平成26年度　人事行政の運営等にかかる状況の公表

　平成26年度における小樽市の職員数、給与、勤務条件などの人事に関する状況について、「小樽市人事行政の運営等の状況の公表に関する条例」に基づきお知らせします。

1.職員の任免及び職員数の状況

　職員数の上限は、小樽市職員定数条例で定められていますが、実際の職員数は、【表1】および【表2】のとおりです。

 

【表1】職員数、退職者数および採用者数
（カッコ内の数字は再任用職員数を再掲したものです。※1）

平成26年4月1日現在の 職員数~Ａ	平成26年度中の 退職者数	平成26年4月2日から 平成27年4月1日の採用者数	平成27年4月1日現在の 職員数~Ｂ	Ｂ-Ａ＝
1,747人 (79人)	124人 (33人)	115人 (22人)	1,738人 (68人)	▲9人 (▲11人)

　

【表2】職員数内訳

	合計	内訳
		特別職 ※3	右記以外	病院局	消防	水道局	委員会等 ※4
（定数条例の上限※2）	1,965人	4人	806人	575人	252人	100人	228人
平成26年4月1日	1,747人	4人	759人	507人	250人	77人	150人
平成27年4月1日	1,738人	4人	753人	506人	249人	78人	148人
（参考）増減	▲9人	0人	▲6人	▲1人	▲1人	1人	▲2人

※1 平成20年度から、定年退職者等の再任用を再開しており、退職年金支給の有無によって、「フルタイム勤務再任用」か「短時間勤務再任用」のいずれかの勤務形態となります。

※2 定数条例の数字は平成27年4月1日現在のものです。なお、特別職については小樽市職員定数条例とは別の法律・条例で定められています。

※3 「特別職」とは、市長、副市長、公営企業管理者（水道局長）および病院事業管理者（病院局長）をいいます。

※4 「委員会等」とは、議会、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会のそれぞれの事務局をいいます。

 

2.職員の給与の状況

　給与とは、給料と職員手当を合わせたものをいいます。職員の給与は、「小樽市職員給与条例」等に基づいて支給されており、基本的には国家公務員に準じたものとなっています。しかし、厳しい財政状況の下、職員給与費の抑制を図るため、平成16年度から段階的に給料月額の独自削減を実施し、医師以外の職員について、平成26年度は1.5％から2.5％を削減しました。

　職員給与費の平成26年度一般会計決算額は82億4,395万円で、平成25年度は80億9,287万円でしたので、約1億5,108万円の支出増となっており、平成15年度比では、29.6％の削減となっています。 

　平成26年度の特別職を除く職員一人当たりの年間給与費は、退職手当と共済費（社会保険の事業主負担分に相当するもの）を除くと、551万円(昨年度比6万円増)となります。
　職員の給料月額は、「小樽市職員給与条例」等において給料表が定められています。役職に応じて職務の級が定まり、その級ごとに決められた号俸の中で給料月額が決まります。医師以外の職員の、役職と級ごとの平均給料月額は【表3】のとおりとなっています。定年退職者等の再任用については、給料額を主任・一般職とは別に定めています。また、初任給の一例は【表4】のとおりです。

 

【表3】平均給料月額（平成26年4月1日現在、独自削減後、医師を除く）

級	主な役職	平均給料月額	平均年齢
平　　均		303,442円	43.1歳
8級	部長職	442,100円	58.3歳
7級		415,679円	56.6歳
7級	次長職	413,575円	56.5歳
6級		397,303円	55.3歳
6級	課長職	394,736円	54.7歳
5級		373,105円	49.8歳
5級	係長職	380,566円	53.0歳
4級		348,726円	46.2歳
3級		298,738円	39.6歳
4級	主任・ 一般職	354,352円	49.4歳
3級		284,198円	37.6歳
2級		214,626円	27.5歳
1級		169,601円	23.1歳
1級	フルタイム勤務再任用	210,100円	60.0歳
	短時間勤務再任用	131,100円	62.4歳

 

【 表4 】 初任給の一例（平成26年4月1日適用） 　

職種	学歴等	初任給月額
一般事務・技術職員	大学卒	171,200円
	短大卒	150,500円
	高校卒	137,900円
消防吏員	大学卒	184,400円
	高校卒	153,300円

 

　職員手当の種類とその内容は、【表5】のとおりです。

 

【表5】職員手当の種類など

職員手当の種類	基本的な内容	決算額 （構成割合）
管理職手当	課長職以上の管理職（医師を含む）及び一般医師に支給する手当です。平成9年10月から削減しており、削減率を平成26年度は部長職と次長職については6.5％、課長職と一般医師については4％としています。この結果、平成26年度の支給月額は部長職71,060円、次長職56,100円、課長職43,200円、一般医師28,800円となっています。なお、この手当の支給を受ける職員には、時間外勤務手当、休日勤務手当および夜間勤務手当は支給されません。	143,388 千円 　 (3.6％)
扶養手当	年収が130万円未満の扶養親族がいる職員に支給される手当です。支給月額は、配偶者13,000円、配偶者以外は6,500円（例外あり）などとなっています。	188,092 千円 (4.8％)
住居手当	支給月額は、借家の場合で12,000円超の家賃を支払っているときに限り、一定の計算方法で算出した額（上限27,000円）を支給しています。	126,614 千円 (3.2％)
通勤手当	片道の通勤距離が2km以上で、バスや自家用車などで通勤する職員に支給しています。支給月額は、バス市内線1路線利用の場合、平成26年4月1日から8,400円となっています。	118,196 千円 (3.0％)
特殊勤務手当	職員が著しく危険を伴う勤務などに従事した場合に支給される手当で、病院勤務などの26種類の勤務に限って支給しています。	474,589 千円 (12.0％)
期末・勤勉手当	6月と12月のそれぞれ15日に支給される、いわゆるボーナスです。支給割合は、6月が1.9か月分、12月が2.05か月分、年間で3.95か月分（フルタイム勤務再任用は、6月が0.975か月分、12月が1.125か月分、年間で2.1か月分）です。	2,228,585 千円 (56.3％)
その他の手当	地域手当（医師、歯科医師及び東京事務所勤務のみ）、時間外勤務手当、寒冷地手当などがあります。	674,113 千円 (17.1％)

 

　このほか、職員が退職する際には、懲戒免職処分にされた場合など一定の事由がある場合を除き、退職手当が支給されます。退職手当の額は、退職理由及び勤続年数から計算される「基本額」と、在職時に属した職務の級により計算される「調整額」を合算したものとなります。【表6】は、平成26年度における退職手当の「基本額」の支給割合の一例で、平成27年度まで段階的に削減する予定です。

　

【 表6】退職手当の「基本額」支給割合の一例

勤続年数	自己都合	定年・勧奨
20年	21.62か月分	27.025か月分
25年	30.82か月分	36.57か月分
35年	43.7か月分	52.44か月分
最高限度	52.44か月分	52.44か月分

 

　特別職の給料月額についても平成14年度から独自削減を実施しており、平成26年度の削減率は市長15％、副市長9％としています。また、市議会議員の報酬については、平成17年10月から5％削減を実施しています。これらにより、平成26年度における特別職の給料月額と市議会議員の報酬月額は、【表7】のとおりとなります。

　このほか、特別職については寒冷地手当と期末手当が、市議会議員については期末手当が支給されます。期末手当の支給割合は、在職期間によって変わりますが、1年で給料月額又は報酬月額の3.95か月分です。

【表7】特別職の給料と市議会議員の報酬の状況

	給料（報酬）月額	削減率
市長	835,550円	15%
副市長	720,720円	9%
議長	507,300円	5%
副議長	457,900円	5%
議員	418,950円	5%

 

3.職員の勤務時間その他の勤務条件の状況

　職員の1週間の勤務時間は38時間45分となっています。標準的な1日の勤務時間は午前8時50分から午後5時20分までとなっており、休憩時間は午後0時15分から午後1時まで、週休日は土曜日と日曜日となっています。また、市役所を利用される皆さんに行政サービスを提供する時間として「執務時間」があり、この時間は午前9時から午後5時20分までとなっています。
　なお、これらの1日の勤務時間などは標準的なものであり、交替制勤務職場、施設などによって異なることとなります。
　職員の休暇には、1．年次有給休暇、2．病気休暇、3．特別休暇、4．介護休暇、5．組合休暇があります。1から3までは有給休暇で、4と5は無給休暇です。「特別休暇」とは、職員に婚姻、出産、服喪など特別の理由があると認められる場合の休暇で、全部で14種類あります。

 

4.職員の分限処分及び懲戒処分の状況

　「分限処分」は、公務の能率の維持とその適正な運営の確保の目的から、一定の法定の事由がある場合に、職員の意に反して降任、休職又は免職とする処分です。平成26年度における分限処分の状況は、長期療養のための休職処分が10件ありました。
　「懲戒処分」は、職員に法令違反、職務上の義務違反又は職員としてふさわしくない行為があった場合に、制裁として科す処分で、戒告、減給、停職、免職の4種類があります。平成26年度はいずれの懲戒処分もありませんでした。

 

5.職員の休暇の取得の状況

　職員に付与される休暇の種類は、『3.職員の勤務時間その他の勤務条件の状況』で説明しましたが、平成26年度における休暇の取得状況は、【表8】のとおりです。

 

【表8】休暇の取得状況

種類	取得職員数 　　　　(Ａ)	取得総日数 　　　　（Ｂ)	職員一人当たりの 平均取得日数（Ｂ÷Ａ）
年次有給休暇	1,644人	17,118.0日	10.4日
病気休暇	492人	2,904.3日	5.9日
特別休暇	延べ 1,954人	9,485.0日	4.9日
介護休暇	0人	0日	0日
組合休暇	延べ 5人	5.6日	1.1日

 

6.職員の研修及び勤務成績の評定の状況

　昨今の地方公共団体を取り巻く状況の変化には目まぐるしいものがあり、その制度を理解し、より良い住民サービスを提供するためには、職員の研修は欠かせないものです。平成26年度においては、39回の研修で、延べ723名の職員が受講しました。
　勤務成績の評定については、全職員について、その昇給時期と、6月と12月の勤勉手当支給時に行っています。これにより、平成26年度中に昇給を抑制された職員は4名、勤勉手当を減額された職員は延べ70名でした。 　

 

7.職員の福祉の状況

　職員の健康診断は、全職員を対象とする「一般定期健康診断」と、有害な業務などに従事する職員を対象とする「特殊健康診断」をそれぞれ定期的に実施しており、平成26年度はそれぞれ1,754名、775名の職員が受診しました。
　また、民間企業の「労災」に当たる職員の公務災害及び通勤災害については、平成26年度では公務災害については25件、通勤災害については2件の申請がありました。
　この他に、職員の相互共済及び福利厚生の増進を図るため、市では市職員福利厚生会を始めとした3厚生会に、福利厚生事業の一部について実施を委任しています。
　平成26年度の3厚生会の会員総数は1,746人、会員掛金総額は27,682千円、市などからの交付金総額は1,921千円となっており、会員掛金と交付金の負担比率は1：0.07になっています。

 

8.勤務条件に関する措置の要求及び不利益処分に関する不服申立て

　「勤務条件に関する措置の要求」は、職員が給与、勤務時間などの勤務条件に関して不服がある場合に、審査機関に対して市が適当な措置を執るよう要求する制度です。
　また、「不利益処分に関する不服申立て」は、懲戒処分などの不利益な処分を受けた職員が、その処分に不服がある場合に審査機関に対して申立てを行う制度です。
　そして、これらの審査機関として、市に公平委員会が置かれていますが、同委員会から、平成26年度においては、いずれも0件であった旨の報告がありました。

 

以上、条例で定める項目に沿って、平成26年度における小樽市における人事行政の運営状況などについてお知らせしてまいりました。 　平成26年度も、市立病院の統合新築や業務の見直しなどにより組織のスリム化や効率化を図ってきました。今後も引き続き、事務事業の見直しなどにより、支出の抑制に努めるとともに、適正な行政運営を行なっていきます。