公開日 2020年12月05日
更新日 2021年01月06日
平成30年度における小樽市の職員数、給与、勤務条件などの人事に関する状況について、「小樽市人事行政の運営等の状況の公表に関する条例」に基づきお知らせします。
1.職員の任免及び職員数の状況
職員数の上限は、小樽市職員定数条例で定められていますが、実際の職員数は、【表1】、【表2】および【表3】のとおりです。
平成30年4月1日現在の 職員数~A |
平成30年度中の 退職者数 |
平成30年4月2日から 平成31年4月1日の採用者数 |
平成31年4月1日現在の 職員数~B |
B-A= |
1,771人 (68人) |
142人 (17人) |
139人 (24人) |
1,768人 (75人) |
▲3人 (7人) |
‐ | 合計 |
特別職 ※2 |
右記以外 | 病院局 | 消防 | 水道局 |
委員会等 ※3 |
平成30年4月1日 |
1,771人 |
4人 | 781人 | 522人 | 257人 | 72人 | 135人 |
平成31年4月1日 |
1,768人 |
5人 | 765人 | 527人 | 255人 | 80人 | 136人 |
(参考)増減 |
▲3人 |
1人 | ▲16人 | 5人 | ▲2人 | 8人 | 1人 |
- | 合計 |
特別職 ※2 |
右記以外 | 病院局 | 消防 | 水道局 |
委員会等 ※3 |
(定数条例の上限※4) |
1,966人 | 5人 | 806人 | 575人 | 252人 | 100人 | 228人 |
平成30年4月1日 |
1,735人 | 4人 | 763人 | 522人 | 247人 | 68人 | 131人 |
平成31年4月1日 |
1,727人 | 5人 | 743人 | 527人 | 249人 | 77人 | 126人 |
※1平成20年度から、定年退職者等の再任用を再開しており、退職年金支給の有無によって、「フルタイム勤務再任用」か「短時間勤務再任用」のいずれかの勤務形態となります。
※2「特別職」とは、市長、副市長、公営企業管理者(水道局長)、病院事業管理者(病院局長)、教育長をいいます。
※3「委員会等」とは、議会、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会のそれぞれの事務局をいいます。
※4「定数条例」の数字は平成31年4月1日現在のものです。なお、特別職については小樽市職員定数条例とは別の法律・条例で定められています。
2.職員の給与の状況
給与とは、給料と職員手当を合わせたものをいいます。職員の給与は、「小樽市職員給与条例」等に基づいて支給されており、基本的には国家公務員に準じたものとなっています。しかし、厳しい財政状況の下、職員給与費の抑制を図るため、平成16年度から26年度の間、段階的に給料月額の独自削減を実施しました。
職員給与費の平成30年度一般会計決算額は81億8,774万円で、平成29年度は80億1,927万円でしたので、約1億6,847万円の支出増となっており、平成15年度比では、30.1%の削減となっています。
平成30年度の特別職を除く職員一人当たりの年間給与費は、退職手当と共済費(社会保険の事業主負担分に相当するもの)を除くと、566万円(昨年度比4万円増)となります。
職員の給料月額は、「小樽市職員給与条例」等において給料表が定められています。役職に応じて職務の級が定まり、その級ごとに決められた号俸の中で給料月額が決まります。医師以外の職員の、役職と級ごとの平均給料月額は【表4】のとおりとなっています。定年退職者等の再任用については、給料額を主任・主事職とは別に定めています。また、初任給の一例は【表5】のとおりです。
級 | 主な役職 | 平均給料月額 | 平均年齢 |
平均 | 306,869円 | 41.1歳 | |
8級 | 部長職 | 434,200円 | 57.7歳 |
7級 | 416,145円 | 56.6歳 | |
7級 | 次長職 | 419,278円 | 57.8歳 |
6級 | 398,128円 | 55.0歳 | |
6級 | 課長職 | 397,884円 | 52.8歳 |
5級 | 373,971円 | 50.1歳 | |
5級 | 係長職 | 382,021円 | 52.0歳 |
4級 | 350,608円 | 46.8歳 | |
3級 | 297,633円 | 39.4歳 | |
4級 | 主任・主事職 | 349,011円 | 48.5歳 |
3級 | 272,763円 | 35.6歳 | |
2級 | 223,453円 | 28.3歳 | |
1級 | 178,876円 | 22.9歳 | |
1級 |
フルタイム勤務再任用 | 215,200円 | 60.6歳 |
短時間勤務再任用 | 133,200円 | 62.3歳 |
職種 | 学歴等 | 初任給月額 |
一般事務・技術職員 | 大学卒 | 180,700円 |
短大卒 | 161,300円 | |
高校卒 | 148,600円 | |
消防吏員 | 大学卒 | 195,400円 |
高校卒 | 164,200円 |
職員手当の種類とその内容は、【表6】のとおりです。
職員手当の種類 | 基本的な内容 |
決算額 |
管理職手当 |
課長職以上の管理職(医師を含む)及び一般医師に支給する手当です。なお、この手当の支給を受ける職員には、時間外勤務手当、休日勤務手当および夜間勤務手当は支給されません。 |
171,055千円 |
扶養手当 |
年収が130万円未満の扶養親族がいる職員に支給される手当です。支給月額は、配偶者6,500円、配偶者以外は10,000円(例外あり)などとなっています。 |
174,348千円 |
住居手当 |
支給月額は、借家の場合で12,000円超の家賃を支払っているときに限り、一定の計算方法で算出した額(上限27,000円)を支給しています。 |
163,775千円 |
通勤手当 |
片道の通勤距離が2km以上で、バスや自家用車などで通勤する職員に支給しています。支給月額は、バス市内線1路線利用の場合、平成26年4月1日から8,400円となっています。 |
116,286千円 |
特殊勤務手当 |
職員が著しく危険を伴う勤務などに従事した場合に支給される手当で、病院勤務などの26種類の勤務に限って支給しています。 |
617,675千円 |
期末・勤勉手当 |
6月と12月のそれぞれ15日に支給される、いわゆるボーナスです。支給割合は、6月が2.125か月分、12月が2.325か月分、年間で4.45か月分(フルタイム勤務再任用は、6月が1.075か月分、12月が1.275か月分、年間で2.35か月分)です。 |
2,548,190千円 |
その他の手当 |
地域手当(医師、歯科医師、札幌市内に勤務する派遣者及び東京事務所勤務のみ)、時間外勤務手当、寒冷地手当などがあります。 |
753,915千円 |
このほか、職員が退職する際には、懲戒免職処分にされた場合など一定の事由がある場合を除き、退職手当が支給されます。退職手当の額は、退職理由及び勤続年数から計算される「基本額」と、在職時に属した職務の級により計算される「調整額」を合算したものとなります。【表7】は、平成30年度における退職手当の「基本額」の支給割合の一例です。
勤続年数 | 自己都合 | 定年・勧奨 |
20年 | 19.6695か月分 | 24.586875か月分 |
25年 | 28.0395か月分 | 33.27075か月分 |
35年 | 39.7575か月分 | 47.709か月分 |
最高限度 | 47.709か月分 | 47.709か月分 |
特別職の給料月額についても平成14年度から独自削減を実施しており、平成30年度当初の削減率は市長15%、副市長9%、教育長が6.5%としていましたが、市長においては11月分から25%、副市長及び教育長においては1月分からそれぞれ15%、10%の削減を行っております。また、市議会議員の報酬については、平成17年10月から平成27年4月までの間、5%削減を行いました。これらにより、平成30年度における特別職の給料月額と市議会議員の報酬月額は、【表8】のとおりとなります。
このほか、特別職については寒冷地手当と期末手当が、市議会議員については期末手当が支給されます。期末手当の支給割合は、在職期間によって変わりますが、1年で、特別職においては給料月額の4.10か月分、市議会議員においては報酬月額の4.40か月分です。
特別職の分類 | 給料(報酬)月額 | 削減率 |
市長 | 737,250円 | 25% |
副市長 | 673,200円 | 15% |
教育長 | 601,200円 | 10% |
議長 | 534,000円 | - |
副議長 | 482,000円 | - |
議員 | 441,000円 | - |
3.職員の勤務時間その他の勤務条件の状況
職員の1週間の勤務時間は38時間45分となっています。標準的な1日の勤務時間は午前8時50分から午後5時20分までとなっており、休憩時間は午後0時15分から午後1時まで、週休日は土曜日と日曜日となっています。また、市役所を利用される皆さんに行政サービスを提供する時間として「執務時間」があり、この時間は午前9時から午後5時20分までとなっています。
なお、これらの1日の勤務時間などは標準的なものであり、交替制勤務職場、施設などによって異なることとなります。
職員の休暇には、1.年次有給休暇、2.病気休暇、3.特別休暇、4.介護休暇・介護時間、5.組合休暇があります。1から3までは有給休暇で、4と5は無給休暇です。「特別休暇」とは、職員に婚姻、出産、服喪など特別の理由があると認められる場合の休暇で、全部で14種類あります。
4.職員の分限処分及び懲戒処分の状況
「分限処分」は、公務の能率の維持とその適正な運営の確保の目的から、一定の法定の事由がある場合に、職員の意に反して降任、休職又は免職とする処分です。平成30年度における分限処分の状況は、長期療養のための休職処分が11件ありました。
「懲戒処分」は、職員に法令違反、職務上の義務違反又は職員としてふさわしくない行為があった場合に、制裁として科す処分で、戒告、減給、停職、免職の4種類があります。平成30年度は免職処分が1件ありました。
5.職員の休暇の取得の状況
職員に付与される休暇の種類は、『3.職員の勤務時間その他の勤務条件の状況』で説明しましたが、平成30年度における休暇の取得状況は、【表9】のとおりです。
種類 |
取得職員数 |
取得総日数 |
職員一人当たりの |
年次有給休暇 | 1,647人 | 18,394.6日 | 11.2日 |
病気休暇 | 500人 | 4,180.9日 | 8.4日 |
特別休暇 | 延べ2,038人 | 9,874.0日 | 4.8日 |
介護休暇 | 1人 | 13.0日 | 13.0日 |
介護時間 | 0人 | 0日 | 0日 |
組合休暇 | 15人 | 14.4日 | 1.0日 |
6.職員の研修の状況
昨今の地方公共団体を取り巻く状況の変化には目まぐるしいものがあり、その制度を理解し、より良い住民サービスを提供するためには、職員の研修は欠かせないものです。平成30年度においては、52回の研修で、延べ1,034名の職員が受講しました。
7.人事評価の状況
職員がその職務を遂行するに当たり発揮した能力及び挙げた業績を公平に把握することで、職員の主体的な職務の遂行及びより高い能力を持った公務員の育成を行うとともに、能力・実績に基づく人事管理を行うことにより、組織全体の士気高揚を促し、公務能率の向上につなげ、市民サービス向上の土台をつくることを目的として実施しており、平成31年4月から、課長職(医師を除く)以上の管理職については、人事評価結果を給与等に反映させています。
8.退職管理の状況
本市を退職し企業等に再就職した元職員による現職職員への働きかけの禁止や、管理職の地位についていた職員(医師を除く)が再就職した場合の届出を義務化する条例を施行し、退職管理のより一層の適正化に取り組んでいます。
9.職員の福祉の状況
職員の健康診断は、全職員を対象とする「一般定期健康診断」と、有害な業務などに従事する職員を対象とする「特殊健康診断」をそれぞれ定期的に実施しており、平成30年度はそれぞれ1,858名、821名の職員が受診しました。
また、民間企業の「労災」に当たる職員の公務災害及び通勤災害については、平成30年度では公務災害については24件の申請がありました。
この他に、職員の相互共済及び福利厚生の増進を図るため、市では市職員福利厚生会を始めとした2厚生会に、福利厚生事業の一部について実施を委任しています。
平成30年度の2厚生会の会員総数は1,771人、会員掛金総額は27,036千円、市などからの交付金総額は2,494千円となっており、会員掛金と交付金の負担比率は1:0.092になっています。
10.勤務条件に関する措置の要求及び不利益処分に関する不服申立て
「勤務条件に関する措置の要求」は、職員が給与、勤務時間などの勤務条件に関して不服がある場合に、審査機関に対して市が適当な措置を執るよう要求する制度です。
また、「不利益処分に関する不服申立て」は、懲戒処分などの不利益な処分を受けた職員が、その処分に不服がある場合に審査機関に対して申立てを行う制度です。
そして、これらの審査機関として、市に公平委員会が置かれていますが、同委員会から、平成30年度においては、いずれも0件であった旨の報告がありました。
以上、条例で定める項目に沿って、平成30年度における小樽市における人事行政の運営状況などについてお知らせしてまいりました。
平成31年度も、業務の見直しなどにより組織の効率化を図ってきました。今後も引き続き、事務事業の見直しなどにより、支出の抑制に努めるとともに、適正な行政運営を行なっていきます。