新しい学校づくりの取り組み 花園小学校

公開日 2020年11月09日

更新日 2021年02月25日

  平成24年4月に量徳小学校と統合した花園小学校における統合に向けた取り組みや統合後の様子などをご紹介します。

 

花園小学校の寺澤校長(※)に話を伺いました

※平成24年当時

花園小学校長

 このたびの学校統合では、統合協議会を中心に学校の教育目標の設定から教育活動に至るまで、子どもたちや保護者、地域の方々の思いや願いをたくさん生かした新しい学校づくりに取り組んできました。

 

 よく「学校統合によりどんな学校をつくろうとしているのか。」と聞かれることがありますが、この取り組みを通して、学校統合は保護者、地域の方々が参画した学校づくりであり、正に「開かれた学校づくり」だと強く感じています。保護者、地域の方々が参画するということは、子どもたちの教育を学校のみに任せることなく、それぞれのできることについて責任を持つということです。実際に、保護者の方々が通学路の安全点検を行い、安全マップを作成していただきました。また、町内会では登校時に交差点に立つなどの交通安全指導の取り組みを始めてくれました。

 

 学校は、保護者、地域の方々に約束した教育活動の結果を報告し改善策を示していかなければなりません。学校、家庭、地域の三者が連携することにより、それぞれ本来の教育機能を発揮し、全体としてバランスのとれた教育が行われるようになると思います。このような取り組みは、市民参画のまちづくりにもつながるのではないかと思っています。

 

 

 今回の学校統合において、まず、第一に取り組む必要があるのは、望ましい人間関係づくりで、これがすべての教育活動の基盤となると考えます。そこで、めざす子ども像にある「やさしい子」に焦点をあて、子どもたち一人一人の力を引き出す基盤づくりを推進するため、重点教育目標として、「互いのよさを認め合い助け合う子どもの育成」を設定しました。一人一人の頑張りを支える仲間がたくさんいるあたたかな学校で、自分の力を伸ばしていってほしいと思います。

 

 新学期がスタートして2カ月余りが過ぎましたが、学校統合による良い変化を感じています。

授業中は、どの教室の子どもたちも真剣に学習していますが、休み時間になると体育館やグラウンドは元気に遊ぶ子どもたちで活気にあふれています。友達が増え、学習面でも遊びの面でもとても良い刺激になっていると思います。また、子どもたちが下校した後の職員室では、先生方が集まり、学年ごとに熱心な打合せが始まります。単学級のときには見られない光景でした。先生方にとっては、教材研究や生活指導など互いに協力し合いながら取り組めるようになりました。

 

 子どもたちに、「学校生活はどうですか?」とたずねると、

「すごく楽しいです。」「友達が増えて楽しくなりました。」「いろいろな人とふれ合えて勉強になります。」と話しています。

 一方で環境の変化に慣れない子も見られますので、子どもたちの内面まで理解できるよう、日常観察はもとより、アンケート調査や面談などきめ細かな取り組みをしているところです。学校統合による新しい出会い、学校規模、教育活動等のよさを十分に生かし、子どもたちが自己の成長を実感できる魅力的な学校を全教職員の協働のもとつくっていきたいと考えています。

 

統合に向けた取り組み

新しい教育目標 

 量徳小学校と花園小学校の保護者へのアンケート結果を基にして、新たな教育目標の設定をしました。

 

「笑顔いっぱい!いのちかがやけ 花園の子」

 

 学校の教育目標は、学校が形成したいと願う子ども像であり、学校で行われるすべての教育活動は、学校の教育目標の実現を目指して行われています。

 

 「笑顔いっぱい」という言葉には、子ども一人一人が、かけがえのない一人の人間として大切にされ、安心して自分の力を発揮し、自己の成長を実感できる子どもの育成を目指すという思いを込めています。そのためには、互いに尊重し合う集団であることが不可欠になります。

 

 「いのちかがやけ」という言葉には、自分を大切にし、他の人も大切にしながら、自分の夢や目標に向かって一つ一つのことに一生懸命取り組むことができる子どもの育成を目指すという思いを込めています。人が、自己の目標の達成に向け努力する姿はかがやいて見えます。子どもたちに一歩前二歩前の目標を示し、出来なかったことができた、わからなかったことがわかったなど自己の成長を実感できるような教育活動を展開していきたいと思っています。

 自己の成長を実感できると、子どもたちは自分に自信がもてるようになり、意欲を持って自ら進んで学ぶ姿が見られるようになります。

 6年間の小学校生活という限られた時間の中で、1年ごとに成長を積み重ね、子どもたちの笑顔いっぱいの学校を目指します。

 

保護者部会の取り組み

 統合協議会では、両校の保護者同士で意見交換する場を設け、通学路の安全点検を行い、安全マップを作成しました。

また新しいPTA組織についても話し合いを行い、規約改正など必要な措置を両校連携して取り組みました。

      安全マップ

        統合協議会の様子             安全マップ

 

教職員部会の取り組み

 教育目標を達成するために、どのような教育課程を編成するかを統合協議会の教職員部会で検討しました。

 量徳小学校、花園小学校で取り組まれているものを生かす観点から検討が進められ、統合を前にした2月に平成24年度に実施される新しい花園小学校の教育について、両校の保護者を対象に説明会が開催されました。

 

   花園小学校・量徳小学校統合協議会での取り組みの詳細はこちらをご覧ください。

  

児童アンケート「4月からの生活をふりかえって」

 児童に対して、アンケート「4月からの生活をふりかえって」 を実施しました。(実施日 平成24年5月11日〜5月18日)

全体的傾向

  • 友達からされた「うれしかったこと」について「ある」と回答した内容の中で、学校統合に関わることでは、新しい友達が増えたこと、新しい友達に遊びに誘われたこと、声をかけてくれたことなどがうれしかったと回答している子が目立ちました。
  • 「こまったこと」や「いやだなと思ったこと」が「あった」と回答した児童については、担任が個別面談をして状況を詳しく聴取しました。
    その結果、指導が必要と判断されたものについては、関係児童に指導し、すべて解決しています。
  • 4月からの学校生活を振り返るなかで、特に学校統合に起因する「こまったこと」や「いやだなと思ったこと」は見られていません。

 

詳細はこちらをご覧ください。

児童アンケート「4月からの生活をふりかえって」[PDF:146KB]

 

保護者アンケート「学校生活状況調査」

 子どもたちの学校生活の状況をよりきめ細かく把握するため、保護者を対象に「学校生活状況調査」を実施しました。

 

詳細はこちらをご覧ください。

保護者アンケート「学校生活状況調査」集計[PDF:328KB]

 

通学路の見守り活動

 4月中は、ふれあいサポーター、花園町会、住ノ江町会、住吉町会、入船町会、金星ハイヤーの皆様に子どもたちの登校の安全のため、早朝より交差点に立っていただきました。

 ありがとうございました。心より感謝申し上げます。

 

     

 

 また、入船町会では5月から毎週月曜日、子どもたちの登校時に入船十字街に8人の方々が立ち、年間を通して子どもたちの安全を見守る取り組みを始めていただいております。

 

参考リンク

 小樽市立花園小学校ホームページ

お問い合わせ

教育委員会教育部 市立学校適正配置
住所:〒047-0034 小樽市緑3丁目4番1号
TEL:0134-32-4111内線7533
FAX:0134-33-6608
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