公開日 2021年01月05日
更新日 2023年06月15日
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現在、梅毒(ばいどく)が拡大しています
◎梅毒は、主として性行為または類似の行為により感染する性感染症の代表的疾患です。
→梅毒は全国・全道で急速に流行中です。
全道の梅毒の発生状況については、北海道感染症情報センターホームページ「梅毒データ」(外部サイト)をご覧ください。
国内梅毒の発生状況については、厚生労働省ホームページ「梅毒」(外部サイト)をご覧ください。
◎一度症状が出た後、症状が一時的に消えることがありますが、症状が消えても、治療をしなければ病原体は体内に残っています。
- 症状が一時的に消えたからといって検査、治療をせずに放置することはやめましょう。
- 検査せずに放置することで、いつの間にか相手に感染させていることがあります。
- 治療せずに放置することで、脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあります。
→症状に心当たりがあるときは、すぐに医療機関へ相談しましょう。
梅毒検査について
小樽市では、HIV抗体検査及び性感染症検査(梅毒・クラミジア)、肝炎検査(B型肝炎・C型肝炎)を無料で行っています。
※ただし、HIV抗体検査を主体とした検査のため、性感染症検査のみ、肝炎検査のみでは受け付けておりません。
また、検査の詳細については下記アイコンまたはQRコードからご確認ください。
※周囲で感染の可能性がある方(パートナー等)と一緒に検査を行い、必要に応じて一緒に治療を行うことが重要です。
(参考リンク) 全国のHIV/性感染症の検査・相談窓口:HIV検査相談マップ(外部サイト)
梅毒とは
感染経路と予防法
【原因】梅毒トレポネーマという病原菌で、病名は症状にみられる赤い発疹が楊梅(ヤマモモ)に似ていることに由来します。
【潜伏期間】約3週間
【感染経路】主な感染経路は、感染部位と粘膜や皮膚の直接の接触です。具体的には、性器と性器、性器と肛門(アナルセックス)、性器と口の接触(オーラルセックス)等が原因となります。
【予防法】
- 感染部位と粘膜や皮膚が直接接触をしないように、コンドームを使用することが勧められます。ただし、コンドームが覆わない部分の皮膚などでも感染がおこる可能性があるため、コンドームを使用しても100%予防できると過信はせず、皮膚や粘膜に異常があった場合は性的な接触を控え、早めに医療機関を受診して相談しましょう。
- 梅毒に感染していることが分かった場合は、医師が安全と判断するまで、性交渉等の感染拡大につながる行為は控えましょう。
- 感染した人の血液中には、一定の抗体がありますが、再感染を予防できるわけではありません。このため、適切な予防策(コンドームの使用、パートナーの治療等)が取られていなければ、再び梅毒に感染する可能性があります。完治しても再感染の予防が必要です。
症状と治療
梅毒に感染していても、できるだけ早く検査をして感染を知り、医療機関で適切な治療を受けることで、深刻な症状に進行することや、周りの人への感染を防ぐことができます。
抗菌薬で治療しない限り、病原菌は体内に残っており、梅毒が治ったわけではありません。
梅毒についての正しい知識を得て、早期発見・早期治療に結びつけましょう。
【症状】感染したあと、経過した期間によって、症状の出現する場所や内容が異なります。
第1期:感染後約3週間
- 感染がおきた部位(主に陰部、口唇部、口腔内、肛門等)にできもの、しこり、ただれができることがあります。
- 股の付け根の部分(鼠径部)のリンパ節が腫れることもあります。
- 痛みがないことも多く、治療をしなくても症状は自然に軽快しますが、病原菌は体内に残っており、他の人にうつす可能性もあります。
- 感染した可能性がある場合には、この時期に梅毒の検査が推奨します。
第2期:感染後(約3か月~3年)
- 病原体が全身に運ばれ、手のひら、足の裏、体全体に赤い発疹が出ることがあります。
- 小さなバラの花に似ていることから「バラ疹(ばらしん)」と呼ばれています。
- 発疹は治療をしなくても数週間以内に消える場合があり、再発を繰り返すことがあります。
- この時期に適切な治療を受けられなかった場合、数年後に複数の臓器の障害につながることがあります。
- アレルギー、風しん、麻しん等に間違えられることもあります。
晩期顕性梅毒(感染後数年)
- 皮膚や筋肉、骨などにゴムのような大きいしこり(ゴム腫と呼ばれる腫瘍)が発生することがあります。
- 心臓、血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、場合によっては死亡に至ることもあります。
- 現在では、比較的早期から治療を開始する例が多く、抗菌薬が有効であることなどから、晩期顕性梅毒に進行することはほとんどありません。
先天梅毒
- 妊娠している人が梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、死産、早産、新生児死亡、奇形が起こることがあります。
【治療】早期の薬物治療で完治が可能です。一般的には、外来で処方された抗菌薬を内服することで治療します。
- 内服期間等は病期により異なり、医師が判断します。病変の部位によっては入院のうえ、点滴で抗菌薬の治療を行うこともあります。
- 検査や治療が遅れたり、治療せずに放置したりすると、長期間の経過で脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあります。
- 医師が治療を終了とするまでは、処方された薬は確実に飲みましょう。時に無症状になりながら進行するため、治ったことが確認出来るまで治療をやめないようにしましょう。
関連リンク
梅毒とは(国立感染症研究所NIIDホームページ)(外部サイト)
性感染症(厚生労働省ホームページ)(外部サイト)
梅毒(厚生労働省ホームページ)(外部サイト)
梅毒に関するQ&A(厚生労働省ホームページ)(外部サイト)
オーラルセックス(口腔性交)による性感染症に関するQ&A(厚生労働省ホームページ)(外部サイト)
性感染症とは-予防に役立つ情報(性の健康医学財団ホームページ)(外部サイト)
医療機関の皆様へ
梅毒は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)において5類に分類されています。
梅毒患者及び無症状病原体保有者を診察した場合は、7日以内に小樽市保健所健康増進課に情報提供いただきますよう、御協力をお願いいたします。
届出基準及び届出票については、厚生労働省ホームページ「梅毒」(外部サイト)をご覧ください。