公開日 2024年10月10日
更新日 2025年07月31日
マールブルグ病とは
マールブルグウイルスによる感染症です。致命率の高い感染症で、流行地域はサハラ砂漠以南のアフリカです。これまでにウガンダ共和国、ケニア共和国、アンゴラ共和国、コンゴ民主共和国、南アフリカ共和国、ガーナ共和国、 赤道ギニア共和国及びタンザニア連合共和国で発生が確認されていますが、令和6年9月に初めてルワンダ共和国で発生が確認されました。コウモリやラットなどの媒介動物が指摘されています。
発生地域に渡航する際には、コウモリやラットなど野生動物などとの接触は避けましょう。
もし発生地域から帰国し、疑わしい症状がある場合には、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。
原因と感染経路
【原因】マールブルグウイルス。潜伏期間3-10日程度。
【感染経路】自然界からのヒトへの感染経路は不明ですが、コウモリの排泄物を吸い込んだり、接触したときにうつる可能性があります。ヒトからヒトへは血液、体液、排泄物との直接接触及び性的接触により感染します。
コウモリの生息地のある鉱山や洞窟での作業、観光などの際には、手袋やその他適切な防護服(マスクを含む)を着用しましょう。
症状と治療
突発的に発症し、発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、吐き気や嘔吐を起こします。発病して1-3日目に水のような下痢を起こし、意識が遠くなり、発病5日目頃に体中に斑点状の発疹が現れます。さらに進行すると出血症状がみられ、吐下血のほか、鼻腔、歯肉、静脈穿刺部等からもみられます。特異的な治療法やワクチンはありません。対症療法が中心となります。
関連リンク
マールブルグ病|国立健康危機管理研究機構(JIHS)ホームページ(外部サイト)
マールブルグ病(Marburg Disease)|厚生労働省検疫所ホームページ(外部サイト)
医療機関の皆様へ
マールブルグ病は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)の1類感染症です。患者を診断した場合には、直ちに「感染症サーベイランスシステム」より届出及び最寄りの保健所へ御連絡をお願いします。届出基準及び届出票については、下記を御覧ください。