公開日 2024年02月04日
更新日 2024年03月22日
市民ギャラリー・多目的ギャラリー(市立小樽美術館1階)
Collectionストーリー⑤一原有徳
田仲ハル・増山誠所蔵品による 暗黒舞踏ポスター展 目撃者・一原有徳
暗黒舞踏ポスター展のチラシ(表面)は、こちらからご覧ください。[PDF:606KB]
暗黒舞踏ポスター展のチラシ(裏面)は、こちらからご覧ください。[PDF:1.08MB]
小樽市色内に、「暗黒舞踏」の拠点で、村松友視の小説『海猫屋の客』の舞台背景となった二つの建物があり、色内通りを挟んでそれぞれ「海猫屋」と「万象館(旧魚藍館)」と呼ばれました。暗黒舞踏は、土方巽が創作したコンテンポラリーダンスで、剃髪、裸体、全身白塗の怪しい風貌で肉体を駆使した情念的な踊りを差します。土方の流れを汲んだビショップ山田の一派は、「北方舞踏派」を名乗り山形県鶴岡市で旗揚げし、さらに北を目指して小樽に辿り着きました。
小樽で彼らは、NDA画廊の長谷川洋行から現代版画家・一原有徳を紹介され、一原は彼らの活動場所として、旧磯野商店が相応しいと提案しました。1976年旧磯野商店を改装して「海猫屋」が開店、1階喫茶店、2階を稽古場にして、小樽に舞踏の拠点が誕生しました。さらに翌年旧前堀商店をシアター「魚藍館」として営業を開始し、舞踏公演を行うとともに観光客宿泊施設にしています。
一原は、1976年当時に見た舞踏を、小樽を変えた一つのエポックとして振り返り、「痛嘆表現が多くて、時が動かない」「暗黒舞踏は照明が単色だが、舞台装置がすごかった」などと語っています。当館が位置する色内に起こった暗黒舞踏の二つの拠点には、版画家一原有徳の姿もあり、同じ瞬間を生きていました。
本展は、ビショップ山田の跡を受け継ぎ小樽で活躍中の舞踏家・田仲ハルの所蔵品、ならびに海猫屋店主・増山誠の委託品による「暗黒舞踏ポスター」を展覧するものです。あわせて、舞踏の目撃者であり、彼らの刊行する印刷物に俳句や版画作品を提供した一原有徳、大畠裕の作品を同時に展覧いたします。(観覧無料)
会期
令和6年2月29日(木)〜3月3日(日) 9時30分~17時(最終日は15時まで) ※ご好評につき3月8日(金)まで会期を延長いたします。
◆関連事業◆
舞踏パフォーマンス
田仲ハル✖AkiYo✖佐藤リム
日時:3月3日(日) 15時~16時
会場:1階市民ギャラリー
出演:田仲ハル(舞踏)
AkiYo(舞踏・ライブドローイング)
佐藤リム(音楽)
受付:電話受付(0134-34-0035)に電話してください。