市長からのメッセージ(令和4年10月27日)

公開日 2022年10月27日

更新日 2022年10月27日

小樽市市制施行100周年を迎えて

1922(大正11)年に、小樽市は札幌市を含む5市と同時に市制が施行され、本年で100年を迎えました。歴史の重みを実感するとともに、本市の礎を築かれ、繁栄に寄与された先人の方々、そして、本市の発展にひとかたならぬご尽力をいただいている方々に心から感謝申し上げます。
市制が施行された1922(大正11)年にはすでに本市の人口は117953人でした。小樽運河の完成をみたのは、翌年のことです。
小樽の歴史を振り返りますと、自然の良港に恵まれ、江戸時代末にはニシン漁による集落が形成され、明治になると北前船による本州との交易も本格的に始まりました。1880(明治13)年に石炭輸送を目的に幌内鉄道が北海道初の鉄道として開通すると、小樽港は物流の拠点となりました。
小樽市史を見てみますと、1922(大正11)年の小樽港入港船舶は5371隻となっており、小樽港を起点、終点、また、中継地とする定期航路も数多く開設され、市史には「樺太の開発発展は著しいものがあって、それによって小樽市もまた繁栄に恵まれたのであった」と記されております。
作家小林多喜二が、随筆「故郷の顔」で、小樽を「北海道の心臓のような都会」と表現したように、港を中心に人や物が集まり、石炭を中心に多くの物資が小樽港から移輸出され、小樽は金融や商業の拠点として発展を遂げました。
戦時中の停滞を除くと右肩上がりの発展を続けましたが、その繁栄も長くは続かず、石油へのエネルギー転換による石炭の取扱量の激減に合わせるかのように、人口も1964(昭和39)年の20万人をピークに減少の一途をたどっていくこととなります。
その後、昭和40年代初頭、小樽運河を埋め立てて道路を建設するという計画が持ち上がり、この計画に対して、市民による小樽運河の保存運動が活発化します。この市民運動が実を結び、小樽運河の保存が決まり、結果として本市は全国有数の観光地としての地位を確立させることとなり、今日に至っております。
10月21日に小樽市制施行100周年記念式典を挙行し、これに先立つ10月17日には小樽市とともに100年以上歩んできた様々な業種の長寿企業60社を表彰させていただきました。経営努力により、環境の変化に的確に対応し、本市経済を支えて今日あることに心から敬意を表します。
今を生きる私たちは過去の歴史を尊重しつつ、新たな価値を取り入れながら未来を築いていかなければなりません。先人の偉業に感謝するとともに、受け継がれた財産を活かしながら、新たな100年に向けて次世代を担う子どもたちに引き継いでいけるよう、今後とも市民の皆様と力を合わせ努力してまいりたいと考えております

小樽市長 迫 俊哉

10月17日長寿企業表彰式10月21日100周年記念式典100周年記念式典で披露された小樽潮陵高校書道部の作品10月21日100周年式典での小樽商科大学生のよさこい演舞

お問い合わせ

総務部 秘書課
住所:〒047-8660 小樽市花園2丁目12番1号
TEL:0134-32-4111 内線211,212
FAX:0134-25-1487
総務部 広報広聴課
住所:〒047-8660 小樽市花園2丁目12番1号
TEL:0134-32-4111内線223・394
FAX:0134-27-4331
このページの
先頭へ戻る