公開日 2024年06月27日
更新日 2024年07月22日
7月22日(月)午前10時スタート 電気機関車ED76 509展示施設整備のためクラウドファンディング
北海道国鉄電化の開拓者を後世に残そう
~電気機関車のED76の展示再開に向けて~
小樽市総合博物館に保存されている鉄道車両の中で、電気機関車の機器に有害物質の使用が判明しました。
その処理のため解体されることになりましたが作業を進める中で車体の一部を残すことが可能となりました。
道内鉄道史において貴重な車両であり、歴史的遺産を後世に伝えるべく保存整備を進めますのでご協力ください。
クラウドファンディング(CF)での目標額は、「総額3000万円」!
ふるさと納税の仕組みを活用したクラウドファンディングのサイトとして「さとふる」と「ふるさとチョイス」の2つで実施していきます。ご希望のサイトをご利用ください。
本プロジェクト先行提供品や、小樽市総合博物館オリジナルグッズなど、魅力的な返礼品を用意しました。
たくさんの返礼品をご希望の方のために、組み合わせセットもご用意しています。
本クラウドファンディングは、ふるさと納税の制度を活用していますので、寄付を行うと、寄付金のうち2,000円を超える部分について一定の上限まで原則として所得税・個人住民税から全額が控除されます。
ただし、小樽市在住の方は、税の控除は受けられますが、制度上返礼品をお送りすることができません。
さとふるCF(クラウドファンディング)は、こちら
2024年7月22日(月)午前10時から10月21日(月)まで
ふるさと納税サイト「さとふる」 (satofull.jp)
※アイアンホース号Tシャツは130cmのみです
ふるさとチョイスGCF(ガバメントクラウドファンディング)は、こちら
2024年7月22日(月)午前10時から10月21日(月)まで
ふるさと納税のガバメントクラウドファンディングは「ふるさとチョイス」 (furusato-tax.jp)
クラウドファンディング以外の寄付の方法
「小樽ファンがささえるふるさとまちづくり」による寄付
通年で受け付けています。
クラウドファンディングの返礼品ではなく、小樽の地場産品をご希望の方は、「小樽ファン」の各サイトからご寄付ください。
「小樽ファン」は、「ふるさとチョイス」「さとふる」「楽天ふるさと納税」「ふるなび」「ANAのふるさと納税」のサイトがあります。
小樽市ふるさと納税については「小樽市ふるさと納税のご案内」をご覧ください。
寄付の際には「8.小樽市総合博物館の展示鉄道車両の保全(小樽ファンが支えるふるさとまちづくり)」を選択してください。
ただし、小樽市在住の方は、税の控除は受けられますが、制度上返礼品をお送りすることができません。
電気機関車ED76展示施設整備について
北海道の国鉄電化をけん引した電気機関車ED76、解体危機を乗り越えて再展示へ
北海道の国鉄電化の始まりは1968(昭和43)年8月28日の小樽~滝川間で、電気機関車ED76形500番を北海道向けとして開発し、主力機関車として活躍しました。ED76形500番代は22両製造されましたが、現在の保存車は当館の509の他は1両のみです。
ED76形509号(以下、ED76)は廃車になった1986(昭和61)年に現在の博物館にある、北海道開通起点に搬入され、保存されていました。しかし、鉄道車両に積載された車両の変圧器やコンデンサの絶縁油に強い有毒性のあるPCBが使用されいる可能性があったことから、当館の電気機関車の機器の調査をした結果、PCBの残存個所が判明しました。見学者への影響はありませんでしたが、法律により早急な撤去・処分が求められました。PCBが使用されていた機器には大型のものもあり、その撤去・処分作業のためには、車両の解体をせざるを得ませんでした。しかし、貴重な文化遺産を少しでも残すため、各方面と協議を重ねた結果、部分的ではありますが、ED76の保存・公開の可能性が見えてきました。その実現のため、多くの、幅広い皆様にご協力、ご支援をいただきたく、このプロジェクトを行います。
奇跡的に残った前頭部、歴史を後世に伝える資料にするために
ホームページとFacebookでの発表、そして報道記事により解体が全国に伝わったことでファンの方や関係者の方などから「解体は残念」という多くの声をいただきました。残念な気持ちは博物館スタッフも同じで、処理作業に向け安全柵が取り付けられた時は複雑な想いでした。
ところが解体を進めていく途中で部分的な保存の可能性が見えてきたのです。そのため、ED76の片側前頭部を残した形での保存・展示再開の可能性を探りました。
そして道内鉄道史において貴重な車両、歴史遺産を後世に伝えていくため小樽市で展示施設整備事業を実施することが決定しました。
令和6年度はED76の前頭部展示にとりかかり、11月頃の公開に向けた整備を行います。令和7年度にはもう1両のED75の外殻部展示作業を進める予定です。
電気機関車ED76の価値と魅力を引き出し、道内国鉄電化の歩みを伝える展示をつくる
北海道鉄道の発祥地である小樽は最初の国鉄電化の出発地でもあります。蒸気機関車時代から新しい時代への移り変わりの瞬間に活躍したED76。現在の私たちの生活につながる北海道の鉄道史を来館者に伝える場としての展示。そしてED76の前頭部を「実物×原寸×全体」というコンセプトで展示を行い、その価値や魅力を引き出していきます。
鉄道が築き上げた北海道の歴史を伝えるために
「電気機関車にPCBを含む機器がある」という報告から、その取り出しに伴う解体に至るまで、多くの皆様にご心配をおかけしてまいりました。私どもとしては「ひとつでも多くの部品をのこす」方針のもと、作業を続けてまいりましたが、ED76については前頭部を残し、展示をすることが可能となりました。北海道の鉄道電化の魁(さきがけ)となったED76、そしてその試作機にあたるED75は、北海道が大きな曲がり角を迎えていた20世紀後半の社会を知るうえで欠くことのできない貴重な車両です。この貴重な鉄道遺産を後世に伝え残すために、小樽市総合博物館で展示をしていきたいと考えています。
しかしながら、総額で数千万円にもなると想定される経費が、事業実施の課題となっています。 鉄道を愛する一人でも多くの方に幅広いご支援をいただき、来年度に予定していますED75の全体展示につなげて行くためにも、なにとぞ、ご協力をお願いいたします。
電気機関車の解体及びPCB機器の除去について
令和5年度に実施した電気機関車(ED75形501号とED76形509号)のPCB等除去作業についてはこちらをご覧ください。
https://www.city.otaru.lg.jp/docs/2023070900016/