公開日 2020年10月16日
更新日 2023年06月14日
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C型肝炎検査について
健康診査における肝炎ウイルス検査については、小樽市ホームページ「肝炎ウイルス検査の実施医療機関および実施場所」委託医療機関一覧(ページ内下部)をご覧ください。
また、HIV抗体検査及び性感染症検査(梅毒・クラミジア)、肝炎検査(B型・C型)を無料で行っています。
※ただし、こちらはHIV抗体検査を主体とした検査のため、性感染症検査のみ、肝炎検査のみでは受け付けておりません。
HIV検査の詳細については下記アイコンまたはQRコードからご確認ください。
※厚生労働省が公表した医療機関で、1994(平成6)年以前に治療を受け、下記1~5のいずれかに該当された方は、C型肝炎ウイルス検査をできるだけ早く受けることを厚生労働省が呼びかけています。
詳しくは、厚生労働省ホームページ「C型肝炎ウイルス検査受診の呼びかけ」(外部サイト)をご覧ください。
- 妊娠中又は出産時に大量の出血をされた方。
- 大量に出血するような手術を受けた方。
- 食道静脈瘤の破裂、消化器系疾患、外傷などにより大量の出血をされた方。
- がん、白血病、肝疾患などの病気で「血が止まりにくい」と指摘を受けた方。
- 特殊な腎結石・胆石除去(結石をフィブリン塊に包埋して取り除く方法)、気胸での胸膜接着、腱・骨折片などの接着、血が止まりにくい部分の止血などの治療を受けた方。
※これらの治療は、フィブリノゲン製剤を生体接着剤のフィブリン糊として使用した例で、製薬会社から厚生労働省へ報告されたものです。詳しくは治療を受けた医療機関に直接お尋ねください。
(参考リンク)全国のHIV/性感染症の検査・相談窓口:HIV検査相談マップ(外部サイト)
C型肝炎とは
C型肝炎はC型肝炎ウイルスに感染することで発症します。B型肝炎と同じく、主に血液を介して感染します。以前は輸血による感染が非常に問題となっていましたが、1992年に輸血血液についてより高感度なC型肝炎ウイルス抗体検査が導入されたことにより、輸血による感染はほとんどなくなりました。母子感染や性的接触による感染は少ないのですが、覚せい剤等の注射の回し打ち、入れ墨(タトゥー)等の針の使いまわし、不衛生なピアス処置などにより感染します。
感染経路と予防法
【原因】C型肝炎ウイルスに感染している人の血液や体液を介して、C型肝炎ウイルスに感染することにより起こる肝臓の病気です。
【潜伏期間】2週間から6か月
【感染経路】
母子感染
出産時に産道においてC型肝炎ウイルスに感染したお母さんの血液が赤ちゃんの体内に入ることによる感染です。
水平感染
性交渉・輸血・臓器移植・刺青・針刺し事故等による感染です。
現在の日本の感染者は110万人-125万人(2011年時点)と推定され、その多くは65歳以上の高齢者ですが、近年では、性的接触、入れ墨(タトゥー)等における針の使いまわし、覚せい剤等の注射の回し打ち等による若年の感染者が増加しています。特に性的接触感染では、従来の日本のウイルスとは異なる欧米型のウイルスが流行しています。
※輸血血液については1972年以降、集団予防接種では1988年に感染予防対策が取られ、また、医療者の針刺し事故等もワクチンの予防接種導入により、ほとんど感染例はみられなくなってきました。
以下のような方々は、C型肝炎ウイルス感染の可能性が一般より高いと考えられています。
- 1992(平成4)年以前に輸血を受けた方
- 大きな手術を受けた方
- 血液凝固因子製剤を投与された方
- 長期に血液透析を受けている方
- 臓器移植を受けた方
- 薬物濫用者、入れ墨をしている方
- 医療機関以外でピアスの穴をあけた方
- その他(過去に健康診断等で肝機能検査の異常を指摘されているにもかかわらず、その後肝炎の検査を実施していない方等)
【予防法】
日常生活における注意点
- カミソリ、歯ブラシなどの日用品は個人専用とし、他人に貸さない、借りないようにしましょう。
- 傷、皮膚炎、鼻血などはできるだけ自分で手当てをしましょう。
- 手当て等で、他の人の血液や分泌物に触れなければならないときは、使い捨てのゴム手袋を着用し、手当てをする人に血液や分泌物がつかないように注意しましょう。
- 血液や分泌物がついたものは、むきだしにならないようにしっかりくるんで捨てるか、流水でよく洗い流しましょう。
- トイレを使用した後は流水で手を洗いましょう。
海外渡航時の注意点
- 途上国では医療器具が汚染されていることがあります。海外渡航時は、安心できる医療機関を確認しておきましょう。
- 不衛生な場所での皮膚穿孔(耳ピアス、入れ墨や鍼など)を避けましょう。
症状と治療
【症状】ほとんどの人(80%)が、感染してしばらく(急性期の間)無症状です。症状がある場合には、食欲不振、腹痛、倦怠感、色の濃い尿などが見られます。感染した人の8割程度が慢性肝炎となり、倦怠感などの自覚症状が長く続きます。その後、およそ20年程度の長い年月をかけて約30-40%の人が肝硬変となり、そのうち年率約7%の方が肝がんへと進行します。わが国の肝がん患者の70%はC型肝炎ウイルス感染者であり、年間3万人の方が肝がんにより亡くなっています。
【治療】通常、急性のC型肝炎に対して治療は行いません。慢性化した場合には、抗ウイルス剤やインターフェロンによる治療が行われます。
厚生労働検疫所「FORTH」ホームページ(外部サイト):C型肝炎リスクが高い国の情報
小樽市保健所ホームページ「海外渡航される方へ」:海外渡航をする際の感染予防や注意点について
C型肝炎訴訟について
【概要】C型肝炎訴訟については、原告団と国との間で和解が成立し、『特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第9因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法』(以下「特定C型肝炎ウイルス感染者救済特別措置法」)が制定され、平成20年1月16日に施行されました。
厚生労働省は、出産や手術での大量出血などの際に特定のフィブリノゲン製剤や血液凝固第9因子製剤を投与されたことによってC型肝炎ウイルスに感染された方々との間で、この法律に基づく給付金の仕組みに沿って和解を進めています。
【給付金の請求期限の延長及び給付金額の引上げ】令和4年12月16日に法律が改正され、給付金の請求期限が、2028年(令和10年)1月17日までに延長されました。
また、C型肝炎ウイルスによる劇症肝炎でお亡くなりになられた方の給付金の額が、慢性C型肝炎が進行して、肝硬変若しくは肝がんになった方、又はお亡くなりになられた方と同額に引き上げられました。
詳しくは、厚生労働省ホームページ C型肝炎特別措置法「給付金について」 「給付金の請求期限等に関するお知らせ」をご覧ください。
関連リンク
フィブリノゲン製剤等相談窓口(厚生労働省ホームページ)(外部サイト)
C型肝炎のリスクの高い国(厚生労働検疫所ホームページ)(外部サイト)
肝炎医療ナビゲーションシステム(肝炎情報センターホームページ)(外部サイト)
肝炎情報センターのミッション(使命)(肝炎情報センターホームページ)(外部サイト)
肝炎総合対策の推進(厚生労働省ホームページ)(外部サイト)
性感染症とは~予防啓発に役立つ情報(性の健康医学財団ホームページ)(外部サイト)
医療機関の皆様へ
C型肝炎は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)において5類に分類されています。
C型ウイルス性肝炎患者及びその劇症肝炎患者(ただし、慢性肝疾患、無症候性キャリア及びこれらの急性増悪例は届出基準に該当しません。)を診察した場合は、7日以内に小樽市保健所健康増進課に情報提供いただきますよう、御協力をお願いいたします。
届出基準及び届出票については、厚生労働省ホームページ「ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く)」(外部サイト)を御覧ください。