱中症で救急搬送されました。
救急搬送された方のうち、約半数の方が入院が必要な状況となっています。
また、全体の約8割の方は高齢者の方です。
予防法は?
熱中症予防には、「水分補給」と「暑さを避けること」が大切です。
- 暑さを避けましょう
室内の温度・湿度をこまめに確認する、日陰を選んで歩く、日傘や帽子を利用する、
部屋の直射日光を防ぐ、風通しをよくするなど
- 服装を工夫しましょう
通気性、吸湿性、速乾性のよいものなど
- 水分と適度な塩分をこまめに補給しましょう
のどが渇く前に、こまめに水分補給をする、
激しい運動や作業を行った時、多くの汗をかいた時は塩分も補給する
- 睡眠不足や発熱・下痢による脱水によって熱中症になりやすいので注意しましょう
- 少しでも体調に異変を感じたら、涼しい場所に移動しましょう
- 暑さに備えた身体づくりをしましょう
暑くなり初めの時期から適度に運動を心掛け、体が暑さになれるようにする。
※ただし、その際には水分補給を忘れずに、無理のない範囲で行いましょう。
熱中症に関する注意喚起情報
環境省では、気温だけではなく、湿度や日差しの違いにも考慮した熱中症予防につながる指標である
「暑さ指数」の予測値を公表しています。
熱中症の危険性が極めて高くなると予測された際には、令和3年4月から「熱中症警戒アラート」という
仕組みが運用されています。
暑さ指数とは
熱中症を予防することを目的として、1954年にアメリカで提案された指標です。単位は、気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。暑さ指数(WBGT)は、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい「湿度」「日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境」「気温」の3つを取り入れた指標です。
「熱中症警戒アラート」の内容と発表時の予防行動
アラートの発表には、熱中症との相関が高い「暑さ指数」が用いられ、
暑さ指数の値が33以上と予測された場合、気象庁の府県予報区等を単位として発表されます。
発表時の熱中症予防行動
- 不要不急の外出を避け、昼夜を問わずエアコン等を使用する。
- 高齢者、子ども、障がい者等に対して、周囲の方々から声かけをする。
- 身の回りの暑さ指数を確認し、行動の目安にする。
- のどが渇く前にこまめに水分補給するなど、普段以上に熱中症予防を実践する。
環境省熱中症予防情報サイト
最新の「暑さ指数」予測値及び「熱中症警戒アラート」の発表状況については、
下記バナーをクリックし、環境省のホームページにてご確認ください。
「暑さ指数」、「熱中症警戒アラート」については、下表のとおりメール配信サービスがありますので、
ぜひ、熱中症予防にご活用ください。
情報を把握する方法 | 配信される情報 | 配信のタイミング |
---|---|---|
(環境省のサイトへ移動します) |
暑さ指数が33以上となる予報 | 1日2回、当日の情報を7時頃、翌日の情報を17時頃に配信 |
(環境省のサイトへ移動します) |
予測値:設定した暑さ指数を超える予報 (当日・翌日・翌々日3日分の暑さ指数の予測値を配信) 実況値:設定した暑さ指数の超過 |
予測値:1日1回、6~20時の間で配信時間を指定可能 実況値:1時間に1回、1日1回から選択可能 |
(環境省のサイトへ移動します) |
設定した暑さ指数を超えた場合 |
環境省・気象庁から発表されるデータ(1日2回、前日17時頃、当日5時頃)に基づき、 当日の分は夕方18時頃、朝7時頃に配信 |
熱中症警戒アラート発表履歴
環境省より、「石狩・空知・後志」に熱中症警戒アラートが発表された履歴は、以下のとおりです。
セル |
---|
熱中症警戒アラート発表日 |
令和5年8月23日(水) |
令和5年8月24日(木) |
令和5年8月25日(金) |
令和5年8月26日(土) |
熱中症の症状と重症度
熱中症にかかると下記のような症状が出現します。
分類 | 症状 | 重症度 | 対応 |
1度 (軽度) |
めまい、立ちくらみ、生あくび、大量の発汗 筋肉痛、筋肉の硬直(こむら返り) ※「立ちくらみ」・・・脳への血流が瞬間的に不十分になったことを示す。 ※「こむら返り」・・・発汗に伴う塩分(ナトリウム)の欠乏で生じる。熱けいれんと呼ぶこともある。 |
軽 重 |
通常は現場で対応可能。(冷所での安静、体表冷却、経口的に水分とナトリウムの補給) |
2度 (中等度) |
頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感、集中力や判断力の低下 |
医療機関への受診が必要 | |
3度 (重症) |
意識障害、けいれん、手足の運動障害 肝機能障害、腎機能障害、高体温 |
入院して治療が必要 |
熱中症が疑われるときの処置は?
厚生労働省:熱中症予防のための情報・資料サイト(外部サイト)
※意識がない、反応がおかしい、自分で水を飲めない、症状が良くならないなどの場合は、直ちに救急車を要請しましょう!
注意してほしいこと
- 暑さの感じ方は、人によって違います。
体調や暑さに対する慣れなどによって、暑さの感じ方は異なります。
自分の体調の変化に気をつけて予防を心がけましょう。
- 高齢者は時に注意が必要です。
温度に対する感覚が弱くなるため、のどが渇かなくても水分補給しましょう。
※起床後や入浴前後には、まず水分・塩分補給をしましょう。(目安は、1日あたり1.2リットル)
暑さを感じなくても室内の温度調整をするなど心がけましょう。
- 節電を意識するあまり、熱中症予防を忘れないようにご注意ください。
気温や湿度の高い日には、決して無理な節電はせず、適度に扇風機やエアコンを使用しましょう。
熱中症について、さらに詳しく知りたい方は
熱中症情報に関する関連ホームページへのリンク