市長記者会見記録平成31年4月3日

公開日 2019年05月30日

更新日 2021年01月06日

市からのお知らせ

  • 風疹患者の増加と個別通知による風疹抗体検査勧奨について
  • こどもの医療費の助成拡大について
  • 「小樽スクラムミーティング」について

 

下記のとおり、市長から発表がありました(午前11時00分~)

(市長)

 皆さん、おはようございます。年度明けのお忙しい中、また、道議会議員選挙が行われている大変お忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。年度が変わって、初めての記者会見となりますので、よろしくお願いします。

 

 第1回定例会が3月14日に終了し、上程した予算案、条例案などはすべて議決をいただきました。特に予算案については、私にとって初めて編成した通年予算で、「みらいに向けた“備え・はぐくみ”予算」として掲げました。これまでの議会議論において、指摘を受けた課題や社会的な要請などにも、一定程度、配慮ができたのではないかと考えています。もちろん、本市の財政状況の改善は、待ったなしの状況ですので、「収支改善プラン」を着実に実行しながら、市政運営を進めたいと考えています。

 

 また、4月1日付けで人事異動を行いました。今回は一般職も含めて、一斉に実施しました。組織・機構については、建設部に、まちづくりに関する組織「新幹線・まちづくり推進室」を新たに設置したほか、港湾計画の改訂について担当部長を配置し、地域福祉計画の策定などについては、担当主幹を配置しました。

 また、全体的な異動については、退職者の後任の補充や、できる限り原部原課からの内申書に基づいた適材適所の考え方で配置しました。いずれにしましても、庁内にあっても「スクラムトライ」で、課題の解決に当たっていきたいと考えています。

 

 次に、今月末から10連休となりますので、市民生活に影響が出ないように対応をしていく必要があります。本庁の窓口については、業務内容や他都市の状況なども鑑みて、開庁しないこととしましたが、特に注意していただきたいのは、通院されている方や薬を飲まれている方です。市内医療機関の休診情報については、保健所が聞き取りにより集約しましたので、4月下旬頃には、新聞折り込みで市民の皆さまにお知らせしたいと考えています。

 普段、かかっている医療機関が休診する場合は、早めに通院し、連休中の薬についてご相談されるようお願いします。

 

 この他、連休中に、お子さんの預かりが必要な方については、「おたるファミリーサポートセンター」が利用できます。利用にあたっては、事前に会員登録が必要となりますので、早めにお問い合わせください。なお、広報おたる4月号に、これらの情報について掲載をしておりますので、参考にしてください。

 

 また、私の三つの政治姿勢に「対話」を掲げています。市民の皆さんのご意見や考えをできるだけ市政に反映し、多くの市民の皆さんに納得いただけるまちづくりを進めていくことが目的ですが、今年に入ってから、3回「市長と語る会」を開催しました。

 この他、移住者の皆さんとのフリートーキングや、初めて「小樽スクラムミーティング」を設置し、経済界の皆さんと、今回は特に外国人観光客をテーマにお話しました。こういった、さまざまな「対話」の中に、普段、我々が気付かない、まちづくりへのヒントがあると考えていますので、今後もこうした取り組みは着実に進めていきたいと考えています。

 

 また、私の政治姿勢の一つに「備え」というのがあります。今月から、外国人労働者の受け入れが拡大され、国では、今後5年間で35万人の受け入れを見込んでいますが、市内でも水産加工場などを中心に、受け入れを検討している企業があると伺っています。

 行政で言うと、例えば多言語での行政情報の提供や日本語の学習支援など、外国人との共生について考えていく必要があると思っています。

 また、製造業を中心に景況感が悪化していると言われています。特に、米朝間、米中間の貿易摩擦が原因になっているようですし、10月には消費税の増税も予定されています。プレミアム商品券の対応もありますが、特に外国人観光客への依存が高くなっている中で、こういった景況感の動向にしっかりと注意を向けていかなければならないと考えています。この外国人労働者の受け入れの問題や景況感の動向については、しっかりと、あらかじめ備えておくように、部長会議において、産業港湾部を中心に指示をしています。

 

 次に報告事項です。昨晩のNHKのニュースで報道されていたとおり、風疹患者が増えています。昨日の北海道新聞の夕刊の記事では、小樽市では2009年(平成21年)以降、風疹患者の発生はありませんでしたが、昨年(平成30年)12月5日の発生以降、風疹患者が増加し、今年3月24日現在、累計患者数は23人となっています。男女別では、男性10人、女性13人で、女性が多くなっています。年齢別では、男性の半数が30代、女性の85%にあたる11人が20代から30代となっており、若い世代の感染が多く見られています。今年に入ってから3月24日までの道内患者数は20人となっていますが、そのうち本市は16人で、80%を占めており、未だ感染が続いている状況です。

 妊娠中の方が風疹に感染すると、先天性風疹症候群といって、生まれてくるお子さんに、心臓病や高度の難聴などの障害を発生することがあるため、特に妊娠や出産が想定される20代から30代の女性の免疫取得が早急に必要になってきます。本市では、平成26年度から妊娠を希望する女性やその配偶者などを対象に、風疹の抗体検査を実施していますが、風疹患者増加への対応・対策として、今後、20代から30代の女性8,651人に対して、個別通知により、風疹の抗体検査を積極的に勧めていきます。

 これも私の政治姿勢の一つである「備え」でありますし、私たちから行動を起こすことが重要と考え、個別に通知することにしました。

 

 次に、今年4月から子どもの医療費助成を中学生まで拡大したことについてお知らせします。具体的には、中学生が入院した場合の医療費の自己負担について、課税世帯は1割負担、非課税世帯は初診時の一部負担金のみという内容です。この春小学校を卒業するお子さんに切れ目なく助成していくために、4月から拡大しました。

 ただ、システム改修の関係から、新しい受給者証が届くのは7月になりますので、4月から7月までの入院の医療費については、病院で一度3割負担し、後日、市役所の窓口で払い戻しの手続きをしていただく方法で対応します。

 8月以降は、受給者証を病院に提示することで、助成後の金額でのお支払いとなります。4カ月間ご不便をおかけしますが、ご理解をお願いします。

 なお、これらについては、新学期に中学生の保護者の皆さんに案内を送付し、周知を徹底していきます。

 私からは以上です。

 

報道機関から、下記のような質疑がありました。

(総務部長)

 ご質問等ございましたら、どうぞご発言ください。

 

(朝日新聞)

 スクラムミーティングの話はしましたか。

 

(市長)

 私の政治姿勢の一つとして掲げている「対話」についてお話しした中で、市長と語る会や、移住者とのフリートーキングを実施したことと併せてお話ししましたが、経済団体の皆さんと、これからの経済政策について議論いただきたく、今月、新たに「小樽スクラムミーティング」を設置しました。そこでは、外国人観光客が増えている中で、今後どう観光振興策を考えていくかということについてご意見をいただきました。

 

(北海道新聞)

 4月1日付の人事について、どういう狙いをもって人事をされたのですか。

 

(市長)

 歴代の市長が話してきたと思いますが、行政を安定的に進めていくためには、適材適所の考え方が必要だと思っています。外から見ても、この職員にはこのポストがふさわしいと納得いただけるような客観性も考慮しながら、適材適所に配慮し、人事配置を考えました。

 

(北海道新聞)

 今回の組織機構では新幹線・まちづくり推進室がありますが、これは新幹線・高速道路推進室を、建設部まちづくり推進課に統合したということでしょうか。また、これはどういう目的ですか。

 

(市長)

 一つは、建設部まちづくり推進課という部署が、外から見ると、まちづくりに関する全体の窓口だろうと受け止められがちですが、実際は、景観を中心にしたセクションだったため、それを改めました。もう一つは、駅前広場などの整備を進めていかなければいけない中で、はっきりした担当部署が無かったことや、公共交通や新幹線など、立体的にまちづくりに関わるポストが点在していたため、それらを一つにまとめて、市民の皆さまに分かりやすい部署を編成しました。

 

(道新)

 これまで、JR小樽駅前の再々開発はどこが担当でしたか。

 

(総務部長)

 建設部のまちづくり推進課です。

 

(北海道新聞)

 他のまちづくりに関する業務は他の部署ですか。

 

(市長)

 新幹線ですと新幹線・高速道路推進室が担当していました。今回の編成では、公共交通や新幹線の担当者を一つの部屋に置いて、部長、室長という一つのラインでまちづくり全体を考えていくというものです。

 また、私が市長になったと同時に始めた日本遺産登録への取り組みを進めることによって、市民の皆さんには、小樽の強みである文化や歴史を生かしたまちづくりを進めていくべきではないかという気運が醸成されつつありますので、これもそのラインに入れて、しっかり対応していきたいと思っています。

 つまり、歴史や文化を生かしたまちづくりも進めていきたいという想いから、新幹線・まちづくり推進室として編成しました。

(北海道新聞)

 港湾計画について、担当部長を置かれましたが、どういう理由で担当部長を置いたのですか。

 

(市長)

 港湾計画の改定も含めて、第3号ふ頭周辺の整備を進めていきたいなど、産業港湾部の守備範囲はとても広くなりつつあるなか、一人の産業港湾部長で、産業も港湾も見ていくのは現実的に難しいことや、港湾は特殊なセクションのため、将来に向けて観光をしっかり見ることができる職員を育成したいという思いと、港湾政策を進めていきたいという思いから、港湾担当部長を置きました。

 

(朝日新聞)

 統一地方選の真っ最中ですが、小樽の有権者数の減少は約4,700人で、4年前の選挙と比較して、道内の市町村の中で最も減っていました。人口減少対策が喫緊の課題ではないかと改めて思ったのですが、市長はどうお考えですか。

 

(市長)

 私も市役所内外問わず色々な方と話をしますが、人口減少対策に対する特効薬は、基本的にはありません。経済の問題や子育ての問題、あるいは医療の問題など様々な角度から考えていかなければなりません。管理職の辞令交付の際に訓示として、市役所の特定の誰かが人口減少対策について考えていくのではなく、それぞれ自分たちがやっている仕事一つ一つが人口減少対策につながっていくという観点で仕事をしていかなければ、この問題は解決できないと述べました。様々な政策を重層的に取り組むことで、一つの戦略になっていくのではないかと思っています。

 

(道新)

 風疹の個別通知ですが、はがきで通知されるのですか。また、対象者は20歳から39歳までの女性ですか?

 

(市長)

 受診券はポステックスの形態で、対象者宛てに今月発送する予定です。「検査を受けてください」と言うだけではなく、注意喚起も兼ねて、受診券を送るなど実際に行動を起こしていきたいと思っています。

 対象者については、20歳から39歳までの女性です。それが先ほど言いました8,651人です。

 

(道新)

 はがきは今月中に届きますか?届いたら保健所に持って行って検査するのですか。また、検査は無料ですか。

 

(保健所)

 はがきは現在準備中ですが、出来るだけ今月中に発送します。はがきには、受診できる病院が記載されていますので、直接、病院に行って受診していただくかたちです。料金は無料です。

 

(市長)

 生まれてくるお子さんに影響が及ぶ恐れがあるということで、我々としても大変心配をしているところですし、他の自治体に比べて患者数が多いという実態を踏まえると、早急に対応しなければいけないと思っています。

 

(北海道新聞)

 今回の人事異動は、迫市長にとって初めての人事でしたが、課題のようなものが見えていたら、教えてください。

 

(市長)

 本来もう少し早く次長や部長に昇格していてもよかったのではないかと思う人材が散見されますので、3年から4年の人事の遅れというのは実感しました。一気に体制を整えていくということは難しいので、少し時間はかかりますが、できるだけ適材適所の人材配置をしながら、3年から4年の遅れを挽回していかなければならないと思っています。それが課題だと思っています。

 

(北海道新聞)

 組織面などで、ここを強化していかなければならないというものはありますか。

 

(市長)

 私が総務部長のときから庁内的には議論していて、なかなか実現できないのですが、可能であれば、子育てに関するポストを一つに集約して、ワンストップで子育ての相談を受けられるような体制を整えていきたいと思っています。その前段として、保健所と福祉部子育て支援室を連携した子育ての包括支援の体制は、この1年かけて庁内で議論して、来年の4月からスタートさせたいと思っています。ただ、私がイメージしているのは、もう少し大きいイメージで、子育てに関することをワンストップで受けられるような、札幌市の子ども未来局のようなものを、この小樽市役所でもできないかと考えていて、それについて時間をかけて検討していきたいと思っています。

 

(総務部長)

 他に質問はありますか。無いようであれば、これを持ちまして、本日の記者会見を終了させていただきます。なお、次回の記者会見は4月26日金曜日、11時からを予定しております。本日はありがとうございました。

お問い合わせ

総務部 広報広聴課
住所:〒047-8660 小樽市花園2丁目12番1号
TEL:0134-32-4111内線223・394
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