公開日 2020年10月17日
更新日 2021年03月19日
平成28年7月4日
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)とは
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は、発熱や咽頭炎を特徴とする病気です。
1年を通じて発生しますが、特に冬季、及び春から夏にかけて流行します。主に、学童期の小児がかかりやすい病気ですが、乳幼児や大人なども感染することがあります。通常、患者との接触を介して伝播するため、家庭(特に兄弟姉妹間)、学校などの集団での感染が多くなっています。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の流行状況については、小樽市保健所ホームページ「感染症発生動向調査週報」を御覧ください。
感染経路と予防法
【原因】
A群レンサ球菌による上気道感染症です。
潜伏期は2-5日、膿痂疹(とびひ)では7-10日とされています。
【感染経路】
接触感染(感染者の手や触った物に触れ、その手で口や鼻を触ることにより感染します。)
飛沫感染(感染者の唾液に含まれている菌が咳等で飛び散り、それを吸い込むことにより感染します。)
【感染しやすい期間】
適切な抗菌薬を開始する前と開始後1日間(ただし、1日経過した後も、適切な期間の治療継続が必要です。)
※A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は、条件によっては出席停止の措置が必要と考えられる疾患です。
詳しくは、「保育所における感染症対策ガイドライン(2012年改訂版)(厚生労働省)」(外部サイト)、
「学校において予防すべき感染症の解説(平成30年(2018)年3月発行」(文部科学省)(外部サイト)を御覧ください。
【予防法】
・感染者との濃厚接触を避けましょう。
・手洗い、うがいを徹底しましょう。
・感染者とのタオルの共用は避けましょう。
症状と治療
【症状】
突然の発熱、全身倦怠感、咽頭痛から始まり、しばしば嘔吐を伴います。
苺舌(舌が腫れ、苺のような赤い粒々ができる。)ができたり、猩紅熱といわれる全身症状(皮疹等)が出たりすることもあります。
治療が不十分な場合は、リウマチ熱や急性糸球体腎炎などの二次疾患を起こすこともあります。
【症状がある場合の対応】
・マスクを着用しましょう。
・医療機関を受診し、自宅で安静にしましょう。
【治療】
抗菌薬(ペニシリン等)の内服を10日間程度行います。主治医とよく相談し、指示通りに内服しましょう。(症状が治まっても、決められた期間、抗菌薬を飲み続ける必要があります。)
※発病していないヒトに、予防的に抗菌薬を内服させることは推奨されていません。