公開日 2020年10月02日
更新日 2021年02月05日
下記のとおり、保健所から発表がありました(午後5時00分~)
(保健所長)
保健所での発表は今回が初めてとなります。これからは、医療業務担当部長から報告させていただきます。よろしくお願いいたします。
(医療業務担当部長)
保健所医療業務担当部長の田中でございます。患者の概要について説明させていただきます。
小樽市内におきまして、本日8例目、道内では548例目となる新型コロナウイルスに関連した感染症の患者さんが確認されました。
年代は20代、性別は男性、国籍は日本、居住地は小樽市、職業は会社員の方でございます。4月19日に頭痛が出現し、翌20日に38.6度の発熱、味覚障害、背部痛が出現しまして、翌21日に市内医療機関Aを受診されております。同日、保健所の帰国者・接触者相談センターに相談がございまして、翌22日に市内の帰国者・接触者外来を受診し、そこで検体を採取しております。翌23日に、道立衛生研究所におきまして検査を開始しまして、本日24日に同研究所におきまして陽性が判明し、本日市内の感染症指定医療機関に入院となっております。
病状は、現在軽症で会話は可能であります。海外渡航歴はなく行動歴および濃厚接触者については、現在調査中でございますが、なぜこの方が行政検査に至ったかにつきましては、この方は、昨日札幌市から発表がありました陽性が確認された50代男性の方、道内533例目の方が主催するスポーツ教室に通っていた方の濃厚接触者で症状が出ているということで行政検査の対象といたしました。
検査実施の経過について、所長からご説明いたします。
(保健所長)
今回は当所のほうで、検査に関して少し皆さんに御報告しなければならないことがございました。
実は、本日発表した方の濃厚接触者が、この方の前に保健所に相談に来ておりまして、その方の検査を先行して実施いたしました。4月20日に2人の濃厚接触者の方が保健所に相談にまいりまして、その方の検査を翌日4月21日に保健所で実施しております。
ただ、その検査の中で、本来プラスになってはいけない、プラスになるはずのないブランクのところに陽性が出るということが判明いたしました。検査が※コンタミネーションを起こしているのではないかと、そういう判断をいたしました。そのため、保健所の検査を一時、全面的にストップしました。原因の究明、そして、試薬その他の調整について取り組むことといたしました。その間、検査のほうは道と協議いたしまして、岩見沢保健所に検査の依頼をいたしました。その結果も4月22日にいただいたわけですが、岩見沢保健所に出すときの検体を取り分けるときに使ったピペットの汚染も否定できないということで、岩見沢保健所での検査の結果も公表を差し控えております。
そうしたことがあり、新たに検体を取り直して、現在、倶知安保健所で再々検査を道にお願いして実施しております。その検査の結果については、明日出ることになっております。4月20日に実施した検査については、7名の検査をしておりますが、2名については陰性を確認していますが、5名の陽性につきましては、コンタミネーションによる陽性が否定できないために、再確認を道の調整により、岩見沢保健所と、倶知安保健所で実施させていただいております。
明日には、今日の濃厚接触者も含めて、検査結果も出ますので、その時点でご説明をさせていただきたいと思います。陰性の2名には結果をお伝えしておりますが、5名については、まだ御報告していません。そうした意味では、大変長い期間自宅待機をしていることに、大変申し訳なく思っております。責任者として、現場の監督者としてお詫び申し上げたいと思います。
また、道のほうにも再三にわたる検査に協力いただきまして、大変ご迷惑をおかけしたことにお詫び申し上げます。
※コンタミネーション:化学物質などによる汚染。科学実験における雑菌や異物の混入、食品加工におけるアレルギー物質の混入などをいう。試料汚染。コンタミ。
報道機関から次のような質疑がありました
(朝日新聞)
本日発表の患者については、昨日発表の533例目の感染者が主催するスポーツ教室に通っていたかたなのか。
(医療業務担当部長)
教室に通っていた方の濃厚接触者になります。本来であればスポーツ教室に通っていた方本人の検査結果が先に出ることになるが、先ほど保健所長から説明申し上げましたとおり、検査結果に信頼がおけないということで、先に濃厚接触者の結果が出ることになりました。
(小樽ジャーナル)
最初に7名の検査をして2名が陰性ということだが、5名は陽性だったのか。
(保健所長)
4月20日に保健所で7名の検査をしました。7名のうち5名が陽性になりましたが、この検査の結果につきましては、僅かにウイルスが混入したコンタミネーションの可能性が否定できないため、この時点で保健所の検査をすべて停止し、検査について、岩見沢保健所にお願いして実施いたしました。陰性の結果については混入の可能性がなく正確であると判断できるので、2名は陰性と確定して、ご本人に連絡しています。残りの5名については、岩見沢保健所に送った検体自体も、小樽市保健所で取り分けたものであり、この時使用したピペットの汚染が否定できない状況となり5名分の結果の公表を差し控えました。この5名の検査については、道の調整により倶知安保健所にしていただくことになりました。この結果については明日出ることになります。保健所として、コンタミネーションには十分注意してきましたが、このような結果となり大変申し訳ないと思っております。今後このようなことにならないよう、最大限注してまいりたいと考えており、検査体制の構築に努めております。
(小樽ジャーナル)
小樽市保健所では検査は再開していないということか。
(保健所長)
今、検査ができるかどうかについて検証しているところであり、検査依頼も多いので、今週中には再開できるようにしたいと考えております。
(朝日新聞)
4月20日に何人の検査結果が出たのか。
(保健所長)
4月20日に7名分の検査を行い、すべて陽性の結果が出ました。検査の手法として、比較のため何も入っていない検体も調べます。これは絶対に陽性にならないはずですが、このうちの一部が陽性になったため、コンタミネーションが起こったと判断せざるを得ないと考え、再検査することといたしました。検査は当保健所ではなくて、道と調整のうえ岩見沢保健所に検体を持ち込み検査をしていただきました。その検査結果をいただきましたが、岩見沢の持っていくときの試料の取り分け時に使ったピペットの汚染も考慮せざるを得ないと考え、この結果についても公表を差し控えておりました。再度確認のために、道には迷惑をかけましたけれども倶知安保健所に検査を依頼しております。その結果が明日出ることになります。
(北海道新聞)
本日の20代の患者さんなんですが、味覚障害等が出ている状況で、一般の診療所を受診されたということでよいか。
(医療業務担当部長)
最初は市内の一般の医療機関に受診しています。その後、帰国者・接触者相談センターに相談が入っています。
(北海道新聞)
相談があったのは本人からか、医療機関からなのか。
(医療業務担当部長)
本人の家族から相談がありました。
(北海道新聞)
20日には、この方の濃厚接触者2人が相談に来られたということでよいか。検査の日と検査結果が出た日を確認したい。
(保健所長)
検体を採取したのが20日で21日に検査を保健所で行い同日結果が出ています。
(北海道新聞)
この21日の検査結果、先ほどの2名を含めた7名分がすべて陽性になったため、検査結果がおかしいということで、ウイルスの混入が疑われたということでよろしいか。
(保健所長)
そのとおりです。
(北海道新聞)
その後、検体を岩見沢に送ったということか。いつになるか。
(保健所長)
22日に検体を持ち込みました。
(北海道新聞)
岩見沢の検査結果について、汚染が否定できないと結果に至ったのはいつになるか。
(保健所長)
岩見沢から検査結果をいただいた日、22日の18時には結果をいただいています。いろいろと検証した結果、ピペットの汚染が否定できないと考えられました。陽性になったものが本当に陽性であるか確証が持てない状況でした。
(北海道新聞)
その後、7名の検査の中で2名は陰性だったということだが、どこでの検査の結果になるのか。陰性の2名は再検査から除外した理由はなにか。
(保健所長)
岩見沢の検査結果によります。陰性の場合には確定と考えます。もし汚染されていれば陽性になるので、汚染されていないと判断しております。
(北海道新聞)
陽性となった5名については、現在倶知安保健所で再々検査をしているということでよいか。
(保健所長)
そういうことです。
(朝日新聞)
今日の方の濃厚接触者の関係性についてこの場で言えることはないのか。
(保健所長)
ご本人たちのご希望もあり、関係性については非公表としていますので、言えることはありません。
(朝日新聞)
20代の方はお住まいが小樽市ですが、勤め先は札幌であるとか言えないのか。
(医療業務担当部長)
その点についても、ご希望により公表できません。
(朝日新聞)
倶知安の保健所で検査結果が出るのはいつと言ったか。
(医療業務担当部長)
明日25日になります。
(朝日新聞)
小樽市保健所でコンタミネーションを起こした原因についてはピペットなのか。
(保健所長)
いろいろな可能性が考えられ、試薬もありますし、環境中、設備などあらゆる可能性を考えて徹底的に掃除をして消毒をしているところですが、そのなかで、ピペットの可能性も否定できないと考えております。
(朝日新聞)
検査の中で扱う器具、環境、試薬などが考えられるということか。
(保健所長)
そうです。あと、手順については国が定めたとおりやっておりますし、PCR検査の機器本体も衛生研究所では問題ないとアドバイスをいただいておりますので、環境、ピペット、試薬などそうしたものをすべて新しくして検証をしているところです。
(朝日新聞)
小樽市保健所ではいつから検査が再開できる見込みなのか。
(保健所長)
なんとか来週、4月28日からはできるようにしたいと考えています。
(北海道新聞)
陽性者延べ人数8名について、実人数は7人でよいか。うち3名が入院、6例目、7例目の方が入院中ということでよいか。
(保健所主幹)
そのとおりです。
(小樽ジャーナル)
検査結果を待っている方は、自宅待機しているのか。
(保健所長)
自宅で待機していただいています。結果が出るまで大変長くなり申し訳ないと思っています。
(北海道新聞)
検査を中断しているのは21日からということでよいか。それから3日程度経過しているが、小樽市保健所で検査できていないことを公表されていないが理由はあるか。
(保健所長)
はい、21日からになります。小樽で検査はできていませんが、その間、道に調整をお願いして道立衛生研究所や倶知安保健所などで、1日ほど結果が出るのは遅くなりますが、検査については支障なくできていると考えております。
(保健所次長)
ほかに質問がなければ、これで会見を終了いたします。ありがとうございました。