市長記者会見記録令和3年10月18日

公開日 2021年10月18日

更新日 2021年10月19日

市からのお知らせ

■動画データ:小樽市長記者会見令和3年10月18日(外部サイト:YouTube)

■会見資料1:北海製罐第3倉庫の譲渡の申入れについての説明資料[PDF:550KB]
■会見資料2:立面図・平面図[PDF:196KB]
■会見資料3:小樽市地番図[PDF:95.5KB]
■会見資料4:無償譲渡を依頼した土地・建物の表示[PDF:483KB]

下記のとおり、市長から発表がありました(午後5時〜)

(総務部長)
定刻となりましたので、市長臨時記者会見を始めさせていただきます。それでは、本日の会見項目であります、「北海製罐第3倉庫の譲渡の申入れ」につきまして、市長からご説明申し上げます。市長、よろしくお願いいたします。

(市長)
お忙しい中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。本日は、1年間の猶予をいただいていた北海製罐株式会社小樽工場第3倉庫につきまして、このたび正式に、所有者である北海製罐株式会社へ、市としての考えを申し入れさせていただきましたので、そのご報告をさせていただきます。結論から申し上げますと、北海製罐株式会社へ、市で所有をさせていただきたい、そして、市として財政的な事情もありますので、無償で譲渡をお願いいただけないかということで、本日、依頼の文書を郵送させていただきました。このことにつきまして、改めて、配布させていただきました資料をご覧ください。
まず、第3倉庫を小樽市が所有をすると考えた背景ですが、一つ目として、歴史的な街並みを活かし、北運河を含む周辺を一体的に整備し、小樽の新しい観光拠点づくりを進める私の公約です。二つ目として、北運河地区など市内に点在する観光資源のニーズをとらえた磨き上げと発掘および回遊性を高める取り組みを行う総合計画。三つ目として、日本遺産「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽」が候補地域に認定されるに当たり、第3倉庫が構成文化財の一つとされたこと。四つ目として、第3倉庫活用ミーティングから、当面の間、小樽市が土地建物を所有するべきという、ご提言をいただいたこと。五つ目として、各種団体等から保全に向けて、ご要望をいただいているほか、第3倉庫活用ミーティングが実施をされた勉強会において、アンケートや会場の声として、保全活用を望む声が多かったこと。また、今年実施をいたしました、ガバメントクラウドファンディングにおいても、目標を大きく上回るご寄付をいただいています。今、5点ほど申し上げましたが、そうしたことを背景に、小樽市といたしましては、第3倉庫の運河と一体となった景観は一度失われると取り戻すことができないこと。第3倉庫活用ミーティングが実施をした劣化調査において、コンクリートや鉄筋の健全性が確認できたこと。北運河地区は、北前船船主倉庫群や鉄道施設跡、旧日本郵船小樽支店などがあり、第3倉庫はその地区への回遊性の向上を考えた場合、重要な建造物であること。こういった考えを基に、第3倉庫を市が当面所有をし、第3倉庫の歴史性と景観を保持していくべきという結論から、小樽市として北海製罐株式会社に対しまして、無償で建物・土地の譲渡をお願いする文書を送付させていただいたところです。
今後につきましては、北海製罐株式会社に、無償譲渡をご検討いただいて、ご承諾いただいた場合には、市の所有となるわけですが、当面、市が所有をして、この建物を活用していただける開発者をリサーチしていくことになります。その結果として開発者が見つかった場合、あるいは見つからなかった場合、それぞれ考えられますが、いずれにしても、市が所有することにより、この倉庫の歴史性と景観を保持していきたいと考えています。ただ、今後、市が所有するとなった場合、課題もあります。一つには、小樽観光の課題でもある、観光客の皆さんの滞在時間の延長のための北運河地区の回遊性を図っていく必要がありますが、どのようにそれを実行していくのか、その観光戦略を練る必要があります。二つ目には、大きな建物ですので、その維持管理費と、古い建物ですので、修繕しなければいけない箇所も出てきますので、その修繕費。それらの財源をどのように捻出していくのか。三つ目には、本格活用に向け、建物を活用していただける開発者のリサーチ、こういったことが課題として掲げられますが、民間のご協力もいただきながら、開発者のリサーチや、北運河地区の回遊性の具体化に取り組みながら、維持管理費や補修費につきましては、当面、皆様よりいただいた、ガバメントクラウドファンディングのご寄付の残金、これは600万円ほどありますが、これを充てながら、さらには活用できる補助金などの検討を行っていきたいと考えています。
最後になりますが、ただ今申し上げましたとおり、さまざまな課題はありますが、市として、この第3倉庫の歴史性と景観を守っていくということは、小樽市が歴史的な街並みを活かしたまちづくりを進めていくという本市の方針を内外に示すことでもあり、日本遺産の取り組みと併せて、市としても全力を挙げて取り組んでいきたいと考えています。私の説明は以上です。
補足をさせていただきたいのですが、今、土地と建物の譲渡を、ということでご説明させていただきましたが、資料をご覧いただきたいのですが、建物については、総床面積として7259.48平方メートル。各階で言うと1814.87平方メートルと書かれていますが、この面積を持つ建物です。それから、土地につきましては、2筆ありまして、合わせて2745.27平方メートルの土地を譲渡いただくということで、お願いする形になるものです。以上です。

報道機関から、下記のような質疑がありました。

(総務部長)
ご質問等ございましたら、どうぞご発言ください。

(北海道新聞)
申し入れた内容について、一つ確認ですが、維持費や修理費などの北海製罐からの金銭的な支援は、市からの申し入れの中には入れているのでしょうか。

(市長)
申し入れています。倉庫と土地の無償譲渡、合わせて、当面の保全へのご支援についてご検討いただきたいと、依頼文書の中で触れています。

(共同通信)
北海製罐からはいつ頃までに回答が得られるような見通しですか。

(市長)
最終的にいつの時点で、ということは、まだ定かではありませんが、今月末に北海製罐の取締役会が開催される予定になっておりまして、本件が取締役会の議題になると伺っていますので、それ以降、年内にということで考えています。

(朝日新聞)
勝算、手応えはいかがですか。

(市長)
ここではっきり申し上げることはできませんが、小樽の今置かれている財政状況ですとか、それから、小樽市がと言いますか、私がと言いますか、こういった当時の北海道経済を支えてきた建築物群を遺して、小樽らしい個性のあるまちづくりをしていくという、この姿勢については、ご理解をいただけるのではないかと思っています。

(読売新聞)
この土地・建物の資産価値ですが、金額として出せるものかどうか。それから修繕費・維持費ですが、正確なところは分からないと思いますが、粗々、年間どれくらいかかりそうなのか、出せるものならお願いします。

(市長)
後段の質問につきましては、現在、倉庫として活用されている時点では、年間で200万円程度、維持管理費というか、負担をされているということです。今後私どもに、譲渡いただける場合には、例えば、あの中にエレベーター一基が設置されていますが、そういったものの電源はストップして、できるだけ費用負担を少なくしたいと考えていますが、現時点での試算ですが、年間で数十万円程度に収めることができるのではないかと考えています。それから、土地と建物の現時点での評価につきましては、私は分かりかねますので、担当の方からお答えさせていただきたいと思います。

(企画政策室長)
評価については、北海製罐に確認しましたが、北海製罐では特に評価はされていないと聞いています。ただ、今後、小樽市に無償譲渡という、寄付という形になりますが、いただけるということになれば、何かしらの額的な評価はしていかなければならないと考えています。

(小樽ジャーナル)
本日、郵送されたということですか。

(市長)
正式な文書は郵送させていただきましたので、会社に到着するのは明日以降ということになりますが、併せてメールで今日お送りしていますので、正式な文書ではありませんが、会社の方では今日のうちに内容は確認いただいていると認識しています。

(小樽ジャーナル)
まだ10月末までは少しだけ日にちがありますが、今日になったのは何か理由があるのですか。

(市長)
もちろん、議会の方にもご議論いただかなければならないということで、9月の第3回定例会ではご議論いただきました。その後、決算特別委員会があって、事務的に進めることができなかったのですが、その後改めて庁内の各関係部長が集まって、小樽市として、この土地と建物の譲渡を受けると。これが小樽のまちづくりに貢献するんだということで、庁内合意を先週末にとりました。そして今日、午前中から午後にかけまして、議会各会派にも改めて説明をさせていただきました。そういった時間的な作業も必要だったということで、今日になりました。そしてこの月末には取締役会も開催されますので、当初から10月20日過ぎくらいになるのではないかということで進めていましたので、ある意味、当初の予定どおり進めさせていただいたところです。

(小樽ジャーナル)
昨日のシンポジウムで最後に市長が「来年再来年はじっくり考えたい」と言っていましたが、現在もやはりそういうお気持ちなのでしょうか。

(市長)
やはり物件そのものが非常に大きな建物ですので、これをただちに利用・活用していく、ということには、やはり今年来年というこの短いスパンの中では難しいと思っています。もちろん、一時的な利用は考えられるかもしれませんが、長い目で考えると、すぐに結論を出していくのはなかなか難しいだろうと思っていますので、少し時間を掛けながら、市と、あるいは第3倉庫活用ミーティングの皆さんだとか、市民の皆さんのご意見を伺いながら、活用方法については考えていきたいと思っています。

(総務部長)
他になければこれで終わります。

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