おたる坂まち散歩 荒巻山と十間坂

公開日 2020年10月26日

更新日 2021年01月14日

 おたる坂まち散歩

荒巻山と十間坂

市街地から手宮方面に向かうバスは、荒巻山をう回して進みます。荒巻山は、地主である荒巻家にその名が由来し、明治から小樽の発展にかかわってきました。この荒巻山の手宮側、錦町と石山町のさかいに位置する十間坂は、手宮仲通りから荒巻山に向かって上る坂です。道幅が尺貫法の十間(約18メートル)あることから、その名が付けられました。明治のころ、手宮地域では頻繁に火災が起きたため、延焼を防ぐ防火帯として幅を広くしたものです。防火帯としての名残りでしょうか、坂の下には、火の見やぐらが建てられ、先端部の風見鶏(かざみどり)が、風に吹かれて回っています。
 十間坂を上ると、人が通るのにやっとの狭い道になり、さらに進むと、荒巻山を越えて色内へと出ます。ここは、かつて道路となる予定の道でした。明治38(1905)年、稲穂・色内から荒巻山を開削し手宮へと出る道路を整備する計画が、当時の小樽区議会に、初めて提案されました。しかし、これ以降も、活発な議論が交わされる中、幾度となく審議が重ねられましたが、今もってこの道路は実現に至っていません。
 この道路の計画案にはトンネルを掘るという案もあり、さらには、周辺を整備し、公園を造成する計画もありました。もし、荒巻山に道路やトンネルができていたら、十間坂は坂ではなくなり、周辺の車の流れはもちろん、まちなみも大きく変わっていたことでしょう。

荒巻山と十間坂の地図

協力:小樽史談会

 

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