ナホトカ市の最近のできごと(2009年4月)

公開日 2020年12月14日

更新日 2021年01月12日

 小樽市の姉妹都市である ナホトカ市行政府のホームページ より、社会、経済、スポーツ、文化などさまざまな分野での最近の出来事をお伝えします。

2009年4月29日 乗組員がナホトカに帰還

 ナホトカ遠洋漁業局の関連企業のトロール船団がオホーツク海のスケトウダラ漁から順次帰還している。4月28日には遠洋漁業局のふ頭で2隻が同時に出迎えられた。(詳細記事は以下のとおり)
 すでに第一船として、大型冷凍トロール船「アストロノーム」号が4月15日に、同26日には同じく大型冷凍トロール船「カピタン・スホンジャエフスキー」号が帰還した。「カピタン・マスラベッツ」号、「ニコライ・チェピック」号と「ペラギアーリ」号が帰還途中である。どの船舶にも乗組員が80090名乗船している。
 ふ頭には、長い航海の間、待ちこがれていた家族や親類が出迎え、まず、優秀な乗組員に対する表彰が行われる。グループ企業の経営陣や労働組合の代表者が、航海において勤務成績が最も良好だった乗組員に対して、表彰状、記章、さらには記念品を贈呈する。そして、無事に終えた航海に対するお祝いや、献身的な労働に対する感謝のことばが述べられる。
その後、希望する家族らは船室に入ることを許可される。
 今年のスケトウダラ漁は、天候や操業環境などにより必ずしも順調ではなかった。マイナス要因を考慮したロシア漁業省も4月19日まで、漁期を10日間延期する決定を行った。航海の終盤には連日、どの乗組員も帰還を楽しみにしていたが、それも延期された。しかし、漁期の延長によって、漁獲量に関しては計画を達成することができた。
 乗組員の基本給は毎月支払われるが、漁獲量に応じた歩合給の詳細な金額は、収支委員会での決定後、2,3週間後に通知されることになっている。
 ロシア漁業省との合意によって、延期された漁期の漁獲物は、ロシア側に陸揚げされることになっている。たとえば、大型冷凍トロール船「カピタン・スホンジャエフスキー」号で頭を落とされたスケトウダラが1100トン到着したが、これらはロシア国内の店頭に並ぶことになっている。
 オホーツク海での漁期の間、遠洋漁業局の漁船はスケトウダラを捕るだけではなく、廃棄物を発生させない技術によって原魚から冷凍製品が製造される。トロール船の船内工場では、たらこ、フィレ、ミンチ、魚粉などが生産される。
 興味深いことは、帰還した船舶には、ロシアの反対側のはずれにあるアルハンゲリスクから働きに来た16人が乗船していることだ。彼等は幾度となく航海を経験した乗組員のほか、アルハンゲリスク水産学校の生徒たちである。
 ナホトカ遠洋漁業局のウラジミール・パブロフスキー支配人によると、アルハンゲリスクの乗組員にとって、この航海は収入を得る良い機会であるとのことだ。なぜならば、アルハンゲリスクでは船員の給与水準が低いからである。ナホトカ遠洋漁業局では給与が十分に支払われるとともに、全ての社会的な補償も提供される。すでに水産学校の生徒たちにとって、この航海は有償の生産実習となっている。沿海地方の企業での実習は、自らを試すために、また、専門的な海洋の知識を習得するための素晴らしいスタートラインと彼等は考えている。

(ナホトカ遠洋漁業局 広報担当 スベトラーナ・アレクセイエヴァ)

2009年4月16日 総合計画がナホトカの将来を決定

 2030年までナホトカ市行政官区は、行政区域を現在の3万6千ヘクタールから7万ヘクタールに拡大し、この間、人口は16万9千人から20万5千人に増加する。こうしたナホトカの発展計画が、総合計画によって描かれ、その素案が公聴会に提出される。(詳細記事は以下のとおり)

 新総合計画の策定作業は、ナホトカ市行政府の命によって、サンクトペテルブルグの「建設計画研究所」が行った。この総合計画が指向するのは、社会基盤の拡充と土地利用の効率化による地域の最適な均衡を図ることである。素案によって提示されている施策によって、ロシア極東における港湾都市としてだけではなく、産業、物流そして観光の拠点としての発展が助長されると見込まれている。
 「東シベリア−太平洋パイプライン構想によるコジミノ湾の石油特別港の建設は、経済のさまざまな分野における発展を促すことになる。「ロスネフチ」社は年間2000万トンの処理能力を有する石油加工工場の建設計画を策定中である。ヴォストーチヌイ港は貨物の積換え能力を増強できる可能性を有しており、同港の拡充はシベリア横断鉄道の競争力強化を可能にするものだ。「ナホトカ−ヴォストーク」鉄道駅は将来において、大規模な運輸拠点になるだろうし、そこでは、輸出入貨物を主とする貨物の複合的な取扱いが可能となる。フムイロフカ地区では、ばら積み貨物の長期保管と、輸送貨物と保管貨物の高度加工の機能を有する物流センターの配置が予定されている。また、漁業コルホーズ「ヴォストーク」での栽培漁業経営の創設は、行政官区の多様な発展を示すものの一つである。
 素案には、ナホトカ市行政管区の経済的な特殊性や地域性が示されている。ナホトカにとっては、地方都市として一定の水準を満たす行政サービス機能の充実、港湾や物流といった社会資本の拡充、さらには観光振興の恩恵を享受することになる。ウランゲリ地区では、複合的な港運企業の配置が提案され、リヴァジャ地区では、観光振興や水産物加工ための組織化が計画されている。
 企業の付随的な生産や新たな企業の設立によって、8千から1万人の雇用の場が創出されることになっている。市の経済セクターで働く労働者の数は、8万7600人から11万ないし11万5000人、あるいは1.3倍に増加すると見込まれている。
 毎年建設される住宅建設は、2030年の計画期間までに、現在の4.5倍となり、年間の総面積では14万平方メートルになる。

(ナホトカ市行政府広報担当)

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