歴史的建造物の引っ越し”曳家(ひきや)”

公開日 2020年10月16日

更新日 2021年03月05日

小樽駅を降り、港に向かって500メートルほど歩くと、左手に重厚な歴史的建造物が見えます。この建物は、小樽市の指定歴史的建造物となっている「旧安田銀行小樽支店」で、どっしりとしたその姿は、何があってもびくともしない感じを与えていますが、実は引っ越しをしています。

 平成13(2001)年に、道路の拡幅工事に伴い大規模な曳家(ひきや)工事が行われ、解体されることなく保存が図られたものです。工事は、重量約2,000トンの鉄筋コンクリート造の建物を、斜め方向に約11メートル移動させ、かつ、新しいコンクリート製の杭基礎も設置するという、高い技術力を要する工事でした。しかし、移動の原理はいたってシンプルで、「コロ」によるものでした。曳家は2回に分けて行われましたが、1回目の曳家では4時間半をかけて3.5メートル移動させたといわれています。

 この建物は昭和5年に建てられましたが、そのときの施工業者が70年の時を経て曳家工事も携わり、歴史的建造物の保存に協力しています。

 

「コロ」・・・重い物を動かすときに、移動しやすいように下に敷く複数の丸い棒のこと。

 

現在の「旧安田銀行小樽支店」の写真

 旧安田銀行小樽支店 

(黄線は曳家前の建物の位置を示しています)

 

 

 

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