公開日 2021年06月27日
更新日 2021年11月23日
受贈記念濱本恵義・藤巻陽一新収蔵品展
趣旨
市立小樽美術館は昭和54年の開館以来、市民や美術家、さらにご遺族から愛蔵品の寄贈を受け、現在は2,000点を超えるコレクションを有しています。
平成22年度の新収蔵品は50点に及びましたが、なかでも濱本恵義(1914-2008)・藤巻陽一(1933-2007)は、どちらもご遺族から多数の作品が寄贈されました。
本展では、小樽ゆかりの画家である二人の物故作家を中心に、平成22年度にコレクションに新たな厚みを加えた作品を展覧します。
会期
平成23年7月16日(土)から9月19日(月・祝)まで
終わりなき版への挑戦没後一年一原有徳大版モノタイプ
趣旨
1971年、一原有徳は夕張山脈を登山中に遭難し大腿骨骨折の状態で救出され、事故後に3回の手術を受けるなど、版画をあきらめて俳句に専念しようと考えるほど失意のときを過ごしますが、1981年に「第4回北海道現代美術展」に大型版画「SON・ZON」を出品して最高賞の道立近代美術館賞を受賞するなど、奇跡のカムバックを果たしています。
また、80年代からの一原作品は大型化の一途をたどりますが、1990年に横浜市民ギャラリーで開催された「第26回今日の作家'90トリアス展」では大判350枚組みの15m幅もある巨大作品を出品しています。
本展では、遭難事故後の70年代から次々に現れたモノタイプ大型組み作品と炎自体を版と見立てたステンレス鏡面作品で会場を埋め尽くし、その圧倒的なスケール感を紹介します。
会期
平成23年10月22日(土)から平成24年2月12日(日)まで
小樽1970-80年代の新風鵜沼人士とともに
趣旨
1970年代の小樽では、20歳代の若い美術家たちによるグループ展が次々に組織され、時に絵画という共通の表現に意見を闘わせ刺激しあい、時に融合しあいながら活動を継続していきました。
とりわけ、1970年代半ばに市長賞・市展賞を受賞した鵜沼真弓(マユミ・ウヌマ・リンク)・鵜沼人士姉弟は、小樽から全道、全国への飛躍が期待され、新世代の登場を強く印象づけました。
その後、多くの作家の活動拠点は小樽から海外や東京に移りましたが、小樽での個々の強烈な出会いや交流は今も各作家の創作活動の第一歩を支えていると言えるでしょう。
本展では2009年に53歳の若さで急逝した鵜沼人士を悼むとともに、鵜沼人士を囲み、絵画への情熱にあふれながら1970-80年代にかけて登場した小樽の新世代を紹介します。
会期
平成24年2月18日(土)から5月13日(日)まで